【武炎】怪音のアヤカシ
マスター名:村井朋靖
シナリオ形態: ショート
相棒
難易度: やや難
参加人数: 8人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2011/08/13 17:03



■オープニング本文

●武州の戦い
 伝令と注進が行き交う、伊織の里立花館。
 前々よりの懸念は、遂に現実のものとなった。活発化しつつあると報告のあった魔の森より突如としてアヤカシの軍勢が出現し、ここ、伊織の里へ向けて進軍を開始したのである。
 筆頭家老高橋甲斐以下、立花家の重臣らは此隅の巨勢王へ援軍を要請した。
 無論巨勢王はこれを快諾したが、立花家とて援軍を当てにしてただ手をこまねいている訳には行かない。伊織の里から魔の森の間にも人里や集落はあろうし、数々の城郭を無為に放棄せねばならぬ謂れも無い。
「急ぎ陣容を整えよ、敵の機先を制する」
 立花家合議の場において、立花伊織は小さな身体を強張らせながらも、力強く宣した。

●先遣隊、迫る!
 立花の都合なぞどこ吹く風、アヤカシの軍勢は南郷砦に向かっている。
 すでに砦の守将として、佐久間虎政が手勢を率いて到着。これに開拓者も同行していた。佐久間は砦の将兵には防衛の準備を指示し、開拓者には先遣隊の撃破を依頼する。
 討伐に必要な情報は、開拓者ギルドより派遣されたシノビたちが調査済みだ。砦には忍装束に身を包んだ草崎刃馬(iz0181)が、開拓者たちに貴重な情報を伝える。
「俺たちは、砦の左前方から迫る先遣隊を崩す。敵はデカい甲虫が5匹に、小さいアリが100匹ほど群れを成して移動している」
 刃馬は身振りを交えながら、熱心に説明する。
 甲虫は大きく手を広げて大きさをアピール。アリは右手を開いて「こんくらいだったかな」とイメージを伝えた。
「甲虫はデカくて動ける感じだから、駆け出しの開拓者がひとりで受け持つのは危険だ。それに比べてアリは弱いんだけど、まとまって動いてるのが厄介だな‥‥」
 敵の特性から察するに、「撤退させるのは難しい」と刃馬をはじめとするシノビ衆は判断。そこで開拓者には「甲虫の退治を優先してほしい」と依頼することにした。
 アリの退治は砦の将兵に任せても問題ないので、先遣隊に突入した後で刃馬が頃合を見計らい、砦の将兵をなだれ込ませる手はずだ。
「あとはあんたらに任せるぜ。派手に暴れてくれよな!」
 刃馬はニカッと笑い、仲間の肩を叩いて回った。

 不気味な一団は奇妙な音を立てながらも、一糸乱れぬ行軍を続けていた。


■参加者一覧
菊池 志郎(ia5584
23歳・男・シ
リューリャ・ドラッケン(ia8037
22歳・男・騎
ジークリンデ(ib0258
20歳・女・魔
朽葉・生(ib2229
19歳・女・魔
宮鷺 カヅキ(ib4230
21歳・女・シ
長谷部 円秀 (ib4529
24歳・男・泰
笹倉 靖(ib6125
23歳・男・巫
神爪 沙輝(ib7047
14歳・女・シ


■リプレイ本文

●先手必勝!
 佐久間虎政の隊が出てすぐに、左前方から迫る敵を迎え撃つべく開拓者たちが出撃した。今回の作戦は、待ち伏せである。
 菊池 志郎(ia5584)はアヤカシとの距離を測り、見渡しのいいところで止まった。
「できる限り食い止めないといけませんね」
 もちろん全滅させるのが最高だが、それは状況にもよる。大槍「ドラグーン」を持つ竜哉(ia8037)は「ま、限界まで削りにいこうか」と言いながら、砦で借りた投げ網を志郎に手渡した。その志郎は大きな布にトリモチを塗りつけ、アヤカシアリの足止めを狙う準備をする。
 魅惑の魔術師・ジークリンデ(ib0258)は装飾の施された双眼鏡で前方を警戒しつつ、隊の前方にフロストマインを7つ配備。さらに化甲虫が開拓者を飛び越すかもしれないので、飛行能力の限界点あたりにも3つほど仕掛けた。交戦状態になって罠に敵がかかれば、同じ魔術師の朽葉・生(ib2229)がフォローする手はずになっている。
 魔術師たちの攻撃タイミングについて熱心に聞くのは、幼きシノビの神爪 沙輝(ib7047)。鉄爪を携えているが、少し緊張しているようだ。
 そこへ笹倉 靖(ib6125)がやってきて、いつもの調子で話しかける。
「沙輝、大丈夫だからよー。自分がやれることだけバッチリいこーぜー」
「はいっ、靖さん‥‥!」
 緊張を感じさせない靖は中盤に陣取り、視野を広くして戦況を読むことを自分の役目として課している。敵の数が多いので、状況の変化に対応することは非常に大切だ。

