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■オープニング本文 その日、中務 佐平次は悩んでいた。 彼は朱藩出身の元開拓者である発明家である。 現在、彼が住んでいるのは友人である理穴高官の保上明征氏の邸宅だ。 その彼は、自室兼研究室に改造した蔵の前で、空を見上げていたのだ。 折しも天候は雪、粉雪がはらはらと空から落ちてきた。 佐平次は悩む。雪、雪に関する知識やその用法、さまざまな物が頭を去来する。 そして、佐平次は決めた。 「よし、雪がたくさんあるところで実験をしよう!」 発明家、という肩書きであるが佐平次の日々の生活はいろいろな実験で彩られているのだ。 たとえば、「龍の背中で宴会をして、陶器の杯を落としたら、どれくらいの威力があるのかな?」 そんな珍奇な実験に始まり、いろんな物を爆破してみたり。 術を使って破壊してみたり、作ってみたり、また爆破してみたり。 そして今回彼が注目した物、それは雪だった。 ぶ厚くつもった雪は、まるで布団のように落下の衝撃を受け止める。 そして、硬く凍り付いた雪は、氷の塊となりなまくら刀では刃こぼれしかねない強度を誇る。 ああ、いろいろ実験してみたい! ……だが、彼の住む理穴周辺には良い場所が無かった。 そうだ、雪の深さで有名な場所があるじゃないか、それは武天の芳野、六色の谷だ。 折しも、氷花祭というお祭りがやっているとのこと。 雪像を作るほどの雪がたくさんあるなら、場所を借りていろいろ実験が出来るはず……。 「明征! 良いこと思いついたぞ!!」 「……お前が思いつくことは、大概私にとっては厄介なことなのだがな……」 満面の笑みを浮べる佐平次に、保上明征は苦笑を向けたのだという。 というわけで、数日後。 保上明征氏の身分や交友関係を利用……活用して佐平次は氷花祭にやってきていた。 場所は氷花祭の会場の外れ、雪が大量に集められている一角にほど近い小さな屋敷だ。 佐平次はこの小さな屋敷を一週間ほど借り切って、実験を行うつもりのようだ。 時期は丁度氷花祭、お祭りに行けば屋台はあるだろうし、息抜きにも事欠かない。 準備は万端、あとは開拓者たちの到着を待つばかりだ。 「……まずは氷壁を作って、火薬と銃と、ああ、刀や剣技、泰拳士の技なんかも試したいなぁ」 にこにこ笑顔の佐平次さん。彼は黙ってるとそこそこ美形なのだが、こうなるとちょっとやばい雰囲気だ。 「屋根から雪に飛び降りるのも試したいし……あそこの6階建ての楼閣、借りたかったなぁ……」 「えと、それはさすがに危なすぎるんじゃ……」 突っ込みを入れたのはまだ若い少年だ。 最近、保上氏の屋敷にやってきた幸秀というこの少年、物覚えが良いので助手として借りてるらしく。 「なるほど、確かに順番に低い方から試さなければ!」 くわっ! と決意を新たにする佐平次さんを、わーと困った顔で見上げる幸秀くん。 ともかく、彼は開拓者をお待ちかねのようで……。 さて、どうしよう? |
■参加者一覧
からす(ia6525)
13歳・女・弓
此花 咲(ia9853)
16歳・女・志
サーシャ(ia9980)
16歳・女・騎
レヴェリー・ルナクロス(ia9985)
20歳・女・騎
カメリア(ib5405)
31歳・女・砲
ラグナ・グラウシード(ib8459)
19歳・男・騎
向井・操(ib8606)
19歳・女・サ
アナ・ダールストレーム(ib8823)
35歳・女・志 |
