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■オープニング本文 こんな依頼を受けたのは、間違いだった。 本当にもう、開拓者人生最大の失敗と言えるかもしれない。 「だ、だ、だだだ大丈夫ですからねっ。これから治療しますから、えと、どの薬だったかな。あ、多分これ」 「多分って‥‥、待て待て、落ち着け」 「おおおおおおおおっ、落ち着いてますよぉ。多分、この薬です、うん多分、きっと、そうじゃないかな」 「頼む、落ち着いてくれ」 依頼の中心は、アヤカシ退治だった。 いささか数が多かったが、開拓者の役目はアヤカシに対することではない。 医者の卵である衛生兵達が、初めて従軍する。その護衛を頼まれたのだ。 「いたたたた‥‥ほら、血止めしてって、ちょっと、人の足元に吐かないでよ!」 「いやぁっ、血が出てる〜っ」 戦う相手を問わず、戦場は初めてという卵達が、落ち着いていられるように、周りでしっかり守っていてくれという依頼だ。 過保護だとも思ったが、報酬も悪くなかったので受けてみた。 中には、依頼の中に含まれる『負傷の際は自己や仲間内で手当てはせず、必ず衛生兵の治療を受けること』という変わった条件に、後進の育成に協力しようと参加した医者もいるようだ。 「え、えと、出血してる人の方が手当ては先だよね?」 「待て、向こうはどう見ても肋骨が折れて肺に刺さってるって。こら聞けっ」 「いけませんよぅ、怪我人はしゃべったら」 「馬鹿、向こうが先だって、あ‥‥」 「ぎゃー、こっちの人、打撲なのに鮮血吐いたー!」 間違いだった。 衛生兵なんて呼ばれているくせに、アヤカシを見て悲鳴を上げる、失神する、錯乱して敵に突っ込む、その他もろもろの危険行為の数々。 思い返すだけでも頭痛が増す行為が続いた揚句、護衛の仕事は命懸けになった。 アヤカシ退治に専念するはずだった騎士、兵士達も、仲間の混乱で陣形を崩し、予想外の苦戦を強いられる。 彼らの護衛が依頼の開拓者も、なぜか前線に出る羽目に。 こんな依頼、受けなければよかった。 「ふふふふ、ふふふっ、この薬で大丈夫ですから」 「嘘だ、それは嘘だ。間違いに決まっている」 心底、思う。 こんな連中が医者になれるかどうか、後方の安全地域にちゃっかり隠れている教師役の医者達はわかっていたはずだ。 教師ども、出てこい! 「ふーん、その薬、使うんだ?」 「はいっ、教本の五の最初の項の対処でいいですよね?」 「おい、止めてくれ」 「そっかー、使うのか。ま、どっちも頑張れ?」 やっと出て来たと思ったら、止める気はないのか!!!!!!! ‥‥もう、家には帰れないかもしれない。 |
■参加者一覧
皇・月瑠(ia0567)
46歳・男・志
ウィンストン・エリニー(ib0024)
45歳・男・騎
トゥルエノ・ラシーロ(ib0425)
20歳・女・サ
神室 巳夜子(ib9980)
16歳・女・志
徒紫野 獅琅(ic0392)
14歳・男・志
七塚 はふり(ic0500)
12歳・女・泰
蔵 秀春(ic0690)
37歳・男・志
アリア・ジャンヌ(ic0740)
18歳・女・騎 |
■リプレイ本文 こんなはずではなかった。 久し振りに故郷に戻り、アヤカシ退治とは言え護衛主体の割と気楽な依頼だと考えた自分を、ウィンストン・エリニー(ib0024)は激しく呪おうかなんて思っていた。 口に出さないのは、周囲を慮った大人の対応ではなく。 「ちょっと落ち着きなさい。あなた達は私たちが守るから。ちょっと、離れないで! あなたはくっつき過ぎよ!!」 「わたくしの後ろにいれば、攻撃が当たることはありません。そう言っているそばから、飛び出してどうしますかっ!」 それぞれの武器を使うよりなにより、錯乱した衛生兵達が周囲を走り回るのに手を焼くトゥルエノ・ラシーロ(ib0425)やアリア・ジャンヌ(ic0740)の叫びが、現状を如実に語っている。 なにしろ、アヤカシの前に飛び出してみたり、今まさに剣を振るおうとしている開拓者に抱き付いたり。 「おっかしーなー? この依頼、楽して金が入ると思ったんだけどなぁ」 この依頼から帰ったら、前から気になっていた簪の材料を買いに行くつもりだったのに‥‥と、何か不運を招きそうなことを口にしつつ、襲い掛かるアヤカシを武天長巻で牽制しつつ、腰が抜けてうずくまる衛生兵を引きずっている蔵 秀春(ic0690)も、目論見が外れたことを心底嘆いている様子だ。 