【北戦】心躍る双六を
マスター名:白河ゆう 
シナリオ形態: ショート
危険 :相棒
難易度: 易しい
参加人数: 6人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2012/01/22 00:48



■オープニング本文

「で、でも本当にご迷惑じゃないのかな……」
 ひょろりと背の高い気弱そうな娘が、何度も同じ事を言い袖を引く。
 その度に宥めているというより、ぴしゃんと返しているのは頭ひとつは低い機敏そうな娘。
 どちらもまだ幼さを顔に残した育ち盛りという年頃。
「あんたさ、今更あの子達にできないって言うのかい」
「それはその……うん……」
「開拓者さんに差し入れのおむすび運ぶ時にさ、あたし話したんだよね。その話」
「えっちゃん、手が止まってる」
「ああ、ごめんごめん。でさ……」

 ここには今大勢の非戦闘員が携えてきた家財を分け合って支えあって慣れぬ暮らしをしている。
 暦は正月。とはいえアヤカシとの戦の支度にそれどころではなく。
 算術の心得あるお店者は難を潜り抜けて届いた物資の民への分配を手伝ったり、普段は農具ばかり手掛けてる鍛冶師も武具の修繕を請け負うなど。自分達でも出来る事をと忙しく働いていた。
 少女達も例年なら里で晴れ着がどうの神社の絵馬に何を書こうかと無邪気にはしゃいでいる時分だが、今は働き者になって冷たい水で手を赤くしながら皆の夕餉の材にする野菜を洗っていた。

 年少の子供達の守をしていた時に出た話だった。
 活発な彼らの専らの今の関心は、怖いアヤカシを相手に果敢に立ち向かう開拓者達。
 里を守る壁となり、佐和山まで逃げのびる辛い道程を救ってくれた強く優しい人々。
 それを無邪気な遊びの種にして、道端に木の棒で描いたマスを進んでいる姿を見て思ったのだ。
「これ、本物の開拓者の格好させてちょっと催しにしたら、見る大人達も明るい気分になれるんじゃないかなぁ」

 巫女さんが神楽舞で応援してくれた。身体が軽くなって6マス進む、とか。
 少し言葉を交わした開拓者が具体的な例を挙げてくれて。それすごく面白そうと。
 本物の開拓者が考えてくれた本物っぽい、それで最後は悪いアヤカシの親分を倒してアガリ!みたいなの。

 ちょっと凝れば立派な意気高揚の催しである。そこまで大層な事は考えてはいないが。
 ほんの一角であるが、そんな事もあってもいいのではないだろうか。


■参加者一覧
小伝良 虎太郎(ia0375
18歳・男・泰
志藤 久遠(ia0597
26歳・女・志
水月(ia2566
10歳・女・吟
趙 彩虹(ia8292
21歳・女・泰
玄間 北斗(ib0342
25歳・男・シ
エルレーン(ib7455
18歳・女・志


■リプレイ本文

「これで後は、マスを地面に描いたら。子供達が集まる前の準備は完了ですねっ」
 筆の穂先を跳ね上げて、弾む声を上げた趙 彩虹(ia8292)。
 マスの並び、中身を考えるだけでああでもないこうでもないと、簡単かと思いきや結構これが頭を捻った。
「衣装も色々選べるように揃えたし、っと」
 絵や字でびっしりと埋まった手帳を読みながら、実際に身体を動かして巡ってみる様子を思い描いて予習していた小伝良 虎太郎(ia0375)。
 想像のマスをぴょんと跳ねるように進み。
「小伝良様〜。前を見ないで歩いてると、そっちは材木が」
「うわぁ……っとぉ!?」

