不厳王の森
マスター名:安原太一
シナリオ形態: ショート
危険 :相棒
難易度: 難しい
参加人数: 8人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2012/05/09 21:35



■オープニング本文

 武天国の王都此隅、巨勢王(iz0088)の居城、此隅城にて――。
 地下牢の兵士が巡回にやって来た。ここに閉じ込められた罪人たちに慈悲は無い。巨勢王の裁断が下れば、厳しい処分を受ける者たちだ。
「ん……?」
 兵士は、異変を察知して足早に近づいた。
 牢屋の門が開け放たれている。
 兵士は急いで牢の中を確認する。誰もいない。
「大変だ……」
 兵士が振り返った目の前に、ぼろぼろの服をまといぼさぼさの髪とひげを生やした男が立っていた。
 次の瞬間兵士ののどはナイフで切り裂かれた。
 ――大アヤカシ不厳王(iz0156)を崇拝する厳存秘教の頭目であった男、天山寺仁海が脱獄したとの知らせが巨勢王の元に届く数時間前の出来事である。

 開拓者ギルド――。
 藤原家側用人の芦屋馨(iz0207)は、ギルド相談役の橘鉄州斎(iz0008)のもとを訪れていた。
「橘殿――」
「芦屋殿、どうされましたか」
「重大な情報が入ってきました」
「と言いますと?」
「大アヤカシ不厳王の居場所に関する情報です」
「それは……奴は今どこにいるんです?」
「武天の川奈の里近郊の魔の森の奥地に潜んでいるようなのです」
「それは信用出来るんですか?」
「裏ルートで手に入れた情報ですが、信憑性は高いと見ています」
「ふむ……ですが引っかかりますね」
「何かあったのですか?」
「天山寺仁海が脱獄したのはご存知ですよね? ギルドにも捕縛依頼が出ているんですが」
「もちろん。武天全国に人相書きが出回っている男ですから」
「その天山寺ですが、川奈の里で目撃されたと言う情報が入っているんですよ」
 芦屋は思案顔で顎をつまんだ。
「天山寺と不厳王……偶然にしては出来過ぎていますね」
「出来過ぎですよ。これが何を意味するのか……不厳王が本当にそこにいる証なのかもしれませんね。開拓者には十分警戒するように言っておかないと」
 橘は依頼書の作成を助手の佳織に伝えると、最後に一つ付け加えた。
「大アヤカシ不厳王と接触する可能性あり」と。


■参加者一覧
鈴梅雛(ia0116
12歳・女・巫
華御院 鬨(ia0351
22歳・男・志
焔 龍牙(ia0904
25歳・男・サ
茜ヶ原 ほとり(ia9204
19歳・女・弓
コルリス・フェネストラ(ia9657
19歳・女・弓
長谷部 円秀 (ib4529
24歳・男・泰
ベルナデット東條(ib5223
16歳・女・志
華角 牡丹(ib8144
19歳・女・ジ


■リプレイ本文

 川奈の里に到着した開拓者たちは、早速天山寺の捜索を開始する。
 鈴梅雛(ia0116)は壁の向こうから届くような小さな声で、言った。
「普通は、誰かが手引きでもしなければ、脱獄は難しいと思います。不厳王の居場所も、その手引きした者から聞いたのかもしれません。武天でも調査をしているとは思いますが、天山寺を捕まえたら、一応聞いてみた方が良いですね。素直に教えてくれるとは、思いませんけど。天山寺と不厳王が接触する前に、身柄を押さえたいですが、不厳王が天山寺を呼び寄せたのなら、かなり難しいでしょう。最低でも、取り逃がす事だけは無いようにしようと思います」
 歌舞伎役者の華御院 鬨(ia0351)は、女形をしていて、常に修行のために女装し、そこいらの女性よりも女性らしい雰囲気を醸し出している。今回は京美人の女装をしていた。
「脱獄するとは、いけやせんなぁ。アヤカシなど信じても裏切られるだけやと思いやすわ」
 と馬鹿げた行動に対しての感想を云った。
「ついに不厳王の登場か。何としても片付ける」
 焔龍――焔 龍牙(ia0904)。大アヤカシ関連依頼に緊迫した面持ち。
「逃亡者が身を寄せる先なら、当然強力な味方がいると考えるのが妥当よね。川奈の里に何がいるのかしら」
 抑揚のない声で言ったのは茜ヶ原 ほとり(ia9204)。依頼中は抑揚無く、淡々と会話する彼女。依頼中は極力感情は押し殺して、合理的な判断を優先する娘だ。
「やはりここは、天山寺を見つけ次第、不厳王のもとへ案内して頂くのが効率的でしょうか」
 コルリス・フェネストラ(ia9657)は言って、仲間たちを見渡した。
「そうですね……それにしてもまた天山寺ですか……かの方も往生際の悪さは天下一品ですね。とはいえ、裏切り者を放っておく手はなし。戻ってもらいますよ……力づくでも」
 長谷部 円秀(ib4529)は言って、思案顔。
「天山寺の脱獄、そして不厳王。一体何が起きようとしている?」
 ベルナデット東條(ib5223)は言ってうなった。
「天王寺はんの逃げたところが大アヤカシのいる場所……。何かありんすなぁ……。逃げられる前に、捕まえるとしんしょう」
 言ったのは花魁の華角 牡丹(ib8144)。
「それでは……ひとまず天山寺を探しますか」
 コルリスは、手に持った人相書に目を落とす。
「では行きましょうか――」

