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■オープニング本文 神楽の都で大規模な総選挙が行われるのは、周知の事だろう。祭り好きな住人達は盛り上がり、血気盛んな若者達は火花を散らし、都全体が盛り上がっている。 中でも、刷り師達は錦絵や瓦版の印刷で大忙し。目の回るような状況に、嬉しい悲鳴が上がっている。 時々、本物の悲鳴と怒声が混じっているが…聞かなかった事にしよう。 都が活気付くのは良いが、光ある所には必ず影がある。しかも、光の強さに比例した、暗く深い影が……。 「諸君! 我等が偉大なる国王様を、人気投票などという遊びの対象にして良いのか!?」 武天の、とある貴族屋敷。その大広間に、中年男性の声が響いていた。獅子のような鋭い眼光に、タテガミを思わせる金色の総髪。顔に刻まれたシワは、彼の年季を物語っている。 「答えは……断じて『否』! 国王の皆様に順位を付けるなど、失礼極まりない!」 拳を握り、興奮気味に叫ぶ男性。その声に応えるように、広間に集まった観衆が拍手や歓声を送った。 盛り上がる観衆を制するように、男性が片手を広げてゆっくりと左右に振る。その瞬間、室内は水を打ったように静まり返った。 「同志諸君! 今こそ、我々が立ち上がる時だ! 投票所を襲撃し、この馬鹿げた騒ぎに終止符を打とうではないか!」 叫びながら、男性が拳を突き上げる。と同時に、周囲から湧き上がる歓喜の声。この場にいる全員の気持ちが、今1つに纏まった。 彼等は、総選挙に反対する者達の集まり。自分達を『正義の獅子』と呼んでいる。 その中心人物が、演説をしていた男性…レオ。彼の呼びかけで、正義の獅子は急成長。今では、100人前後の集団と化してした。 団員達の声援を浴びながら、自室に移動するレオ。誰も居ない事を確認して扉に鍵を閉めると、机の引き出しから一枚の錦絵を取り出した。 そこに描かれていたのは…。 「あぁ、レナ・マゼーパ様ぁ…!」 ジルベリア帝国皇女、レナ・マゼーパ。実はこの男、レナの熱狂的ファンなのだ。 (総選挙を滅茶苦茶にしたら、貴女はどんな顔をするかな? 泣いて悲しむのか、怒り狂うのか…ふふふ) (むしろ、冷たい瞳で私を蔑んで欲しい! うん、それがイイ! 屈辱的な言葉の数々を、私にっ!) 妄想が止まらず、完全に『アッチの世界』に行ったレオ。病的と言うか、歪んでいるというか、何と言うか…出来れば関わりたくないタイプの人種だろう。 小一時間後。正気に戻ったレオは、自室を後にした。鍵を掛け忘れた部屋から、レナの錦絵やらその他諸々が見えているのも気付かずに。 |
■参加者一覧
荒屋敷(ia3801)
17歳・男・サ
菊池 志郎(ia5584)
23歳・男・シ
カリク・レグゼカ(ib0554)
19歳・男・魔
ナキ=シャラーラ(ib7034)
10歳・女・吟
鏡珠 鈴芭(ib8135)
12歳・女・シ
ドミニク・リーネ(ic0901)
24歳・女・吟
桧衛(ic1385)
14歳・女・サ |
