【IF】オフ会しようぜ!
マスター名:想夢 公司
シナリオ形態: イベント
難易度: 普通
参加人数: 7人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2015/05/21 19:43



■オープニング本文

※このシナリオはエイプリルフール・シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。

「う、うぁあぁ゛……ぁ?」
「おい、どうした?」
 利諒が朝起きると、自分の寝室、ベッドの上でした。
 枕元ではスリープモードに陥ったノートパソコン、どうやら寝落ちていた様子。
「なんだよ、お前。寝落ちてたのかよ、ってか、いい加減ベッド潜り込んでまで仕事してんなよ」
 呆れた様子で話すのは庄堂巌、とりあえず利諒と庄堂は同僚であり、家主と同居人関係です。
 庄堂が一人暮らしをしたら恐らく死ぬ、と言う危機感の元に、どうせ部屋は駄々あまりだからと一室貸しての共同生活中。
「あぁ、仕事の連絡もあったんですけどね? 穂澄ちゃんが休みを利用してこっちに来たいからとか何とか、って話を茶室で話してたら、俺も行くあたしもとかなんとかって、オフ会やる話になっちゃったらしくて……」
 くわぁと大欠伸を手で押さえると、マウスをかしゃかしゃして画面を戻す利諒に、そこを覗き込んで顎を擦る庄堂。
「それで、ビリヤードとかボウリングの場所確認したりしてたのかよ。後は居酒屋か」
「定番のカラオケ行っても良いんですけど、大人の事情で曲名とか歌詞とか歌手名とか書けないので……」
「お前ぶっちゃけ過ぎだ」
「最終的に、色々調べてて訳分からなくなって突っ伏したら……」
「日頃の疲れでぱったりか。お前、ほんっとうに、準備とかは良くても幹事は苦手なのな。全員が満足するスケジュールなんて組めねぇんだから適当で良いじゃねぇか」
「適当、って一番難しいでしょ」
 言ってチャットのログを眺めて居た庄堂は首を傾げて。
「なぁ……それ以前に、これ、誰が来るんだ? ってか、何人来るんだ。なんだよこっちの相談じゃ雀卓立てるかボドゲかTRPGかで揉めてんぞ」
「さぁ……突っ伏す前は、序でだからって他のオフの相談とかも始まってたみたいですので、どこから何処までがどのオフかもさっぱり……」
「誰が見ているか分からんとこで堂々と予定決めてるからそうなるんだよ……って、日付けはみんな一緒なのか、ややこしいな」
 目印決めとけ目印、と頭をがしがししながら言う庄堂に、何かコアな物無いかなと利諒は部屋を見回すのでした。


■参加者一覧
/ 羅喉丸(ia0347) / 御剣・蓮(ia0928) / 天河 ふしぎ(ia1037) / 嵐山 虎彦(ib0213) / リィムナ・ピサレット(ib5201) / Kyrie(ib5916) / セシャト ウル(ib6670