アヤカシ退治を担うはずだった騎士や兵士達と開拓者達には、それほど脅威を感じる強さの敵ではなかった。単に数が多いので、そこに注意して対処するだけだ。 それなのに、衛生兵達と来たら。 「こんなの衛生兵とは呼べないのであります。契約不履行で訴えても、文句は出ないのではありませんか」 とりあえず殴って止めてもいいでありますかと、口にした時には実行していた七塚 はふり(ic0500)の対処が、実は一番良かったのかもしれない。 唯一の問題は、失神させた衛生兵を後ろに運ぶ方法だったが。いやまあ、それとてぶん投げてもいい気がしなくもない。 「地獄絵図です‥‥しかも、原因が嘆かわしい」 どうしてこんなことにと、臍を噛む表情でアヤカシに対している徒紫野 獅琅(ic0392)の背後で、刀に付いた粘液を振り払った神室 巳夜子(ib9980)は、予想外の激しい戦闘に着物が汚れそうだと溜息を吐いている。 それを余裕と取るか、平常心を失っているとみるか。そもそも他人の観察をしている場合では、ないかもしれない。 「うおおおおおおおー!」 依頼を受けてからここまで、ほとんど言葉を発することもなかった寡黙過ぎる男、皇・月瑠(ia0567)が咆えているくらいなのだ。 これはきっと、死地とか呼ばれる戦場の一場面。 怪我をした時には治療をしてくれる。見習い衛生兵だとは聞いたが、従軍するくらいだからそれなりに頼りになると‥‥思い違いをしていた。 まさか戦闘中に、蒼い顔で『治療が先です』とかしがみつかれるとは予想もしなかった。そのおかげでこんな重傷者の一員に加わってしまい、予定違いも甚だしい。 挙句。 「ねえ、何しているの?」 「き、傷縫いますからっ」 「あ、その前にこの薬を飲んでくださいね?」 幸いにして、トゥルエノはまだ腕が動いた。衛生兵に抱き付かれたところに、アヤカシの体当たりを喰らい、足が動かないが、手は動く。口も。 だから、自分を囲む衛生兵達に尋ねてみた。何をするつもりで、何を飲ませたいのかと。 いや、すり傷なんて縫う必要はない。別の一人が飲めと押し付けてくる薬は、薄紫色だ。表現を追加するなら、毒々しい。 案の定、あーとかうーとか返事が出来ない衛生兵達に、早く落ち着いてくれと願ったら、今度は別の一人が彼女の服をぺろりとめくった。おなかを出すつもりらしいが、怪我もしていないのに何事か。 「恥ずかしがってる場合じゃありませんっ、口から出血するのは内臓破裂の疑いですよ!」 「はあ? バトルで口から血を吐くのはお約束‥‥じゃなくて、唇を切っただけよ!!」 「素人判断は事故の素です!」 どっちが素人だと怒鳴りつけたくなったトゥルエノだが、それは実行されなかった。 彼女が依頼を思い出して、穏便な説得を選んだ‥‥はずはない。 「ん〜? 間違ったかな〜? だが天才の私に任せておけば、安心だよ」 トゥルエノが何も言わなくなったのは、背後にいた衛生兵に妙なところを押されて動けなくなったから。 身動きできずにぴくぴくしている彼女に、衛生兵達がそれっとばかりに色々やり始めている。 予想外の出来事が続いたが、後進の育成に協力するのは先達の務めであるからして、手当てを嫌がるものではない。少なくとも、皇はそうわきまえていた。 とはいえ、刺青の赤いところを縫おうとされれば、思わず失血を止める要領で筋肉を締めてしまう。針が入らなくて涙目の衛生兵のことは、とりあえず放置。 「俺の肉体に傷をつけたければ、天儀の真打を持ってこい」 そう無表情に言ってみてから、ちょっと反省する。よく見たら、涙目の衛生兵は娘より少し年上なだけの女の子なのだ。 「傷の一つや二つ、増えたところで委細問題ない。さあ、気を落ち着けてやるがよい」 変なところを縫われるのは御免なので、実際は縫うほどでもないがとりあえず出血しているところを示してやる。ちまちま何かされるよりは、さくっと縫ってもらった方が痛みもないと経験から学んでいたゆえの行動だが‥‥ ぷるぷる‥‥ちく‥‥ぷる‥‥ちくちく‥‥ 震える手で、じっくりゆっくり、無駄に時間をかけられるのは新手の拷問か。思わず気を紛らわせるのに、強い酒でも煽らねばやっていられんと酒瓶を手にした皇を攻める開拓者はいなかったろう。 しかし、ぷるっているくせに衛生兵は目敏かった。お酒を飲むと出血しますと叫んでとりあげ、 どばっ 傷の上から容赦なく酒を浴びせられた皇には、とうに他界した妻の笑顔が見えた。 