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■オープニング本文 アヤカシ退治。 それは開拓者ギルドにおいては珍しくない、むしろ基本だと言ってもよい依頼である。 アヤカシも、駆け出しの開拓者でも油断しなければ一人で対応出来る弱いものから、百人を超える開拓者を相手取るような強力なものまで様々だが、依頼が来る様なアヤカシはだいたいが『ちょっと強い』くらいだろう。 つまりは市井の人々が対処するには難しいが、大軍を投入するような強大な敵ではないアヤカシが、あちらこちらから退治してくれと依頼されてくるのだ。 だが今回の依頼は、少しばかり変わっていた。アヤカシは群れなのか、それとも単体で行動するものがたまたま複数現われたのか、判然としない。 そして、ジルベリアでもあまり目撃証言がないアヤカシが混じっている節がある。 だがしかし、開拓者ギルドの人々はあまり心配はしていなかった。 「この仕事してるとさ、強い開拓者も見慣れるだろ? 今回も最初はすげぇと思ったけど、もう見慣れちゃった」 「そうよねぇ。強い人もだし、名家の当主も跡取りも、その家出息子に娘に、修行の旅の真っ最中もいっぱいいるもんね」 「他にもほれ、美男美女に男女の区別がようつかん美形に、えらい体格がいい男衆も、年中肩が凝りそうな体型の女衆も、ぞろぞろ来るじゃろ」 「ふっ、勤め始めた頃は、毎日動悸を抑えるのに苦労したものですよ。今じゃすっかり目が慣れて‥‥ごくごく平凡な娘さんを見ると、どきどきするようになりました」 「ちょっと、あんたのそれって聞き流していいのか迷うんだけど?」 「言い方を変えましょうか? 普通万歳!」 「ふつーばんざーいっ」 「それも駄目だわよ」 「他人様に聞こえるところで、そんな話するんじゃねえぞ」 世間話にうつつを抜かすくらいに、心配していなかった。 だが、一人だけ困っている人はいた。 「あの〜、私はアーマー技術者なんですけど? どうしてアヤカシ退治に行かなきゃいけないの? しかも、こんな面子で?」 困っている一人、名前はティル=レウ・シスカ。本人が言う通りにアーマー技術者である。 彼女が『こんな面子』という人々は。 アレクサンドル・ガラドルフ グレイス・ミハウ・グレフスカス ハインリヒ・マイセン レナ・マゼーパ ジノヴィ・ヤシン コンラート・ヴァイツァウ ロンバルール エヴノ・ヘギン スタニスワフ・マチェク この九名にティルを加えた十人だ。 ※このシナリオはエイプリルフールシナリオです。実際のWTRPGの世界観に一切関係はありません |
■参加者一覧
星鈴(ia0087)
18歳・女・志
無月 幻十郎(ia0102)
26歳・男・サ
鬼島貫徹(ia0694)
45歳・男・サ
秋霜夜(ia0979)
14歳・女・泰
水津(ia2177)
17歳・女・ジ
設楽 万理(ia5443)
22歳・女・弓
グリゴリ人形(ia5461)
19歳・女・シ
此花 咲(ia9853)
16歳・女・志
エルディン・バウアー(ib0066)
28歳・男・魔
ハッド(ib0295)
17歳・男・騎 |
■リプレイ本文 突然だが。 ここにグリゴリ人形(ia5461)というアヤカシがいる。外見は丸く、非常に大きい。 それが、多種多様なアヤカシ退治に向かった十名の開拓者が出会った、最初のアヤカシだった。 これが、坂道をごろごろと転がってくるのである。両脇が崖だったりしたら、歩いている者は潰されるだろうが、そこは丘。とりあえず十名は、進路から避けた。 アヤカシだから、こんなのでも退治さねばなるまいと、微妙にやる気を起こさない白くてふかふかな毛皮玉を眺めつつ、対応を相談しようとした開拓者達をあざ笑うように、グリゴリ人形は丘の裾で変形した‥‥りはしなかった。いつの間にか、また上から転がってくる。 そんなグリゴリ人形に向かって、コンラートが叫んだ。 「よしっ、貴様の相手は私がしてやる!」 耳がないグリゴリ人形に聞こえているかは謎。もちろん口もないので、返事はない。でも無駄に意気揚々としたコンラートが、 「出でよ、ケヒニス!」 「分解してみたい〜」 どうやって呼び出したのか分からないオリジナルアーマーに乗り、ティルのやや危険な黄色い声援を受けて、飛び出していった。 こんなものが出て来たら、すぱんと一斬りで終わりだが。 