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■オープニング本文 ●離れる心 「あの人の心が、もう、わたくしに無い事は知っているのです」 裏の裏、日の当たらない場所で……その一言を口にした婦人の頬は、青白かった。 強気な口調の端々に、苛烈な矜持が見え隠れして――此れは随分と、厄介そうな依頼人だ、と喜多野・速風(iz0217)は湯呑みの奥で目を細めた。 「はて、じゃあ何でぇ、俺のところに依頼を?」 目の前の貴婦人を、直接、速風は知らない――ただ、長屋のジジイのツテで来た人物だ、と言う事しか知らなかった。 「それでも、何とかして繋ぎとめたいと言う女心を……あなたは知らないのでしょうね」 「惚れたはれたの話はぁ、其れなりに聞きやしましたがね。生憎、俺はまだ独り身でして」 どうぞ一献――勧められた天儀酒を口にし、その婦人は舐めるように速風の姿を見る。 その瞳の奥に、情念とも言える炎を感じながら、自分も天儀酒をちびり、ちびりと口にした。 「で、俺に何をして欲しいんでぇ?」 「復讐したいの。わたくしを、家から攫って下さい」 「へぇ、そんなことすりゃぁ、俺はとっ捕まりまさぁ」 「……大丈夫よ、手は回してあるの」 したたかな女だ、と速風は天儀酒を喉に流し込んだ。 程良いアルコールが、喉を焼いて心地よい。 「そんな事をしなくても、今日みたいに一人で逃げりゃぁ、いいんじゃないかぇ?」 そうだ、何もわざわざ誘拐劇を演じなくとも――今日のように逃げればいいのだ。 少なくとも、周囲に気配は感じられない。 「いいえ。今日は特別、明日からわたくし、売られるのよ。あの人は新しい妻を迎える」 何処へ、とも、何故、とも……速風は聞かなかった。 「――連れて逃げるったってぇ、何処に逃げりゃぁいいんだぇ?」 「不夜城へ……わたくしを、売って下さい」 「同じ事だとしても、そうしたいのかぃ?」 「ええ。親に決められた結婚、夫に縛られた夫婦生活。最期くらいは――」 コトリ、酒を含んだ接吻――くらり、と酒と目の前の婦人に酔う。 紅い唇が紡いだ。 『あなたに傷を付けて、そして、その傷が膿めばいい――わたくしを、忘れないように』 ……と言う様な事があったのだ、と速風は言った。 「かどわかし……実際は、狂言誘拐さね。入口に2名の志体持ちが交代で、番をしている」 屋敷の広さは、100m程――出入り口は表門と裏門の二つ。後は漆喰で塗り固められている。 表門にも、警備が付いており小さいながらも、警備は厳重――朝・昼・夜の6時間交代。 休憩は3分。 「――俺は証人をする、依頼が確かに依頼人のものだってェ事をな」 追手の可能性は――と危惧を告げた開拓者に、来る可能性がある、と速風は告げる。 「用心棒が、10人程……ただの雇われだ、忠誠心は無い」 何処にそんな金があるんだか、そう言って、速風は肩を竦めたのだった。 |
■参加者一覧
孔雀(ia4056)
31歳・男・陰
誘霧(ib3311)
15歳・女・サ
アムルタート(ib6632)
16歳・女・ジ
高尾(ib8693)
24歳・女・シ
クレア・レインフィード(ib8703)
16歳・女・ジ
アーディル(ib9697)
23歳・男・砂 |
