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■オープニング本文 「あ? 俺かい?」 うどん屋台「うろん屋」できつねをほお張ろうとしていた貸本絵師の下駄路 某吾(iz0163)が動きを止めた。 うろん屋のオヤジはちゃきり、と麺を水切りしながら頷く。 「俺ぁ、シノビの開拓者から習ったなぁ」 どうやら、絵画について誰に師事したかという問いだったらしい。 「俺がガキのころ、行動範囲が広くてな? そのシノビに知らない土地の地理について聞いたら、さらさらっと見事な絵を描いたんだよなぁ」 きつねを器に戻し、刻みネギをその上に乗っけて端の先でつんつん弄って転がしながら懐かしそうに言う。 「感心して絵師なのかって聞いたら、寂しそうに言うんだよ。『シノビをやめたらそれもいいな』って」 「どうしてシノビだって分かったんですかい?」 オヤジが聞き返した。 「いや、シノビっていうのはその時初めて口にしたんだよ。……そりゃそうだろ? シノビが軽々しく自分の身分を言うわけがなく、俺もただの姉ェちゃんに道を聞いただけだ。まさか山水画のような絵を描いてくるとは思わねぇし、シノビだとかそんなだとかも思いもしなかった」 「その人に絵を習ったんすかい?」 「ああ。俺は、ガキの時から脚が速いのとか腰が軽いのが自慢だった。あまり行動範囲の広くないダチに、よその町から取ってきた一足早い柿やら枇杷やらをくれてやったりもしたもんだ。特に病気がちのヤツには感謝されて、俺も鼻が高かったんだが……」 下駄路、再びきつねをつまみ上げると噛み付いた。 「負けた、と思った。その絵にな。……俺は、動けないダチに遠い町の味を届けてやることは出来たが、それは物だけだ。弁は立たねぇんで情景を報せてやることはできねぇ」 だから、と結ぶ。 開拓者ギルドに毎日入り浸って、あのシノビを見つけて土下座した、と。 「……土下座しねぇとダメかねぇ?」 ここで親父は口調を変えた。 「あん?」 「女の子に土下座はねぇ」 「お願いしますっ!」 唐突に屋台の裏から女の子が回り込んできて、下駄路の近くで土下座した。 「くっ……」 下駄路、絶句。 「私を下駄路さんの弟子にしてください!」 「アンタの生き生きした絵を見て、弟子になりたいらしいですよ?」 顔を上げた娘は十かそれより上くらいか。 「親が泣くぞ、オイ」 「母ちゃんはもういない。父ちゃんは開拓者で、『アイツならいいだろう。俺の留守の間も面倒見てもらえ』って」 きっ、と見返し娘は言う。 「この娘の父親たっての話です。私も協力しますよ」 「……つまり、面倒見ろってかい?」 というわけで、弟子が決まった。 娘の名は「灯」(あかり)というらしい。 しかし下駄路、困ってしまう。 彼は師匠のシノビからは、ほぼ何も習っていない。シノビと同行する開拓者について回っていただけなのだ。 「しかたねぇ」 下駄路、師匠のシノビを習って開拓者を雇い、どこかに行こうとするのだった。 |
■参加者一覧
アーディル(ib9697)
23歳・男・砂
リーフ(ib9712)
16歳・女・砂
ピュイサンス(ic0357)
12歳・女・騎
リーシェル・ボーマン(ic0407)
16歳・女・志
ヴァレス(ic0410)
17歳・男・騎
八壁 伏路(ic0499)
18歳・男・吟
紫上 真琴(ic0628)
16歳・女・シ |