「賽子……持ってきてます?」
 くいっと水月(ia2566)に裾を引かれ、はたと生真面目な表情で考え込む志藤 久遠(ia0597)。
(各地から避難してきた民にそのような品を持ってくる余裕など、考えてみれば無いな。運び込まれている物資も娯楽品の支援まで手が回るような状況では無いし……)
 平時のちょっとした規模の里なら容易に安価で入手できる物であるから、失念していた。
「誰か、持ってきていますか?」
 全員が首を横に振った。まぁその辺の開拓者にでも声を掛ければ、時折お守り代わりに持っている者も居るから何とかなるか。
(しかしこのような事で働いている者を呼び止めて煩わすのも、申し訳ない気がするな)
「探さなくても賽子くらいなら、おいらが木っ端で作るのだぁ〜」
 そんな心配は無用といつも持ち歩いている小道具を取り出す玄間 北斗(ib0342)。
 別に大人の賭け事に求められるような精密な作りである必要はない。子供達が振って楽しめる程度の物が作れればいいのだ。
「最後のアヤカシ戦で、子供達の方も途中の修行マスとかで強くなって振る数も増えるから……」


 開拓者達が用意してきてくれた衣装の数々に目を輝かせる子供達。
「わぁ、すっげぇ本物だ〜」
「ね、ね、刀触ってみてもいい?抜いてみていい?」
 幼い彼らにとって戦いの趨勢はどうあれ、凛々しく颯爽とアヤカシと戦い民を守ろうと身体を張る開拓者達は英雄だ。
「いいけど……うん……危ないし重いからね?お姉ちゃんが抜くから、それ以上は……あの、前に出ないでね」
 勢いに圧倒されつつも要望にお応えして『蒼天花』の美しい刀身の彫りを見せてあげるエルレーン(ib7455)。
「刃は触っちゃだめっ!」
 魅せられてつい手を伸ばそうとした子供に、慌てて鋭い声で留める。
「悪いアヤカシをバッサリ斬っちゃう刀だから。……正しく扱わないと本当に危ないんだよ」
「いいなぁ〜、ぼくシシになりたい!」
「おれはサムライがいいなぁ。サムライが強くてかっこいいんだぞ」
「え〜シシの方がかっこいいよぉ〜。王様だってシシじゃないか」
「どっちもかっこいいから喧嘩しないのだぁ〜。あっくんは志士がやりたくて、きーちゃんはサムライだなぁ。うん、とっても似合うと思うのだぁ〜」

「シドーはサムライなのか?」
 率直で直球な問いに思わず苦笑してしまう久遠。いきなり呼び捨てにされるのも親しみの表れか。組む事になった喜助、きーちゃんはそういう子のようである。
「いや志士ですよ。サムライと志士の区別は難しいですね、どちらも接近しての戦いを得意とするし得物も人によって様々です」
 サムライの剛に対し、志士は柔、または巧でしょうか。言ってしまってからまた苦笑する。どうもつい堅苦しい説明になってしまう。
 黄金の絢爛な陣羽織を纏い、槍に見立てた長棒をえいやと演舞のごとく振り回してひとまずはご満悦の様子。

 エルレーンと組になったあっくんは木刀を構えて、彼女の紅蓮に燃ゆる外套とお揃いの色。紅葉が舞い散る様を描いた羽織を選んだ。
「お兄ちゃん、よろしくおねがいしますっ」
 闊達で少しだけ背丈の高い女の子。といっても虎太郎と並んでも小さい。髪の色も同じでまるで妹みたいだ。
 えっちゃんは、虎太郎にしっかりと拳布を巻いて貰い。鉢巻から草履まで揃えて、ついでに獣耳カチューシャも。
 雀の刺繍が施された旗袍に着替えて、立派な泰拳士姿。
「よぉし、頑張ってアヤカシ倒しに行くぞ〜っ」
 一緒にえいえいおうと元気に拳を振り上げて。

