【彫金】学科、歓迎の宴
マスター名:四月朔日さくら
シナリオ形態: ショート
危険
難易度: やや易
参加人数: 4人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2014/04/22 20:51



■オープニング本文


 泰には大学があるらしい。
 その話はどこかで聞いて知っていた。
 天儀とは異なる気質の泰国は、教育もしっかりしているものだなと思ったくらいである。

 ――その日までは。


 風牙(iz0319)は開拓者であると同時に銀細工職人の見習いである。
 きっかけはとても些細な事だった。
 以前受けた依頼で、銀細工職人からのものがあったのだが――依頼遂行の礼として、銀の鎖をもらったのである。元々傾いた服装を好む彼としては、なかなかの品に喜び、そしてこう思った。
 ――俺も、こういうの作ってみたいな。
 すると、その依頼主は笑って、いつでも遊びに来るといいと言ってくれたのである。
 アヤカシ退治に若干辟易していた彼は、さっそく職人のもとへ通い詰めるようになった。やがて見よう見まねで小さな耳飾りを作ったところ、職人らにその腕を見込まれたのだった。
 ……それからもう随分経つが、最近ではすっかり開拓者というよりも職人として工房に行くことのほうが多い風牙である。


 そんなある日。
「ほう――」
 なにやら唸り声をあげたのは、師匠に当たるこの工房の主だ。
「風牙、随分腕を上げたな」
「おかげさまで」
 そこにあったのはきれいな細工を施した銀の腕輪だ。
「うん、これなら推挙してもいいだろうな」
「……推挙、っすか?」
 風牙は目を瞬かせる。
「ああ。泰の大学が、開拓者にも門戸を広げたらしい。その中には、こういった職人を育てるための学科もあるらしくてな」
 大学では基本寮生活となるが、開拓者への便宜も図られるようになるのだという。
「お前さんの腕前なら、そっちで本格的に修行するのもいいかと思ってな。入学してもギルドでの依頼もちゃんと請け負えるらしいし、ちょうどいいんじゃねえか?」
 それに、と、師匠が笑う。
「お前の妹さんからも、下手な放蕩生活するより安心できるって言われてな。どうだ?」
 風牙は思わず頭を抱えたくなった。
(来風(iz0284)の奴……)


 そんなわけで、風牙は結局泰大学へ入ることとなった。本人としても、自分の実力を試したかったのだ。
 『彫金学科』――それが彼の通う学科である。
 他にもいわゆる『王朝御用達』の品を作るための修業をする学科はいくつかあるらしいが、彫金学科は文字通り、金属細工を中心とするのだった。
 言われてみればお偉方というのは、綺麗な簪や細工物を身に纏っていることが多い。周りを見ても、そんな一流職人を目指そうとする若者たちが数多くいた。おそらく他の学科と比べても、人数は多いほうだろう。
 やがて入学式もつつがなく終わり、寮へと案内された。
「諸君、まずは入学おめでとう。彫金学科の寮は『彫金寮』と呼ばれることになるから、以後も頼む。部屋は一部屋に最大五人までだが……うん、それなりに埋まりそうだな」
 案内しているのは彫金学科の責任者である、楊という中年男性だ。他にも色々職員はいるらしいが、今日は姿が見えない。
「この学科では半年から一年をかけて各自作品を作るが……まあ、とりあえずの目安は秋の学園祭だな。この時に発表できるものができているようにしたい。……まあ、細かい話は追々するとして、今日はこの学科の歓迎会をしたいと思う。あと一時ほどしたら、食堂に集まり給え」
 ……入学歓迎の宴らしい。
(……来風にいいみやげ話にもなるな)
 風牙は思う。
(ま、ここで引き返すのも今更な話だし、しばらく学生生活を満喫してみるかね)
 口元が、わずかにほころんだ。