■リプレイ本文 ●始動 (「攫われることによって、少しでも旦那さんの心が振り向かないか……淡い期待なのかな」) 依頼人の心と共通する思いを抱き、誘霧(ib3311)は息を吐く……せめてもの、抵抗なのかもしれない。 彼女は、クレア・レインフィード(ib8703)と共に朝から配達に荷物の運び込みに紛れる予定だ。 「着物を売りに来たんだが、通して貰えないかい?」 ヴィヌ・イシュタルを使いながらレインフィードが、裏口の警備員に交渉する。 「え? 話は聞いていませんが……」 困惑する警備員だったが、レインフィードが携帯品から十二単を取り出し、更に交渉にかかる。 「奥様からは、早くしろと言われてんだが――此処で時間を喰うと怒られちまうよ」 「お酒のお届けに来ましたー」 誘霧の姿を見、そしてレインフィードを見、警備員は困惑の表情を浮かべていたが、やがて、その門を開けた。 恐らく、不測の事態に対しての面倒さ故に――だったのだろう。 警備員にも、忠誠心など無いのかも知れない……ただ、命じられるから、食べて行く為には――諦観のようなものが感じられる。 ――それは、勿論、夫人も同じことだろう。 (「後悔させる為の狂言誘拐。不夜城なんかじゃなく、出来るものなら自由な外の世界に連れ去ってあげたいよ」) 中に入り込んだ誘霧とレインフィードは別々に行動を始める。 (「自ら不夜城に沈みたいだなんて、相当な好き者ねえ」) くつくつ笑う、形の良い唇が、弧を描いた。 孔雀(ia4056)は事前に入手した屋敷の見取り図を見、部屋数や金のありそうな場所、鍵の場所などを考える。 本来ならば、人魂を使用するつもりだったのだが……装備するのを忘れていたのであった。 彼の目的は、依頼の達成だけじゃない……金目のものを奪い、懐を潤す事。 「全く、ドジ踏んでんじゃないよ。あたしは知らないからね」 ふん、と鼻を鳴らして高尾(ib8693)は秘術・影舞を使い、屋敷の中へと入り込んだ。 その手には、見取り図が握られている……まずは、依頼人に作戦の詳細を知らせねばなるまい。 (「黙っていても売られる、拐われたフリをして自らを売る。どちらにせよ、結果は同じ。か弱い女の、可愛らしい抵抗…ってとこかい?」) ぬるいぬるい、と彼女は嗤う――そんなもので復讐、などと言わないでもらいたい。 どうせやるなら、もっと覚悟を見せてほしい。 例えば、他の女に取られるくらいなら男を殺してやる、くらいの……。 とは言え、高尾には関係ない、金が貰えればそれでいい。 警備詰め所に向かい、警備員の話に耳をすませる……散乱したカードやら牌が散乱して、やる気の欠片も伺えない。 大半はつまらない愚痴だったが、近々、正室である依頼人が売られる事も警備員達は知っていた。 (「人の口に戸は立てられない……ってぇ事かい」) 警備当番の表に視線を移せば、雑な文字で名前が書いてある。 2名ずつ、表口と裏口の警備と言うのは依頼人の情報通りだったようだ――警備員は全員で8名。 それとは別に、用心棒がいるらしいが――見たところ、警備詰め所にはいないらしい。 屋敷内か――抜足を使用しつつ、それ以上に注意しながらその場を離れる。 彼女はその前に、金目のものが何処にあるのかを調べなくてはならないのだ。 ●下調べ 一方、アムルタート(ib6632)とアーディル(ib9697)は不夜城への道を確認していた。 (「成功しても失敗しても行きつく先は同じ、か……。それで依頼人が満足なら、攫ってやろうかね」) アーディルは不夜城の方を見、遠くを見る様に目を細める。 どれ程の数が、不夜城へ沈むのかはわからない……が、話を聞く限り女性にとって幸せな場所であるとは、到底思えなかった。 「最短ルートはこっちだけど、人通りが多いからやめた方がいいかな」 アムルタートが地図を片手に、道をずんずん歩いていく。 