雪ダルマぱにっく
マスター名:香月丈流
シナリオ形態: ショート
危険 :相棒
難易度: 普通
参加人数: 8人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2012/01/21 23:28



■オープニング本文

「ま〜ま〜! 見て見て、雪だよぉ〜♪」
 空を見上げながら、少女が嬉しそうに跳びはねる。
「道理で冷えると思ったら……明日には積もるかもしれないわねぇ」
「そしたら、みんなで遊べるね!」
 寒さに身を震わせる母親とは対照的に、少女は目をキラキラさせている。『子供は風の子』というヤツだろう。冷たい雪も、子供にとっては遊びの道具でしかない。
「遊べるくらい積もると良いわね。今年も、一緒に雪ダルマ作ろうか?」
「あ〜〜〜! まま、雪ダルマさんが空飛んでる〜!!」
「何言ってるの? そんな事あるわけ……!?」
 絶句。
 母親が空を見上げると、そこには確かに雪ダルマが飛んでいた。しかも、大小様々なサイズが複数。その体から雪が舞い散り、大地を白く染めていく。
「え、え…えぇ!?」
 困惑して奇声を上げる母親。少女は興奮気しながら、ブンブンと手を振った。
「お〜い! 雪ダルマさ〜〜〜ん!!」
 大声で雪ダルマを呼ぶ少女。目が合った瞬間、雪ダルマは進路を変えて突進してきた。
「馬鹿っ! こっち来なさい!!」
 少女を抱き上げ、母親は家の中へ逃げ込む。雪ダルマはそれを追い駆けず、空の彼方へ消えて行った。
 今も、どこかで雪を降らせているのだろう……。


■参加者一覧
柊沢 霞澄(ia0067
17歳・女・巫
朝比奈 空(ia0086
21歳・女・魔
和奏(ia8807
17歳・男・志
ヘルゥ・アル=マリキ(ib6684
13歳・女・砂
エリーゼ・ロール(ib6963
23歳・女・騎
シフォニア・L・ロール(ib7113
22歳・男・泰
刃兼(ib7876
18歳・男・サ
ラグナ・グラウシード(ib8459
19歳・男・騎


■リプレイ本文

●冬の風物詩?
 綿のようにフワフワした雪が、太陽に照らされてキラキラと輝く。子供達が見たら喜んで駆け回りそうな光景だが、町民は家に引き篭もっていた。
 外に居るのは、彼等開拓者だけである。
「皆様、ご協力感謝致します。これで、多少は足元が良くなったはずです」
 そう言って、蒼 エリーゼ(ib6963)は深々と頭を下げた。
 町への被害を最小限に抑えるため、開拓者達が立てた作戦は『広い場所への陽動』。囮役の4人が町中のアヤカシを引き付け、その間に待ち伏せの4人は広場の雪を掻いて、足場を確保しているのだ。
「広場があったのは、不幸中の幸いですね。それにしても……」
 雪掻きを終えた柊沢 霞澄(ia0067)が、遠慮気味に苦笑いを浮かべる。その視線の先には……。
「くっ……わ、私の美的感覚が許さんが、寒いんだからしょうがないだろうッ!」
 ラグナ・グラウシード(ib8459)が声を上げる。寒さに弱い彼は、防寒用品を着こんでいた。が、それが致命的に合っていない。鎧に対し、マントと帽子がプリティー過ぎるのだ。
「好みは人それぞれですから…気に病む事はありませんよ?」
 朝比奈 空(ia0086)が、ラグナにフォローを入れる。少々イジケながらも、ラグナは酒瓶を取り出した。
「…少し飲むか」
 急速に体温を上げるのに、酒は最適である。小さめのお猪口に酒を注ぐと、一気に飲み干した。
「ラグナ様。お分かりだとは思いますが、戦闘に差し支えない程度にお願い致しますね?」
 明るい笑顔で、丁寧に忠告するエリーゼ。直後、騒音と共に聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「噂をすれば何とやら…どうやら、来たようですね」
 声の方向に視線を向け、空は兵装にゆっくりと手を伸ばす。霞澄とエリーゼも同様に身構え、ラグナは手早く酒瓶を片付けた。
「アヤカシになった雪ダルマの表情は、凶悪に変わったりするのでしょうか…?」
 素朴な疑問を口にする霞澄。その答えが返ってくる代わりに、アヤカシ達が姿を現した。