■リプレイ本文 ● 午前中の日差しがとても清々しい、とある神社の参道で。 木々に囲まれた石畳の道をぞろぞろと下駄路 某吾(iz0163)たちが歩いています。 「ほう、未来の絵師か。読み手としては大歓迎だ」 口元に手を当てしれっと八壁 伏路(ic0499)が言います。横を歩く灯は照れてしまって口ごもってますが。実は伏路、黄表紙から専門書までなんでも読む本好きです。 「へえ、何だか分からないけど面白そう」 代わって、灯に紫上 真琴(ic0628)が話し掛けます。 「何だか分からないって……何しにきたんです?」 「お弁当を食べに」 照れ紛れの灯に突っ込まれ、にこやかに持参した重箱を持ち上げる真琴です。 「少し多めに作ったから、お弁当のお裾分けもできるよ」 「……」 楽しそうに言う真琴の近くで、ぴくりと動く黒い狼耳。 狼獣人で砂迅騎の少女、リーフ(ib9712)です。小さく結んだ口は動かすことなく別の方を向きます。 「ああ。ちゃんと重箱弁当を持ってきてるって」 リーフの視線に答えたのは、鳥の獣人で砂迅騎のアーディル(ib9697)。 「俺の方がリーフを誘ったんだしな。せっかく天気のいい休日だから、弁当持参で出掛けようって」 爽やかに言うアーディルの手には、確かに重箱包みがあります。リーフ、無言で尻尾くりん。 そして「お弁当」の言葉に反応した人がもう一人。 というか、何やら丸っこい物体がぴょんぴょん飛び跳ねてますよ。 巨大なハリネズミ姿ですが、これは「まるごとはりねずみ」ですね。 もきゅっ、もきゅっ、と右手を動かし左手を振ったりと、何かをモーレツにアピールしているようです。 「あ〜。ピュイサンス……」 これを見て、漆黒のコート姿の男性が呆れています。 短い銀髪に白い肌の中で、青い瞳がひときわ目立つ姿は、騎士のヴァレス(ic0410)。 「顔は出しておいた方がいいと思うよ」 こちらは、黒い泰拳士向けの布鎧姿の女性。 長い銀髪に白い肌の中で、赤い瞳がひときわ目立つ姿は、泰拳士のリーシェル・ボーマン(ic0407)。 手を伸ばしてまるごとはりねずみの頭部をずらして中の人物の頭を出してやるのです。 「ぷは〜っ。……神社でお絵かきすればいいですか? お絵描きは好きなのですよ。リーシェルお姉さまのご飯楽しみなのであります!」 顔を出した人物は明るく元気に、一気にまくしたてます。 小さな少女騎士、ピュイサンス(ic0357)です。 茶色のくりくりっとしたツインテールが絶え間なく揺れているとおり、やや落ち着きのない女の子のようですね。 「どっちも、まずは神社の前についてからだな。ほら、あと少しだからよ」 いきなりここで絵を描くかお昼にしそうな勢いに、某吾が苦笑しながら先を指差します。 ● 「ここら辺ってこいのぼりが上がっている屋敷もあるんだよね」 真琴が拝殿前の階段に足をかけて、林の向こうの民家の方を仰ぎ見ていいます。 が、すぐに移動。 「どうせなら神社もまとめて素描していこうかな」 今度は境内の大きな木の幹に移動し、拝殿の方を向き直ります。どうやら好奇心旺盛のようで。 そんな真琴の手前で、がばりと身を起こす姿が。 「お絵かきは好きなのです、お任せなのですよ!」 何やらおっきなハリネズミ……もとい、ピュイサンスが意気込んでます。 「……今日はピュイサンス、大人しいのかな?」 ぐにゅ、とまるごと衣装にしわをつくって座り、強引にぐーで筆を握ったピュイサンスを見てリーシェルがホッとします。 ところが。 「……あ、蛙なのです! 待てー!」 視線の先を横切る蛙を見て立ち上がるピュイサンス。がばん、と膝にのっけてた画板を吹っ飛ばしぴょんぴょん追いかけるのです。と、その動きがきききと止まりましたよ。 「今度はハンミョウなのですーっ!」 別名道教えとも呼ばれる昆虫を発見して、これまた追い掛けたり。