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■オープニング本文 ●シテ 新年を迎えると、シテは山裾の他の領地との行き来がほぼ途絶する。 多数のテイワズを抱える領地なので、彼らにその気があれば下山することは可能だが、凍った山道を降りるのはやはり危険ゆえに避けるからだ。 それがなくとも、若年、壮年の半数が傭兵稼業に従事する土地柄。冬の間だけは故郷で過ごすことを選んで、外に出たがらないせいもある。 おかげで、シテはこの時期が一年でもっとも賑やかだった。特に今年は、外部から若者を多数受け入れたこともあり、雪に覆われている村でも賑やかな声が響いている。 それが時に、勉強から逃げる少年少女と、追いかける教師役の叫び声だとしても、まあ後々まで引き摺ることがない一過性の騒ぎだった。 ●シューヨーゲン 新年を迎える時には、シューヨーゲンでも領主からの振る舞いがあって、住人達が楽しく過ごす。 でも翌日には、もう普段とたいして変わらない生活だ。何日もお祭り気分でいられるほど、余裕がある生活振りではないから、働くのは当然。 ここにも外部から入ってきた若者が多く、彼らには冬季の家内工業の手解きと共に、農業や牧畜の知識の伝達も行われていた。 シューヨーゲンの育成中の産業は木工、細かく言うなら人形製作だ。美術品級の精緻で高価な人形を作れる職人を中心に、その衣装や周辺小物を作る者も養成中。 そのはずだが、今年は妙に雪が多くて、仕事をするより雪かきの時間が多い。街育ちの少年少女に雪かきを仕込むのも、なかなか苦労することだった。 ●タハル 新年には、普段はタハルで栽培はしても領民の口には入らない、温室育ちの果物が振る舞われる。 周辺の領地が、この時期にはほとんど家内工業で糊口を凌ぐのに対し、タハルでは一年を通して温室栽培の農業が行われている。 よって、毎日休みなく忙しくて、新たに住民に加わった若者達も日々あれこれと養育者達の手伝いを求められていた。勉強をする時間は、ちょっとしかない。 けれども別に勉強好きではない少年少女は、そのことは気にしていなかった。養育者達は気にしているのだが、読み書きが出来なくて困る実感は彼らにはない。 それどころか、元からある学校に増えた自分達が入りきらないのをいい事に、暖かい温室で過ごすのを満喫している様子である。 ●ミエイ 新年を迎える晩には、ミエイを仮の宿にしている旅芸人達が歌や踊りで楽しませてくれる。 その後は住民も旅芸人達も、大抵は家の中での仕事をしたり、仕事道具の修繕に勤しんだりするのが冬によく見られる風景だ。 更にミエイでは小規模の温室での薬草栽培や加工と、来たばかりの少年少女達にも出来る仕事が多々あった。その気になれば、医師の養成所にも入れる。 けれども少年少女達が熱中しているのは、領主の飼っているもふらさまの毛の加工だ。正確には、毎日もふらさまから毛を刈り取るのが楽しくて仕方がない。 だから、全員が手先の器用さは増しているが、日常の生活を営む能力にはとんと変化が見られない。鋏の使い方ばかりが上達して、養育者達を呆れさせている。 ●開拓者ギルド 新年が過ぎてしばらくして、ドーの街の領主から開拓者ギルドに依頼があった。 領内の貧民街出身で、現在は領内各地に身柄を移されている少年少女達の身分証明書が出来上がったので、関係先に届けて欲しいというものだ。 ついでに、彼らの生活ぶりを確認して報告することも求められている。 |
■参加者一覧
御剣・蓮(ia0928)
24歳・女・巫
皇 りょう(ia1673)
24歳・女・志
フェンリエッタ(ib0018)
18歳・女・シ
明王院 千覚(ib0351)
17歳・女・巫
明王院 玄牙(ib0357)
15歳・男・泰
サブリナ・ナクア(ib0855)
25歳・女・巫
エルシア・エルミナール(ib9187)
26歳・女・騎
ビシュタ・ベリー(ic0289)
19歳・女・ジ |