 引っ込み思案のまーたんは、水月と時々目を見合わせてはにっこりと。言葉は少なだが二人とも似た者でそれで通じてるらしい。
 いかにも巫女という精霊の衣を着て、冠を頭に載せて貰い。渡された札を大事そうに胸元に両手で捧げている。
「ちっさいとらさん。か、可愛い〜っ」
 お揃いの白いまるごととらさんをすっぽりと被ったけいちゃんを、むぎゅ〜っと抱き締めてしまう彩虹。
 ばたばた。ふりふり。
「ごめんなさいっ。あまりにも可愛いからついその」
 子供の身体の大きさとはいえ、鍛冶屋通いの大改造を施された本家とは違い標準品。やっぱりちょっと重そう?
 でもぎこちないそのいかにも気ぐるみめいた動きが、またこの上なく愛らしくてたまらない。
「これはおいらやおいらの友人が開拓者になった時に贈られたある意味、開拓者になった証みたいなものなのだぁ〜」
 精霊の姿が刻まれた旅立ちのブローチ。
 忍び装束に陣笠で顔を隠して照れ臭そうにしているたっくんの前にしゃがみ、見ただけで癒されるような微笑みで見上げながら胸元に付けてあげる北斗。
 子供達一人一人に丁寧に声を掛けながら付けてあげて、さあ双六の始まりだ!


 子供が振った賽子の目を読み上げて、手を繋ぎながらいち、に、さんと元気よく進む。その様子を周囲の大人達が微笑ましく眺めている。
 土の上に大きく描かれた、円とそれを結ぶ線。円の中には簡単な絵記号が描かれているだけで、マスの中身はそれぞれの開拓者が持つ手帳に詳細が書かれている。
「心眼でいち早く敵の気配を探り当て、先制攻撃!次の回では賽子の目より二歩多く進めるよ!」
 周りで見学している者にも判るように大きな声で、読み上げ。動きのない技でも姿勢の取り方を教え、実際に呼吸を深く整え心を研ぎ澄ます様を演じさせる。
 エルレーンに教わった通りに身を低く刀を腰溜めに構え、神妙な面持ちで周囲をゆっくりと見渡すあっくん。実際にやってみると、何だかその気になれる。
「いい?次の回で賽子を振ったら、一気に踏み出して目より二つ先のマスで刀を抜き払うよ」
「うん。右手は柄に添えたまま、まっすぐだね」
「そう……手元が狂わないように。走る時も次の動きを頭に描きながら無駄のない流れるような動きでね」

「山岳陣で守りを固める。次の移動は一マスに固定される!」
「ええ〜、攻めじゃないの」
「敵が強い時、無理に振り被っては隙が大きく相手に好機を与えてしまいます。それは相手も同じ事。このサムライの技は強靭な構えで一撃を耐え、自らの身体を以って人々を守る盾になる重要な役割を担うのですよ」
 大きな戦では壁となり、防衛線を突破しようとする敵の矛先を真正面で受け止める危険な位置に立たねばならない。
 これがあってこそ、弓や砲は集中して留められた敵を狙え精霊に呼びかけて大きな術を行使する者達も、身の守りに意識を乱されずに作戦に集中できる。
「むやみに突撃するだけでは戦に勝てません。これも自らの力強さを活かした陣法なのです」
 完璧な構えというのは、どのように打ち込まれようとも耐え凌げるよう数々の修練から編み出された先人達の知恵。
 格好だけは付けたものの、実戦を知る開拓者から見れば隙だらけの構えというきーちゃんの腕に手を添えて。
「肘は伸ばしきらず、それではこちらから打ち込まれた時に関節を痛めてしまいます」
 長槍は穂先のみならず柄も含めてひとつの武器。回転の動きを利用して身を移し、相手の死角へ飛び込むという動きに繋げる事も数ある戦法のひとつ。
 武骨だが教えるなら実戦に即した正しい構えというのを教えてやりたい。自分達も憧れの対象としてくれる想いには相応の応えで礼節を尽くしたい。
 久遠の指導は、まるで道場の門を叩いた子供へ基礎の精神から語りながら懇切丁寧に教える師範のようであった。