じっとしてるのが苦手なようで。 「一体どこに行く気なんだろうね」 見守っていたリーシェル、呆れるしかありません。 「ふむ。やり方は教えてもいいと思うんだよね」 そんなリーシェルの背後では、ヴァレスが某吾に何やら言ってますね。 「灯が惚れ込んだのが今の下駄路の絵だとすれば、それは描き方や、描き込むモノにあると思う。そしてそれは、そのやり方だからこそ描けるものだよね」 どうやら灯の指導方法に関することのようです。笑顔ではありますが、熱心さは伝わってきます。もっとも、某吾の方は乗り気ではないようですね。 「体力とかは、分かる。でも、教えていいと思うんだ。こういう言い方するとアレだけど、それで出来ないようなら弟子とは呼べないんじゃないかな。師匠なら、自分のやり方を仕込んでいいと思うよ♪」 ヴァレス、本当に熱心です。もしかしたら、自らも知らなかったことがあり、もしも知っていれば違った未来があったかもしれない、それが良いか悪いかはともかく、などと感じているのかもしれません。 「ヴァレスさんの言うことも一理あるのは確かなんだが……これが俺のやり方さ」 某吾の方は会話から逃げてしまいます。ヴァレスは最後の言葉の言質をとられた格好で少し物足りない様子。熱心だったから、なおさら。 「ん? 眠いのか?」 この間に、右に左にドタバタしていたピュイサンスは真琴の横に座って、幹に背を預けうつらうつら。 「ふぁ、ふ…眠く……ないの、です……」 瞳を閉じてむにゃ、と口を動かしたり。 どうやらおねむのようですね。 ● さて、灯。 「……」 境内の一角に座り、真面目です。 一心不乱に顔を上げたり下げたりしながら狛犬を描いています。 「……」 灯の隣には、ぱたっ、ぱたっと揺れる尻尾。リーフが並んで、やはり狛犬を描いています。 「さて……」 さらに横に座っていたアーディルが顔を上げました。自分で描いていたものはひと段落したようです。 「どう? 風景画もいいけど、静物一つをじっくり観察して描くっていうのは?」 アーディル、そう言って灯の手元を覗きます。 「こ、こんな感じ」 「うーん」 差し出された絵は、いい輪郭を取っているのですが、いかんせん前肢の生え際や後肢の骨格がいい加減でした。 「滑稽で楽しませる絵もあるけど、これは……」 顎に手を当て難しい顔をするアーディルです。全体を捉えて描くのも大切だけど、細部まで観察した上で描くのも基本として必要だしなどとごにゃごにゃ言ってたり。 「細部まで?」 「おっと……。リ、リーフの方はどう?」 灯に見上げられて、慌てて視線をそらすアーディルです。 「ん……」 呼ばれて見上げるリーフ。手元には、何と。 「こ、これは?!」 絶句するアーディル。 覗いた紙は真っ黒なのですっ! 「これは……闇目玉か何か?」 問われたリーフ、無表情のままぷるぷる顔を横に振る。 「もしかして、狛犬?」 無表情のままこくりと頷きます。 ここでアーディル、はっとするのです。あるラインに気付いたのです。 「そうか。最初はちゃんと狛犬を見たように描いてたのか。……そしてきっと、ぐぐぐっと頭をもたげてこっちを向いてぺこっとお辞儀をして、背中からは翼が生えて……全部一枚の絵にしようとしたからこんなに黒く……。自由に描くのはいい事だな」 リーフ、目を輝かしてこくこくと頷きます。こうだったら面白いのに、と感じたことを強引に詰め込んだようですね。褒められてご機嫌です。 「でも、一つずつ描いた方がいいと思う」 それはともかく、その横から灯が覗きましたよ? 「え、これ? 