●雪の町で捕まえて
 時は少々遡る。
 人影の無い町の中を、縦横無尽に駆け回る者が4人。それを追う、空飛ぶ無数の雪ダルマ。白昼夢のような、現実離れした光景である。
「わぁ大変。オジサン、怖くて走れなくなってしまいそうだよ〜」
 ケラケラと笑いながら、シフォニア・L・ロール(ib7113)がアヤカシを誘導する。馬鹿にされているのが伝わったのか、雪ダルマの眉が釣り上がっているように見える。
「雪ダルマは作るモノだと思っていましたが、自然発生するものだったのですねぇ…」
 少々ズレた事を呟きながらも、囮を務める和奏(ia8807)。外見はボンヤリしているように見えるが、その動きは機敏で素早い。
「町への被害を抑えるためにも、広場へ誘導するのじゃ! 後で遊、ゴホン!」
 ヘルゥ・アル=マリキ(ib6684)が、わざとらしく咳き込む。4人はそのまま合流し、同じ方向に走って行く。
「誇り高き獅子の娘たるもの、戦の前に遊びの事など考えておらんぞ? …おらんぞ!?」
 頬を赤く染めながら、必死に弁解するヘルゥ。その様子は、歳相応に可愛らしい。
「この状況、どこから何にツッコミを入れればいいんだ……?」
 周囲の状態と仲間の会話を聞きながら、複雑な表情を浮べる刃兼(ib7876)。ここまでツッコミ処が満載だと、迷ってしまうのも無理は無いだろう。
「はははっ、細かい事を気にしたら負けなのだよ、坊や。さて、広場はどっちだったかな!?」
 走りながら、シフォニアは刃兼の肩を軽く叩く。そんな彼の問いに、和奏は正面を指差した。
「あの物見櫓を目指せば大丈夫です。あれは、広場に建っていましたから」
 町の中で高くそびえる物見櫓。通路を右に左に駆け抜け、そこに近付いて行く。無論、4人の背後には大量のアヤカシが付いて来ている。
「良し…作戦通りだな。取り逃しが無いよう、合流後は一気に退治しよう」
 刃兼の言葉に、静かに頷く3人。速度を落す事無く、そのまま広場へ飛び込んだ。

