【AP】うっかりが街を救う?
マスター名:奈華 綾里
シナリオ形態: ショート
相棒
難易度: 普通
参加人数: 5人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2014/04/09 14:58



■オープニング本文

※このシナリオはエイプリルフール・シナリオです。
 オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。


 天儀の様でいて天儀でない場所――。
 ここでは妖怪や神も人には見えない姿で生きておりました。
 けれど、いい者ばかりではありません。ですが、逆も然りです。
 例えば貧乏神というものは人に貧乏をもたらすというのに神様です。
 座敷わらしは子供の姿だというのに、その家に幸運を招くといいます。つまりはその者の名前や見た目に騙されてはいけないという事。気付かぬ所でどんな作用を働いているかは判らない。
 ここにもまたそんな妖怪がおりました。名前は『うっかりさん』。
 彼が触れた者にはよきせぬハプニングが発生します。その多くが触れられた者にとって余りいい事ではありません。
「なんであちしの力はこんななんだろう…」
 池のほとりで自分の顔を映して、うっかりさんが呟きます。
「何の為にあちしは生まれたんだろう…」
 人に害を及ぼすだけの自分なんて…だから、誰にも遭遇しない様にこんな森の奥の池のほとりで彼は一人でいるのです。来る日も来る日も…話し相手といえば、たまに羽休めにやってくる渡り鳥や森に住む動物だけ――。
 けれど、動物達は知っています。うっかりさんは気付いていませんが、彼のおかげで世界が回っている事を――。誰かが転べば、別の誰かがそれを見つけて助ける…その出会いが恋や親友に発展する。何故だか判りませんが、彼のうっかりは時として周囲をいい方向に向かわせます。ですから、動物達は彼をいつも励まします。
「君はいていいんだよ。だって君のおかけでパン屋の娘さんは結婚できたんだよ」
 お釣を間違えて、お客さんを追いかけて。それがきっかけで付き合い始めてゴールイン。それも彼が触れてからのことでした。
「それに宿屋の親父さんの脚。怪我の功名とはあの事だよ。脚を怪我して病院にいったおかげで感染病に早く気付いて完治したって」
 それも彼が触れてからだったのです。
「そ、そうかな…じゃあ久々に街に行こうかな」
 そんな仲間達に励まされて、うっかりさんはお出かけを決意します。
 それと時を同じくして――街には災いが近付いていました。しかし、彼らは知りません。
(「ふふふっ、呑気で平和な街だなぁ。ここを乗っ取って世界征服の足掛かりにしてやるぜ。ケケケッ」)
 フードを深く被って、角を隠した彼の名は『マモン』。異国から来たようです。
(「まずは実体が必要だな。あれでいいや」)
 マモンといえば強欲の悪魔。どうやらこの街を狙っている様です。
 彼はそう心中で呟いて、手直にいた青年の身体を乗っ取ります。そして、
「さて、城か? それとも街を壊すか?」
 そんな事を考えながら、青年となったマモンはふらふら歩きます。
 さてはて、二人の姿なき妖怪と悪魔が集う街にて…あなたはどうなりますかな?


■参加者一覧
玄間 北斗(ib0342
25歳・男・シ
アムルタート(ib6632
16歳・女・ジ
神座早紀(ib6735
15歳・女・巫
ケイウス=アルカーム(ib7387
23歳・男・吟
サライ・バトゥール(ic1447
12歳・男・シ


