【狂刃】幕引きを託し
マスター名:茨木汀
シナリオ形態: シリーズ
危険
難易度: やや難
参加人数: 8人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2011/02/20 08:30



■オープニング本文

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「今日は、討伐をお願いします」
 思いつめたような表情は和らいだが、緊張の残る声で孝也は告げた。
「場所は、できれば以前と同じ場所。刀を撒くのに入った、あの崖の終わるところへまず行って下されば。町へ出るには一番の近道になりますから。‥‥まあ、道を知っていればの話ですが」
 地元民でもうろ覚えな森の中であるから、そう簡単に抜けられないだろう。それが孝也の考えのようだった。
「討伐方法はお任せします。遠慮せず、完全にアヤカシを滅してください。刀の損傷は度外視していただいて結構です」
 声は震えていなかった。視線も揺らがなかった。
「形見かもしれませんが、町の者が傷つくようなことになっては目も当てられません。全力で当たってください。
 ただ、ひとつお願いが」
 皆さんにまた、危ない橋を渡らせますが。孝也はそう言いながらも、告げるのを迷いはしない。
「そんなにたいしたことではありません。私と京助を、連れて行ってくれませんか」
 じゅうぶんたいしたことだった。
 一般人が二人。片方自警団とはいえ、たぶんというか、ほぼ絶対、一撃受ければ孝也の命はない。冗談抜きに高い攻撃力だったのだ。
「もちろん最初から最後まで、とは言いません。一度、夕霧と対面し、反応を見たいのです。そのあとなら、すぐ帰りますから」
 引く気はまったくなさそうだ。もう一人の当事者、京助はといえば。
「あ、の‥‥。ご迷惑だとは、思うんですけど‥‥。
 父さんたちの、起こした結果を‥‥見たいんです。忘れないように‥‥覚えて、いけるように」
 その言葉に、孝也は気まずげに視線をそらす。まだ仲良しとは言えないようである。
「その‥‥、まあ、ともかく。
 ‥‥父がアヤカシになった、と思っているわけではありませんが‥‥。父も先生も、深く関わりすぎています。
 ただ単に餌として私たちを見るのか。それとも、なんらかの反応を返すのか。どうしても最後に、それを確かめたい。口のない相手に問いただしても、返事はくれないでしょうから、明確な結果が出るとは思えませんが‥‥。それでも確かめたいのです。
 もっとも‥‥夕霧をひと目見たい、というのも、ありますが」
 ふと、孝也は微笑んだ。寂しさの滲む色だった。
「攻めるより、守るほうが労力が多いと思います。
 お願いできますか」


■参加者一覧
佐上 久野都(ia0826
24歳・男・陰
玖堂 柚李葉(ia0859
20歳・女・巫
大蔵南洋(ia1246
25歳・男・サ
グリムバルド(ib0608
18歳・男・騎
真名(ib1222
17歳・女・陰
鹿角 結(ib3119
24歳・女・弓
ディディエ ベルトラン(ib3404
27歳・男・魔
マルカ・アルフォレスタ(ib4596
15歳・女・騎


■リプレイ本文

「お手伝いに来ました、佐伯柚李葉です。
 宜しくお願いします」
 ぺこん、と頭を下げるのは、佐伯 柚李葉(ia0859)。回復担当に、と来てくれた少女だった。同じく顔をあわせるのが初めてになるのは、大蔵南洋(ia1246)。孝也も挨拶を返した。
「よろしくお願いします」
「じゃ、説明するわ」
 そろそろおなじみになってきた、真名(ib1222)からの状況説明が入る。孝也はほとんど無言で見守るだけ。このあたり、すっかり真名任せである。
 説明がひととおり終わったところで、けれどやはり南洋は護衛に徹する、と告げた。
「これまでの仔細を良く知らぬ。
 知らぬからにはアヤカシ刀との決着をどうつけるかの決断に責任は持てぬ。
 ゆえに依頼人殿の身を守る事に専念するのが筋と言うものであろう」
 律儀な言葉に、孝也は緩やかに微笑んだ。壊すのが最優先、と言いながらも、丁寧な心遣いは嬉しいのだろう。
「お世話になります」
 簡単に段取りを確認して、それから孝也も刀を佩いた。小さくため息をついたとき、真名と目が合う。
「止めないわ」
 危険だとわかっていてなお、真名は告げた。
「見届けて、後悔しない様に」
 黒い瞳に滲む決意に、孝也も頷く。
「お言葉に甘えます」
「任せて」
 言ったからには護らないと‥‥、心に誓いながら、まっすぐに伝える。
「でも、あまり無理はされないでくださいね」
「状況によるわね、それ」
 苦笑する孝也に、真名も小さく肩をすくめた。