■参加者一覧
ルゥミ・ケイユカイネン(ib5905
10歳・女・砲
Kyrie(ib5916
23歳・男・陰
霧雁(ib6739
30歳・男・シ
日依朶 美織(ib8043
13歳・男・シ


■リプレイ本文


 春の、うららかな陽気の中。
 泰国は朱春にある大学では、新たな生徒を受け入れていた。
 泰大学――そこは文字通り、泰の最高学府である。
 役人を志すものもいる。
 国家泰拳士という、泰国の兵となるための資格を手にするために奮闘するものもいる。
 或いは、芸術の道を歩むものも。

 そんななか、彫金学科は面白い面々が集まることで有名だった。
 彫金、すなわち金属を使った細工は美的価値の必要な装身具に使われることもあるが、時によっては己の身を守るための武器防具などに用いられることもある。
 またその方向性もあり、美的感覚の良い若者たちが集うのだった。
 もちろん才覚があれば老若男女問わぬのが学問の道。
 とは言え若者が多いのもまた、学問を究めるための学校の常であろう。


 そしてそんな中に、風牙(iz0319)は気づけば放り込まれていたわけで。
(……ま、ここまで来ちまった以上、やるっきゃないよなあ)
 案内された寮の中、とりあえずひと部屋に荷物を置いて一つため息。
 周りを見れば泰人のほうがやはり多い。獣人というのも、いなくはないが多くもない。
 ここで学問や実習に励み、一人前の彫金師を目指すわけだ。
 腕前によっては宮廷での儀式などで使われる品々をこしらえる、いわゆる朝廷御用達の職人となることもここでは夢ではない。
 首から下がった鎖に触れ、そして頷く。
(やると決めたからには、やっぱり一流を目指したいよな)
 ――と、こんこんと扉が叩かれた。
 扉を開けて見ると、そこに立っていたのはふわふわした淡い桃色の髪をなびかせた男性だった。よく見ると、その頭頂にはピンとした猫の耳。
「はじめまして、風牙殿でござるな? 拙者、霧雁(ib6739)と申すでござるよ」
 ござる言葉のやけに怪しい雰囲気ただよう霧雁――。風雅は一瞬不思議そうな顔で霧雁を見つめたが、すぐに、
「ん、……開拓者か。こちらこそよろしく頼む」
 隠しようのない開拓者としての気配を感じ取り、、風牙は苦笑交じりに頷いて手を差し出す。霧雁も満足そうに笑い、そしてある提案をした。
「もしよければ、でござるが……同じ神威人でござるし、同室というのはどうでござろう」
 確かに寮の部屋は余っているとはいえ、ひとりきりで過ごすのも面白く無い。同じ開拓者、そして同じ神威人となれば、話す話題も存分にあるだろう。それに、風牙も存外彼のことを面白そうだと思ったようだ。
「ああ、そりゃあむしろ願ってもない話だ。やっぱり一人じゃ、つまらないもんなあ」
「まったくでござる」
 年齢こそ霧雁のほうが上だが、さっそく意気投合している二人。互いに妙な親近感があるのだろう。それにしても気になるのは、
「そういえばあんたはどうしてこの学科に?」
 風牙が自分の事情、すなわち妹や銀細工の師匠にあれこれ言われてこの大学への進学を決めたことをさっくりと説明すれば、霧雁はふむと頷いて自分の事情を説明しはじめた。
「拙者でござるか? いや拙者、いつもの様に家でゴロゴロしていたら、同居している猫又のジミーに怠けるんじゃねえと蹴飛ばされて」
 ……いきなりハードだった。というか、風牙よりヘビイだった。風牙、笑顔がややひきつっている。
「で、ジミーは『お前、手先は意外と器用なんだから、大学行って修業して、手に職つけて、細工物で飯食えるようになってこい』といったでござる」
 風牙の事情に似ているような似ていないような。しかし話はまだ続き――
「『そうすりゃ俺様ももっと高価な飯が食えるってもんだ。途中で逃げ帰ってきやがったら、鼻に鰹節突っ込むぞ!』……と、言われた次第でござるよ」
 ソレを脅しと人は言う。ちんぴらめいた相棒の発言でこの大学への進学を決め(させられ)た、ということはわかったが。
「へえ、あんた器用なのか?」
 楽しそうに、興味深そうに尋ねる風牙。ここにいるということは彼も細工物師の卵ということになる。風牙としては、そういう世界はまだまだ未知の領域なのだ。当然、興味を持つに決まっている。
「ま、それはおいおい話すでござるよ。それよりも、宴がもうすぐ始まるはずでござる。行くでござるよ」
「そうだな。……これから、よろしく頼む」
 風牙と霧雁は頷きあうと、宴の会場となっている寮の中央、食堂に向かった。