 開拓者たちの準備が整った直後、ジークリンデが「いらっしゃいましたわ」と声をかける。双眼鏡を片付けるところを見ると、かなり近くまで迫っているらしい。メンバーは武器を構えた。
 敵の接近とともに、気色の悪い奇怪な音が周囲を包む。それに化甲虫とアヤカシアリの進軍が合わされば、ますます気持ち悪い。長谷部 円秀 (ib4529)は率直な感想を口にした。
「まぁ、よくもわらわらと涌くものですね」
 開拓者にとって、無心の行軍などあり得ない。円秀はアヤカシたちを葬るべく、焙烙玉を手に取った。此度の戦闘は、この焙烙玉が炸裂して開始となる。
 先頭に立つ化甲虫の数は5匹‥‥シノビの報告と同じだ。その後ろには、アリの大群が控える。
「円秀、そろそろ頼むー」
 靖の合図と同時に点火し、敵が迫るであろう場所に焙烙玉を投げ込む。数秒後に鈍い音とともに炸裂する。
 残念ながら突撃の勢いを殺すことはできなかったが、陣形を崩すことには成功した。
「この数は壮観ですが、虫に負けるわけにはいきませんね」
 円秀は急いで刀を抜き、わずかに飛翔した化甲虫に向かって一太刀浴びせる。
「グギャッ!」
 無機質な音を発しながら、化甲虫は失速。ゆっくりと地面へと降りる。そこにはフロストマインが待っていた。
「あらあら、お気の毒ですわね」
 ジークリンデが蟲の末路を予言するかのような言葉を紡ぐと同時に罠が発動した。
 生がすぐさまアイシスケイラルを連続で放ち、さらに宮鷺 カヅキ(ib4230)が打剣を駆使して天狗礫で攻撃。硬い甲羅に傷をつけると、そこへ火遁を浴びせる。銀色の炎は敵を焼き、まずは1匹を仕留めた。
「飛んで火に入る夏の虫‥‥ってね。いや、火に入れる、のが正しいか。まぁ何にせよ、手加減はしませんがねー」
 いきいきとした表情を見せるカヅキだが、それはお子様には見せづらい腹黒さを帯びた冷めた笑顔である。それはもちろん、敵に向けられているのだが。
 後方に控えるジークリンデから敵の一団までは距離がある。先手必勝とばかりにメテオストライクを撃ち込んで、とにかくアリの数を減らすことに専念した。

●爆音と怪音
 アヤカシは開拓者たちを敵とみなし、進軍を中止。敵の排除に動き出した。
 化甲虫を先に退治すべく、志郎と竜哉、円秀と沙輝が相対する。
 まずは志郎が散華を使い、身体の裏側を狙って投擲。その後、すかさず網を投げて動きを阻害した。その隙を突いて、強力を発動させた竜哉が槍で化甲虫を貫く。
「人型のように泣き叫ぶフリがないだけ、心情的には楽かね?」
 そう言いながら放つ攻撃は、無情の一言に尽きる。竜哉は敵が刺さったままの槍を持ち上げ、フロストマインにかかった別の化甲虫に叩きつけた!
「甲虫ハンマー、と言ってもいいかもね。即席の」
 そこへ再び生のアイシスケイラルが連続で放ち、さらに靖の白霊弾も2発当てて、甲羅のヘコんだ化甲虫は力を失った。
 沙輝は初手の火炎攻撃でトラウマが蘇ったらしく小刻みに震えていたが、敵を前にすれば気丈に振る舞う。そして手近な化甲虫に水遁を浴びせた。
「水遁・水柱の術!」
 水柱を切り裂かんとする勢いで紅焔桜の力を帯びた円秀が迫り、刀の切っ先を甲殻の隙間に突き入れて、続けさまに足の節を攻め立てた。
 一方、ジークリンデは先頭のアリ集団にブリザーストームを浴びせ、確実な駆逐を狙う。この一撃で倒れる個体もいることから、さほどの脅威でないことはわかった。しかし数が多く、化甲虫と戦っている仲間を邪魔すると厄介である。やはり化甲虫を早く撃破することが、この戦いの重要なポイントになりそうだ。
 カヅキは再び打剣を使って、化甲虫の目を惹きながら、志郎のトリモチにかかったアリを丁寧に退治していく。
「いやー、アヤカシアリに比べて、化甲虫は大きいですね。これだけ大きいと、驚きを通り越して感動を覚えますね」
 彼女が感心するほど大きな甲虫は、いよいよ反撃に出た。とはいえ、相手は頭脳プレーを使うほど器用でもなく、個々が力押しでガリガリ攻めてくる。
 しかし直線的な動きが多いので、標的にされた者は横に避け、再び呼吸を整えた。