■リプレイ本文 ● 総選挙で活気付く街の裏で、密かに策略を巡らせる者達が居る。人々に隠れ、目立たないように息を殺し、じっと『その時』を待っている。全ては、自分達が信じる正義のために。 盛り上がる人々を尻目に、1人の男性が路地裏に消えていった。豪華な身なりから察するに、上流階級の者だろう。その襟元で、『金の獅子のバッジ』が不気味に輝いている。 このバッジは、構成員の証。密かに、総選挙を潰そうとする者達…『正義の獅子』の。 構成員が路地裏を足早に進む中、道端に佇む少女が2人。それを気に留める事なく、男性は彼女達の隣を素通りした。 直後。上着を引っ張られ、男性の体が壁際に押し付けられる。次いで、冷たく鋭いモノが首筋に当てられた。 「ねぇ。キミ達の計画、詳しく教えてよ。言わないとどうなるか…分かってるよね?」 無邪気な笑顔とは裏腹に、脅しの言葉を掛ける鏡珠 鈴芭(ib8135)。その手には、投扇の柄に仕込んだ苦無が握られている。 突然過ぎる展開に面喰ったのか、男性は声も出ない。追い討ちをかけるように、桧衛(ic1385)がゆっくりと口を開いた。 「あたし達の捜査に協力すると無罪放免、しかも謝礼まで貰えるんだってさ。話してくれない?」 彼女の言葉で、男性の理解力がようやく追い付く。目の前に居る可憐な少女達は開拓者で、『正義の獅子』の存在がバレている。 男性は溜息を吐き、観念したように両手を上げた。抵抗する素振りは無く、鈴芭と桧衛の質問に答えていく。 必要な情報を引き出した後、2人は男性を縄で拘束し、バッジを没収。縄を噛まされてウ〜ウ〜唸っている構成員に可愛らしく謝り、桧衛達は駆け出した。 そこから十数メートル離れた路地でも、同様の事が起きていたりする。菊池 志郎(ia5584)は布と縄を手錠代わりに、構成員を捕縛。近くを通った同心に、身柄を引き渡した。 「どんな理由があっても、投票所を襲撃するのは許されない事です。頭を冷やし、反省して下さい」 言いながら、構成員からバッジを取り上げて襟元に装着。呼吸を整えながら精神を集中し、周囲の物音に耳を澄ませた。 ● ほぼ同時刻。『正義の獅子』の本拠地であるレオの屋敷に、別働隊の開拓者が侵入しようとしていた。 「本日は、お招きありがとうございます。ご期待に添えるよう、頑張りますね〜♪」 微笑みながら、ドミニク・リーネ(ic0901)は竪琴を軽く鳴らす。『招待された吟遊詩人』を装って、派手な衣装を着ているが…他の貴族達よりも目立っているかもしれない。 ドミニクの言葉を疑う事なく、門番の男性は彼女に笑顔を返した。 「それは楽しみですな。ところで…そちらのお嬢さんは?」 その視線が、ドミニクと同行している人物に向く。メイド服を着た、金髪碧眼の少女…ナキ=シャラーラ(ib7034)。どう考えても、レオの招待客には見えない。 「ご主人様のお世話をさせて頂いております。以後、お見知り置きを」 門番に向って、ナキは深々と頭を下げた。異国の少女が屋敷をウロウロしていたら、怪しまれるのは間違いない。だから、彼女は『ドミニクの御付き』のフリをするため、メイド服で来たのだ。 納得したように頷きながら、門番は鍵を開けて門を開放。2人の来場を促すように、手で合図を送った。 ナキとドミニクは一瞬だけ視線を合わせ、敷地内に足を踏み入れる。そのまま周囲を警戒しながら進み、屋敷の内部に入り込んだ。 室内では大勢の人々が入り混じり、独特の緊張感が漂っている。新たな来客があったとしても、それを気にする者は誰も居ない。 2人は人目に注意しつつ、屋敷を探索。倉庫のような場所に入ると、内側から鍵を掛けた。 「あ〜…! 堅苦しい言葉を使うのは疲れるぜ。さっさと、あのキモファンを捕まえるか!」 樽に腰を下ろして溜息を吐きながら、ナキは腕を回した。レオを捕まえるためとは言え、使用人のフリをするのは大変なのだろう。 「その前に…レオさんの部屋を探さないとね。