■リプレイ本文

●旅人集まる

 ドンッ

 人には見えないうっかりさんですから、彼にその気が無くとも人間側が知らぬうちに彼と接触してしまう事は多々あります。今のそれのいい例です。
「あれっ、俺何にぶつかったんだろう?」
 取り落とした竪琴を拾い上げながら吟遊詩人のケイウス=アルカーム(ib7387)は呟きます。しかし、そこに思い当たる姿はなくて首を傾げて、視線を元に戻すと大惨事。
「あちゃ〜、これはひどいな。調律どころじゃなくなったね…」
 軽く落とした筈なのに、竪琴の弦が見事にぷっつんいかれています。苦笑で頬を掻く彼にうっかりさんは謝りました。そして、逃げる様に別の場所へ。更なる三人と肩が擦れた様ですが、それを確認する余裕はありません。
 一方マモンは青年の身体に不満タラタラです。
『ちっくしょー、この男。朝から酔っ払ってふらふらじゃねぇか。これじゃあ、まともに歩けねえ』
 そう言って、新たな身体を捜します。
『どうせなら志体持ちがいいな。後、人を欺くに相応しい…そう、女だ』
 時間はまだ午前中――人も疎らで物色はしやすいでしょう。
「さっきの何だったんだろ? ま、いいか。今日も気侭、まずは宿屋と酒場探しかな〜♪」
 そこに手頃な少女が現れます。名はアムルタート(ib6632)、ジプシーの様です。
「ねぇ、そこのお嬢さん。俺と飲まない?」
「えっ、どうしよっかな〜?」
 そこで早速声をかければ彼女は思案を始めて、彼はこっそりサーチング。
 彼女は練力、容姿共に申し分ありません。
 一方彼女も、
「こういうのって…えっと、そう! いきいっかい!! 折角の好意、無碍にしたらバッチが当たる!」
 と何やら色々間違っておりますが、お誘いを快諾し二人は店を探します。
「けどけどお兄さん、お酒は駄目だよ〜♪ まだ早いもの」
 アムルタートの言葉に彼は頷いて、入った店は食堂のある宿屋です。
 が、そこには彼の天敵の姿がありました。どうやら奉仕活動という事で、この宿を手伝っている様です。
「うふふ〜、頑張ったら姉さんにぎゅってされたりして…」
 宿に入る途中にいた何処か怪しい妄想展開中の巫女は神座早紀(ib6735)。
 しかしそのおかげでマモンは彼女との接触を回避します。けれど危機はまだ始まったばかり。彼女は巫女…もしかするとマモンの存在を察知するかもしれません。ビクビクの彼でしたが、アムルタートがそれを救います。
「ねえねえお兄さん。私決まったけど、あなたはどうする?」
 お腹が空いていたのでしょう。別の店員を呼んで、注文を促します。
「え、じゃあこれで」
 マモンは早紀を警戒しつつ、適当にメニューを指しました。
 しかし、これが不運の始まり…彼もどこがでうっかりさんに接触していたのかもしれません。
 この後、彼を待っていたのはとびきりの災厄です。


 たれたぬ忍者の陽気な玄ちゃん。この町ではこの名は子供達に有名です。
 本名は玄間北斗(ib0342)。胴乱をウエストバックにして、芸の道具や配るお菓子をしまって、集まった子供達に笑顔を振り撒きます。けれど今日は違いました。
「ごめんね〜、今日はお買い物なの」
「畑のお手伝いに行かなきゃ〜」
 そう言って皆彼の前を素通りします。笑顔で見送る彼ですが、少し寂しさが募ります。
「なんで、みんな行っちゃうなのだぁ…」
 いつになく落ち込む彼にうっかりさんは彼を見つめます。
『またやっちゃったですよ…』
 陽気に練習していた北斗につられてやって来て、ついつい手を出してしまったのです。それをきっかけに子供達は用事を思い出して散開しました。後には散らばって落ちた手裏剣と北斗のみ。そこで彼を元気付けたいとうっかりさんは手裏剣を拾い上げます。
 が北斗に彼は見えませんから浮遊する手裏剣に吃驚。慌てて手を引込めたうっかりさんですが時既に遅く、目を丸くしたままの北斗がそこにいます。
『あ、えっと…ごめんなさい…』
 そこで彼はどうしていいか判らなくなって、咄嗟に地面に言葉を書きました。それにまたも度肝を抜かれるたれたぬさん。
「なっ、なんなのだ!」
 誰の仕業か周りをきょろきょろ。しかし、やはり姿はありません。
「本当に不思議ですねー」
 するとそれを見ていたらしいたれ耳兎の獣人・サライ(ic1447)が興味深げに覗き込みます。
「これからどちらに?」
 荷物を持った彼に北斗が尋ねると、彼は笑顔でこう答えました。
「朝風呂です!」
 桶を片手に楽しそう。しかし、彼もまたこの一件に巻き込まれる一人なのでした。