「瞬脚!驚異的な加速力でアヤカシに迫れ。三マス更に前進!」
 ミニとらさんになったけいちゃんを後ろから抱きかかえて、瞬時に先のマスへと移動した彩虹。
「民を脅かす悪はこのとらさんが許しませんっ」
「とらしゃんがゆるしましぇんっ」
 二人で、もこもこの指先と明るい声を揃えて。少し舌足らずなとこがこれまた可愛いと表情は蕩けている。
 いや重装でも機敏な動きを見せる大とらさん、あなたも子供達からきらきら輝く視線を浴びているのだが。
(はっ……いけません。かっこいい開拓者に憧れる子供達に、残念な姿を見せてしまっては)
 我に返り表情をきりりと。でもすぐに緩む。きりりと。随分と忙しい。
「あ、いいなぁ〜。げんちゃん、げんちゃんもシノビだから速く走れるんだよね?」
 呼び方は玄ちゃんでいいのだと言うと最初は気恥ずかしそうにしていたが、北斗の持つ雰囲気にほぐされて。その名を呼べる事が嬉しそうに喋るたっくん。
「早駆という技があるのだぁ。矢印を描いたマスに止まったらおいらがたっくんを背負って実際にやってみせるのだぁ」
 二か五の目が出れば技や挿話が用意された特別のマス。でも間の三が出れば休みか戻りを示すバツ印だった。
「三が出ても、たれたぬ玄ちゃんが付いてるのだぁ〜」
 大きな掌で任せろと胸を叩く、しかしほんわかした仕草、彼と一緒なら悪い事は起こらないと、子供のみならず大人も安心しそうな。
 出た目は五!
「さあ、風を切って行くのだぁ〜っ」
 たっくんの手がしっかりと北斗の肩に廻され。全く揺れを感じさせずに八つのマスを爽快に進む。

 時には一回休み、振り出しまで忘れ物を急いで取りに戻るなどもありながら。
 次々と披露される技に、子供達は素直な感動の声で大はしゃぎ。

 水月が作成した、本物らしく厳かに字を列ねた紹介状。筆の走らせ方はそれっぽいが子供でも意味は難しくとも読めるように全部かな文字で綴られている。
 文末には『かいたくしゃぎるどのいん』と大きな朱判まで押してある。この細工は北斗のお手製。
「……これを持っていると、賽子がどんな目でも、必ずあそこで止まれるの」
 一箇所だけ材木で広く四角に囲ったマスが。既にそこに到達したえっちゃんが、虎太郎から真荒鷹陣習得の修行を受けていた。
 荒鷹陣ではない、『真』荒鷹陣である。通常の荒鷹陣を凌駕する激しさとキレが要求される上級技。
「あらぶるたかのぽぉーずっ!」
 手首の角度、指先の広げ方。まず腕の形を綺麗に素早くキメる所から突き詰めれば、奥が深い。
 腕に納得がいったなら今度は片脚を上げる練習だ。えっちゃんかなり真剣。虎太郎も思い入れの深い技だけに力が入る。
 特訓で一回休みなんてどころじゃない?いいんだ、二人がとっても楽しんでいるから。
 最初はバランスが上手く取れずに転びそうになってしまうえっちゃんを虎太郎が支えて。
 一人でポーズを維持したまま立てるようになると、周囲から拍手が沸く。
「えいや。あらぶるたかのぉ、ぽぉーずっ!」
 激しさやキレは当然表すまでに至らないが、掛け声と同時にそれなりに様になるポーズを一人で決められるようになったえっちゃん。
「お見事、これで真荒鷹陣の免許皆伝だねっ」
 これまたいい笑顔の虎太郎。心身に充分な気を巡らせて二人の頬は同じ色に上気している。
 その傍らで水月はまーたんに軽やかな神楽舞の動きをゆっくりと判りやすい見本を交えて、一緒になってひらりひらりと。
 先程、万商店のマスで与えた羽衣をふんわり纏ったまーたん。
 動きは難しくない。精霊への呼び掛けは決まった舞の型などなく人によって、学んだ師によって異なる。
 基本は円と直線、そして静止の組み合わせ。 
 踏み出して、袖を精霊と戯れさせるように手を流し。幾つかの動作を繰り返して正円の位置に戻る。
 単純で短時間で覚えやすいものを。肝心なのは精霊へのお願い。気持ちよくお手伝いして貰うの。
 今度は上手くできたかな?そんな瞳に翠玉のような大粒の瞳を合わせ、こくり。