 食堂ではすでに在学生や教師たちがざわざわと支度をしている。新入生たちは宴の準備が整ったらということで、その手前で待機であった。と言ってももうじきに扉が開かれるのは間違いない。外で待つ新入生たちにも、独特の熱は伝わってくるから。
 と、
「風牙さん」
 風牙を呼ぶ声があった。その声には聞き覚えがある。確か、以前会ったことのある――
「お久しぶりです、先日はどうも」
 黒を基調にしたジルベリアの装束と端正な顔立ち。よく響く重厚なテノール。
「あんたは、確か――」
 一度見れば忘れることの出来ぬその青年の名は、Kyrie(ib5916)。妹・来風とともに会った、ジルベリアの青年だった。
 見れば、その傍らに小柄な少年を連れている。髪をひとつに束ね、男物の旗袍を纏ってはいるが、中性的な面立ちに長い黒髪となると、女物の服をまとっていればきっと勘違いするものも多かろう。よくよく見れば小さな角がかいま見える。修羅だ。
「キリエ、お知り合いですか?」
 鈴を転がすような、澄んだ高い声。声も女性的だ。
「おや、ご同類でござるか」
 脇にいた霧雁もひょいと覗きこんで挨拶。開拓者の受け入れを始めたといえ、まだまだ人数は多くないので、出身を問わず『開拓者』の存在は純粋に嬉しい。
「ああ、挨拶が遅れました。私はキリエ。改めてよろしくお願いします。そしてこちらは――」
 そう言いかけて、キリエは周囲を改めて見回す。そして、誰も居ない方に風牙と傍らの少年を連れて行くと、そこでようやく、そっとその言葉を口にした。
「私の妻です」
 キリエにそう紹介された少年は、わずかに顔を赤らめながら自己紹介をする。
「妻の、日依朶 美織(ib8043)と申します。よろしくお願いいたします」

 妻。

 一瞬の間をおいて、風牙が混乱したように頭を抱える。
「えっ、この子男の子じゃ――」
 男子寮にいるのだから、当然男性としての入学なわけで。
「はい、私は男性です」
 美織と紹介された少年が、少女のような声で言う。
「それで、美織とは同室にして貰う予定なのですが……風牙さん、暫くの間は私と美織がそういう関係であることを秘密にしていただけますか?」
 風牙は驚いて、ぽかんとした表情のままだ。
「風牙さんもお分かりとは思いますが、開拓者というのは強烈な個性の集団のようなところがあり、同性同士の恋愛や結婚というのも珍しくはありません。ですが、由緒正しいこの泰大学ではそうではないかもしれませんから……無用な軋轢を生まないためにも、暫く様子を見てみようかと思いまして」
 言われてみればその通りで、たしかに同性のカップルや、あるいは結婚も開拓者の中で見かけることはある。しかしそれが『普通の倫理』かというと、必ずしもそうではないのだ。
 年長者であるキリエはそれをきちんとわかっている。だからこそ、美織の肩にポンと手を置き、こんなことを言うのだった。
「……というわけです。当分は接吻も、抱擁もなしで……いいですか?」
 すると美織は目を見開き、ついでわずかに顔を歪ませる。
「そんな、私耐えられません……! せめて人目につかないところでなら……! 私はシノビですし、隠密行動は得意ですし!」
 そんな愛する幼妻の言葉を聞いたキリエ、さすがに苦笑を浮かべた。
「……ああ、いや、人目がなければ大丈夫ですね。我慢できませんか、そうでしょうね……私も多分、無理ですから」
 片隅でひっそりと話しているとはいえ、ずいぶん際どいような。
「大浴場が一番空くのは、何時くらいでしょうかね。いや、一緒に心ゆくまで入りたいですし、それに何より、可愛い美織の身体を他人に見せたくありませんからね」
 そんな言葉を恥ずかしげもなく言うキリエに、聞いている方が赤くなる。美織の頬など、まるで熟したりんごのように真っ赤だ。
「……っ、やだ、貴方ったら……」
 そうやって恥ずかしがる様も少女のようで、風牙はなんだか微笑ましく思えてきた。
 きっとこんな仲間たちと一緒なら大丈夫……だろう。