■リプレイ本文

●待ち合わせて
 天河 ふしぎ(ia1037)が待ち合わせ場所へと辿りつけば、既にそこには数人の人が集まっていました。
「わーふしぎちゃんだ♪」
「えーと……」
「私? エジプトからの留学生、セシャトちゃんよ!」
「ああ、セシャトさん」
 ぶんぶんと手を振って声を掛けるのはセシャト ウル(ib6670)、オフ会の集まりがあると分かって真っ先に参加を表明してきた口でした。
「いや、留学生……日本語上手だね」
 吃驚しながらも天河は笑うと、セシャトはかくっと首を傾げて。
「ふしぎちゃんはボーイッシュな格好で来たのね?」
「え?」
 セシャトの言葉に一瞬首を傾げた天河ですが、直ぐにぶんぶん首を振って。
「い、いやいやいや、僕男だから」
「そうなの?」
「えええっ、絶対外さないと思ってたのに」
「大穴〜♪」
「ひっ、人の性別で賭けとかしないでよ!?」
 冗談だよ、と笑う様子に酷いなぁ、と言いながらもチャットと変わらないやりとりに思わず笑ってしまう天河。
 暫くそんな様子で騒いでいれば、遅くなってごめんなさい、そう言いながらやって来たのは御剣・蓮(ia0928)で、何やらがらがらとカートを引いていて。
「途中で幾つか仕入れてきましたので」
「……仕入れ?」
 セシャトと天河が不思議そうに蓮へと聞けば、くすりと笑って言う蓮の表情は何やらちょっぴり悪巧み中の顔のよう。
 先程から羅喉丸(ia0347)とあれやこれや話しているのは途中で合流してからこちらに来たという、泰国の依頼に良く出ていた人達です。
「みんなに会えるのを楽しみにしていたからやはり嬉しいな」
「へぇ、遼燕さんと綾麗さん、プレイヤー同士が兄妹なんだ」
「はいっ、兄を保護者としたので、穏春と私、遠出の許可が下りたんですよ」
「僕達高校生なのにさ」
「高校生だから保護者同伴なんでしょう? しかし、羅喉丸さんとこうして直接お会いできる機会があるとは」
 遼燕も嬉しそうに穏やかに笑みを浮かべれば、同じ依頼で長く付き合ってきたからでしょうか、古くからの知己のように思えて話も弾みます。
「いやぁ、こうして集まる機会があるってのは良いもんだ!」
 嵐山 虎彦(ib0213)は猫又を連れてきたようで、えっへんと胸をはるスヴェトラーナに綾麗は可愛い、と撫でさせて貰ったりしています。
「そうそう、相棒も連れてきたぜ! スーっていうんだが、こいつが喋るぐらい賢い猫なんだ! 最後だし、こいつも同席させてもらうぜ」
 この際猫又には深く突っ込まれずちゃんと自己紹介などをしていれば、人数は揃ったよう。
「えーと……申告があった人はこれで揃いましたね」
「んじゃ、そろそろ移動するか」
 利諒が聞けば、スマホ片手に確認して居た庄堂が頷き、それぞれ了承して、予約をしていたお食事処へ。
「あは、お互いに結構遠いところから来てたんですね」
「ああ、でも折角港顔を合わせる良い機会なんだからと思ってね」
「そうよねー」
「あ、お土産を買って来たんだ」
「僕らも買って来たんじゃなかった?」
 わいわいと楽しげに食事をした後で、一息ついていれば、羅喉丸がお土産を出してきて、穏春が綾麗へと言うのに僕も私もと皆荷物からお土産を取り出すことに。
 一息ついて次に何処が良いか確認すれば、やはり大騒ぎしても怒られにくいと言うことから、カラオケに行くことに。
 カラオケでは綾麗と穏春が一緒に洋楽の掛け合いをやってはセシャトがタンバリンできゃっきゃと盛り上がり、嵐山とガランで何故か演歌の採点対決をしたりと盛り上がる中。
「えっと……」
「え、ふしぎちゃん、これ……」
 慣れた様子で天河が入れたのは大人気の女性アイドルソング、それも思いっきり可愛い恋愛ソングで。
「え、そのキー出るんですか」
 原曲キーを選んだのに遼燕が驚いたように目を白黒させて聞いたりしていて、おかしな事かな、と首を傾げるも、回ってきたマイクを受け取りすっくと立ち上がる天河。
「〜〜♪ 〜〜☆ 〜☆ミ」
「え、ボイスチェンジャー入れてないよな」
「すっごい、やっぱふしぎちゃん女の子じゃない♪」
 チャットでの会話でも女の子じゃないか、と言われていた天河には、オフ会前の待ち合わせの時に男性、と念を押されていたため人数記入には男性と入れていたのですが、皆、ちらっと、え、これで女の子じゃないの、と思って居たようで。
「空賊だって女の子☆ ときめきの〜♪」
「きゃーふしぎちゃん可愛い☆」
 盛り上がりつつもちょっぴり動揺する男性陣に比べ、きゃっきゃとはしゃぐセシャトに穂澄。
「あのトーン、女、だよなぁ?」
「……」
 庄堂がひそひそと利諒に言うのに利諒はちょっぴり遠い目をして居るのは、お食事処でお手洗いから出たときに天河が丁度入って来て死ぬ程驚いたのを思い出したからのよう。
「羅喉丸さんは歌わないんですか?」
「うーん、何を入れようか迷っていてね」
「あ、この人達歌えるの? なんなら一緒に歌おうよ、僕上のパート歌えるし」
 その中で案外マイペースで居るのは羅喉丸、幾つか検討していると綾麗と穏春がひょこっと手元の端末を覗き込んで。
「そうだな、じゃあ、どの曲にしようか……これなんかどう?」
「だいじょーぶ、任せて」
 入れた曲が結構熱血なものだったりして大盛り上がり、時間いっぱいまで賑やかに歌って騒いで。
「ほら、ちゃんと宇宙空賊のカッコいい歌とかだって」
 大好きな宇宙空賊のテーマを歌いきって、どうだ、とする天河ですが、陽星はにぃっと笑うと。
「ふしぎちゃんまじ両―声―類―」
「ええええっ、いや、どこかだろう見ても男でしょ!?」
 そんな勢いのままボウリングに行っては、ストライクを出してきゃっきゃとはしゃいでいる天河とハイタッチする穂澄を見ては、女だよなぁ、という動揺を誘うことはありますが、あれこれと楽しい時間は過ぎるのでした。