「この方をご存じありませんか?」
 雛は、華御院と一緒に回りながら、人相書を見せていた。
「うん? ああ、こいつなら、ちょっと前に見たぜ」
 里の民は、天山寺の人相書に、すぐに反応した。
「こいつは何者なんだい」
「武天のお尋ね者なんですよ。重罪人です」
「そうなのかい」
「それで……この男はどこに向かったか、見当はつきまへんやろうか」
「ああ。こいつ、魔の森の方へ向かったぜ?」

 ベルナデットとほとりも、人相書を持って、里の民に聞き込みを行っていた。
「――魔の森に?」
 ベルナデットは、「ふむ」と眉を寄せる。
「ここの魔の森に大アヤカシ不厳王がいるって聞いてるんですけど、それって心当たりあります?」
 ほとりが問うと、民は驚いた様子だった。
「不厳王ですかい? そ、そいつは初耳でさあ。ここの魔の森は長らく打ち捨てられて、強力なアヤカシは住みついていないだろうっていう話でしたから」

「天山寺は魔の森へ入って行ったそうです」
「ここの魔の森は長らく強力なアヤカシの活動も無く、静まり返っているそうですね」
「不厳王の元へ向かったとすると、急がないと逃げられる可能性がありますね――」

 開拓者たちは、魔の森へ向かった。魔の森には滅多に人が近付く場所ではない。開拓者たちは、天山寺の痕跡を探した。
「ここを見てくれやす」
 華御院は、仲間たちを呼び集めた。
「ふむ……まだ新しい跡ですね」
 長谷部は、折れ曲がった草を見て、頷いた。
 魔の森の奥へ向かって足跡が続いている。
「ここから向かったようですね。では行きましょうか――」

 魔の森の中は静まりかえっている。木々が生き物のようにのたうち回っており、日光を遮っていた。
「いつ来ても魔の森と言うのは嫌なものだな」
 ベルナデットは、しかめっ面で木々を見やる。
「ほとりお義姉ちゃん何か見える?」
「ううん、アヤカシの気配も感じないわね。不気味なくらい」
 ベルナデットは心眼「集」を適当に使っていたが反応は無い。
 開拓者たちは小一時間ほど森を進んだ。足跡はまだ続いている。自分達はもしかして誘い込まれているのではないか、ふと嫌な予感が頭をよぎる。天山寺にそんな余裕があるはずはないのだが……。
 ――と、その時である。コルリスの鏡弦に反応が出る。
「前方にアヤカシ十体以上。来ます」

 開拓者たちは戦闘態勢を取った。
「コルリスはん」
「分かれました。右と左からやってきます」
「頭の良い奴だな」
 雛とコルリスとほとりを後方に配置し、華御院と焔、長谷部にベルナデット、牡丹が前に出る。牡丹がやや下がり目。開拓者たちは迎撃態勢を取った。
「来ますよ――」
 アヤカシの影が森の奥から見える。
 コルリスとほとりは矢を発射した。直撃を受けたアヤカシが咆哮する。
 ばらばらと姿を見せたのは、鎧をまとった骸骨の剣士たちだ。互いに何かを話しながら開拓者たちとの距離を詰めて来る。
「不厳王の配下でしょうか」
 雛は言って、神楽舞の態勢に入る。
「鈴梅さん、よろしく!」
 焔は飛びだした。
 これらのアヤカシは不厳王配下の屍剣士である――。

 ……魔の森の奥地で。不厳王の幻影は、腕を伸ばすと、瘴気の塊の中に屍剣士と戦う開拓者たちの姿を浮かべた。
「ほう……もう追手が来たか。この魔の森もそろそろ廃棄する頃合いか……」
 不厳王の幻影は、笑った。