 靖はカヅキの狙っていた化甲虫に白霊弾を二度放って、適度に注意を惹く。ところが何を思ったのか、敵は猛然と靖の方に突っ込んできた。
「ウソだろ‥‥おーい、助けて助けて。俺ピンチ」
 化甲虫の気まぐれに困惑する靖を救うべく、円秀が彼の元へ走る。
「宮鷺さん、神爪さんをお願いします」
 そう言うが早いか、円秀は再び紅焔桜を帯びた一閃をアヤカシの足に当てた。これがうまく節に命中し、敵はガクッとバランスを崩す。
「笹倉さん、お待たせしました」
「こいつ相手だと伸される自信あるから、ホント困ってたんだよ」
 救難信号を発してはいたが、いつも通りの表情で接する靖。それを見た円秀は、わずかに口元を緩めた。
 志郎と竜哉のコンビは、緩急のついた攻めで敵を圧倒する。
 志郎は散華を連続で使い、敵の動きを封じるような組み立てを披露。竜哉は刺さったままの化甲虫を空へ振り上げ、空中に飛ばす。
「これが兜割りだ」
 竜哉は鬼切で攻撃力を高め、敵の角にめがけて一閃。槍は硬い甲殻を貫き、身体半分まで突き刺さる。化甲虫は鳴き声ひとつ上げる間もなく、足をダラリとさせた。
 円秀の後を引き継いだカヅキは、沙輝と連携して敵と対峙する。残す化甲虫は2匹‥‥沙輝は迷わず水遁でサポート。カヅキは打剣を用い、確実に攻撃を命中させる。そして敵の的となる意味も込めて、漸刃で畳み掛けた。
「自分の眼が黒いうちは‥‥あ、自分の眼、黒じゃなかった‥‥」
 見た目にも迫力のある徒手空拳の後に放たれたセリフこそ締まらないが、攻撃は確実にヒット。戦闘を有利にする。
 自らが望んだことではあるが、カヅキは敵の反撃に晒された。力強い体当たりを一度食らうも、沙輝が心配しないようにすっくと立つ。同じく円秀も靖の盾になるように動いたために的にされるが、こちらはうまく避けた。
「私は前だけを見ましょう。後ろには信頼があるのでね」
 それを聞いた靖は「そんなことを言われると緊張するねー」といつもの調子で返すが、その表情はまんざらでもなかった。

●軍隊のように
 大物退治のメドは立ったが、アリの妨害もいよいよ本格化する。
 志郎は小物退治に専念。天狗礫を瘴掃閃に持ち替えた上で、周囲の敵に風神で切り裂く。
「炎と氷の援護があったので、ありがたいですね」
 ジークリンデと生の援護は、今まさにここで活きた。まだ動くアリは刀を突き立てて止めを刺す。生もまた立ち位置を変えつつ、別方向から迫るアリの集団にブリザーストームを2方向に浴びせ、早期排除を目指した。
「ここは決して通しません」
 生の凛とした声が周囲を響かせた。アリの大群は触角で感じつつも、己の使命を果たさんと迫り来る。こちらは一進一退の攻防が続いた。

 カヅキと沙輝が相手する化甲虫に、竜哉が援軍として参加。強力を駆使したエネルギッシュな攻撃を再び披露する。
 槍が天高い場所に位置した瞬間を狙い、沙輝は打貫を用いた投擲を2回実施。再び地面へ戻ってくると、今度はカヅキが忍刀「鴉丸」を構えて待っている。
「意外としぶといものですね‥‥」
 敵の硬さに呆れてはいたが、内心は反撃したくてたまらない。カヅキは定番となりつつある隙間への斬撃を見舞った。
 円秀もまた、化甲虫を相手に一歩も退かぬ戦いぶりを披露。徹底して敵の弱いところを突く。その後ろでは、靖が神風恩寵を使い、カヅキの傷を癒した。これこそ視野を広く持つことを心がけた成果といえよう。
 ただ、今の靖の置かれている状況では、戦況まで把握するのは難しい。そこはジークリンデが何も言わずに役目を引き継ぎ、アリの突破を防ぐために警戒を続けた。
 しかし敵の進攻‥‥特にアヤカシアリを阻むのは難しく、志郎は多くの敵に狙われて傷を負う。また沙輝の近くにも数匹が迫り、彼女も敵に噛まれた。
「くっ‥‥でも『神爪』の名に懸けて、そう簡単には引けません」
 先ほどのカヅキの強がりに負けず、沙輝もまた強い意志を見せる。前向きな気持ちは苦境にあっても伝播し、多少の劣勢も苦にしないのだ。
 沙輝は迫るアリたちに対して、忍拳の連打で反撃する。
「神爪流格闘術・吉祥の型!」
 しなやかな身体から放たれる鉄爪の一閃は、アリを確実に倒した。
 少女の奮起に負けてられないと、竜哉は再び強力を発揮して化甲虫を地面に叩きつける。カヅキは不敵な表情を浮かべたまま、忍刀を振りかざし、足の節を切断。敵の自由を奪った。
「私はそんなに甘くありませんよ?」
 カヅキがそう言えば、竜哉もまた非情な攻めを見せる。地を這う敵に止めを刺さんと、軽く槍を振り回した後、側面から刺し貫いた。
「心配するな。あと1匹も後を追わせる」
 いよいよ、残す化甲虫は1匹となった。この展開をつかんでいるジークリンデは、円秀に無理をしないように伝える。
「そちらにお三方が向かわれますわ」
 それを聞いた円秀は「了解しました」と返事するも、先ほどと変わらぬ勢いで攻撃を繰り出す。最後の敵も大いにバランスを崩しており、もはや撃破は時間の問題だ。
 靖は沙輝に神風恩寵を施し、受けた傷を癒す。しかし、完全に回復するには至らない。まだ戦闘は続きそうなので、今の時点では応急手当に留め、しばらく様子を見ることにした。
 志郎はアリの集団に対して風神を使う場所を決めるべく、後ろに控える生と示し合わせる。
「私は右の敵に向かいます」
「ならば、私は左にブリザーストームを2方向に」
 ふたりは阿吽の呼吸で、アリの数を着実に減らしていく。ふと気がつけば半数を退治していたが、それでもまだ50匹はいる計算だ。アヤカシアリは侮れない戦力と言えよう。