●心も身体も丸裸
「ヴーヴー」
「あれ、凄く賑わってるね」
「あー、ケイウス! 見てみて、この人凄いの〜♪ だから手伝ってよ♪」
 宿屋の一角の盛り上がりに気付いて、ケイウスが顔を覗かせます。するとそこには氷の山がありました。そして渦中には一人の青年・マモンです。実は彼が何気なく頼んだメニューは早紀発案の特別メニューの超特大カキ氷で虹色シロップが素敵ですが、些かこの時期は厳しいです。ツーンとくる度に頭を抱えつつ、それでも尚マモンが頑張るのは正体がばれては困るから。けれどアムルタートは彼が失敗時の罰金を恐れていると勘違い。
「成程、そう言う事なら応援したいけど…これがねぇ」
 町を探してみたものの、ケイウスは調律師を見つけられなかった様。弦は切れたままなのでした。
「そんなの関係ないよ〜、ある弦で弾けるやつでいいからさ〜お願い♪」
 そうアムルタートに言われて、実は二人は同じ小隊の仲間でしたから彼も考えます。
 そして、弾き始めたのはなんと讃美歌でした。
「はぐわっ!!?」
 それに堪らず唸るマモン。氷だけでも死にそうなのに、この上神を称える曲を流されては…彼には拷問以外の何ものでもありません。更にはアムルタートの踊りが相乗効果となって効力を増大させています。
(「ぐふっ! こ、こうなったら…もうあの女などいらねぇ!」)
 そう思い逃げ出そうと立ち上がって――しかしそこに待ったの手。
「駄目ですよ、お客様。最後まで…ってきゃあっ!!」
 男性嫌悪症の早紀でしたが、場の流れでうっかり自ら男の肩に手を置いて――そんな自分に驚き戸惑い、そして最後は、

「嫌ぁぁぁぁぁ!!!」

 気付いた折には彼女の拳が唸りを上げておりました。
 凄まじい形相で左ジャブに右ストレート。更にはアッパーカットをプラスして、マモンの身体は天井を破り、屋根を突き抜けます。
「あ、私なんて失礼を」
 早紀は我に返って、慌てて男が落ちてくるのを待ちますが、彼は一向に落ちてきません。
「どうしましょう」
 そんな彼女に助け舟。ここは乗りかかった船、アムルタートらが手伝います。
 ちなみにマモンはといえば、
『あいつらきっとグルだ。俺の正体に気付いてあんな事…くっ、騙されだぜ。この恨みは百倍にして返してやる〜』
 と屋根伝いに逃走中。
 すると何やら路地裏で挙動不審な獣人を見つけて、彼はそっと近づきます。
 どうなる、サライ!