何か分かんない」 「折角描いたのに、何が描かれてるか分からないのは勿体ないからね」 灯の遠慮ない感想に、さすがのリーフも耳へにょです。すかさずアーディルが飴を差し出し慰め、リーフの耳もピンとなるのですが。 ところで、灯。 「ん?」 アーディルの持っている紙に気付きました。彼が描いていた紙ですね。 「あ……俺の描き方は参考にならないから」 慌てて言い訳するアーディル。興味をそそられリーフも灯と一緒に覗きます。 果たして。 「わあ……」 「……凄い」 あっけに取られた灯と、素直に感心するリーフ。二人のみた絵は、世界が世界ならボタニカルアートと呼ばれる手法でまとめられた、小枝に揺らぐ木の葉の細密画だったのです。葉の葉脈や枝の表皮の質感が半端ではありません。 「絵もいろいろあるからな。描き手の感性で描く方がいいものが出来るかと思う」 先ほど、灯へのアドバイスをごにょごにょとごまかした理由のようですね。 ● 時はやや遡って、リーシェル。 「素描き……か、絵を描くのは何時以来かな?」 ヴァレスと某吾が話している内容を気にしていましたが、拝殿前の階段に腰を落ち着けました。 神社の、鳥居から見える風景が気に入ったようです。 赤い瞳で参道を追いその先の光景を焼きつけ、目元を緩めて下を向くと筆を走らせ始めました。 「って、ぅお!? ――き、キミ何時から其処に……」 しばらく後、びくうっ、と飛び上がるリーシェル。 横にいつの間にかヴァレスがいるではありませんか。 「驚かせてごめん。ちょっと前から……ね」 そう応じるヴァレスです。 って、あれ? さっき某吾に弟子指導の話をしていたときより、えらく歯切れが悪くないですか? 「――ぁ、そうだ……はい、お昼」 もしかしたら、いつものリーシェルの行動ではなかったのかもしれません。 どこかギクシャクしつつ木籠を漁って、手作りした香草焼きの鶏肉と春野菜を挟んだパンを差し出します。 「ぁ、ごはん?」 ヴァレスはとても喜んでいます。話題に困っていたのは内緒ですよ。 「ん、おいしっ♪ 今日もありがとね♪」 早速ほお張って笑顔のヴァレス。 「本当?」 これを聞いてリーシェルは顔を輝かせます。いつもより喜んでいるのは話題に以下略。ほっと胸をなでおろしています。 「リーシェルは食べないの?」 「あ……もちろん一緒に」 並んで座って、何を話すでもありません。 それでも、とっても楽しそうでウキウキした様子です。 横に、気になる人を感じながら。 ● さて、真琴。 「ん? こんなもんかなあ」 素描途中のものと実際の建物を見比べて、むむりとうなってたり。 「ねね、下駄路さん、どうだろ?」 通りかかった某吾に聞いてみるのです。 「ああ、軒丸瓦がいいなぁ」 某吾の目に付いたのは、神社の張り出した瓦の先の丸い部分。そしてその模様でした。瓦は鳳凰の図柄で、真琴は細かくそれを描いていたのです。 「思い切りよく画面手前にどーんと出てきて、何を見てもらいたいかハッキリしてる」 実は真琴、お仕事で服飾の小さな飾り物の図柄を描いたりもしているようです。こういった装飾関係には目敏いし、ついつい力も入ってしまうようです。 「他には?」 「ええ〜っと……。元気がいいよな」 「うう〜ん。仕事に関係のないものには手厳しい感想かぁ。でもまあ、描いた絵で感想もらったり話したりするの、楽しいよね」 真琴のこの言葉に某吾は今日一番の笑顔を見せます。 「師匠、お昼だそうです」 ここで灯と重箱を持ったアーディル、そしてご機嫌に尻尾を振っているくせに無表情なリーフがやってきます。 「そうだね。お腹すいてきちゃったし、お弁当食べたいな」 真琴も持参した重箱を開けます。 