■リプレイ本文 ●才気煥発、大爆発! その日、依頼主の中務佐平次は朝から最高に機嫌が良かった。 実は結構端正な顔は、笑顔に緩みっぱなし。鼻歌まで飛び出す始末。 何せ、思う存分実験することが出来る上に、協力者がたくさんやってきてくれるというわけだ。 すでに実験の第一段階、巨大氷壁作りが完了していた。 「……では、皆さん! いよいよ実験を始めましょう!」 それを前に佐平次は気合い十分で宣言し、それには8名の開拓者が応える。 それぞれが様々な思いで参加したようだが……とにかく、実験が始まってしまったのである。 「実験……実験ですねっ。楽しみ、なのです」 きらきらと目を輝かせて雪の壁に視線を向けているのはカメリア(ib5405)だ。 彼女は氷壁を前にして、手元にずらりと銃を並べていた。 「おお、分かってくれますか! 楽しいですよね〜、実験」 「ええ、故郷も雪深いところでしたけど、こうした実験はしたことがありませんから」 そんなカメリアはどうやら銃の実験を担当するようだ。 ずらりと揃った銃には同じ砲術士の佐平次も感嘆して。 「これだけ揃っていればいろいろと貴重な結果が分かりそうですね。頼みました!」 「はい、お任せください。雪の新しい一面や可能性が見えてきたら素敵ですね♪」 楚々とした美人のカメリアだが、実は結構こういう実験や爆発が好きだとか。 というわけで第一の実験は、『銃に対する雪による防御の実験』である。 天儀とジルベリアの短銃にマスケット、さらには狙撃用の狭間筒までが火を吹いて氷壁を穿つ。 「やはり威力に比例して穴の深さが増す、と。しかし雪も結構頑丈ですね〜」 それを計測しているのは佐平次だ。2人はとても楽しそうに実験を続けるのだった。 隣では、別の実験が進行中であった。 『※良い子はマネしないでね!』 そんな風に書かれた看板をトスッとさして、実験の準備を整えるからす(ia6525)。 看板を不思議そうに見つめる助手の少年、幸秀君を前に、ひっそりと彼女の実験は始まろうとしていた。 「あの、ここではどんな実験をするんですか?」 「ああ、きみは……たしか佐平次殿の助手の幸秀殿か」 帳面を手に、手伝おうとやってきた幸秀君にからす、視線を向けて 「……ここでは『雪玉の中に氷・石を入れた場合の威力検証』をまず行う」 手にした雪玉を氷壁へと投げるのだった。 幸秀君よりもさらに小柄なからすが、雪玉を投げる。 彼女は歴戦の弓術士、つまり物体を投射する専門家だ。その雪玉は並では無かった。 めこり、雪玉ははじけるが中の氷が壁に突き刺さり、第二投では石が氷壁を砕いてめり込んだ。 「えと、あのその、結果はなんて記しておけば……」 「うむ、これは『痛い』だな」 からすの言葉通り、幸秀君は紙に『痛い』と書いて、それを石がめり込んだ氷壁にぺたり。 続いてからすは、氷柱を投げつけていたりして。 「……実験って不思議がいっぱいだ……」 『緊急用投擲武器の効果』と記された紙を手に、幸秀君は首をかしげるのだった。 「うむ、あのような勢いに満ちた意気は私も嫌いでは無い……」 日の光の下、雪の照り返しを受けて輝くのは魔剣「モラルタ」。 向井・操(ib8606)は、魔剣を手に氷壁に向き合っていた。 「……微力ながら、全力で助力させていただこう」 そして彼女が剣を振るえば、氷壁が真っ二つ。両断剣の一撃が壁を切り裂いたのであった。 彼女の担当は『氷壁の耐久実験』だ。剣技を得意とする面々と共に実験は進んでいるようで、 「ん〜…なんというかすごい世界ね。一面の銀世界。砂漠じゃ雪なんて滅多になかったもの。面白そうね」 こちらははるばるアル=カマルから来たアナ・ダールストレーム(ib8823)。 