●地獄の始まり
 混沌と狂気のゲームマスター、無有羅主催のTRPG卓には、どこかで見た顔が揃っています。
「リィムナさん、お会いするのは初めてですね」
「わーいV系だー♪」
 Kyrie(ib5916)はリィムナ・ピサレット(ib5201)をお姫さまだっこするしつつ、仲良く卓へ。
 2人はどうやらネットを通じての知人のようで、会うのは初めてでもすでに仲良しです。
「わーいマッチョだー♪」
「ええ、美しい筋肉ですね……惚れ惚れします」
 リィムナとKyrieが嬉々として視線を向けているのは、ちまっと窮屈そうに座ってルールブックを眺めている巨漢、轟煉の姿。
 しかし、そんな面々を相手にしても、ゲームマスターの無有羅は喜色満面。
 なぜなら、彼はその界隈では少々有名な男だったからです。
 曰く、プレイヤーを狂気に陥れるリアル正気度チェック。
 もしくは、凶悪無比なキャラクター殺し。
『ふふふ、私はプレイヤーさん達が恐怖と絶望で恐れおののき、狂気に染まるのが大好きなのですよ……』
 うっとりと呟く無有羅。こんな個性的な面々と共に、TRPG卓は始まりを告げるのでした。

●居酒屋での一時
「正直、あの時ってどうなっていたんですか?」
「あれか……食い止められなかったら、実は山の形が変わってあの村だけでなく麓の村も半壊以上の被害になってた予定だったな」
 羅喉丸の質問に答える実将。
 今でしか言えない、とばかりに居酒屋の宴会用の個室、東郷実将と伊住宗右衛門が加わった時点で、今迄の依頼を振り返る時間となっていました。
「後半は危険な依頼ばかりで、私どうなることかとどきどきしっぱなしでした」
「なかなか色々な情勢で、ほのぼのした依頼は少なかったよね」
 わいわいと盛り上がる中、未成年はソフトドリンク、大人達はお酒を頂きながらの一時。
「助言は本当にいつも助かった」
「羅喉丸が早いところで結構きっちり纏めてくれてたからな」
 お互いに依頼の中での相談での感謝をしたり、今清璧や瑞峰はどうなっているんだろう、あの後きっと戦勝会の前に死んだように寝てるよね、などとわいわい話していて。
「ところで、気になっていたんですが……後半の依頼、ずっと危険が伴っていたのは分かったのですが、綾麗さん、結構危ない立場にいましたけれど……」
「あぁ、失敗してたら八割方死んでたな、どの依頼でも」
「ぶっ」
 さらっと言う実将に参加していたメンバーみんなが想わず噎せてみたり。
「あぁ、でも、こうしていつもチャットやSNSで話しているのに、直接顔を合わせて話すのもまたおもしろいよね」
「ほんと、しょっちゅうは無理だけれど、またこうして顔を合わせられると良いわね」
「また機会を作っていけるようにします」
 天河とセシャトが楽しげに笑って言えば、綾麗や穏春も頷いて。
 あれこれ楽しげな話しに花を咲かせながら、暫くの間一行は過去の依頼や冒険について振り返っているのでした。