ナキさんも、あそこに用があるんでしょ?」 クスクスと笑うドミニクに、不敵な笑みを返すナキ。レオ達の目論見を防ぐため、彼女達は『ある物』を探そうとしていた。目指すは、レオの部屋。2人は倉庫から出ると、探索を再開した。 ● 「おい、お前。花火ってのは何処だ?」 屋敷の窓から侵入した荒屋敷(ia3801)が、召し使いらしき女性に詰め寄る。多少無茶をしたのか、木陰に数人の衛兵がノビているが…見なかった事にしよう。 正午になったら、レオは屋敷から花火を上げる。それを合図に、構成員達は神楽の都へ移動を開始するのだ。花火の打ち上げを阻止すれば、移動を遅らせる事が出来るだろう。 とは言え…花火の置き場所を知っていそうな召し使いは、予想外の侵入者に完全に怯えているが。 「えっと、その…手荒な事はしませんから、教えてください…ね?」 口下手ながらも、必死に弁解するカリク・レグゼカ(ib0554)。召し使いは絞り出すような小さな声で、『地下倉庫』と一言だけ答えた。 それを聞き、荒屋敷とカリクが地下に向かって駆け出す。人目を避けるように移動しつつ地下倉庫に入ると、2人は片っ端から荷物を確認。 花火が見付かると、カリクはナイフで導線を切った。更に、荒屋敷が水を掛けて花火を湿らせる。これで、倉庫内の花火は全て使い物にならない。 が、既に必要な分が移された可能性もある。打ち上げ場所を探すため、荒屋敷とカリクは部屋を飛び出した。 ● 少しずつ花火の打ち上げ時刻が近づく中、志郎と鈴芭は街中を走り回っていた。目的は、構成員を探す事。そのために、2人は聴覚を研ぎ澄ませて周囲の状況に注意していた。 構成員達を発見したら静かに接近し、バッジを見せて『仲間だ』と思い込ませる。相手が油断したのを確認し、声をかけた。 「レオ様からの伝言です。『出発前に大事な話がしたいから、集まって欲しい』との事です」 無論、レオから伝言があるワケがない。構成員を一箇所に集め、一網打尽にするための嘘である。 だが、志郎の言葉を疑う者は誰も居ない。『正義の獅子』は100人以上の組織。大人数のため、互いの顔を覚えていないのだろう。 「集合場所は、いつもの屋敷だよ! 伝令役は間に合ってるから、すぐに向って!」 鈴芭に急かされ、慌てて駆け出す構成員達。時間的余裕が無ければ判断力が鈍るし、嘘がバレる可能性も減る。志郎と鈴芭の誘導で、街中から『正義の獅子』が次々に減っていった。 ● 「これは何の騒ぎだ!? 閣員、自らの持ち場に戻れ!」 吹き抜けになった広間に、レオの怒声が響く。その原因は、室内に集まった構成員達。出発時刻が迫っているのに、ほとんどの者が持ち場を離れている…この状況に、レオは苛立っていた。 動揺や不安が広がるのは、想像以上に早い。レオの言動に、構成員達は戸惑いを隠せずにいた。 「ですが、レオ様。伝令の者から『緊急の連絡があるから、至急屋敷に戻れ』との通達が…」 「馬鹿な! 私はそんな指示を出しておらんぞ!」 その一言で、室内が静まり返る。出していない指示と、街中を走り回っていた伝令役。この2つが意味する事は、1つしかない。 『何者かが、嘘の伝令で構成員を集めた』。 気付いた時には、もう遅い。広間に侵入した開拓者が入り口を閉め、鍵をかけた。 「動かないで! 僕たちは開拓者です! 皆さんの身柄は拘束させて頂きます!」 扉を背に、音吐朗朗と叫ぶカリク。フードで表情は良く見えないが、膝が若干震えている。どうやら、相当緊張しているようだ。 「もうお前らの行動はバレてんだ。