魔剣「ラ・フレーメ」を手に、砂迅騎の妙技を氷壁相手に振るっていた。 「雪の実験……確かに面白そうだな!」 三人目はラグナ・グラウシード(ib8459)。氷壁相手にオーラドライブやガードブレイクを披露。 「氷を粉砕するほどの威力はさすがサムライ! しかし砂迅騎の一撃は精度に優れ……」 帳面片手に大興奮なのはもちろん佐平次だ。 次はこうしてほしいだのといろいろ注文を付けつつ、実験は進んでいって。 そんな佐平次らの姿を見つめているのは、仮面の騎士だった。 (こ、此れは……受ける依頼、早まったかしら?) 思わずそんな事を考えたのはレヴェリー・ルナクロス(ia9985)だった。 まぁ、氷の壁相手に開拓者たちの必殺技をたたき込んで、きゃっきゃとはしゃぐいい大人の佐平次。 そんなのを目にすればその感想もごもっともであるが、 「いえ、必要とされているのであれば頑張らないと。お父様、お母様……貴方達の娘は挫けません」 ああ、苦境に遭ってもなお奮い立ち、決意を固めるその姿はまさしく騎士の鏡。 というのはさておき。 「おや、レヴェリーさん。良いところに♪」 にこやか笑顔の佐平次に捕まったレヴェリー。 「丁度今から、連携を試してみようと思ったんですよ! ほらほら、レヴェリーさんが先頭でー」 どうやら次はアナの戦陣「槍撃」と皆のスキルを組み合わせてどれだけ氷壁を破壊出来るかの実験のようで。 「いいですかー。それじゃー連携でお願いしますよー!」 「……あぁ……此の雪みたいに、真っ白になりそうだわ――心が」 レヴェリーのつぶやきも気にせずに、4人の連係攻撃がその氷壁にたたき込まれるのであった。 結果、氷壁は完全粉砕の上に、衝撃の余波で真っ白な雪の爆発が広がったとか。 「……うわぁ……」 てくてく屋敷の廊下を歩いていた幸秀君は、庭で上がった粉雪の巨大な爆発に思わず唖然としてみたり。 ともかく、まだまだ実験は続くようであった。 ●独自実験、新発見? 「なるほど。これは雪で作った摸擬人形ですね」 「ええ、氷の人形を使った実験してみようかと。いろいろな事をやるのは楽しいですからね〜」 のほほんと、等身大の氷人形を作っていたのはサーシャ(ia9980)だ。 中庭の端には、氷を削りだした者から雪だるま、巻き藁に雪を付着させたものなどがずらりと勢揃い。 「あの、制作時間の記録が終わりました」 「そう、ありがとう幸秀君。それじゃあ次の実験に行きましょう」 サーシャに、幸秀君が言えば、彼女と佐平次は次の実験へ。 構えるサーシャ、それを見つめる佐平次。まずは雪だるまにサーシャが強烈な拳を放つ! ぼふんと貫通。 続いて、硬い氷像相手にふわりと飛び上がって強烈なドロップキック! 氷像は粉砕。 芯の入った雪人形相手には多様な投げ技。ブレーンバスターで真っ逆さまに突き刺さったり。 それを眺めて幸秀君、実験結果は何て書けば良いんだろうと、ひとしきり悩むのであった。 そんなところにふらりとやってきたのはラグナだ。 「あ、ラグナさん。待ってましたよー。ちょっと協力して貰おうと思いまして!」 そう言う佐平次の後ろで、布に雪を詰めた雪人形がサーシャのパワーボムで弾けていた。 「……明らか大怪我しそうだったり死ぬかもしれんことには人形を使ってくれ! 人形を!」 思わず雪人形(佐平次命名・ばすたー君)を指さして、後ずさるラグナだが、 「大丈夫! 飛び込み実験ですから!」 「そ、そうか……なら手伝うぞ」 そんな2人を幸秀は、飛び込みも危険では? と密かに思うのだった。 屋根に登った2人、そこではすでに別の実験が。 