■リプレイ本文 開拓予定地から各地に送られた少年少女達の身分証を届けるにあたり、シテに行くには事前にミエイから連絡を入れておく必要がある。よって、シテ行きを希望した開拓者達は、ミエイを経由した。 「どうだろうね?」 「大分読めるようになっているが‥‥キーラは、彼らがこの手紙も読めないことを忘れているんじゃないかな」 昔馴染みに一言あるなら伝えてあげると、以前の依頼で縁があり、少年少女の一部とも縁深い医師キーラに手紙を出しておいたサブリナ・ナクア(ib0855)は、ミエイ領主のアリョーシャの下に届いた手紙について話していた。 『風邪を引かないようにして、言われたことから頑張れ。そのうちに役に立つ』 手紙といっても二行。超悪筆のキーラにしては読める字を書いているが、これはサブリナが『左手で書け』と再三求めておいたからだろう。内容は予想外に短いものの、事実ではある。 しかし、この簡潔な連絡を少年少女達に知らせることは出来るが、当人達はこの短文すら読めないのだ。 ●ミエイ 年が変わったから少し長く感じるが、久し振りとはいえ結局は一ヶ月ほど。ところ変われば心構えや生活ぶりも変化するはずだが、少年少女達はどうしているものか。なにより、預かった側が頭を痛めているのではないか。 そうした考えは、ミエイから他の土地に向かう開拓者を送り出したエルシア・エルミナール(ib9187)と御剣・蓮(ia0928)の二人に共通した思いだった。なにしろ、彼らは常識に欠け、独自の感性で動きすぎる。少しくらいは変わっていて欲しいが、見違えるようにとは高望みに過ぎるだろう。 なにはともあれ、ミエイに彼らがどれくらい馴染んだかを見るには、多少は土地のことも知らなくてはならない。それで蓮は薬草栽培の温室を見せてもらっていた。 「いずれは彼らもここで働くこともあるのでしょうね。でも薬草だけですか?」 「燃料代が稼げるものだけなので。臭いがきついのが若者には嫌がられますけど、彼らは平気ですね」 燃料に家畜の糞を乾かしたものを使うから、中は薬草のいい香りとはいかない。だが貧民街育ちの少年少女達は、そういう悪条件をものともしないと言うか、なお悪い環境を知っているので平気らしい。 とはいえ、土を混ぜたり、水をやったりという作業よりは、人語を解するもふらの毛刈りを楽しんでいた。相変わらず自分達の興味のあることばかり熱心かと、蓮がこそりと溜息をついたところ。 「意思疎通が出来る上に、自分達に害を為さないのが分かるんでしょう」 情緒の安定には役立つだろうが、もう少し勉強にも身が入るといいのだが‥‥とはアリョーシャの弁だった。そうでなければ、やはり将来生活していくのに不自由が付き纏うからだ。 これを聞いた蓮が次に訪ねたのは、旅芸人達の冬季逗留地だった。 その頃、エルシアは養育家庭の人々に面会を申し込んでいた。ここ一月の少年少女達の生活ぶりを聞かせてもらうためだ。 「うちのは、仕事は遅いが丁寧にやるね。もうちょっと手が早く動くと、羊の毛刈りの時期になったら助かるが、急かすと失敗するんだよなぁ」 「普段の生活では、ちゃんと家の仕事が出来ているでありますか?」 「上の子に比べたら、半分くらい? そわそわ落ち着かないが、それはまだ仕方ないよな」 隣の家の子は、半月前に癇癪を起こして養育している夫婦と大喧嘩になったが、それでお互いに遠慮がなくなったのか、前より仲良く生活している。なんて話も聞かされて、エルシアは安心していいのか悪いのか、あまり表情に出さずに悩んでいた。 ここが三軒目だが、どこも預かった少年少女を『うちの子』と言う。家族同然の扱いで、遠慮がないのは有り難い話だ。けれどもそういう大人との接触経験がない側にすると、色々大変なのかも知れないとは、やはり以前を知る者の考えること。 なにはともあれ、どこに行ってももふらの毛刈りに夢中と聞かされては、これまで教えたことを忘れていないか気になってくる。そこのところを確かめようと考えたエルシアは、彼らがいるはずの場所を訊いて、そちらに向かい‥‥ 『ちゃんとやるもふよ〜』 温室の屋根の雪下ろし作業を、もふらに励まされながらやっている一同を見て、しばらく様子を見守る事にした。 ●タハル 今回の開拓者一行の中でタハルに出向いたのは、明王院 千覚(ib0351)一人だった。今回タハルに移住した少年少女達とは直接には無関係、弟が依頼を受けていたというだけの関係だが、タハル訪問は初めてではない。 アル=カマル発見の折に、食料提供での協力を得てから随分と経つが、その時のお礼をするいい機会だとやってきたのだ。加えて、彼女の両親は孤児などを引き取って実子同様に育てることを当然としてきた由来もあり、領主や養育先に部外者ながらも感謝していると伝えたいのもあった。 それで、まずは養育先に身分証を届けにと考えていたら。 「あらまあ、あの時のお嬢さんね。またご縁があるなんて嬉しいわ」 テイワズの一人、サヴァーを養育しているのが領主宅。いきなり領主夫人に面会する羽目になった千覚は、お礼の言葉に一瞬詰まってしまった。その事に気付いたかどうか、領主夫人は訊かない内から少年少女の近況を喋り捲ってくれる。 「落ち着かないところがあると弟から聞きましたが、最近は少し改善してきたのでしょうか? 