『おめでとうございま〜〜す』 奇妙に朗らかな音楽が鳴り響いて、ついでに空中に祝いの言葉など表れると、この先に進んでいいものか迷う者がいたとかいないとか。 それからしばらく後。 開拓者一行は、一体のアヤカシと戦っていた。前面に出ているのは、生真面目なグレイスと点数稼ぎの好きなハインリヒだ。 他の者がどうしているかといえば、一体だけ、しかも動きも鈍いと、他は『このくらいあの二人で十分のはず』と、観戦を決め込んでいた。 と。 『サイキンノワカイモンハーッ!!』 アヤカシ・鬼島貫徹(ia0694)は吼えた。人語に似ていた気もするが、きっと気のせい。けれどもそこに『咆哮』に似た作用があったのは確かで、数名がそれぞれの武器を手にした。効果がなかったのは、ガラドルフと魔術師達くらい。 『オオタワケガー!』 やはり人語に聞こえるが、その辺りは闘争本能に支配された者には関係ない。相手が何を叫ぼうが、アヤカシのいうことなど無視。 ついでに。 一応歴戦の古強者や一流の名を冠する傭兵に一度に襲い掛かられたら、まず死体は潰れる。持っていた斧も、 「目障りだ」 レナがどかんと一発、撃ち砕いてしまった。 「武器に罪はないだろうに」 マチェクが苦笑したが、実はこの斧がアヤカシ本体だったなんて、誰も気付いていない。 アヤカシ退治の旅は、まだまだ続いていた。 「眼鏡を愛用する者にはアヤカシとそれ以外の区別等ありません!! 世界中にはなんと666人の団員が! えーと、名簿によると有名なあの方も団員です…あなたも団に入りませんか?」 背後にずらりと並ぶ、色々な死体。その全部が眼鏡を掛けているのが一番変。挙げ句にそれを率いているのは、ミニのタイトスカートに前をボタンで留める濃紺の上着、もちろん眼鏡も掛けている水津(ia2177)だ。水津だけは血色もいいし、服装も綺麗だが、他はやっぱりどう見ても死体。 だが、それよりなにより。 「ヤシン、お前も誘われるのではないか?」 「私は、単なる老眼鏡ですから」 「誰か助けてくださいよー」 名前を挙げられた当人がそこにいたりして、口数が少ない陛下が冗談だか分かりにくいことを言うので、開拓者の大半はそちらにどきどきしていた。 ちなみに、水津の狙いはゴーグルを持つティルただ一人で、他はどうでもよい。最初から、たまたま最後尾にいたティル目掛けてやって来て、彼女にだけ話し掛けている。 「死んでもゾンビとして眼鏡を布教できる特典がついてきますよ‥‥? さあ、人とアヤカシの共通の敵『根卓徒」』を退治しに行きましょう!!」 熱っぽく語りながら、ビラのようなものに凝った作りの名札に団員名簿こと手帳を示しての勧誘に余念がないが‥‥ふと、自分に浴びせられる冷たい視線に気付いたようだ。 「眼鏡は繊細なもの。開拓者との戦いで失うわけには行きませんっ!!」 形勢不利と見るや、とっとと逃げ出した。目晦ましのつもりが、大量のビラを撒き散らしていったが、その後を追いかけた魔法の雨嵐を潜り抜けたかどうかは‥‥ちょっと分からない。 開拓者一行のずんずん進む道の先では、狙撃アヤカシ『鷲の目』設楽 万理(ia5443)が、人が通るのを待っていた。原っぱや人気の少ない街道に隠れて、たまに通る人を射殺し、襲う習性だからだ。でも、今までに最大二十人強の隊商を襲って、ほとんど平らげたこともある。 一説では全裸に近い痩せた女のようで、巨大な弓を使う人型アヤカシだとも言われているが、他にも諸説ある。いずれにしても、遠距離から獲物を狙い、討伐に来る騎士のような重装備の者の前には出てこない。一度どこかに出て来ると、しばらくそこの人通りが絶えるアヤカシだ。 だがその退治が目的の開拓者だから、出て来るのが分かっている場所を通る。万理は誰かが来れば、いつもの通りに弱そうなのを狙って射る。 「鎧があると思っていても、射られるのは嫌なものですね」 たまたま狙われたエヴノが心底嫌そうに口にしたが、身の丈に合っていない鎧、というよりその部分部分を身に付けていた。おとりになって、万理の居場所を判明させる作戦らしい。 と勘付くより前に、元からの習性で万理は別の場所に移動していた。そこから更なる攻撃を加えるのがいつもの手だが、今回の相手はそれを許さない態勢だ。 魔術師の複数の魔法、砲術師の発砲に、騎士はオーラショットと、接近戦を嫌う万理の性質を事前に把握していたのだろう遠距離攻撃を繰り出してくる。 