彼女は基本的に、この依頼には協力的だった……いや、依頼人に協力的、と言うべきか。 女の意地、と言うところに共感したのだ――どうせ、売られるのなら傷を付けて、と言う小さすぎる抵抗に。 「俺は、小道を探しておく……迂回ルートを確認しておくから、不夜城までの道は頼んだ」 「わかった。私はナディエがあるし、急いで見てくるよ」 アーディルの言葉に、アムルタートは頷き、歩を進める。 最短ルートを歩きながら、時折探索し、人通りの少なそうな道を選ぶ。 不夜城までの道のりは、それ程遠くはなかった。 それが、良い事か悪いことかは分からない。 秋風がザァ――と髪を弄る。 灰色の空は、今にも泣きそうな色。 真っ赤な赤トンボが、二人の前を飛び――そして、鳥に捕まった。 ●屋敷内 「あんれぇ? 旦那様、まーた女の子ひっかけたのかい」 この屋敷の使用人である、と言った女性は、くつくつと軽やかに笑う。 「近々、慶事があると聞いて……何時も来ていた人が」 風邪を引いて――と言いかけた誘霧をカラカラと女性は笑って制した。 「いいって、気を使わなくて。旦那様は吝嗇家さ。お酒の配達なんて初めて――ってぇ事は、今回の人には相当惚れこんでいるんだねぇ」 どうやら、酒の配達に入る業者はいなかったらしい……見かけによらないものだなぁ、と思う。 「そうです、旦那様、随分と奥さんの話をしていらして。此方が天儀酒に、料理酒、お祝いのお酒。そう言えば、奥様は?」 「奥様――ってぇ、今の正室かい? あの人はいい人だよ、と言うよりも、居てもいなくても一緒かね。ああ、旦那様を呼ぶよ」 「いえいえ!……配達に来ただけですから!」 宜しければこちらをどうぞ、と差し出された天儀酒を、女性は受け取った。 レインフィードは、猫足とナハトミラージュを使うと屋敷を散策する。 使用人を、誘霧が引き付けているのが遠目に見えた。 (「遭って危険なのは、旦那くらいだね。依頼人の奥方とは顔を併せておいてもいいし、警備が入れたってぇ事は、使用人も疑わないだろう」) ――屋敷の造りは、長屋のような横長のものだった、事前の情報と異なるところはない。 少なくとも、騙された訳ではなさそうだ。 ――西の部屋から、話が聞こえる。 同じ依頼を受けた高尾、と言うシノビのもの――もう一つは、依頼人である女性のものか。 レインフィードは、耳を傾けた。 高尾は、作戦を伝える為に依頼人と接触していた。 エルフは兎も角、人間はいけ好かないが、彼女が上手く使用人を引き付けていたのは僥倖と言える。 「警備が休憩に入る時間に、あたし達は押し入るからね。ちゃんと叫び声を上げるんだよ……と、旦那の金品が何処にあるか知ってるかい?」 「――存じ上げません」 鼻もちならない女だ、と思った。 恐らく、この女は産まれてから今まで、傅かれて育ったのだろう。 「(虐げられた者の痛みや覚悟など、あんたたちには分かるまいさ……)」 鼻で笑いながら、表面上はあくまでもにこやかに接する――まるで、自分が最大の理解者のように。 「目的は復讐だろう? 復讐を騙るなら、それなりの覚悟を持つべきさ。家を焼かれても、正当防衛の名のもとに家人を殺されても、ね」 「そうかもしれません。でも、今でも、愛しているのです」 「温いねぇ」 立ちあがる、この女には用がない……作戦の時にしくじられなければ、それでいい。 ●襲撃 「ひゃっほーい! おっじゃまっしま〜す♪」 屋敷の裏口に、爆竹が投げ込まれた――アムルタートが、パレオとアクセサリーを翻しながら踊る、踊る。 賑やかしを担当する彼女は、精一杯の人数を裏口に集める事が仕事だ。 