「はうわぅ〜、わざとじゃないんです! ごめんなさーーい!!」
 少し時間は遡って、不思議現象を見た後にサライは早速銭湯へ。
 一番風呂とあってウキウキ気分で入ったはいいけれど、次に入ってきた人影に吃驚仰天どっきり赤面。うっかりトラップにかかったのか、彼は女湯にいたのです。
「あら可愛いお嬢さんね。歳はいくつ?」
 セクシーボディのお姉さんを前に彼はパニック。女の子と間違われているようですが何も言えずに飛び出して、勿論着替えている暇等ありません。辛うじて持ち出した手拭いで大事な部分を隠しつつ、物陰に潜み周囲を窺います。
「う〜如何にかして服を調達しないと…」
 そして春風に耐えながら周囲を見回し、見つけたのは洗濯物の着流しでした。
「うう〜、ごめんなさい。後から返しに来ますので…」
 彼は仮にもシノビです。三角跳で二階のそれに手をかけて、ふと気付く人の気配。その方向に首を動かせば、典型的なこそ泥の姿が。手には女性下着である胸当がどっさりと…そんな彼と目があって、
『うわぁぁぁぁぁぁ!!』
 思わず出した声が重なり、周囲の視線が集まります。
「あの、あそこに泥棒がいてそれで! あ、待て!!」
 サライは誤解の無い様にそう説明し、動き出したこそ泥を視界に捉えて、気付けば彼は着流しを即座に掴んでいました。それを利用し泥棒の足に絡めています。そんな一瞬の捕り物に拍手が起こりました。しかし、冷静になると見えてくるのは自分の姿で、
「あ、ではこれで!!」
 何故裸なのか聞かれる前に彼はその場を後にしますが、その後もどうしてか自然と彼は事件に巻き込まれます。持病の発作の老人と強盗犯…その二件を解決してやっと路地に戻ってきたのです。が、そこでもまた厄介事――。
「おまえ、開拓者だな…」
 妙に顔色の悪い男……体中に攻撃された痕まで見受けられます。
「あの、そうですが…何か?」
「その身体、よこせ」
「え?」
「その身体、よこせ〜〜〜〜」
「うわぁぁぁぁ!!!」
 サライは変態だと思いました。
 今の自分も傍から見ればそうかもしれませんが、これはまた別格です。
「ぼ、僕にそんな趣味ありませんし…あの、まずはその怪我の手当てを…」
「こんな身体、もういらねぇ! だからよこせーーーー!!」
「いやぁ〜〜〜〜〜!!」
 意味不明な事を発して追っかけてくる男。まだ青年であるけれど、シノビの勘が普通とは違う事を警鐘します。こうなっては場所も姿も気にしている場合ではない。彼はそう思い、空き地の方へ。そこにはまだ北斗の姿があります。
「助けて下さーーい!」
 サライの叫び声に彼は振り向いて状況を察し、しゅぱぱっと投げたのは手裏剣――ではなく、何故かクッキー。
「あれ? どうして手裏剣じゃないのだぁ?」
 確かに手裏剣を掴んだ筈なのに、そう思いつつ彼はマモンの食い止めに成功します。


●明日に向かって

「うげっ!?」
 どすんっ

 酔いが残っていたのとクッキーで視界が塞がれていたのが相まって、マモンはその場にすっ転んだのです。
『くっそ…なんだってこんな事に…』
 マモンは痛みを堪えつつ、立ち上がりました。
 けれど、なぜか身体が動きません。なぜなら彼は、
『あれ…あそこにいるのは憑依した筈の青年? って事は俺は…ギャーーー!!!』
 さっきの拍子で抜け出してしまったのでしょう。彼は青年からクッキーへと身を移してしまっておりました。
『くそー! これじゃあ動けねぇ!!』
 クッキーになってしまった彼は憤慨します。そして次の身体を見つける間もなく、
「お客様、先程は重ねて失礼を…」