「牡丹はん! 来ますどす! 一体! 気を付けて!」
「すみませんなあ。戦闘は本職とは言えないもんですからなあ」
 言いつつ、牡丹は喧嘩殺法を使いながら屍剣士と相対する。一撃二撃と弾いて、鎧通しを叩き込んだ。短刀が貫通する。しゅううううう……と屍剣士は瘴気に還っていく。
 焔、華御院、長谷部、ベルナデットらも次々と屍剣士を葬り去っていく。
「ほとりお義姉ちゃん!」
「ベルちゃん、ありがとうね」
 ほとりは言って、射線が通ったところへ矢を叩き込む。矢は屍剣士を貫通して打ち砕く。
 雛は神楽舞・攻で支援し、コルリスも屍剣士を撃破していく。
 やがて、大勢は決する。数で勝る屍剣士であったが、開拓者を圧倒するには至らず、撃破されてしまう。

 ……開拓者たちはまた前進を開始した。
 どれくらい進んだだろうか。長時間気を張っているせいで集中力が低下していた。
「大丈夫どすか雛はん」
 華御院が、鈴梅を気遣う。
「大丈夫です。ありがとうございます」
「天山寺の奴、一体どこまで進んでいくんだ?」
「不厳王がいると言うことですが……やはり魔の森の奥深い場所なんですかねえ」
 焔の言葉に、長谷部が応じる。
「幸い雑魚のアヤカシはいないようですね」
 コルリスは、鏡弦を使っていた。
「わっちもこんな奥深くまで魔の森へ踏み込むのは初めてでありんすなあ……何とも気の滅入る仕事でありんす」
 牡丹は言って肩をすくめた。
「ほとりお義姉ちゃん大丈夫か?」
「ベルちゃんこそ、頑張ろうね。ところで、ここまで来て思うんだけど、不厳王がいるとしたら、やっぱりもっと手下が沢山いるんじゃないかしら」
 ほとりは相変わらず淡々と話していたが、「それもそうだ」と仲間たちは頷く。
「不厳王の森と言うくらいどすから、守りも頑丈でおかしくないどすわな」
「天山寺が来たのは、確かなようですし、芦屋さんの情報が完全に誤っているとも思えません」
「とりあえず、進みましょう。天山寺すら見つかっていない」

「待った――」
 先頭にいた焔は立ち止った。
「誰か倒れているぞ」
 焔は駆け出した。仲間達も後に続く。
「おい――」
 焔は男に目を落とした。
 男は、切り裂かれて絶命していた。
「傷跡はまだ新しい……やられたのはまださっきだ」
「天山寺じゃないな」
「血の跡が続いている。これを追って行こう」
 開拓者たちは足早に森の中を進んでいく。血の後を辿っていく。
 そうして、森へ入って数時間が経過していた。

 前方に、人影を発見する。ぼろぼろの服を着た人物である。草木を掻きわけ、回りを警戒しながら進んでいる。
「あれが天山寺か……」
 開拓者の中には天山寺を見た者がいる。
「間違いない。奴だ」
「ようやく捕まえましたか」
 そこで、開拓者たちは足を止める。
「魔の森では、アヤカシが強くなっているので、今回の依頼とは関係の無いアヤカシとの接触は、出来る限り避けるようにした方がいいですね。ここから先、避けきれず、アヤカシと戦闘になった場合も、新手が来る前に決着をつけ、その場を離れるようにしましょう。他のアヤカシが集まってくる前に、先を急ぎましょう」
 雛は言った。
「さて……ここからどすが、うまく泳がせますかな」
 華御院は思案顔で言った。
「やはり、不厳王の元まで案内してもらいましょうか。不厳王でなくとも、天山寺がここへ来たのは理由があるでしょうが」
 焔も思案顔。
「ようやく天山寺を見つけたわね。ひとまず、あの男の後を追い、斥候を送りこんでから、不厳王近辺の状況を確かめた方がいいわね」
 ほとりが言うと、コルリス頷いた。
「天山寺捕縛ですが、発見後も天山寺が不厳王と接触するまで気づかれぬ様尾行し、不厳王の居場所まで案内してもらい、その後敵達と戦う側と、天山寺捕縛に回る側に分かれ行動し身柄確保と敵撃破の両方をこなす……というながれでしょうか。私は不厳王達と戦う側に回りますね」
「その流れで行きますと、私は不厳王の相手をしましょうか。本物かどうか分かりませんが」
 長谷部は言って顎をつまんだ。
「不厳王の元まで泳がせたとして、天山寺の目的を聞き出せれば、なお良いのではなかろうか。例えば、不厳王関連の次の攻撃目標とか」
 ベルナデットは言って仲間たちを見渡す。
「天山寺はんを不厳堂との接触まで泳がせておきたいところ。接触、あわよくば密命の情報を引出せてからの捕縛。やはり人が警戒心を解く瞬間に奇襲なり仕掛けるのが一番でありんしょう。今回は天山寺はんの捕縛の依頼でありんすが、不厳王の撃破も行っておきたいところでありんすなあ」
 牡丹は言って、頷いた。
「よし、では、まずあいつを泳がせ、その先に何があるか確かめようじゃないか」
 開拓者たちは天山寺の追跡を開始した。