読み書きは上達していますか?」 話の合間に千覚がようやく尋ねたところ、慣れない場所で初めての仕事が多いから右往左往していることはあるが、言われた事に無闇と反発したりすることはなくなっていた。しかし、勉強には身が入っていない。全般に体を使うことの方が好きな者が多いようだ。 「実は、こういうものを用意してみまして」 彼らが勉強を重視しないのは、知らないことで受ける不利益の具体的な事例が分からないからではないか。そう考えた千覚は、簡単に説明出来る様に小物を使った解説を用意していて、まずは領主夫人に聞いてもらい‥‥ 「さあさあ、すぐに皆を集めるわね」 少年少女に元からの住人の子供達も無理やり押し込んだ学校に、臨時の先生として放り込まれた。 ●シテ 「なんて寒さだよ! 死んじゃうじゃないか! しかも道がおかしいよ!!」 「うん、話には聞いていたけど、秘密の隠れ家みたいね」 寒風吹きすさぶ細い山道を、隠れ家と評して楽しげなフェンリエッタ(ib0018)に対して、彼女を風除けにしてもまだ愚痴らずにいられないビシュタ・ベリー(ic0289)は寒さで歯の根も合わない様子だ。アル=カマル生まれで、ジルベリアの冬が初めてでは仕方ないが、手持ちがなくて借り物になった防寒具が少し大きいのもよくないのだろう。 「首回りに隙間があると寒いですよ」 「大股で歩くな、転‥‥あぁ、言うそばから」 明王院 玄牙(ib0357)とサブリナも、前方から時々振り返って声を掛けるが、シテからの迎えは笑うばかり。結局、ビシュタが何度も、時々フェンリエッタも巻き込んで転倒し、雪塗れでシテの集落に到着したら、今度は出会う村人ごとに笑われてしまった。 「‥‥人が悪い」 領主の依頼を受けたら、ちょっとは開拓者として評判が良くなるのではないかとか、腹の中では色々考えていたビシュタだが、シテの印象は『なんか馴染みにくい』だった。しかし、それも件の少年少女に会うまでのこと。 こんな寒くて不便なところと意見の一致を見て、ついでに何か通じるものがあったらしく、身分証ってなにさと出てきた少年少女達と会話が弾んでいる。中身が妙な貧乏自慢とどう聞いてもほら吹き合戦になっているが、当人達は楽しそうだ。 「ふぅん、元気そうで何よりだ、ここの人達とは、あんなふうに馴染んだかい?」 「まあね。でも何人か喉を傷めてるんで、後で診てくれると助かる」 シテは傭兵稼業で加わった余所者が他にもいるから、馴染み具合は悪くない。天気が悪いと家の中にいるしかないので、嫌でも顔をつき合わせるなら多少は仲良くしようという気分にもなるのだろう。 しかし、やはりサブリナが持参したキーラからの手紙はまったく読めないし、自分の名前も書けないのが多数。計算は指を使えば、まあ大きな数字にならなければ何とかという具合で、玄牙とフェンリエッタが頭を抱えていた。いやまあ見事なほどに、勉強はしていない様子だ。 「そんなことでは、下にいる仲間に会いに行けるようになるのが、うんと先になりますよ」 玄牙がここに来るまでに立ち寄った場所での他の仲間の様子を聞かせつつ、念を入れて一般常識や読み書きを身に付けないと、買い出しにも連れて行ってもらえないときつく言い募ったら、ぽこんと拳骨を食らわされた。痛くない強さだが、真面目振りをからかわれているので、玄牙は大きな溜息をついた。 挙げ句に。 「勉強なんて、面倒」 集中するのが大変だとビシュタが口にしたものだから、何故か土地の子供まで一緒になってその通りだと騒ぎ出した。どうもシテの若年層は、それほど勉強というものに熱心ではないらしい。 「勉強も鍛錬も、まずは自分のためよね。興味のあることから始めるのでもいいと思うわ。やりたいことがある時に、何も出来ないのではたまらないでしょう?」 離れて暮らす仲間に次に会う時に驚かせる目的でもいいから、何かしら覚えることは面倒がったらいけない。と、少年少女達の分かる言葉を選んで語りかけたフェンリエッタは、最初のうち『こいつ、何?』といった顔付きで見られていたが、興味があることからでいいというのは、多分に当人達に都合よく受け入れられたらしい。 「ちゃんと働けない奴は、叩き出されるよ。教えたことは、まだ覚えてるだろうね?」 あんまり我侭が過ぎるのはいけないと、サブリナに釘を刺されてべーっと舌を出したあたり、読み書き計算は本当に嫌がる者がいるらしい。 「それが出来ないと、街への買出しにも連れて行ってもらえませんよ。他の皆は、ここが一番勉強が進んでいると思っているかもしれないのに」 外界と途絶する分、必死に頑張っていると思われているかもと、玄牙もちょっと大袈裟な表現を交えて指摘する。