 ぐしゃ

 それは突然の出来事でした。早紀に続いて、アムルタートとケイウスもマモンを踏んづけます。そして、
『え、ちょッ、待って…コレはまずいって』
 クッキーの前にやってきたのは数匹の鳩。ご飯とばかりに啄んで…彼はジ・エンド。マモンの野望は潰えました。けれど、開拓者らには知らぬ事。青年の事で頭が一杯です。
「ちょっ、大丈夫なのだぁ?!」
「しっかりして下さいませ!!」
 偶然集まったうっかりさんと接触した者達が声をかけます。
「う、うぅ…」
 彼が声を出したのを見取り、一同はほっと息を吐きます。
「ああ、よかった…じっとしていて下さいね」
「あの本当、大丈夫ですか?」
 早紀が傷を癒す中、サライも心配になり彼を覗き込みます。
「えっと僕は…」
 青年は何も覚えていない様でした。
 そして事情を聞けば、彼は調律師で…しかし親方に腕を認めて貰えず、自棄酒をしていたとの事です。
「だったら、この竪琴お願いできるかな?」
 それを聞いてケイウスがボロボロの愛器を預けます。
 すると、一時間もしない内調整をし終えて、仕上がった竪琴の旋律といったら、
「うん、これは凄い! 壊れる前よりも断然いいね」
 音を確認しながらケイウスが正直な感想を述べます。
「私、元の音知らないけど〜凄く澄んでて踊りやすいよ〜♪」
 とこれはアムルタート。即興で舞いを披露します。
「おいらも負けてられないのだ!」
 とその傍では北斗が得意の散華を使った手裏剣芸を始めて…いつの間にか出かけていた筈の子供達も戻って来た様です。
『いいな〜、あちしも皆を明るく出来たらいいのに…』
 所詮自分に出来るのは迷惑なうっかりにすぎないと…うっかりさんの表情に影が差します。しかし、
「いや〜よかったよかった。ここに来て弦が切れなかったら君に会う事もなかったし」
 ケイウスの言葉です。うっかりさんとの接触が無駄ではなったと言われた気がして、彼は少し嬉しく思います。
「私も…少し酷い事をしてしまいましたがそれでも、貴方に会わなければこの方々の演奏や芸に出会えませんでしたもの。有難う御座います」
 とこれは早紀です。ぺこりとお辞儀を青年に送ります。
「おいらも今日は不思議な事に出会ったのだ―!」
「あ、僕も見ました」
 と北斗もサライも結果的にはうっかりさんが欲していた笑顔を見せています。
「人生、ハプニングがあっても楽しまなきゃ損そん!ってね♪」
 そう言ってアムルタートは高く跳びました。太陽を背にバラージドレスが綺麗です。
『そうか。楽しまなきゃ損かっ』
 うっかりさんはその言葉に顔を上げ歩き出します。
 今度は何が起こるやら? 自分でも判らないけれど、何だか頑張れそうなうっかりさん。

 一方翌日、街の瓦版ではある人が大きく取り上げられておりました。その人とは、
「うわぁぁぁぁぁぁぁ、どうしよう……こんなの、は、恥ずかしい…」
 誰が見ていたのかは判りません。いや、目撃者は多数いた事でしょう。その証言から精巧に描かれた似顔絵と共に瓦版には『野生児ヒーロー現る』の見出しでサライが取り上げられています。そして、もう一度ちゃんと入ろうと立ち寄った銭湯でその事がばれて、
「あの時はありがとね〜。おかげで爺さんが助かったよ〜」
「強盗から子供達を守って頂き有難う御座いました!!」
 と次から次へとお礼の言葉を頂いて、嬉しいのですが浴室からなかなか出られず茹蛸気味。これもヒーローの宿命なのでしょうか。
 ともあれ、彼らはそれぞれに今の自分を生きています。
「ぽんぽこぽんであら不思議〜、お腹からお菓子がいっぱいなのだぁ!」
 本来の自分を内に隠して、笑顔を一番に芸を振りまく者がいます。
「今日はとことん踊りたい気分だからサービスしちゃうぞー♪」
 気分に合わせて、気のみ気のまま自分の特技を披露する者もいます。
「さて、次は何処に行こうか?」
 楽器を片手に股旅を続けながら自然と触れ合う者、そして人と接し慈しむ者……。
「神羅万象…すべてに感謝です」

 広い広い空の下ーー見えないものも見えるもの、存在するには意味がある。
 その意味が今は見つからなくとも、まずは一歩。
 そうすれば彼が巻き込んでくれるから…いざ、うっかりハプニング!?