『称号』って、何ですか?
マスター名:香月丈流
シナリオ形態: イベント
危険 :相棒
難易度: やや易
参加人数: 11人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2014/02/19 22:01



■オープニング本文

「我こそは、『罪を数える者』! キメるぜ!」
「僕は『天下御免の剣士』。いざ…参る!」
「この『運命の切り札』に勝てるかしら? かかってきなさい!」
 謎の名乗りを披露しながら、ポーズを決める少年少女。何の真似をしているのか全く分からないが、凄く楽しそうである。
 それを目撃した保護者達は、尖り過ぎたセンスの名乗りに絶句しているが。
「えっと…アナタ達? それは何の遊びかしら?」
『開拓者さんゴッコだよ!』
 微塵も迷わず、子共達が答える。どの辺りが開拓者を真似ているのか分からないが、母親らしき女性はツッコミの言葉を全力で飲み込み、彼等の言葉に耳を傾けた。
「あのね、開拓者さんてカッコイイ称号持ってるでしょ?」
「だから、俺達も自分で称号考えてみたんだよ!」
「一番最初に考えたのは、僕だけどね?」
 自慢げに話しながら、無邪気に微笑む3人。どうやら、さっきの名乗りは開拓者の称号を真似たものらしい。内容を聞く限り、将来が若干心配になってくるが。
 真相を知り、母親は大きな溜息を吐いた。
「残念だけど…それじゃ開拓者のマネにならないよ? 称号は、自分で考えて名乗ってるワケじゃないからねぇ」
「え〜〜〜!? じゃあじゃぁ…『称号』って、何なの!?」
 衝撃的な事実を知り、少女が純粋な疑問を返す。その言葉に、母親は言葉に詰まった。
 称号について、彼女が知っている事はあまりにも少ない。テキトウな事を言ったとしても、子供達は納得しないだろう。
「え、え〜っと……あ! だったら、開拓者に直接聞いてみましょうか!」
 苦し紛れの提案だったが、子共達は元気良く賛成の声を上げ、満面の笑みを浮かべた。こうなったら、後には引けない。日を改め、彼女達は開拓者に話を聞く事になった。
 なったのだが……。
 期待に胸を膨らませた子共達が、この事を自慢。『称号について話を聞く』という噂は町中に広がり、伝聞する間に『開拓者の称号について、由来や思い出話を聞く』という具合に変化した。
 それを聞きつけた町長は、町を盛り上げるために依頼する事を決意。こうして…『開拓者から称号の思い出を聞く会』の開催が決定したのであった。


■参加者一覧
/ 柚乃(ia0638) / 九竜・鋼介(ia2192) / 菊池 志郎(ia5584) / リンスガルト・ギーベリ(ib5184) / リィムナ・ピサレット(ib5201) / フランヴェル・ギーベリ(ib5897) / 月・芙舞(ib6885) / 八条 高菜(ib7059) / 宮坂義乃(ib9942) / 八壁 伏路(ic0499) / 七塚 はふり(ic0500


■リプレイ本文


 町の広場を埋め尽くすような、大勢の人、人、人……この町だけでなく、周辺の集落からも集まっているようだ。
 誰もが期待に胸を膨らませる中、開拓者達が広場に登場。観客の声援と拍手に迎えられながら、最初の1人が特設ステージに上がった。
「称号…柚乃にとっては、人生の軌跡の一部…生きた証、かな」
 柚乃(ia0638)の言葉に、観客席から感嘆の声が漏れた。16歳の少女とは思えない落ち着いた雰囲気に、全員の注目が集まる。
「お気に入りは『黄泉ノ巫女』と『癒心の浄歌』…」
 そこまで言って、彼女は一旦言葉を切った。
 忘れもしない…秋が深まり始めた、あの日。燃え上がる炎と、響き渡る悲鳴。
 そして…。
「前者は…ある一人の少女を助けた事で呼ばれるようになったの」
 夜盗に襲われた村に、柚乃は偶然居合わせていた。涙と火の粉が舞い散る中、血の海に少女が倒れていた。
「目の前で、彼女の命の灯が尽きようとしていた。私は助けたい一心で…繋ぎ止めたくて…」
 柚乃は、想いを込めて蘇生の術を施したのだ。
 消えようとする魂を、少女の体に呼び戻すために。
 それが、容易ではない術だと知りながら。
「でも、この称号は一人の力で得た物ではないの。仲間が居たから、仲間の助けがあったからこそ…」
 あの時の想いを、仲間の大切さを、称号は思い出させてくれる。例え目に見えなくても、人々の記憶に残り、生き続ける…だからこそ、『生きた証』なのだ。