 準備が整って、町を出る。ディディエ ベルトラン(ib3404)は夕霧の鞘を持っていた。
「あれ? それは‥‥」
「やはり持参すべきではないでしょうか〜?」
「鞘‥‥」
「鞘が有った方が持ち帰りやすいですし」
「そうですね‥‥、邪魔じゃありませんか?」
「後衛ですし〜、たいした荷物でもありませんからねぇ」
「魔術師のあなたが私より重装備で平気なんて、理不尽に感じましたよ今」
 孝也のぼやきに、ディディエはのんびりと返す。
「こればっかりはですねぇ、簡単に覆る話ではありませんので〜」
 なじんだディディエの語り口に、孝也も小さく苦笑を返す。
「そうですね‥‥、ともあれ。砕けるくらいならともかく、曲がってしまったら‥‥」
「ああ、それは困りますねぇ〜。どうやっても入らなくなりますかぁ」
 鞘の話から、だんだん本体に話が移っていき。グリムバルド(ib0608)は、確認するように「‥‥嗚呼‥‥もう、壊しても、良いんだな‥‥?」
 まるで窮屈な箱に押し込められていた獣が伸びをするようだ、と、孝也は口元に笑みを浮かべた。
「はい」
「よーしあの空飛ぶ刀め、あん時はやたらと斬りまくりやがって!
 ベッキベキに叩き折って鍛冶場でもう一回鍛え直してやる!」
 やたらリキの入った意気込みに、京助が目を丸くして見上げ。
「‥‥いくらかかりますかね」
 孝也は真剣に、打ち直す際の金額に思いを馳せた。しばらくしてもその思考の海から戻ってきそうもなく、佐上 久野都(ia0826)は呼び戻す。
「孝也殿、それはあとでも考えられますから」
 はっとして孝也は現実に戻った。すこしばかり照れながら、用件を確認する。
 久野都の話は、孝也と京助が離れ離れにならないように、というものだった。
「今この時ばかりは 運命共同体とでも思っていて頂ければ‥‥」
「それは‥‥、はい。護衛対象が分散しては、大変ですから」
 すこしばかり複雑そうである。くれぐれも、と念押しする久野都に、ぽつり、と孝也はこぼした。
「‥‥迅先生は、憧れだったんです」
 父と対等だったから、と。黙って先を促す久野都に、孝也は短く締めくくる。
「まだ整理はつきませんが、京助君は‥‥、私が育てていこうと思っているのです‥‥が。
 なにぶん‥‥、接し方がよく、わからなくて」
 困りました、と眉尻を下げて、曖昧に孝也は微笑んだ。

 本当にいいのか、とたずねるマルカ・アルフォレスタ(ib4596)に、すこしだけ京助が躊躇う。孝也は迷わなかった。
「構いません」
「あの‥‥僕も。その‥‥皆さんが、大丈夫なら」
 その返事に、マルカは誓いを返した。それこそ迷いひとつなく――少なくとも孝也にはそう見えた――。
「我がアルフォレスタ家の銘と誇りにかけて、命に代えてもお守りいたしますわ」
 今にも泣き出しそうな顔でマルカを見上げた京助を、孝也が無言でたしなめる。とても大事なものにかけて誓った言葉を否定するより、孝也はそれを潔いと好む気質である。
「お任せします」
 けれどやはり、京助は違ったらしく――。ひどく心配げに、ちらちらとマルカと孝也を見比べ、そわそわとほかの開拓者たちを眺めるのであった。

(誰しも悪意があった訳でもないでしょうに、苦々しい現実と言いましょうか‥‥)
 乾いた冬の空から注ぐ光の中、鹿角 結(ib3119)は進んだ。不意打ちを警戒して周囲に意識を割いておく。起伏に富んだ地面は、それだけで視界を限られてしまうものだ。刀は浮かぶといっても高度は知れているだろう、とばっさり空への警戒を切って捨てた結。警戒範囲を特定するのは、こう複雑な森の中では効率を上げる。
 そんな中、開拓者たちに囲まれて進む孝也の手に気づき、柚李葉は言葉をかけた。
「今は刀を握る時じゃないです」
 はっ、と顔を上げる孝也。刀を持つものの性なのか、右手が柄に添えられている。左手は、今にも京助の手を離して柄を押さえそうになっていた。
「生きて見届けるんですよね?」
 確認するような、念押しするような。柚李葉の言葉に、苦笑とともにゆっくりと右手を離した。
「‥‥わかっては、いるつもりだったのですが」
 ゆっくりと京助の手を握りなおす。すこし熱い指に、あれ、と孝也は立ち止まった。
「京助さん‥‥、大丈夫ですか?」
 柚李葉も気づいて少年の顔を覗き込む。息が上がり、頬が火照っていた。よく考えれば、この森歩きはもやしっ子には厳しかったかもしれない‥‥。焦る孝也。しかし、備えあれば憂いなし。久野都はまったくあわてずに、
「持ってきて正解でしたね、飲めますか」
 薬を差し出した。
「これ‥‥」
「以前処方していただいたものです」
「すみません、助かります」
 ほっとしたように孝也は薬を受け取った。いつもならおろおろとしそうな京助は、おとなしく薬を飲む。落ち着くまですこしだけ待った。その間に、真名と久野都は人魂を飛ばして方々を偵察させる。
「‥‥見当たらないわね」
「こちらもです」
 結果は芳しくなかったが、それでもある程度範囲は絞り込めるだろう。獣道の先を見据えて、グリムバルドはつぶやいた。
「これで夕霧が何を求めているのか分かるんだな」
「‥‥そう、ですね。あれに、求める何かがあるのなら‥‥」
 事件の始まりが始まりだった。器用なたちではないのだろうが、心根のやさしいだろうグリムバルドは胸のうちで二人を気遣う。
(結果がどうなるにせよ、今回もきっとキツイんだろうな‥‥ちっと心配だ)
 ぎこちなく繋がれた手が、視界の端に映る。
 ――まぁ、せめて怪我はさせねぇようにしっかり戦うとするかね。
 グリムバルドは槍を持ち直した。