大失敗すぎます。 横になって見上げたお空に、おうちに置いてきた相棒の顔が浮かんで、はふりは困ったなあと悩んでいた。 泰拳士でありながら、行動の基本にして最大の要の足をやられてしまった。しかも毒を喰らうおまけ付き。気分は悪いし、吐きそうな気もするし、なにより動けなくて、もう最悪。 「だ、誰か、せめて解毒を」 足はまあ、しびれが取れたら少しは動くかもしれないので、まずは解毒剤が欲しい。そういう用意もしてあるはずと、はふりは声を絞り出したのだが。 すぐに後悔した。軽く小遣いが稼げると思ったのに、ここは地獄の一丁目。 「注射する?」 「飲ませる? いっそ両方?」 衛生兵の片方は、ほんのり光って見える桃色液体の入った何かを手にしている。どう見ても解毒剤じゃない。 もう片方は、臭いだけでも苦そうな薬の小瓶を傾けているが、同じ効果の薬を二つはいらないだろう。 「思いとどまるであります、はぴねすおふぃさー殿。自分は十分に幸福で健康でありますですよっ」 「あ、起きた。じゃあ解毒剤は止めてー、足の止血をしましょう」 精神力だけで起き上がったはふりは、もちろんまだしびれていたが、もう訴えるのは止めにした。変な薬を飲まされるのは嫌、せめてシロップで味をごまかしてくれなくては。 それに、今まで気付かなかったけれど、足から出血していたので、止血の方が嬉しい。と思ったら、わらわらと衛生兵達が群がってくるではないか。 「‥‥‥くまさ、ん」 脱臼も骨折もしていない、ちょっと切り傷があっただけのはふりの足は、数名がかりの治療の結果、『ごきり』と不気味な音をたてた。 彼女の手に握られて、くまさん人形が歪んでいる。 アリアはかすむ目を凝らして、あたりの様子をうかがっていた。 いまだに悲鳴が聞こえるが、アヤカシの気配はない。悲鳴がするのは、自分同様に怪我を負った人が多くて、苦しんでいるからのようだ。 「そうとなれば、騎士たる者、いつまでも倒れているわけには‥‥」 錯乱して皆の足を引っ張った衛生兵も、依頼では護衛対象だ。同行した依頼人側の戦力には、一般の兵士達も多数いた。そんな彼らが傷付いているとなれば、自分はテイワズたる騎士として、救護の支援に携わるべき。 目標とする先達がいて、常に精進を怠らないことを自分に課しているアリアとしては、その判断は至極まっとうなものだったが‥‥実際の彼女は、うつぶせに倒れた状態から起き上がろうとしては地に伏せ、またもがく繰り返しだ。 「あ、待っててください。この人の後で治療しますから」 衛生兵の一人、比較的落ち着いていると思しき青年が、起き上がる努力を放棄しかけたアリアに、にこやかな笑顔を向けた。その向こう側では、数人がかりで重傷者の手当てに忙しいらしい。 「もちろん怪我がひどい人が優先でしょう。どうぞ、こちらは気にせず、ごふっ」 「ぎゃー、この人、大怪我してたみたいーっ!」 この時のアリアは、青年の声など聞こえず‥‥尊敬するあの方に背中を押されているような気分だった。 押されている方向に、お花畑が見えたかもしれない。 ぷるぷるぷる‥‥ そんなに震える手で握った刃物を、こちらに突き付けないでほしい。それは蔵の切実な願いだった。いやもう、いつ自分の首にそれが刺さるかと、気が気ではない。 「僕のせいなので、ちゃんと治療しますぅ」 「うんうん、そうだな。じゃあ、まずは深呼吸でもしてみようぜ?」 蔵の怪我は、片足が捻挫で、もう片方は骨にひびが入っている。本人の判断だが、実際の負傷度合いと大きな差はないだろう。 ところが目の前の衛生兵は、彼の傷跡にご執心。何度違うと言っても、そこを刃物で開いて、ありもしない異物を取り出すつもりらしい。 落ち着いて足首を固定して、湿布でも当ててくれればいいのだと口を酸っぱくして告げるが、耳に入らない。誰かに止めてもらおうにも、周りには倒れて呻いている人ばかり。 もしかして、自分の手当てより向こうが先では? しかし、目の前のこいつにやらせるのは、大変ためらうぞ。と、蔵が対応に悩んでいると、 「こ、こここを切開しますから」 「なんでその素早さが、さっきのアヤカシの前で出せないんだよっ」 衛生兵がすごい勢いで彼ににじり寄り、びっくりするような力で蔵を捕まえてくる。なんとかしようと涙目なのには、ちょっと心にチクチクするものがあるが、痛くないところに刃物を突き立てられるのは困る。