「えーっと、確か……しつりょう? が大きい程に威力が増すと聞いた事があるのです」 此花 咲(ia9853)は屋根の上で石入りの雪玉を転がして、その威力を計測中だったのだ。 「なるほど、『転がして作る雪玉の威力実験』ですね。重量による威力増加……確かに興味があります!」 ということで、ラグナの飛び降り、もとい飛び込み実験は一時中断して、此花の実験に付き合う2人。 「……ふふーふ、今度の雪玉はきっと凄いのですよ……!」 そこで此花が示したのは、ひときわ大きな雪塊であった。 屋根の天辺から転がり始める巨大雪玉、屋根の雪を巻き込んでさらに巨大化して、まっすぐ向かう先は……。 「うむ、これで完成だ」 「なんだか不思議な形ね?」 庭にて、向井とアナはかまくらを作っていた。向井の提案のようだ。 「これはとある村の守り神様まで宿った事のある霊験あらたかな形で……」 向井が作り上げたかまくらは、とあるアヤカシを象ったものだった。 「フフフ……成功すれば雪国でも即席の要塞が……」 「あら? 何か転がってくるわね」 巨大な目玉アヤカシのかまくら、そこに突撃したのは屋敷の屋根から降ってきた巨大雪玉だった。 正面衝突して粉砕する両者。それをみて、 「……無理か」 淡々と向井はつぶやくのだった。 まだまだ実験の種は尽きない。 「あははははは! 行くぞ、見ていろよッ!」 ふかふかの雪が集められた一角に、屋敷の屋根から飛び込むラグナ。 ずぼっとものすごい勢いで人型の穴が。穴の深さを計測しつつ、屋根の上ではしゃぐ佐平次。 「やはりこれだけの雪があると、十分な緩衝材に……おわっ?」 つるりと滑った佐平次も同じく飛び込み、ラグナの穴の横にずぼっと人型の穴を開けたり。 そんな光景を見ていたのは、「烈射『天狼星』の威力検証」を行っていたからすだ。 「凄いな。まるで漫画だ」 人型の穴からもそもそと這い出してくる2人。 それを眺めつつ、からすは矢の一撃で粉砕された氷壁に『犬』と紙を貼りつけてから。 「……さて、2人とも雪まみれだし、寒いのでは? そろそろ休憩はいかがかな」 というわけで、実験半ばでちょっとした休憩。一同は、やっと一息入れるのだった。 ●凍解氷釈、かき氷! 「……寒いからって引き篭っている訳ではありませんよ?」 中庭には此花制作の氷製かまくらが。 「かまくらの断熱効果を実験中なのです」 そう言う此花、なんとかまくらの中に七輪や小さなたき火を完備して。 風を遮断するかまくらと小さな炎、それがあれば意外と内部は暖かく感じるもので、 「ふむ、丁度良い。お茶でも如何?」 クッキーとお茶を振る舞うからす、一行は此花のかまくら内部で休憩中なのであった。 熱いお茶で身も心も温まれば、ふと思い立つのは女性陣発案の重要な実験だ、それは……、 「さて。そろそろ、お楽しみの可能性を追求するのです!」 しゃきーんと此花が取り出したのは手回し式氷削り器。佐平次に頼んで借りてきたようで。 「焚き火を囲んでのカキ氷。これぞ、夏場では味わえない可能性なのです」 きりっと語る此花、彼女の前には、果物の果汁やあんこ、練乳に抹茶がずらり。 「……世の中『寒いから食べたい』という人もいるのだよね」 からすもそういって材料を提供し、なぜかかまくら内部でかき氷試食会が開かれるのだった。 「あー、こうして寒い中食べるのも中々に乙な……う、キーンと来た……」 佐平次がむぎゃーと顔をしかめている中、幸秀君は甲斐甲斐しく、配膳中であった。 そんな中、ぽつんとかまくらの壁を向いて膝を抱えている姿が。レヴェリーだ。 「い、一日が嘗て無い程に長く感じたわね。