一拍置いて、口々に文句を垂らしながらのっそりと警備員が現れる。 「ああ? なんだ――? 女、人ン家だぞ、帰れ帰れ」 ノウェーアで回避を高めたアムルタートの横を、警備員の拳が通り過ぎて行く。 「帰れって言われて、帰る私じゃないよー!」 くるり、くるり、回る回る……警備員の拳をかわしつつ、爆竹を顔面に放り投げる。 「うわっぷ!」 奇妙な声を上げてのたうちまわる警備員、誰かー! と叫び声を上げた、用心棒が来たのか、気配が増える。 「お邪魔しましたー!」 笑い声を上げながら、最後の爆竹を投げてアムルタートは、ナディエを使うと木を駆けあがり跳躍。 闇夜に消える。 少し時間はまき戻り――賑やかしと同時に、作戦は開始された。 高尾の情報通り、表門の警備員は一人が休憩に入る――アムルタートが裏門で引き付けている。 帰って来るまで時間は、たっぷりとあるだろう。 「な、なんだ!?」 賑やかしへ意識が逸れ、更にアーディルが遠くへ投げた石に過敏に反応した警備員は、アーディルに鳩尾を殴られた。 高尾が追ってきた用心棒を、手裏剣で穿つ……カン、と音がして手裏剣が弾かれた。 増援を呼ぶより先に、高尾の手甲が用心棒の顎を捕えた……殴る、肉が潰れ、骨がひしゃげる。 「黙ってな」 「高価そうな物くれないと、悪戯しちゃうぞー!」 黒猫の面で顔を隠した誘霧が、華やかな声を上げた――それを外で聞きながら、野蛮ねぇ、と孔雀は呟く。 物影に隠れつつ、現れた警備員に毒蟲を放ち、孔雀も、静かに中へと踏み込んだ。 奉行所だ、やれ、開拓者ギルドだ、と声があがるが、使用人達は右往左往。 「ふん、まあまあね。あら、この服、アタシにピッタリ」 「ボケてんじゃないよ、さっさとかっぱらっちまいな!」 孔雀と高尾がせわしなく蠢き、屋敷内の貴重品を攫って行く……完全なる窃盗であるが、これも依頼の為だ、二人は嗤う。 騒ぎと暗闇に乗じて、暴れ出す開拓者達――真っ先に動いたのは、この屋敷の旦那である男だったが。 「騒げば殺す。動かず、息も止めな。今後も贅沢に生きたいなら、大人しくするんだね」 旦那の首筋に当てたナイフで、旦那の産毛を撫でる――ヒュゥ、と声を漏らしてレインフィードを凝視する男。 低く抑えられた声に、その男は凍りついたかのようだった。 指輪や装飾品を奪い――叫び声に耳をすませる、ゴソリ、と闇夜に蠢くのは、一体誰なのか。 「……チッ、売れるものなら女でも構わん! こい!」 「――きゃぁぁあっ!」 「奥様!」 アーディルが声を上げ、それと共に腕を引く。 引っ張られた依頼人は本心よりの恐怖から、絹を裂くような悲鳴を上げた。 奥様、と泣き叫ぶ使用人がいるが……決して後を追う事はしない、我が身が可愛いのだ。 勿論旦那も、名前を呼んではくれない――何処かで期待していた『未綾』と呼んでくれることを。 (「分かっていた。貴方がわたくしを、愛していないという事――」) 引っ張られる、誰も追ってはきやしない……面倒を見た使用人も、飯を作ってやった警備員も、雇った用心棒も、誰も。 「……ハ。節操のない奴らだね」 男の産毛をナイフで撫でていた、レインフィードが鼻で嗤う。 命拾いしたね、と捨て吐くと彼女は、ナハトミラージュで姿を消した。 「お邪魔します再び〜!! 騒ぐぜ壊すぜヘイへ〜イ♪」 アムルタートが爆竹を手に、声を上げた。 裏口の騒ぎに、次こそは捕えてやる――とばかりに、襲いかかる用心棒達……主人を心配したのではなく、評判の心配である。 「おい、この騒ぎとあの女、繋がってるぞ!」 