【 天儀とは 】
天儀を一言で表現するならば、「壁に囲まれた浮遊島」と言える。
天儀大陸(天儀本島)や諸国の島(儀)は空に浮かんでおり、往来には飛行手段を用意するしかない。
なぜ巨大な大陸や島が浮かんでいるのかは未だもって明らかではないが、朝廷図書館に存在する歴史書「物語」を紐解けば、精霊の力によって浮遊しているのだという説や、古代文明が開発した力によって浮遊している説、その他様々な諸説が確認できる。
どういった説が正しいのかはともかくとして、天儀暦1011年までに発見された儀は全て浮遊しており、かつ上空一面の空はあれど、滝のように落ちる水は雲海の中に消え、雨雲となって戻る。その下に何があるかは未だに不明のままだ。
もちろん、雲海の下の世界へと挑戦した者は多勢居るが、誰一人として帰ってくることはなかった。
世界には、六国二侯一王朝を有する最も巨大な儀「天儀」と、泰やジルベリアという、独自の文化を持つ国が存在するそれぞれの儀が二つあり、儀や島毎に気候や環境は変化するが、今のところ人間が生活可能な儀や島が殆どである。
儀とは、人々の暮らす「世界」に他ならないのだ。
【 天儀の詳細 】
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・各地の大きさ
天儀 : 直径約3500km (スペイン~ロシア、東京~南京程度)
泰国 : 直径280km (四国と同程度)
ジルベリア : 直径450km (北海道と同程度)
・各地の人口
天儀の人口 : 約2800万人(天儀全域)
神楽の都 : 約80~100万人
都市圏人口 : 約250~300万人
他国の人口 : 約400万人(泰、ジルベリア合計)
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【 コラム:儀と島の違いは? 】
「天儀本島」などの言葉が示すように「島」と「儀」はしばしば混同されがちであるが、あくまで別の存在である。
島と儀の違いは、簡単に言えば海に浮いているのか空に浮いているのかの違いである。
基本的に、島は儀の内部に存在するものであり、島そのものが海を蓄えることはなく、通常、島の浮いた海をまとめて海域などと呼ぶ。一方で主たる海域は「天儀本島」などのように島として呼ばれていることも多い。
また、海上は水上船での航行が可能だが、その外は断崖絶壁となるため、精霊門などの転送手段を除くと、海域から海域、儀から儀への移動には飛空船が必須となる。
【 コラム:水はどうなっているの? 】
外縁が断崖絶壁となっている天儀の各海域や島において、川や海を経て外縁に達した水は、もちろんその場から落下する。
ただ、殆どの海、特に大きな海域や島においては、その端が隆起しており、落ちる水の量は見た目に感じるほど多くはなく、少なくとも天儀本島において水が完全に枯れてしまうような事態はまず発生しない。
その不思議な光景はしばしば人々の想像力を掻き立ててきたが、落下した水は雲海や嵐の壁に阻まれて消え、雨雲となって戻ってくるようである。また、一部には水源となる巨大な宝珠が地中奥深くに沈んでいるとも言われる。