 柚乃が話し終えると、拍手が雨のように降り注ぐ。一礼してステージから降りると、入れ違うように菊池 志郎(ia5584)が壇に上った。
「初めまして、菊池志郎です。俺からは、2つの称号について話させて頂きますね」
 言いながら、軽く頭を下げる。軽く咳払いし、志郎は視線を観客に向けた。
「1つ目は、『跋山渉水之志』…」
 この称号を口にする度、志郎は忍者刀と老人を思い出す。
 苦楽を共にした忍者刀は、幾多のアヤカシを斬り散らしてきた。が…人を斬った事は一度も無い。相手の背負う物を『受け取る』か『捨て流す』か、判断が出来なかったからだ。
 志郎はそれを、自身が未熟な証拠だと言った。
 志郎の話を聞いた老人は、彼を否定しなかった。
「俺は今でも未熟者ですが…刀を振るう理由は『生涯かけて、その意味を探すのだ』と宣告された思いがしました」
 今は亡き翁殿…軽く目を閉じて冥福を祈り、志郎は再び口を開いた。
「2つ目は、『人と想いを護る』。理穴が大アヤカシに襲われた時、宝珠砲を送り届ける旅で頂いた称号です」
 その時の依頼主は、理穴の重鎮。彼の『人を守りたい』という想いに触れ、志郎は全てを護りたいと思った。
 理穴の民も、依頼人自身も、その想いが籠った宝珠砲も。
「まだアヤカシとの戦は続きますが…人々の想いごと、全て護りたいと思っています」
 自分の想いを伝え、志郎の話は終わった。と同時に拍手喝采が起こり、彼を見送る。
 その拍手は、そのまま宮坂 玄人(ib9942)を迎える事となった。
「俺の称号は何個かあるが、一番印象にあるのは『魔羊』というアヤカシ退治の時だ」
 語る玄人の瞳は、憂いの色を帯びている。これから話す事に、苦い思い出があるのだろう。
「そのアヤカシは『人の精神的な弱みを突く能力』を持っていて、俺もその能力にかかった。故郷を失った時の事が……一気に蘇ってきた」
 幼少期、玄人の里はアヤカシに襲われて壊滅した。家族を、仲間を、全てを失った記憶は、計り知れない。
「だが…何の為に師の元で武術を学び、亡くなった兄、『玄人』の名で開拓者になったのかを思い出し、この野太刀『緋色暁』を振るった」
 兄の名を名乗っているのは、不退転の覚悟の表れ。その強い意志が自身の心の傷を乗り越え、魔羊の術を破った。
 そして、緋色の刀身が一閃。『弱い自分』と決別するように、アヤカシを斬り裂いたのである。
「その姿を、『望郷を断つ緋閃』と称された。これからも、兄の名に恥じない生き方を貫いていこうと思っている…以上だ」
 人は誰でも、心に弱さを抱えている。それは恥ずべき事ではないし、自分で克服する事も出来る。
 それを、玄人は伝えたかったのかもしれない。
 拍手を送る観客達の目には、薄っすらと涙が浮かんでいた。
「やれやれ。ステージに上がるのは、ちと恥ずかしいのう」
 独特の言葉遣いで現れたのは、八壁 伏路(ic0499)。寝癖だらけの頭を軽く掻き、ゆっくりと口を開いた。
「わしの称号は『血が嫌い』だ。これは殺人事件の現場へ行った時に貰ったものだ」
 殺人事件と聞き、身を強張らせる観客達。頭の中で、凄惨な状況を想像しているのだろう。
 ちなみに、現場はホテルの1室で、被害者は燭台で頭を滅多打ちされていたが。
「実際に血が嫌いでな、見るとクラッとくる。あの時は死体をマトモに見れんかったが、依頼は無事解決したぞ」
 言いながら、伏路は苦笑いを浮かべた。血が嫌いだからこそ、巫女として怪我を癒す道を選んだのかもしれない。
「『意外と頼れる』というのもあるのう。下水に潜むアヤカシを討った時の物だ」
 彼の記憶に残っているのは、巨大な蜘蛛の姿。しかも、、マンホールを開けた直後に遭遇していたりする。
「わしは積極的に退却するスタイル故、活躍らしい活躍はしておらぬと思うのだが…人の評価は分からんな」
 不思議そうな表情を浮かべる伏路だが、作戦会議での発言や敵への先制攻撃等、活躍は少なくない。恐らく、そういう面を評価されたのだろう。
 話を終え、足早に退場する伏路。次は、九竜・鋼介(ia2192)の番である。
「俺が持っている称号は、『駄洒落呟く青年』、『恐慌を強行突破』、『門前の守護者』、『狼の爪、虎の牙』、『駄洒落こそ人生』、『妖狐を狩る狼虎』、『綾の駄洒落先生』の計7つだな」
 鋼介が口を開くのと同時に、観客達がザワついた。ある者は自身の耳を疑い、困惑の表情を浮かべる者も居る。