 そう思っていると――静かに、扉が開かれた。
 さあ、宴の始まりだ。


 新入生たちが会場に入ってすぐ目に入ったのは、料理でもなければ在学生でもなかった。
 中央に鎮座ましている、等身大の春華王――いや、その姿絵などから模したのだろうか、精巧な人形だ。
 やはり錦絵などが出回っているこの国の王を――というのはいろんな意味で勇気が必要だったろうに、それはとても良く出来ていた。
 瞳は水晶。
 肢体は骨組みに銀を用い、その上の艶やかな肌を再現するように貝で覆っている。爪や歯などの細かいところまでもが再現されているが、どこもかしこも美しい。さすがに服はごく一般的な袍だったが、もし王の袍などを身につければ――それはそれは映えるはずだ。
 と、その細工物の春華王の目がわずかに動いた。精巧な仕掛けなのだろうが、まさか動くと思わなかったのだろう、気づいて慌てて礼をする新入生一同――とくに泰人なれば。霧雁も、慌てて礼をしている。しかし、すぐにパンっと軽い火薬の音がした。続いて、紙吹雪と、さざめくような笑い声。
「ようこそ、彫金学科へ!」
 種を明かせば、先輩たちもどうやら毎年この手で驚かされてきたらしい。
「それにしても見事な細工だなあ……」
 誰かがそんな感嘆の声を漏らす。詳しくはわからないが、かなりの手間隙のかかる細工人形には間違いない。お披露目は年に数えるほどだろう。王が変われば当然この人形の顔も変わるのだろうから――そう考えると、とんでもない労力がかかっているに違いない。同時に、金額も。
「これは我が彫金学科の技術を集めて作った春華王様の像で――」
 学科の最高責任者、楊が鼻高々に話しはじめる。……が、そんなことより花より団子の生徒も中にはいて。
 鍛錬学科との掛け持ちになるルゥミ・ケイユカイネン(ib5905)は、典型的なそんなひとりだ。背も低く、まだ幼さの残る顔立ちだが、これでも立派な開拓者。
「んー、おいしい! カーリカーリレートやヘルネケイットはあるかな?」
 ちなみにどちらも彼女の郷里の料理なので、残念ながらここにはない。でも泰料理ももちろん好きなので、口の周りを汚しつつもどんどん平らげていく。
「特に今年からは、開拓者の積極的な受け入れも開始し――」
 楊学科長の話はまだまだ続く。しかしその言葉が出たところで、風牙やキリエ、ルゥミはいやというほどに視線を感じることになった。開拓者というのは人材の宝庫ともいうべき場であるが、いったいどんな生徒なのだろうと興味津々の様子だ。そんな中で口を開いたのはルゥミだった。
「はーい! あたいが今作りたいって思ってるのはね、武具の装飾! 鎧や剣もいいけど、長銃や短銃、魔槍砲がやりたいかな!」
 彼女のジョブは砲術士である。思い入れの深い武具にそういった細工をしたいのだろう。
「表面にエングレービングや象嵌を施して、超かっこいいのを作りたいんだ!」
 そして完成品第一号は育ててくれた老人の墓に供えたいという。他にも相棒や知人の名前を挙げ、彼らに贈るのだと嬉しそうに話した。
「で! 一番派手なのは興志王にあげようかな! あたい、あの王様に前に依頼で会って、魔槍砲を打ちまくって森林伐採したことがあるんだ! 王様も魔槍砲撃ってたよ、いかしてるよね!」
 確かに噂に名高い興志王であれば、そういうものも喜んで受け取るだろう。想像すると緊張もするが、同時にとてもワクワクする。
「銃と魔槍砲の練習は毎日してるんだ! 彫金も毎日練習して、いっぱい上手くなるよ!」
 パチパチ、と拍手が聞こえた。