●リアルマンと和マンチ
「ここは突撃だ。力こそ全て、我が覇道に立ち塞がる者は全て粉砕するだけだ!」
 轟煉は、猪突猛進の力押し、これは俗に言うリアルマンという脳筋プレイスタイルのよう。
 しかし無有羅はにんまりと笑みを浮べて轟煉の行動に対して余裕の対応。
「ふっふっふ、脳筋プレイでは私のダンジョンは攻略できませんよ」
 搦め手や特殊効果満載のトラップ、嫌な手を使ってくるモンスターに、シナジー満載でなかなか攻略不能はダンジョン配置。
 今回は、ダンジョン探索の模様ですが、さすがは無有羅、何処をどう見ても生還不可能な凶悪ダンジョンです。
 それに対して、リィムナとKyrieはまだまだ動きを見せていなかったのですが……。
「さあ、これでどうですか? そのままだと一時的狂気だけではなくダメージも蓄積していきますよ!」
「ぬ、搦め手ばかり……」
 高笑いを上げんばかりの無有羅を前に轟煉も渋い貌。
 そんな時、どっちゃりと卓上にルールブックとプレイヤーシートを乗っけたのは、リィムナとKyrieです。
「……それは?」
「たしか、追加ルール全て有りだよね?」
「ええ、私ほどのゲームマスターになれば、なんでもさばけますから」
「ならこれ、はい! 一応絶版ルールと、雑誌にのった追加ルール対応後のキャラシー」
「……ああ、キャラシートの変更ですか、どれどれ……はぁ!?」
「戦闘用だよ! うちの子強いでしょ!」
 そこに並んでいたのは、古今東西のあらゆるルールブックの隙間をついて構築された脅威のキャラクターでした。
 くらりと目眩を覚える無有羅、おそるおそる隣のKyrieのキャラシートを見ると、
「……エターナルチャンピオン!? そんなっ!」
「リィムナさんのスキル英雄召喚で呼び出された形だ」
 呪われた黒き剣を携えた……とかの有名な英雄皇子そのものどころか、恐ろしき強さのキャラクターがそこには君臨していました。
 流石のコレには、凶悪で名の知れた無有羅も、打つ手無しか、と思われたのですが……
「……ん?」
 轟煉は気付きました、無有羅のその顔に喜びの笑みが浮かんでいることに!

●ぼどげっ
「ふ、ふふふふ……この瞬間のために、私、仕入れてきたのです」
 目一杯カラオケにボウリングに飲み会と、一日駆け抜けるように遊んで、名残を惜しみつつある者は宿へ、ある者は家へと帰っていく中、幾人か残って向かうのは利諒の家。
 このメンバーは所謂徹夜でボドゲ会という命を削ることを厭わない者と、休みたいという主張をさらっと流された家主で構成されていました。
 ちょこんと人の姿と成った駿龍の藍が混じって蓮にあのゲームしようこのゲームしようと持ちかけたりしています。
 どうやら藍は蓮にとって腐れ縁のゲーム仲間のよう。
「オンラインのじゃ負けたが、リアルの心理戦なら負けねぇぜ、東郷の旦那!」
「叔父上に挑むんじゃねぇのかい?」
「無理」
「無理なのにゃ」
 どうやら嵐山はネット上で実将や宗右衛門翁と対戦しているようですが、ちょっぴり宗右衛門翁は別方向の人物らしく。
「で、何をやるの?」
「ふふっ、まずは小手調べにでぃぷr……」
「やめてください人間関係破壊ゲームは小手調べでやるものじゃありません」
 何かを取りだしかけた蓮を止める利諒、冗談よと笑うと、蓮は改めて何やらカードゲームらしきものを取りだして。
「最初はこういったカードのもので慣れていきましょうね」
 天使のような微笑みを浮かべて、悪魔のように初心者であるセシャトをボドゲの世界へと引きずり込まんとする蓮。
「うにゃ、吾輩がさぽーとするのにゃ♪」
「あら、じゃあ、ちょっと難しめのものでも良いかしら」
「いっそ、あれだ、感染拡大する奴とか」
「島の利権取り合っても良いですよね」
「……お前等、感染の方は兎も角、利権は初心者向けじゃねぇ」
「えっ、僕の初ボドゲはあれでしたけど……」
「いっそ看護婦になってばんばん急患を……」
 ルールが決まるまでなかなか時間は掛かったものの早速始めれば、乗りのよいセシャトのこと、わいわいと楽しげに進み、上位陣は点数取り合いのデットヒート、のほほんとやっていたセシャトは。
「びぎなーずらっくって、いいですよね……」
「セシャトと吾輩の実力にゃ♪」
「やったねー♪」
「ってか、利諒引き悪すぎ……」
「あとちょっとで、あとちょっとでひっくり返せたってのにっ」
「今回は叔父上が安定のトップで、御剣には僅差で負けたか」
「虎は大きいの狙い過ぎなんですよ。藍は……うん」
「ふふふ、虎には勝った!」
 上位陣には上位陣の戦いがあったようで。
 何はともあれ次はこれ、次はあれとわいわい盛り上がる一同は……。
「ふむ、せめてお嬢さんにはタオルケットでも掛けておくかの」
「じゃ、あちらで飲み直すか」
 年長二人が別室で呑み直しに行く中、徹夜ぶっ通しでボードゲームを遊びに遊んだ一行は、最後にちょっぴりお酒を入れてあれやこれやと話している間に一人潰れ二人潰れ、死屍累々と転がっていて。
 セシャトとスヴェトラーナがひっついてタオルケットにくるまっていて、そしてちゃっかりソファーを陣取って肌がけを被ってすやすや寝ている蓮、他の男性陣は適当に転がされていたりして。
 徹夜のボドゲ会は、こうしてなかなか盛況の後に面子の殆どが潰れるというかたちで幕を閉じたのでした。