 周囲の状況に気付き、鋼介は軽く苦笑いを浮かべた。
「察しの通り、依頼中に駄洒落を言った事からついた称号が4つあるねぇ…」
 そう…彼の称号は、駄洒落が関係しているものが多い。依頼中に駄洒落を言い、しかも称号になっている事に、観客達は驚きを隠せないようだ。
「『狼の爪、虎の牙』は、とあるアヤカシと戦った時についた称号だな。まぁ…説明するより、実際に技を見せようかねぇ?」
 鋼介の提案に、会場が湧き上がる。急遽ステージ上に巻き藁が設置されると、彼の表情が一変。真剣な雰囲気に、周囲の空気が張り詰めた。
 次の瞬間、鋼介は兵装を構えて一気に加速。擦れ違い様に、巻き藁を小剣「狼」で斬り裂く。その鋭く素早い一撃は、まるで狼の爪撃。
 間髪入れず、鋼介は床を強く蹴って反転。刀「虎徹」を突き出しながら、全力で突撃した。まるで虎が獲物に喰らい付くように、切先が巻き藁を貫く。鋼介の腕前に、驚嘆の声と拍手が降り注いだ。
 巻き藁が片付けられるのを待ち、リィムナ・ピサレット(ib5201)がステージに上る。
「あたしは持ってる称号が百を超えてます♪ だから、くじ引きで引いた称号について語りますね♪」
 そう言って、持参した箱に手を突っ込んだ。称号を複数持っている者は多いが、彼女の所持数は開拓者随一かもしれない。
「まずは…『勇気ある誓い』! 最愛の家族をアヤカシに殺された女の人の依頼で、仇討した時のだね」
 人々の幸せを壊すアヤカシを、リィムナは許せなかった。だから、彼女は出発前に依頼人に誓ったのだ。必ずアヤカシを倒す、と。
「女の人が家族の後を追わないか心配だったけど、心からの笑顔を見せてくれた…人間は、苦しみや悲しみを乗り越えて強くなれる。愛と…勇気がある限りね!」
 人は誰しも、弱さと強さを持っている。あの依頼人女性が勇気や希望を持てたのは、リィムナの後押しがあったからだろう。
「次は…『おねしょ娘』?!」
 驚きの声と共に、彼女の顔が真っ赤に染まっていく。
「こっ…これはその、まだおねしょしてる事が依頼で皆にバレて…って、ここにいる皆にも知られちゃったし!」
 数秒前の堂々とした態度はドコへやら。耳まで赤く染まったリィムナは、逃げるようにステージを駆け下りる。
「待たせたね、子猫ちゃん達。ボクが語るのは『超変態仮面貴族』だ♪」
 フランヴェル・ギーベリ(ib5897)の一言で、会場の空気が凍り付いた。今ほど、『ドン引き』という言葉が似合う状況はないだろう。
「以前、『男性巫女から袴を剥ぎ取りって頭に被る』という、褌姿の変態男集団が現れてね…」
 観客達の反応を気にしつつも、爽やかな笑顔で話を続けるフランヴェル。数人が耳を押さえているが…見なかった事にしよう。
「この手の変態は、正攻法ではなかなか倒せない。だから、ボクは『敢えて』敵と同じステージに立ち、変態力を以て戦う事にしたんだ」
 彼女の理屈は分かるが…何かが致命的に間違っている気がしてならない。
「最愛の姪から『寝汗つきパジャマ』と『子供ぱんつ』を拝借し、手にパジャマを、顔にぱんつを装着!」
 熱弁するフランヴェルとは裏腹に、悲鳴や混乱の声が入り乱れた。特に、保護者は子供の耳を必死で押さえ、話が聞こえないようにしている。
「ボクは仮面貴族エル・パンツーラとして登場し、変態男達を撃破したんだ。フッ…変態の振りは大変だったよ」
 本当にフリだったのか怪しいが、それをツッコむ者は誰も居ない。話の内容がカオスだった事もあり、会場は混乱の渦に飲まれていた。
「ほう…妾の下着と寝間着が無くなった事があったが、やはり汝の仕業であったか…伯母上!」
 激しい怒りの籠った、少女の声。フランヴェルの話を聞いたリンスガルト・ギーベリ(ib5184)は、身の丈よりも大きなハンマーを構えながらステージに上った。
「で、その下着と寝間着はなぜ返ってきておらぬのだ? 用が済んだら返すであろう?」
「リ、リンス! それは…ボクのコレクションにしたからで…」
 リンスガルドの迫力に圧倒され、つい口を滑らせるフランヴェル。気付いた時には、もう遅い。リンスガルドの赤い瞳に、怒りの炎が燃えていた。
「妾の称号『悪を許さじ』は、ジルベリアで幼い子供達に悪魔の所業を行った貴族を捕縛した際に得た…」
 語りながら、少しずつ距離を詰めていく。その光景は、まるでライオンに追い詰められる草食動物のようだ。