「……すんすん、良い匂いなのです」 木の幹に身を預けくったりと寝ていたピュイサンスも、まるでキスをねだるように目を伏せたまま鼻先を上げて反応してます。 「あの二人はそっとしておくとして、後は伏路さんを呼びにいかねぇとな。確か、木陰に茣蓙引いてのんびりしてたような」 某吾はヴァレスとリーシェルの方を向いて見なかったことにして、伏路を探すように首を巡らせます。が、すでに伏路は木陰にいません。 「わしは食いっぱぐれるような生活はしとらんよ」 「わっ!」 ぬっ、と伏路がいつのまにか反対側に立っているではありませんか。お昼時間を寝過ごさないあたり、さすが「食っちゃ寝だけで生きていたい」とか密かに望んでいる人物ですよね。 「アーディル……」 「ああ。重箱弁当だったな」 リーフも負けずに、アーディルの裾を引っ張っておねだり。 「あっ。リーシェルお姉さま、ヴァレスお兄さまっ」 「おっと、ピュイサンスは今回はこっちで食べような?」 遠くで座っている小隊仲間に気付き駆け出しそうなピュイサンスの首根っこを某吾が掴んでとめる。 「はい、おにぎりとゆでたたまご。シンプルに塩むすびなんだよ。たまごも一緒に食べるとおむすびの 味で食べられるからけっこういいかも」 「おいしそう」 ここで真琴が弁当を広げます。うわあ、と灯たちが覗き込みます。くん、と鼻を利かせてこれに気付いたピュイサンスが回れ右してぺったり座って、あ〜ん。 「うん、シンプルにうまい」 「みんなでいろいろ食べるといいですね」 早速ぱくつく某吾に、自分の重箱もすすめるアーディル。 「いただき、ます」 「うむ、味見させてもらうぞ。代わりにこれなんかどうだ」 手を合わせてから早速いただく腹ペコ狼――もとい、リーフに、年中無休で甘味携行中の伏路がおにぎり片手に自らの甘味を差し出します。 なんだか些細なことだけど、そんな様子が楽しいようで灯はにこにこ微笑んでいますね。真琴も、アーディルも。 「なあ、ヴァレスから聞いたんだが」 ここで、リーシェル登場。ヴァレスも一緒です。おそらく、弟子の指導法の話の続きだと感じた某吾がその先を止めます。 「俺は、俺の師匠に何も習っちゃいないよ。ただ、こうしていろんな人との楽しい時間を作ってくれただけだ。そんなかで絵の話もあったが、あくまで雑談で指導じゃなかったなぁ」 ぼんやりいいます。 「よし。おぬし、師匠もそういってることだし、これを描いてみよ」 伏路はそう言って月餅を差し出します。 「そういってるって……」 唐突な話に唇を尖らせる灯です。 「正円を描くは玄人でも難しいぞ。納得いくものが描けたら食べてよい」 「よし、そんなら俺も描くぜ?」 「ボク、も描くのです!」 ウインクする伏路。たちまち某吾が腕まくりし、ピュイサンスも万歳。この雰囲気に灯も慌てて筆を取るのです。 「おやつはキャンディ?」 「そう。味は何がいい?」 横ではリーフとアーディルが。 「……アーディルの、おすすめ、の味で」 にこっ、とアーディルが一つ摘まみます。あーん、と食べた味は、二人だけの秘密。 「リーシェル、はい♪」 「ん、絵……って、此れ私?」 リーシェルはウァレスから何かもらった様子です。これも秘密……というか、バレバレですね。 「――……有難う、大事にするよ」 ヴァレスは、口元をほころばせ自らの肖像画を抱くリーシェルの様子に照れくさそう。 「ついでにわしも……うーむ、いざ描くとなるとてんでダメだな」 伏路の様子に笑う灯。無事に月餅を味わっているようですね。 そんな様子を見回しながら、某吾は内心皆に感謝するのでした。 |