捕まりたくなかったら、バッジ捨てて大人しくしやがれ!」 前向きな荒屋敷は、緊張や不安とは無縁である。カリクの前に出て、言葉と共に強烈な剣気を放った。その威圧感が、構成員達の闘争心を刈り取っていく。 が、中には強い精神力を持つ者も居るようだ。 「ふざけるな! このバッチは、俺達『正義の獅子』の誇り! 捨てるくらいなら、最後まで戦ってみせる!」 叫ぶや否や、荒屋敷に向って突撃。剣を抜き、全力で斬りかかった。 荒屋敷は不敵な笑みを浮かべると、斬撃を難なく避ける。そのまま左脚を軸に回転し、蹴撃を叩き込んだ。強烈な一撃で、構成員の体が後方に吹き飛ぶ。 「選挙反対は結構だが…暴力にゃ、暴力で対応させてもらうぜ!」 言葉と共に、魔槍砲を地面に突き立てる荒屋敷。その姿は、阿修羅のように荒々しく力強い。 自分達の不利を悟ったのか、数人の構成員が窓に向って走る。このまま、窓をブチ破って外に逃げるつもりなのだろう。 カリクは素早く床に手を突き、練力を送り込んだ。それが蔦となって具現化し、逃げる構成員の脚に絡み付く。 力の差は歴然。逃げる事すら出来ない。この状況でも、戦意を失わない者達が数十人。彼等は武器を手に、荒屋敷と対峙した。 『正義の獅子』はほとんど屋敷内に集まっているが、それを逃れた者も居る。馬の世話をしていた者や、開拓者に捕まった構成員を発見した者など、約20名である。 彼等は広間の様子を覗いていたが、開拓者が来た事を知って馬小屋に急行。自分達だけでも総選挙を潰すため、馬に飛び乗った。 「失礼。どこに向うつもりですか? 都に行く気なら、ここはお通しできませんが…!」 走り出そうとした馬の前に、志郎が立ち塞がる。温和な表情とは裏腹に、刀剣のような鋭い気迫。その威圧感に馬が怯え、動きが止まった。 しかし、数で言えば志郎は圧倒的に不利。彼の死角から、数匹の馬が駆け抜けた。一気に速度を上げ、敷地内を走っていく。 その正面から、桃色の風が吹いた。次いで、手綱が引っ張られて馬が暴れる。振り落とされないよう、構成員は必死にしがみついた。 「はい、そこまで! 開拓者、参上だよっ! 痛い目にあいたくなかったら、私の言うこと聞いてね♪」 微笑みながら、軽く手を振る鈴芭。彼女は高速で移動して馬に追い付き、手綱を引いて足止めしたのだ。 舌打ちしつつ、構成員の1人が馬を諦めて飛び降りる。着地と同時に腰の小刀を抜き、鈴芭に素早く突き出した。 彼女が反応するより一瞬早く、桧衛が間に割って入る。愛用の短刀を鋭く振り、構成員の小刀を弾き飛ばした。間髪入れず、脚を払って体勢を崩す。 「抵抗するのは自由でだけど…敵対するなら手加減しないからね?」 そう言って、桧衛は鼻先に短刀を突き付けた。今度こそ本当に観念したのか、構成員は両腕を上げる。 桧衛と鈴芭は縄で構成員達を縛り上げると、馬を引いて馬小屋に移動。戻った時には、志郎の手で構成員達が拘束されていた。 外の様子を覗いていたレオは、馬小屋の様子を目撃。屋敷の中も外も、開拓者の手が回っている事を知った。このままでは、捕まるのも時間の問題である。 『レナさまの錦絵に、おひげ描いちゃうわよ〜?』 悩むレオの耳に、頭上から女性の声が耳に届いた。反射的に視線を向けると、2階の通路の奥にドミニクの姿が。左手にはレナの錦絵を持ち、右手には筆を持っている。 「止めろ! 私のレナ様に汚い手で触るな!」 怒りの声を上げながら、レオは階段を駆け上がっていく。錦絵とは言え、レナの顔にイタズラ描きをされるのは許せないのだろう。 