「相手は公爵ゆえ、証拠を集めるのに苦労したが…決して悪を許す訳にはいかんからのぅ?」
 不敵な笑みを浮かべ、リンスガルドはハンマーを握り直した。そのまま、気力を練力を送り込む。
「そしてフランヴェルよ、妾は汝を悪と認識した! この変態めが! 思い知れ!」
 反論の隙を与えず、巨大なハンマーが炸裂。直撃を食らったフランヴェルは派手にブッ飛び、強制退場する事になった。
 無人になったステージに八条 高菜(ib7059)が登場すると、男性観客から盛大な拍手が起こる。恐らく、彼女の美貌と、自己主張の激しい胸に感動しているのだろう。
「ええと…これを話して大丈夫なのか分かりませんが、私は『魅惑の人妻』とか呼ばれまして…」
 男性陣の心を一瞬で掴んだ事を考えると、猛烈に説得力のある称号かもしれない。
「依頼で可愛い女の子達と一緒になりましてね。その子と一緒に…色々遊んで、と言うか…楽しんでと言うか…」
 若干言葉に詰まる高菜。心なしか、頬がピンク色に染まっているような気もする。
 何があったのかハッキリと語らないが、それは彼女なりの気遣い。当時の事を具体的に話したら、フランヴェル以上の大惨事になってしまうからだ。
 つまりは、『思い切りピンク色』な出来事。女子供の前では、絶対に口に出せない内容である。
「やっぱり、好きなことやって目立つのが良いんですかね? 限度はありますが」
 クスクスと笑う姿は、妙に色っぽい。そのうち、『歩くお色気婦人』とか呼ばれそうである。
 高菜は礼儀正しく頭を下げると、ステージから下りていく。男性達が声援を送ると、彼女は手を振ってそれに応えた。
 あらぬ方向に盛り上がった会場に、白い羽根が舞い散る。次いで、月・芙舞(ib6885)が静かに舞い降りた。
「私は『安寧を祈る白羽』についてお話いたしますわ…」
 静かに言葉を告げ、芙舞はそっと目を閉じる。記憶を遡ると、瞼の裏に当時の事が鮮明に映った。
「あの時、アヤカシは死者達の永遠を妨げていました。そして…愛する人達を害する存在へと貶められたのです」
 お盆の時期に現れた、遺骨を操るアヤカシ。そのせいで、村は甚大な被害を受けていた。
「アヤカシを退治した後、私達は遺骨を清めて埋葬しました。そこで弔いの舞いを捧げた私の姿を、村の方々が称して下さったものです」
 彼女が純白の翼を広げて踊る姿は、幻想的で美しい。その舞に込められた想いや祈りを、住人達は感じ取ったのだろう。
「この称号を以って名乗りを上げる事はありませんが…私を評して下さった方々への感謝の気持ちは、忘れることなく持ち続けていきたく思っていますわ」
 芙舞は目を開け、ゆっくりと翼に手を伸ばした。白梟のような羽は、一点の曇りや汚れもない。
「自らの白き羽に、人々の安寧の祈りを込めて…」
 この翼がある限り、彼女は今の気持ちを忘れないだろう。水面に波紋が広がるように、会場に拍手が広がっていった。
 正座して拍手を送っていた少女が、不意に立ち上がる。そのまま、客席からステージ上に移動。彼女はトリを飾る開拓者、七塚 はふり(ic0500)である。
「称号…ふーむ。それなりにありますが、気に入りは『常春の命の恩人』であります」
 少しだけ思案をめぐらせ、口を開く。ジト目で不機嫌そうな表情をしているが、機嫌が悪いワケではない。これが普通の顔なのだ。
「依頼主の常春殿を暗殺から守った際に、ご本人から賜った称号であります。もちろん、自分だけの手柄ではありません。御一緒した方々の努力によるものです」
 謙遜しているが、彼女は称号に見合うだけの働きはしている。はふりと仲間達、全員が協力した結果だろう。
「常春殿は某国のえらい人であります。性格的にもドえらい方でして、無茶をなさることが多いので…今後もついていかねば、と思っているのであります」
 散々な言われ様だが、事実だけに否定出来ない。とは言え、彼女は常春という人物を嫌っていないようだが。
「開拓者という仕事柄、人様のお役に立つ事が多いのですが、命の恩人とまでは中々なれないものであります。こそばゆいような、誇らしいような気分になるでありますね」
 表情は変わらないものの、はふりは人差し指で軽く頬を掻いた。もしかしたら…少々照れているのかもしれない。
 全員の話が終わり、開拓者10人がステージ上に並ぶ。彼方までブッ飛ばされたフランヴェルは壇上に居ないが…会場全体から、感謝の言葉と盛大な拍手が送られた。