 天山寺は、後ろに開拓者たちが来ていることには気づかず、森の中を進んでいく。天山寺を手引きした不厳王の崇拝者は始末した。もしかすると、自分が殺されるのでは、という恐怖があった。本当に不厳王が自分と会ってくれるのか、天山寺にも確信は無かった。今は生き延びる術を探していた。もはや天山寺に公に活動する力は残されていない。不厳王の力を借りてでも、生き残るしかない。
 天山寺はずかずかと進んでいく。
 やがて、緑色の濃い霧のようなものが立ち込めて来る。これは瘴気の霧だ。その向こうに、緑光を放つ何かが見えて来る。

 そうして、霧が晴れていき、「それ」は姿を見せた。天山寺も見るのは初めてだった。大アヤカシ不厳王である。
 天山寺はひれ伏した。
「ふ、不厳王様……!」
「天山寺仁海か。連絡は受けている。確か使いをやったはずだが?」
「奴は始末しました」
「ふむ……」
「不厳王様……! 私を助けて下さると言うのは本当でしょうか?」
「近いうちに攻撃を行う。武天国は龍安家、鳳華に対して大規模な攻撃を仕掛ける。かの地をわしの森で完全に支配する。お前には、武器と設備、崇拝者たちを与える。生き残りたければ、わしに協力せよ。鳳華の一部を切り取ってお前に与えてやろう。武天からも独立した勢力を築けるぞ」
「そ、それは真ですか!」
「くくく……お前には従う以外道はあるまい。我が手勢の一部となって生き残るしかないであろう――」

「どうやら、そう言うことみたいね」
 ほとりは、言って仲間たちに不厳王の言葉を伝えた。
「天山寺という餌で、噂通りの大漁が釣れたよ」
 ベルナデットは言って、小さく肩をすくめる。
「不厳王でしたか……ですが、やはり、これは偽物ではないやろうか。うちの心眼にも反応があらしまへん」
「私の鏡弦には一応反応がありますが……」
 華御院とコルリスは口を開いた。
「いずれにしても、ここまでですね。天山寺を逃がす前に行動に移りませんと」
 焔は言って、立ち上がった。
「ひいなは回復に回りますね。後方支援に当たります」
「うちは、天山寺を守り、他にアヤカシもいるようどすから、みなさんの援護を担当します」
「俺はアヤカシの撃破に回ります」
「私も基本は不厳王の撃破に回るわ。天山寺は、牽制程度かしらね」
「私もまず不厳王の撃破を。不厳王が消えた後に、天山寺を捕縛出来ましたら、殿を務めさせていただきます」
「私はまずは天山寺の確保に動き、牡丹さんへお任せした後で、不厳王に回りましょうか」
「私も周りの護衛を潰しに掛かるかな。ほとりお義姉ちゃんよろしく」
「では、わっちは天山寺はんが逃走できないように確保しておきましょう」
「行きましょう――!」

 開拓者たちは飛びだした。
「天山仁はん、脱獄して、どないするんどすか。どの道、使い捨てにされるだけどすよ」
「な、何!」
「開拓者たちだ。お前は付けられておったのだ」
 不厳王は笑った。
 開拓者たちは突進する。
 長谷部は天山寺を投げ飛ばした。そこを牡丹が押さえる。
 牡丹は縄で縛りあげていくが、天山寺は縄を引きちぎった。牡丹は簪を抜くと、急所に一撃撃ち込んだ。
「あんさん往生際が悪おすえ。少し眠ってておくんなんし」
「ふざけるな!」
 天山寺は牡丹の手を押さえた。
 不厳王は、ゆっくりと手を上げた。
「我が近衛兵、ハエを蹴散らせ」
 進み出てきたのは、二体の上級屍剣士。
「達人級の剣士。剣の道の頂を目指す私にとって、心躍る相手だ。いざ!」
 ベルナデットは突進した。
 焔と長谷部、コルリスにほとりは不厳王に突進する。集中攻撃。
「攻撃を集中させるぞ!」
 攻撃を受けた不厳王は笑声を上げ、瘴気の波動で開拓者たちを吹き飛ばした。
「行け、天山寺」
 不厳王は死骸龍を召喚すると、天山寺を捕えてそのまま空へ脱出させた。
「待ちなはれ!」
 華御院は飛び上がったが届かなかった。
「わしはお前たちの推測通り、不厳王の幻影。本体ではない。居場所を知られた以上、もはやこの森は連絡に使えん。さらばだ――」
 次の瞬間、不厳王の幻影は爆発した。
 吹っ飛ぶ開拓者たち。
「何ですって……不厳王……」
 長谷部は起き上がった。
「天山寺に逃げられてしまいました。残念です」
 雛は言って、回復に当たる。
 辺り一面、森は粉々になっていた。
 開拓者たちは「やれやれ」と空を見上げると、地面にうずくまった。