階段を昇り切った瞬間、彼の動きが止まった。視界に飛び込んで来たのは、レナの錦絵を頭部に装着したナキの姿。しかも、メイド服の。 「自分の行動が恥ずかしいと思わないのですか!? この変態!」 情け容赦ない言葉に続き、強烈な平手打ちが飛ぶ。ナキのビンタを喰らい、レオはバランスを崩して膝を突いた。その頬がみるみる紅く染まり、恍惚の表情に変わっていく。 「れ…レナ様! もっと私を叱って下さい! もっと、私を罵って下さいぃぃぃ!」 完全に『アッチの世界』に行ってしまったのか、不気味な程に喜びながらナキの脚に縋り付く。彼女はそれを払い退け、レオの背中を全力で踏み付けた。 普通なら嫌がって抵抗するが、彼にとっては逆効果。喜んで受け入れているようにしか見えない。お仕置きしているナキも、ノリノリで楽しんでいるが。 「た、大変だ、ヘンタイだー…こんな大人には、なりたくないなぁ」 独り呟くカリクだったが、この場に居る全員が同じ事を思っているだろう。その証拠に、構成員達は失望や落胆の表情を浮かべ、抵抗を止めている。 こうなる事を予測し、ナキとドミニクはレオの部屋から錦絵を失敬していたのだ。狙いは大成功だが……レオの醜態を見ていると、構成員に同情したくなってくる。 ● 意外な結末を迎えた、『正義の獅子』達。身柄を引き取るため、大勢の同心がレオの屋敷に到着した。 「やっぱり、お祭りは楽しくないと。邪魔者は見過ごせないね」 軽く微笑みながら、桧衛は拘束した構成員を引き渡す。彼女達の活躍で、総選挙はきっと楽しい催しになるだろう。 「祭りを不敬だと思うなら、然るべき場所に出て正々堂々意見すればいい。暴力で主張を通そうなんて、それこそ不敬に値する…僕はそう思うよ」 『正義の獅子』達に向って、自分の気持ちを伝えるカリク。その言葉が胸に響いたのか、構成員達は申し訳無さそうに俯いた。 もっとも…彼の想いが通じていない者も居るが。 「最後にいい思いしたんだ、感謝しろよな!」 ナキに尻を蹴られ、嬉しそうに微笑むレオ。もしかしたら…ナキの虜になってしまったのかもしれない。 「あはは♪ 面白い結果になったね。2人共、お疲れ様っ!」 レオの無様な姿を見ながら、楽しそうに微笑む鈴芭。そのままナキとドミニクに抱き付き、頬をプニプニと突っついた。 楽しそうな開拓者と、幸せそうなレオ。それを眺めていて、構成員達が冷静でいられるワケが無い。両腕を縛られた者が同心の静止を振り切り、レオに殺到した。 それに気付いたドミニクが、間に割って入って両手を広げる。 「待って! ここは許してあげて? レオさんに悪気は無かったと思うの。ただ、『大好き』って気持ちが歪んじゃったのよ」 乙女の必死な訴えに、構成員達の動きが止まる。彼等がレオを恨む気持ちも分かるが、『罪を憎んで人を憎まず』。ドミニクはそれを伝えたいのだろう。 「リーネさんの言う事も、一理あります。ですが…レオさんには『お仕置き』が必要ですよね?」 彼女の肩を軽く叩きながらも、サワヤカに微笑む志郎。その意図を理解したのか、開拓者全員で集まって話し合いが始まった。 数分後。皆で構成員のバッジを全て外し、レオの上着に装着。更に、首から『総選挙万歳』と書かれた布を下げ、同心に引き渡した。完全に晒し者である。 「おーい、みんなー! 投票忘れちゃ駄目だぜー!」 ニヤリと笑いながら、荒屋敷は構成員に投票を促す。もしかしたら…選挙当日は、投票所で彼等の姿を見掛けるかもしれない。 |