頑張らないと……」 「あの、大丈夫ですか? これ、かき氷ですけど」 はいと、手渡す幸秀君に気付いて、レヴェリーは笑顔を浮べて。 「あら、ありがとうね。うん、大丈夫よ……貴方も主の友人の為に大変ね。寒くはないかしら?」 「はい、意外とかまくらの中って暖かいんですね」 そういって2人はしゃくしゃくかき氷をつつくのだった。 「はぁぁ……っ♪ 例え今が冬でも、此の味だけは……!!」 陶然と甘いかき氷を食べるレヴェリー。他の女性陣も次々にそれぞれのかき氷を楽しみ初めていた。 「通常のワイン、一度煮詰めて砂糖を加えたワイン、ヴォトカで割ったワイン、どれが適しているかな」 「あ、煮詰めたワインは良い香りですねぇ。一つ私も」 味競べ中のサーシャが作ったシロップを佐平次がねだってみたり。 「あ。私のは、餡子大盛でお願いするのですよ」 此花はてんこ盛りのあんこを盛りつけて、楽しそうにしゃくしゃく。 「あ、私も有難くご相伴に預かります、です♪ 甘酒も用意しておきましたよ」 そしてカメリアは祭りに出向いて甘酒やらを用意してきたようで。 「あ、カメリアさん。それ、甘酒じゃ無くて、ヴォトカじゃ……」 「あら? 実験に夢中で………でも、仕方が無い、ですよね」 そういってうふっと笑うカメリアに、幸秀君は一抹の不安を覚えるのだった。 そんな中、外では。 「アナ殿、投げますよ! それっ!」 「ほらほら! まだまだ余裕よ! 熱くなってきたわねっ!!」 アナに雪玉を投げる向井。2人は雪合戦、もとい雪玉の活用法を実験中で。 「こんな寒いのによくかき氷とか食べれるわよね。若いっていいわねぇ……」 アナがぽつりとつぶやけば、 「締めに身体を温める為にも鍋とかうどんでも用意しておこう」 「それ良いわね。それに、屋台で暖かいものを買ってきたり? 庶民的なものって私大好きだから」 「それもいいな。うん、簡単な料理だし、今回はチョコを入れる等の創意工夫は無しだな」 「…………ええ、その方が良いと思うわ」 というわけで2人は買い出しに。一方そのころラグナは、 「究極にやわらかくふわふわの雪……こうして細かく氷を削れば作れるのだな!」 佐平次の助言で、ラグナは究極のふわふわ雪を大量生産していた。 そして彼が作っていたのは、なんとふあふあの雪うさぎだ。 「寒いのも冷たいのも嫌いだが…こういうのも、たまには悪くない……〜♪」 上機嫌でふあふあ雪うさぎに囲まれるラグナ。だが、彼のあずかり知らないところで事態は急展開していた。 「これは最後の実験です〜。柔らかい雪に焙烙玉を〜……」 いつの間にかかき氷試食会は盛り上がりのまま、次の実験に突入していた。 それはふわふわの雪に焙烙玉を投下すること、だがここでひとつ問題が。 カメリアは、ちょびっと酔っ払っていた。 「あれ、それってさっきやりませんでしたっけ?」 「えーい投下〜♪ 皆さん、離れててくださいね〜♪」 じつはこの実験、先ほど数回やって、どれも不発で終わっていた。 そこにさらに焙烙玉を追加で投下。結果どうなるかというと………。 「ぜ、全員待避〜!!!」 カメリアはじめ、全員が全速力で待避。そして次の瞬間、埋まっていた焙烙玉を誘爆させ巨大な火柱が。 続いて爆音と、爆風が。 そしてすべてが過ぎ去った後、爆風はラグナのふあふあ雪うさぎを全滅させていた。 「……う、うわああああああああ?!」 ちなみに、全員吹き飛ばされた雪で真っ白で。 号泣しているラグナには申し訳ないが、あまりな結果に、全員は思わず噴き出してしまうのだった。 というわけで、実験はこんな感じだ。 実りがあったかどうか? それは野暮な話、楽しかったから良いじゃないか! |