 夕霧は一直線に飛んできた。警戒していた結が真っ先に弓を構え、一撃を受ける。防ぎきれずに脇腹を薙がれたが、威力自体はいくぶん殺して軽減する。夕霧は結を抜き、夕霧はそのまままっすぐに京助を目指した。マルカがその行く手を阻むが、袈裟懸けになぎ払って夕霧は京助を狙う。
「伏せられよ」
 南洋の言葉に身をかがめるマルカ。鮮やかな金髪が翻るその上を、南洋はカウンターで迎え撃つ。刀「鬼神丸」が一閃し、夕霧はその軌跡を避けてわずかに引いた。南洋の作った隙の中ですぐにマルカが立て直し、直後に矢が夕霧を打ち据える。桜色の燐光が、淡く枝垂桜の幻想を描いた。
 おそらくはじめて戦いという戦いを見るのだろう、さっきまですこし赤かった京助の頬は、紙のように白く色をなくしていた。
「大丈夫、お二人の事は皆で護りますから‥‥。
 でも、怖くなったら言って下さいね?」
 やわらかな言葉に、京助の視線が戦場からはがれて柚李葉を見上げる。
「なるべく気付かれない様に後ろへ連れて行きますから‥‥」
 心を配ってかけられた声。さすがに表情は硬いままだったが、こくん、と京助は頷いた。

「これまでの経緯からいって多分視覚はある‥‥なら、それを覆えば!」
 飛ばした真名の人魂は、翼を広げて夕霧を覆おうとした。が、夕霧に触れた瞬間、虚空に消えてしまう。
 人魂は非常に脆く、わずかのダメージでも姿を維持できなくなる。夕霧相手には、人魂では不足だった。けれどその一瞬の隙をついて、久野都が魂喰を飛ばす。夕霧本体ではなく――その後方、たとえるならそう、もし夕霧に使い手がいたならそこに人がいるはずの場所をめがけて。
 攻撃は当たることはなく、夕霧が完全に単独で動いていると裏付けた。ディディエはアクセラレートを護衛二人にかけ、自身は夕霧の側面に移動する。柚李葉も、迷った末に加護結界を南洋とマルカにかけた。誰からかけるのか、回復スキルと加護結界どちらを優先するのか、決めていたらもうすこしスムーズだったかもしれない。
 護衛へのフォローアップと同時に、横からグリムバルドが一槍打通を叩き込む。それをくるりと刀身をひねりかわし、夕霧はマルカへ激しい斬撃を浴びせかけた。
「マルカさん!」
 京助の悲鳴。鮮血が迸る。わずかの間、マルカは踏みとどまった。けれど。
 膝が折れ、ふらりと支えをなくして倒れこむ。なおも執拗に京助を目指す夕霧を、南洋が引き受けた。返すカウンターはスキルを使ったわけでもないが、今度は夕霧を打ち据える。距離がすこしだけ開けた。
「わかり、ました‥‥」
 呻くように、孝也は合図を出した。ディディエがそれを汲み、アイアンウォールを生み出す。それはマルカと南洋、夕霧の間を隔てた。
「退避を」
 南洋の言葉に、孝也はマルカを背負う。本当は応急処置をしてからのほうがいいのだろうが、時間が惜しかった。志体の体力に賭けざるをえない。
「走れるか」
「なんとか。京助君をお願いします」
 離した手で、孝也は京助の背中を押した。