「そういえば、余興にこんなのはいかがでしょう」
 キリエがすっと、オルガネットで曲を奏でる。荘厳な旋律は、いかにも彼好みだ。近くに美織もいるが、夫婦であることは当然秘密であるが、美織はそんな夫の演奏がなんとなく誇らしかった。と、
「そちらの兄さんは、どうしてこの学科を選んだんだい?」
 キリエへと質問が飛ぶ。彼は演奏を止め、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「志望の理由ですか?」
 問われるままに話しだす。
「実は私には、大切な人がいましてね。その人に自分の手で作った細工物を贈りたいんですよ……鍛錬した技術を使い、心をこめて、全身全霊で作ったものを」
 それを聞いて、美織はかぁっと頬を赤くする。
(なぜ彫金かと思っていたら……)
 彼ですら、志望理由を全く聞かされていなかったのだ。嬉しすぎて、むしろ涙ぐんでしまう。思わず、
「じ、実は私も大切な方に作った品を差し上げたいんです!」
 と、聞かれもせずに宣言してしまうほどにテンパっていた。
「私は修羅で、決して器用ではないのですが、切磋琢磨し、必ず上達してみせます……! 大切な、あの方のために」
 それを聞いた在校生は、楽しそうに笑いながら、
「想い人がいるっていうのはいいねえ。きっと相手も幸せもんなんだろうな」
 その相手がこの場にいるとは夢にも思うまい。
 一方、霧雁は。
「拙者は……かくかくしかじかというわけで、相棒に手に職つけろと言われたでござる。器用とは言っても銛状に削った木製苦無を使ったアンカーなどでござろうか。これは小隊の隊長に作り方を教えたことが……。あと、松明を細工して作った集束松明は光に弱いアヤカシと戦うために作ったでござる」
 なるほど、こちらは戦闘によって培われた能力ということらしい。
「それはさておき、入るからには良い物を作れるようになりたいでござる」
 彼は泰料理に舌鼓を打ちながら、ふと思い出したように問いかける。
「そうそう、この寮は相棒との同居は可能でござるか? 無論、大型が厳しいことは承知の上でござるが」
 この美味しい料理をジミーならさぞかし食べたかるだろうと思ったのだ。
「ああ、それなら特例措置で大丈夫だよ。身近に相棒がいないと、何かと不便する人も多いからね」
 そう助言してくれたのは、寮長らしき上級生。
「言い忘れていたけど、僕は寮長の張。君たち新入生を、歓迎するよ」
 張と名乗った青年は、にっこりと笑って手をあげた。
「ああ、俺も霧雁と似たようなもんだなー。妹に手に職つけろって言われて、この大学に」
 風牙もぼやくように言う。
 しかし、楽しみでないわけがなかった。


 新しい環境、新しい仲間。
 知らない世界が、これから彼らの前に広がるのだ――。