「唯一真っ当な情報があったのがこれだけだとはいえ、効率の悪い攻撃だな」 ハインリヒがちょっと愚痴ったが、万理にしたってこんな攻撃はまともに受けて入られない。逃げねばならないが、移動の際には姿を見せてしまうのが万理の弱点だ。 弓術師の狩射のように位置を移動する万理と、足止めに魔法を撃つ魔術師、合間に駆け寄ってくる騎士とのせめぎ合いはしばし続いて、万理だった瘴気が地に吸い込まれることで決着した。 次々と順調にアヤカシ退治をしながら進んでくる一行を、待ち構えている一団もある。 「帝国騎士いうんと、一回戦ってみたいと思うたんよ」 「一夜限りの夢ならば、思う存分酔いしれましょうぞ」 「あたしは幸福を運ぶざしきわらしなのですよ〜」 「おなかすいたのです‥‥」 「くくくっ、我が恨み思い知るがいい」 それぞれ名前を星鈴(ia0087)、無月 幻十郎(ia0102)、秋霜夜(ia0979)、此花 咲(ia9853)、エルディン・バウアー(ib0066)というアヤカシである。最近このあたりで宿屋の幻影を作り出し、人を招きいれてはぺろりと平らげていたエルディンのところに、名うての開拓者がやってくるという噂を聞きつけた面々が大活躍すべく集まってきたのだ。 いずれも珍しく人型、無月以外は女性形。ただし霜夜は童女、咲は少女だ。妙齢の美女ばかりいたらかえって怪しいので、これはこれでいいのだろう。 食べ物への執着が激しい咲が、ざしきわらしを自称する霜夜につきまとっているのはいかがなものかとか、エルディンの基本形は男性だとか、星鈴の狐の面も不自然だとか、無月は戦闘まで姿を隠すと消えてしまって、女性だけの温泉宿っておかしくないかとか、幾つか問題点はあるのだが‥‥人間ではないアヤカシの彼と彼女達には分からない。 鄙びた天儀風の温泉宿、美人女将と仲居付き。これに開拓者一行を招きいれ、山の幸の振りをした雑草とゲテモノの料理を食べさせ、エルディン特製痺れ薬を飲ませて、弱ったところを痛め付けよう計画は、アヤカシ定義では順風満帆に始まったのだった。 日が暮れてきたところで明かりが見える宿‥‥ではなくて、そこに近付くと空が暗くなる幻影で、開拓者一行は狙い通りに宿の前に足を止めた。 「遠いところ、よう起こしやす」 出迎えたのは、流石に狐の面は外した星鈴で、続けて女らしさ全開の体型に化けたエルディンもにこやかに出迎えたが、 「貴人がおいでなので、先に中を改めさせていただきますよ」 グレイスにさらりと断りを入れられて、ハインリヒ共々中に踏み込まれてしまった。幻影は完璧だが、『この体型が目に入らんのかっ』と怒り心頭のエルディンとか、再三『おなかすいた』と訴えているのに無視されて縮んできた咲あたりは、顔色が変わっている。 悲鳴が響いたのは、どこかの部屋にいた霜夜が摘み出されたからだし、案内と言って先に立とうとする星鈴は相手にされていない。よく見れば、他の面々は宿の中にも入っていなかった。 とあるところに隠れている無月は、『酒だ、酒を勧めれば入ってくる』と考えていたが、どんな銘酒が出てきたところで彼らは宿の中には入らなかっただろう。 「当宿のお勧めは、美肌、肩こり、神経痛に効果の高い温泉『むぅ〜んろ〜ど』ですのよ」 さあさあとエルディンが勧めるのだが、誰かが一言。 「この地域に温泉は湧いていない」 断言した。 というわけで。 「くっ、はは…あかんなぁ…お楽しみやのに、もうあかん、ばれてもうたわ」 狐の面をどこからとなく取り出した星鈴が、乾いた笑い声を上げつつ槍を取り出した。正面にはグレイスがいて、驚くでもなく剣を抜く。やっぱりといった表情で宿に踏み込んできたマチェクの前には炎の柱が現れ、酒瓶を腰に提げた骸骨装束の無月が大剣を片手に立ち塞がった。 「ええい、せっかくの罠をこうまで虚仮にしてくれるとはっ。神教会の恨みを思い知らせてくれる!」 エルディンも叫んでガラドルフに飛び掛ろうとするが、レナが間に立ち塞がっている。予定通りに行かなくて、アヤカシ側も色々大変立腹していただろうが、いかにも怪しげな宿にあえて引っかかってあげるほどこの一行は親切ではないのだ。 という訳で、勝負。 「はっはっはっ、さあ楽しもうじゃないか」 無月の開戦の挨拶はさっぱりと無視され、挙げ句にマチェクとコンラートの二人掛りで攻撃してくる。後方支援はエヴノだ。無月は酒を含むと火を操れるので、かろうじて三人相手に戦っているが、なかなか厳しい。 かと思えば、咲は結構頑張っていた。