開拓予定地で、彼らには手仕事の類は多少教えてあるが、なにしろ読み書きがまったく駄目だと町に出てもろくな目に合わない。農閑期の今のうちに、少しでもやる気を出してもらいたいものだ。 と、これはビシュタ以外の三人の総意だが、シテ領主イワノフは暢気なもの。 「どうしてもやらない奴は、そのうち街に連れて行って、わざと苦労させるさ。そしたら考えが変わるから。まだ一人ずつの性格を見てるところだし」 基本の家事と家畜の世話、人により建物の修繕が出来るから、集落の成員として仕事がまったく出来ていないわけではない。人を育てるのは気長にやるものだと平然と口にされ、玄牙がそれでシテはいいのかと尋ねた。高山地域の寒村で、傭兵稼業で稼ぐ土地で、それは負担ではないかと心配する気持ちが含まれたものだ。 「そっちの嬢さんにも言ったが、理想の実現は一朝一夕にならないさ。ここへの道が険しいのは、昔は下の連中と権力争いで殺しあったからだ。それで人が減って、どんどん上に逃げざる得なくて、食えなくてまた死人。帝国の介入が止める切っ掛けになって、まともに暮らせるようになるのに三世代。ま、あいつらなら五年後をお楽しみにってとこか」 そんな先のことは分からんなぁと会話を聞き流しているのが、ビシュタはともかく、話題にされている少年少女達までなのは問題だが、イワノフはとことん腰を据えて向き合うつもりなのだろう。それにしたって暢気に過ぎると、サブリナは遠慮なく言い放ったが。 「五年後を楽しみにするには、元気でいてもらわないといけないね。ビシュタもおいで、足が痛むんじゃないかい?」 風邪予防にいい飲み物を教えるから、覚えて家でも飲めるようにしたらいい。ついでに健康診断だとサブリナが言い出し、甘い飲み物に釣られた少年少女に、医者が来たと知った住人が集まり、フェンリエッタと玄牙も手伝いに駆り出された。数人だが、少年少女にも手伝いを自発的に始めた者がいて、彼らがまるきり遊んでいるわけではないのだと安心させてくれる。 すっかりとお客さん気分のビシュタは、手品で住人達を喜ばせていた。 ●シューヨーゲン 美術品作りが産業の柱の一つなら、もちろん普段から清潔にしているはず。生活のためだから、ちょっとは慣れているだろう。問題は、美術工芸品の人形以外はどうでもいい職人に感化されていないかだ‥‥という皇 りょう(ia1673)の懸念は、杞憂に終わっていた。 「ほらほら、人形のくせにぱんつはいてるの。生意気〜」 「こらっ、人形相手でもそんな失礼なことをするなっ」 移住した一人が、たいそう愛らしく、精巧で豪華な服を着た人形を持ってきて、手足が動くとか、服地は絹とか言うらしいなどと説明してくれた。自分はいずれ、人形の服を作りたいのだと、他のことはそっちのけで語る様子にりょうも一安心。しかし最後に、スカートをぺろんをめくられると人形でも庇ってしまう。そして、やらかした少女にはそういう感性はない。 まったくこんな可愛らしいものになんてことをと、人形を抱きかかえたりょうの顔は笑み崩れているが、それは今までも小動物相手で見せていたから、驚いたのはシューヨーゲンの元からの住人達だけだ。 「一体買う? お安くするわよ」 「いや、お値段は先程聞いたが、ぽんとは出せない。それに‥‥似合わないしな」 作ってる奴が一番似合わないよと、少女が口の減らないことを言って、領主のオリガに怒られているが雰囲気は親密だ。そんな様子にも安堵して、りょうは雪かきの手伝いを申し出た。他の少年少女達は作業中だから、生活ぶりの話を聞くなら一緒に働くに越したことはない。 「勉強しろって言うんだろー。大人は皆そうだ」 「まあそれはともかく、友人は出来たか? 人の縁は大事にしておくべきだぞ」 こいつは前から変わっていたかもと、皆の自分を見る目付きが妙な事に、りょうはまったく気付かずに雪かきに専念し始めていた。 日が暮れる頃。 歌声と踊りが、あちらこちらの集落を賑わせていた。踊り手は開拓者や本職踊り子に、領主まで。歌い手は本職から、覚えたてまで色々と。 普段は本職やそれに近い職能を持つ人の芸に触れることなどない住人は華やかさを楽しみ、目が肥えている者達は拙い者の先を楽しみにしながら、新たな移住者達が、それぞれの集落の住人と正式に認められた身分証の到着を祝っていた。 まだまだ馴染みきれていない移住者達も、いずれは共に暮らしているとお互いに言える関係を目指すよう、少し背中を押された気分を味わっているかもしれない。 それを自覚するのが、何年先になるかは、まだ分からないが。 |