「お姉ちゃんが大アヤカシだぞ。がお〜、食べちゃうぞぉ〜」
 アガリのマスでまるごとしゅんりゅうを着込んだエルレーンが両腕を振り上げて敵役に扮する。
「あっくんは、さっき覚えた紅蓮紅葉を使うと賽子を二個振れるの」
「うん、さっそくぐれんもみじで切りかかるよっ」
 しかし大アヤカシの振る賽子は多い。切り掛かっても簡単に弾き返されてしまう。
「あっくん待ってろ〜。今俺が助けに行くからなぁ〜っ」
 気合充分に賽子を振るきーちゃん。だがまだ届かない。
「心配ありません。ここは五月雨を使って連続攻撃のマス。立ちはだかる護衛を切り払って更に進みますよ」
 再び振った賽の目を読み上げたきーちゃんの前に立ち『御手杵』を大きく薙ぎ、間髪入れぬ突き。
 鮮やかな演舞を決めて、アガリのマスへと辿り着く。
「アヤカシに増援が来てしまったぞ。でも大丈夫だ、こちらも数が揃った。力を合わせて最終決戦だ!」
 今度はまるごとこうりゅうを着込んだ虎太郎が敵役に加わり。
 アガリのマスには子供達も六人揃った。
「せんゆ、つかうの」
 教わった通りに祈りを捧げるまーたん。それで今まで敵役が優位に進めていた出目の差が無かった事になる。
「わはははぁ〜、おまえらの力はその程度か〜っ」
 芝居掛かった台詞を言うエルレーンが振る賽子はまだそれでも子供達より多い。
「荒鷹陣を使われたら、敵が圧倒されて隙ができちゃうぞ」
 ここでえっちゃんが、一生懸命練習したポーズを披露。虎太郎が振る賽子を減らした。
 子供達が振る目が上回った。
「あっくん、一緒にあおいりゅうを攻撃するぞ」
「うん、きーちゃんっ」
 分厚い着ぐるみを打たれるに任せて、やられた〜と倒れるエルレーン。
 北斗と一緒に狙いを定めていたたっくんが紙礫を虎太郎に命中させる。
「今です!行きますよ、けいちゃん。極地……虎狼閣っ!」
「きょくちぃきょろぉかくぅ〜っ。がおぉ」
 技を披露して猛々しい唸り声を響かせる彩虹。幾ら虎太郎相手とはいえ危ないので八尺棍を構えるまでに留めるが。
 その代わりけいちゃんが突撃して、ごつごつしたまるごとこうりゅうの腹に全力の突きを入れる。
 呼吸を合わせ地を蹴り、派手に後ろへと吹っ飛ぶ虎太郎。砂埃を上げて大の字、うん大丈夫、受身は取ってるから。
「お見事。やりましたね!」

 晴れ晴れとした笑顔が空の下に。
 この時はまだ後に、厳しい知らせが届くとは誰も知らない。頼もしい開拓者達の快進撃を信じていた。
 玩具もない子供達に記念品の球をひとつひとつ手渡して別れを告げる北斗。
「他の子達とも仲良く遊ぶのだぁ〜」
 今日のようにアヤカシ達との戦いに勝てたら。そう祈り、開拓者達は前線へ向かう支度をするのであった。