●狂気のテーブルトーク
「ならば、見せよう! わが本当の力! これが、全てを狂気に引きずり込む究極のダンジョンだ!」
 ルールに精通し、最高効率を求め恐ろしいまでの強さをたたき出すプレイスタイル、それを体現するリィムナとKyrie。
 脳筋プレイの轟煉は別として、2人の究極キャラを前に、ついに無有羅はその本性を現しました。
 ずるりと触手が見えるような見えないような。
 目をらんらんと紅に輝かせて、かれがぐるりとひっくり返したダンジョンシートの裏には、旧き支配者から混沌の申し子、虹色の泡の集合体から、狂気を呟く遠宇宙に封じられた古代の神々までがどっちゃり目白押し。
 普通の人が見ればそれだけで狂気に陥りかねないものですが、そこはリィムナとKyrie、そして剛の者轟煉。
「……さあ、ダイスを振るが良い。私が勝つか、お前達が勝つか。勝負といこう」
 からからと笑い、狂気に満ちた表情で話を進める無有羅。
 嬉々として、その知識と能力を駆使して突破していくリィムナとKyrie。
「む、またしてもクリティカルだな。ふ、天はこの覇王に進めといっておるのだな!」
 何故か、ダイスの神様に愛された轟煉は、脳筋プレイで力押ししてみたり。
 本当の意味で狂気と混沌の卓は、大いに盛り上がりつつすすむのでした。

●次のオフ会は?
「楽しかったよねー」
「行けば良かったな」
 ここはいつもの面子が集まるチャットの中。
「次の時には絶対に行くよ」
「ってか、そうそう、ふしぎちゃんどうだった? やっぱ女の子?」
「んー自称男の子?」
「ってか、両声類?」
「だから男、男だからっ!」
「あ、ふしぎちゃんやっほー」
 そんな会話が盛り上がる中、チャットにあがって来たリィムナは。
「くすん」
「あれ、リィムナちゃんどうしたの?」
「嘘ついて1人でネットで知り合った人に会いに行ったお仕置きで、メイドのヴェロにおしりぺんぺんされたの……」
「あらら……」
「そう言えば、TRPG卓は朝集合してからぶっ通しだったって聞いたけれどどうだったの?」
「楽しかった♪」
 特に反省はないみたいです。
「普段会えない人達とあったり話したり出来るのはやはり良いな」
「またみんなで集まったりしたいですね」
 気心の知れた仲間達との一時だからこそ、やはりそれぞれが良い思い出と成ったようで。
「次は是非、ぼどげ部にもいらして下さいね。新作を取りそろえてお待ちしています」
「また遊ぼうね〜」
 オフ会で騒いだ余韻をまだまだ感じながら、普通の日常に戻る前の一時を、画面越しではありますが感じながら、楽しい仲間達との時間は、今暫く続いていくようなのでした。

 出来ることならば、これからもずっと。