●砦からの援軍
 敵の反撃を受けるも、これを開拓者は耐え凌いだ。
 そして最後の化甲虫を退治すべく、総攻撃が始まる。沙輝の水遁に始まり、カヅキと竜哉による一閃が炸裂。これで敵は腹を見せた。そこに円秀が、一歩前へ踏み込んでの大斬りを食らわせる。
「はあっ!!」
「ギシャ!」
 名刀が煌くと、すぐに化甲虫は断末魔の叫びにも似た怪音を発する。しかしそれっきり動かなくなった。
「化甲虫、すべて退治しましたわ」
 ジークリンデは化甲虫の討伐を志郎たちに伝えると、他のメンバーもアヤカシアリ退治に向かう。そこへ「待ってました!」とばかりに、南郷砦の将兵を連れた草崎刃馬(iz0181)が登場した。
「厄介なのを退治したって聞いたんでな! 急いで来たぜ!」
 思ったよりも早かったというニュアンスの言葉を放つと、靖が刃馬に声をかける。
「おう、前座はきっちりやったんだから、お前もがんばれよ、刃馬!」
「小っちゃなシノビもがんばってんだ! 負けてられねぇな!」
 将兵たちも勢いよくアリ退治を開始し、開拓者たちもそれに参加。時間はかかったが、敵を全滅させることに成功した。

 戦闘が終わった後、全員で周辺をくまなく調べ、敵の第二派がいないことを確認。ゆっくりと南郷砦へ引く。
 暑い時期なので、生は仲間たちに岩清水や甘酒を手渡し、水分補給を促した。もらった水をコクコクと飲む沙輝に対し、カヅキは肩に手をやって話しかける。
「炎は怖かったでしょうに‥‥よく我慢してくれましたね」
 沙輝は首を横に振って「大丈夫です!」と返事した。
「兄様たちが‥‥私に力をくれますから」
 それを聞いたジークリンデが「ご立派ですわ」と褒めると、少女は頬を赤くして照れた。
 全員が砦に戻ると、靖は傷ついた志郎に神風恩寵を施した。さらに瘴索結界「念」を使い、砦内にアヤカシが侵入していないか確認を始める。しかし、反応を得られなかった。
 その報告を聞いた志郎は胸を撫で下ろすと、刃馬に「誘引液がついているかもしれない」という理由で、自分たちは砦の外で夜を明かすと伝える。
 すると刃馬はおろか、他の将兵たちもニンマリと笑った。
「ということは、俺たちにもついてるかも‥‥ってことだよな?」
「逃がさねぇぜ、開拓者さんたちよ。今日は砦の外で酒盛りだ! そういうことでいいんだろ?」
 どうやら将兵たちはすっかり開拓者たちをもてなす気でいるらしい。もしかすると、ただ単に酒を飲む口実が欲しいだけかも知れないが‥‥何にせよ、賑やかに夜を過ごした方が安全なのは確かだ。
 竜哉は「英雄と持ち上げられるのは性に合わん」と言うので、あくまでも「戦いを共にした仲間」として対等に飲もうということになった。円秀も盛り上がりそうな雰囲気に、また表情をやわらかくする。

 南郷砦の左より迫る先遣隊を撃退した開拓者たちは、愉快な夜を過ごした。