何か気をそらして、危険を回避‥‥ならば、自分は簪の話をすればいい。それで相手の意識を話に向けるくらいの話術はある、なくても絞り出す! 悲壮な覚悟で矢継ぎ早にしゃべり始めた蔵は、ついでに自分で怪我の手当てをしようかと荷物から包帯を取り出したが‥‥ 「自分で手当ては駄目よ?」 そんな蔵の腕をしっかりと掴んだのは、教師役の医師の一人だった。 ぷすっ どうしてこんなことになったのか。 これなら自分ではなく、医者の兄を寄越すべきだった。 なんでこうなるのかと、他の者も一様に感じている思いを、徒紫野と巳夜子の二人も共有していた。 「私は軽傷だから、他の方を治療しなさいと言っているのに」 「うーん、耳に入ってないです。ちょっと混乱がひどいけど、無事に帰れば今日のことも大事な経験になるんですよ、お互いに」 「‥‥本気ですか?」 頭を殴られて、おかしくなったのではないかと冷たくあしらわれた徒紫野だが、外見上はこめかみのあたりが切れているだけだ。ただここの傷は出血がひどいので、衛生兵達は治療せねばと詰め寄ってくる。 こんなのを相手していたら、余計に傷が増えると巳夜子はつんけんしているが、徒紫野は自分で口にした通りに医者を目指す彼らの協力者たらんと心に決めていた。 そう。無事に帰れば、この経験が糧になる。 帰れば、帰れれば、帰 れ た ら か え れ た ら な ら 「もう一度聞いてあげましょうか?」 「いやでもしかし‥‥お嬢さんは安心してください。絶対に無事にお返ししますから」 「それより、自分の心配をすべきでは?」 怪我人に庇われたくないと徒紫野にもつんつんし始めた巳夜子だったが、突然文字通りに飛び上った。衛生兵の一人が、ふさふさした尻尾をむんずと掴んだからだ。 もしかしたら怪我しているかもしれないなどと口走っているが、それなら当人が分かる。この状態で申告したかと言われれば、そこは返事を濁すが、とにかく治療の用はないのだ。 それでなくても、大抵の神威人は尻尾や耳を触られるのが嫌い。 「てめえ、なんて羨ましいことをっ!」 「は?」 いきなりの暴挙にむっとした巳夜子が相手に食って掛かる暇もなく、徒紫野がその衛生兵の顔に拳を決めている。 衛生兵は、まだ尻尾を握ったままだった。 「馬鹿ーっ」 殴り倒される衛生兵に引きずられて、巳夜子が倒れていく。それを支えようとした徒紫野の顎の下あたりに、彼女の頭がガツンと入り込み‥‥ 「えーと、どうしたらいい?」 「下敷きになってるのは引っ張り出して‥‥この二人は、このまま寝かせとく?」 衝撃で気を失いつつも、必死に巳夜子を庇って倒れた徒紫野が下敷きにした衛生兵だけを引っ張り出し、他の者達は失神した二人を放置して別の怪我人に向かっていった。 あんまりきつく抱き絞められた巳夜子が、うんうん唸っているのにだ。 これは生きて帰れぬかもしれぬ。 騎士であるから、戦場で前線に立つのは当然のこと。今回は予想外に激戦となってしまったが、非戦闘員で護衛対象の衛生兵達を守るために尽力するのも、また当たり前だ。 ただ‥‥ 「これほどの目に遭うとは‥‥誤算」 アヤカシが飛び道具を使ったのも予想外だっだが、ウィンストンが血をだくだく垂れ流す羽目になったのは、主に味方のせいだ。いやもう、何人の衛生兵をわが身を盾にして庇ったことか。 自分は頑健だから、多少未熟な医師の卵の手当てでも大事に至ることはあるまいと、ウィンストンは油断していたかもしれない。というか、依頼書には、こんな状況に陥る要素はなかったはずだ。 そんな話だったら、もっと違う心構えで来ている。こんな風に生死の境をさまよっている自覚がある状況には、陥らないはずだ。 少なくとも、あんなアヤカシ相手なら‥‥どうして、こうなったのやら。 「味方こそ最悪の敵‥‥いやいや、味方はやはり味方であろう。こんなことを考えていてはいかん」 「だーいじょーぶでーすーかー? 聞こえますかー?」 「うむ、聞こえる。手を貸してくれるとは、親切な御仁であるな」 衛生兵数名がかり、でもその位いないと、彼らの腕では今にも死にそうなウィンストンだったが、割と周囲は見えていた。声を掛けられて、目の前で振られた手に気付き、それを握りしめる。 力いっぱい。 「うぎゃーっ! 助けてーっ!」 衛生兵の手をべきべきいわせつつ、ウィンストンは安らかな顔でとうとう気絶したようだ。 この頃には、意識のある開拓者の方が少なかった。 |