食べ物を口にすると徐々に大きくなる習性がある変わったアヤカシだが、あいにくと誰もくれないので萎んできている。でも彼女がつきまといを開始したジノヴィとティルは子供相手に攻撃が出来ないのか、どうにも精彩を欠いていた。 「おなか空いたのですーっ!」 こんな叫びと一緒に、剣をブンブン振り回されたら、元々戦闘嫌いと非戦闘員、有効な攻撃方法を持ち合わせていない。 グレイスと星鈴は引き続いて一騎打ちの真っ最中だが、それはつまり仲間の応援を考慮せずにハインリヒが皇帝一族の方に向かったということ。レナには霜夜も絡んでいたのだが、彼女の過去の戦傷を狙おうとしたらば気付かれて、当人のみならずその父親まで霜夜狙いに走っていた。 「同じペたむーねの呪いを受けているというのにって、ぎゃあ!」 エルディンが無視されているが、霜夜は言ってはならないことを口にしたので致し方ない。 「あ、実は親譲りなのです‥‥ひいぃぃぃ〜」 相変わらずエルディンは無視だが、霜夜は皇族二人相手に結構頑張った。が、皇妃まで愚弄したものだから、ハインリヒが加勢に入って、しゅるりと瘴気に還っていった。 同じ頃、一体で三人を相手取っていた無月は、提げていた酒瓶が空になってしまい、やはり瘴気に。口に含んだ酒は、半分くらいは攻撃を受けた弾みで自身が飲んでしまって、攻撃に役立てられなかったことが敗因だったようだ。 「くはっはっは、うん、いいねぇ〜消えるにはいい夜だ」 妙に爽やかな消え方が、アヤカシらしくないが。 反対に延々と一騎打ちを続けていた星鈴は、敵の距離感を狂わせる能力で優勢に勝負を進めていたのだが、あまりにそれを楽しみすぎていた。望んだとおりの一対一、ただの帝国騎士ではない相手、ついでに地がそうなのかアヤカシ相手でも口調が丁寧。 思わず長々と勝負をしていたら、他を平らげた人々が容赦なく割り込み、星鈴の集中を乱した。途端に能力も向ける対象の増加で効果が薄れていく。 「なんや、あれだけいたぶったはずやのに、帝国騎士は丈夫過ぎや」 もうちょっと遊びたかったと、最後の台詞はそれだった。 で、 「しおしおのぷ〜」 抵抗が薄い二人相手に散々暴れていた咲も、躊躇いない皇帝の一撃で退治されていた。 そうして、たぶん今回の首魁エルディン。 「仲間の敵は必ずとりますよっ」 と叫んで、くるりと背を向けたところで。 どがっ。 誰とは言わないが、ブーツの踵が背中にのめり込んだ。 後のことは、もう他と同じく‥‥ 退治すべきアヤカシの大半は片付けたはずだが、実はもう一体確実に存在するものがいた。名前はバアル3世。自称王様、愛称はなぜかハッド(ib0295)。実体は赤い本で、見えている人型の姿は仮初め。これがまた強い剣士て、雷を召喚し、赤い霧になったり、どこからともなくアヤカシを呼び出すのだが、 「爺様の敵討ちに来た」 「アヤカシに親も子もあるものか」 さくっと切り返された様に、ちょっと出る所を間違った気配濃厚。まあ人間をいたぶれればよいので、場所については不問にする。 と、ハッドが寛大に思っているのに、目の前の奴らは仲間内でもめていた。 実はハッドがいるのは、どこからか呼び出した、広大な図書館の中。そのあちこちから湧いて出るアヤカシが皆を襲っている最中なのだが、魔術師のうちの二人が『本を持ち帰る』と騒ぐのだ。皇帝の焼き討ち命令に反対するくらいだから、相当の覚悟。 ハッドには、たいそう面白くない。散々疲れさせて、じわじわ一人ずつなぶり殺しの計画だったが、今の倍のアヤカシを呼び出してさくっと始末しようかなと思い直していたらば、なんと。 「ふむ。この本から特に瘴気が漏れておるな。よい戦利品になりそうだ」 ハッドの爺様を想起させる面影などまったくない、でも気配だけは同族っぽい年寄りが、どういうわけか本体の赤い本の前に佇んでいた。しまったと思ったところに、誰かの攻撃が当たって、ハッドは塵と消えていく。本さえ無事なら、すぐさま復活できるのだが‥‥本体たる赤い本は、すでにロンバルールの小脇に抱えられていて、全ての能力を封じられた後だった。 他のアヤカシも一斉に消えてしまい、九人の開拓者が不思議そうに佇んでいたが‥‥後の騒ぎは推して知るべし。 「これだけ掻き集めても、皇帝一人殺せぬとはな‥‥」 怪しげな呟きは、開拓者達の耳には入らなかった。 そうして、無事に依頼を果たした『九名』の開拓者は、大量の戦利品を抱え、帝都へ帰って行った。 |