 アイアンウォールを迂回しようとした夕霧を、すかさずグリムバルドが押しとめた。畳み掛けるように真名は呪縛符を放つ。鈍った動作に、夕霧はぎら、と切っ先を真名に向けた。
「もう終わりにして!」
 小さな式を召喚した。炎を操る、式を。
「大切な相手の前で罪を重ねる気!? 家族の前で血を流そうっていうの!」
 ありったけの思いを込めて。放った紅蓮の炎が刀身を包む。はらんだ熱が刀身を紅く染め、至近距離にいたグリムバルドを、赤々と照らし出す。揺れた炎が影を踊らせる。
 けれど揺れるのは炎ばかりで、夕霧は揺らぐそぶりもなく。
 ――あるいは、だからこそアヤカシ、なのかもしれないが。
 離れていた孝也が、真名の声に一瞬立ち止まった。遠目に炎を見届けて、それが消えるとすぐにまた背を向ける。だが、京助は完全に立ち止まっていた。静かに南洋が先を促すものの、返事をできないでいる。
 どうか、と、願ったひとがいた。願いに反して手を離さなければ、いけなかったけれど。
 ――でも、今度こそつないだその手を――
 背に負うマルカも、いつも、それを促した。
「‥‥京助、君」
 びくりと跳ねる肩に、慎重にマルカを片手で支え、もう片手で手を置いた。
「行くよ。走れるね」
「紫藤さん、が‥‥」
「父ではないよ」
 孝也は言った。本心かどうかはともかく、口にしたのはその言葉だった。
「自警団の父が、君を狙う理由はない」
 不干渉を貫く南洋は黙ってそれを見守る。ただ護衛に徹する、それは彼なりの筋の通し方だった。結局京助は孝也の言葉に頷きはしなかったが、再三促されて足を踏み出す。
 京助の頭を通り越して、孝也と南洋の視線がかち合う。孝也はほんのすこしだけ苦笑して、南洋の沈黙に目で礼を送った。

 かすかに残る炎の残滓を吹き散らし、薄紫色の刀身はグリムバルドに迫った。構えた槍が一合、打ち合う。けれど次の瞬間、するりと夕霧は片鎌槍「北狄」をすり抜けた。
 不動で高められた防御力で、夕霧の攻撃を受けた。入りはしたが浅い、肩口を裂かれただけ。柚李葉が閃癒を飛ばしてダメージをおさえた。
 さらに次の攻撃を予測して槍を引き戻すが、夕霧はグリムバルドを斬った勢いをまったく殺さず――後ろにいた、真名を切り裂いた。
「っ‥‥!」
 崩れ落ちる真名を抜け、夕霧はさらに――真名より後ろにいた、結に迫る。
「後衛を先に‥‥ですかねぇ?」
 その可能性に行き当たり、とっさにディディエは陣形を確認した。呪縛符を使うのに距離を詰めていた真名以外は、夕霧からすこし離れているが、それぞれの立ち位置はばらばら。やりやすいとはいえない。
 結から夕霧を離すように、ぶん、と槍を一閃させるグリムバルド。夕霧はその一撃を受けるものの、怯むことはなく。久野都が治癒符を結に飛ばし、結の傷を癒した。
「もう十分、血は吸ったでしょう」
 きり、と、弓を引き絞る。細い刀身を狙って。
「これで終わりにしませんか」
 その弓が淡く桜色の燐光を纏い、放った矢はたがわず刀身を穿つ。毀れた刃の破片がはじけ飛ぶが、それすら構わず結を切り伏せる夕霧。
 癒えきっていなかった、ダメージ。かさんでいたそれも相まって、ふらりと膝をついた。
 結までもが倒れると、次は――。
 久野都に切っ先が向く。間違いない、後衛から落としていくつもりだ。後衛が厄介だ、とでも思っているのかもしれない。
(真名殿は夕霧の能力を落とした、結殿は集中攻撃をしていた――、なら私は)
 治癒符を結に使った。夕霧の目前で。
(これも学習、ですか)
 大きく動いていないおかげか、幸い主な回復手の柚李葉は目をつけられていない。
 魂喰を飛ばす。蠢く植物に似た式が、刀の瘴気を食らう。直後に迫った切っ先が久野都を捕らえた。ざくりと深く薙がれて、下がったところでもう一撃を入れようと、夕霧が動く。
「させるか!」
 風を切り裂く音とともに、グリムバルドがまともに刀身を打ち据えた。穂先が打ったところから、ぴしり、と入るヒビ。
 次の攻撃にそなえてグリムバルドが槍を引いた隙を見逃さず、ディディエは一条の雷を放つ。それが夕霧を射抜いた。
 意外なほどにあっけなく。
 走ったヒビは刀身も柄も覆い尽くし、乾いた音を立てて砕け散る。
 きらきらと陽光を弾いて散った薄紫の淡い刀身から、かすかに瘴気が立ち昇り――。
 頼りなく揺れたかと思うと、そのわずかな残滓も虚空へ消える。
 あとにはただ、血のこびりついた鋼の欠片だけが残った。