「強盗は放っておけ、まずは女を捕えろ!」 矢が射られる、それをノウェーアでかわしながら――少しだけ危ないかなぁ、とアムルタートは苦笑した。 囲まれると厄介だ、と言うのもあるが――誰かが捕まると、この依頼は成立しない。 「はいはーい、邪魔ものは消えますよー!」 手を伸ばされた寸前、ナハトミラージュとナディエで、彼女は姿を消すのだった。 ●不夜城 逃走する開拓者達、そして依頼人。 追ってくる用心棒――勿論、アーディルの落とす金品に釣られる者が殆どだ。 だが、それでも追ってくる者もいる。 「雇われでしょ。此れで退いてくれないかしらァ?」 孔雀が小ぶりの翡翠を渡しながら、用心棒に迫る。 望まずとして、或いは欲して、各々が金品を所有しているのだ。 「俺が心配しているのは、金じゃなくて――」 それは、と続けようとした用心棒の喉を切り裂く手甲、血を噴き出しながら崩れ落ちる用心棒を足の先で突き、高尾は鼻で嗤う。 「良かったじゃないか。あの世とやらに行けば、金の心配なんて無用さ。あたしは嫌だけどね」 おくさま、と唇が動いた気がした、それは――ただの、幻想だったのかもしれない。 ――不夜城。 「自らの意志で、不夜城で生きていく事を決断するのか。それとも不条理な人生を相手のせいにして生きていくのか、アタシは貴女に選ばせてあげたいの」 真っ先に切り出したのは孔雀、見定めるような黒い瞳に依頼人の表情も、険しくなる。 「どういう――意味、ですか?」 「貴女の意志次第で、不夜城から貴女を買い上げてあげるって話よ。悲劇の主人公なんて演じさせないわ、貴女の本性を見せて頂戴」 貴女を買い上げる金も、奪って来たのよ、と彼は笑う。 意志を示すというのは勇気のいる事……自らの行動に責任を負うという意味、それは誰にも止める権利は無い、個人の選択。 (「ま、あの様子じゃあ不夜城にいったって客なんか取れやしないわ。精々不幸を相手のせいにしてお終い、ね」) 「わたくしは……」 依頼人の頭の中を駆け巡る、親に決められた結婚、夫に縛られた夫婦生活。 「わたくしは、自分の意志で、生きて行きます……だから、何時か」 「ンフ、嘘よ。そんなお金ある訳ないじゃない、抜けたければ自力で這い上がりなさい」 純粋な子って好きよォ。望みを絶たれた瞬間の切ない顔が堪らないのン――と嘲笑いながら、孔雀は言った。 絶望を瞳に宿す、依頼人は縋る事を止められなかったのだ。 「あんた、名前は?」 「……未綾です」 「未綾、か」 つまらない女の、下らない執着――手折られて、恨む事しかできない女。 編むべき物を、編めないままに攀じれた……運命の糸。 「……馬鹿な女だよ」 男から手に入れた、指輪を渡しレインフィードは口にする。 「手癖が悪くてね。……興が醒めたし、やるよ。好きにしたら良い」 「――ありがとう、ございます」 息を飲んで、手を伸ばし、その指輪を取る――じゃあ、とその場を後にする開拓者達。 もう二度と、未綾と言う女性と会う事はないのだろう、きっと。 ●後日談 その日、開拓者達の元を元凶である喜多野・速風(iz0217)が訪れた。 「まだ、開拓者で居たいだろう? 狂言誘拐は保障するが、窃盗の申し開きは知らねぇぜ?」 「何が言いたいかって――そりゃぁ、金品を渡しなって事さ。ギルドも、俺の懐も潤う、奉行所にはちぃと心付けを渡せばいい」 「依頼失敗で口止め料のみ、窃盗でお縄。大人しく金品を手放し、増額した報酬を受け取る、どっちがいいか、よぉく考えるさね」 そして、開拓者の手には増額した報酬と、口止め料が残された。 |