●雪『合戦』
 待ち伏せ班と囮班、合流した8人は顔を見合わせ、アヤカシと対峙する。その数、20以上。
 空は軽く手を合わせ、詠唱の言葉を口にした。彼女の頭上に灰色の光球が生まれ、アヤカシに向かって飛んで行く。それが触れた瞬間、雪ダルマの1体は灰と化し、黒い霧となって消えた。
 危険を感じたのか、雪ダルマの数体が上空に向かって飛び上がる。
「逃がしませんよ、地に落ちなさい」
 言葉と共に、空は地面に手を付く。精霊力で生み出された蔦が急速に伸び、空中の雪ダルマ1体を絡め取って引きずり落とした。
「空さんが作ってくれた隙、逃しはしません」
 和奏は刀に紅い炎を宿らせ、地面を蹴る。敵との距離を詰めると、紅い光が奔った。神速の斬撃が、アヤカシを両断したのだ。切断面から黒い霧が飛び散り、雪ダルマは地面に落ちて砕け散った。
「霧となる前に、アル=マリキの指揮術を目に焼き付けるのじゃっ!」
 アヤカシの死角に潜り込み、一気に接近するヘルゥ。巨大な魔槍砲を振り回し、アヤカシの1体を打ち砕いた。黒い霧が、天に昇りながら消えていく。
「合体して巨大化したり…しません、よね?」
 ぽつりと呟き、霞澄は手裏剣を投げ放った。音も無く飛来した手裏剣が、アヤカシを斬り裂いて雪の塊と化す。瘴気が空気に溶けるより早く、霞澄はエリーゼに触れて祈りを捧げ、精霊の加護を与えた。
「はははっ! 子供達と遊ぶ前にオジサンと遊ぼうじゃないか、アヤカシ共よ!」
 シフォニアは豪快に笑い、体勢を低くして地面を蹴る。素早く敵に接近すると、鉄拳を叩き込んだ。雪と共に黒い霧が飛び散り、空気に溶けていく。
 残った雪ダルマ達は2m程の高さまで浮遊し、半円を描くように陣を組む。眉を吊り上げながら両腕を振ると、周囲に強烈な吹雪が発生して8人を飲み込んだ。凍て付く寒さに紛れ、数本の氷柱が開拓者達に迫る。
「ふ……ふん、雪を降らすだけの能無しが! そんなところに浮いていないで、かかってきたらどうだ!?」
 寒さに身を震わせながら、ラグナは敵を挑発する。オーラで抵抗力が上昇しているとは言え、寒がりなのは変わらないようだ。挑発に乗って、3体の雪ダルマが彼に迫る。ラグナが兵装を振り回すと、刀身が敵を横に両断した。
 迫り来る2体の先手を取るように、刃兼は一気に加速して打ち掛かる。斬撃と共に練力を爆発させると、敵の体が砕け散って粉雪が舞った。霧が3箇所で立ち昇り、消えていく。
「空飛ぶ雪ダルマ、か。何でもアリだな、アヤカシってのは」
 刃兼は一人呟き、苦笑いを浮かべた。その隣をエリーゼが駆け抜け、敵との距離を詰める。力強く大地を蹴り、跳び上がって片手剣を構えた。
「跪け」
 冷たい呟きと共に、流れるような斬撃を放つ。緑色の剣閃がアヤカシを両断、彼女が着地するのとほぼ同時に、雪と共に瘴気が舞い散る。
 炎の代わりに精霊力を纏わせ、和奏は跳び上がって刀を振った。刀身が雪ダルマを両断し、白く澄んだ気が瘴気を浄化する。音も無く、2体のアヤカシが粉雪と化した。
「半分くらいは…倒せたでしょうか?」
「数など関係ないのじゃ! 本気の戦なら、敵は殲滅するのみっ!」
 和奏の問いに、吼えるように言葉を返すヘルゥ。投げ放たれた槍が雪ダルマを射抜き、魔槍砲の殴打が敵を砕く。2体のアヤカシは雪片に還り、大地に降り注いだ。
「ヘルゥさんの仰る通りですね。逃げられたら厄介ですし、ここは……!」
 空は足元の雪に手を伸ばし、硬く握り込む。それを放り投げると、雪玉は弧を描いてアヤカシに直撃。眉を吊り上げて迫り来る雪ダルマは、灰色の光球の餌食となって灰と化した。
「雪玉で誘き寄せるとは、面白いな。オジサン、ワクワクしてきちゃったぞ!」
 不敵な笑みを浮かべ、大地を蹴って跳ぶシフォニア。空中で体勢を整えると、裏拳と回し蹴りでアヤカシを砕いた。着地と同時に、瘴気が溶けて粉雪が舞う。
「あの……皆さん無理しないで下さいね?」
 霞澄がそっと手を合わせると、自身の体が淡く輝く。そのまま手を左右に広げ、光を周囲に開放した。優しい光が開拓者達を包み、肉体を癒していく。
 回復したのも束の間。アヤカシ達は再び吹雪を巻き起こした。強烈な冷気が肉体を冷やし、氷の粒が刃兼の兵装に絡み付いて刀身を凍り付かせる。
「ちっ! このまま叩くしかない、か……」
 舌打ちしつつ、刃兼は凍結した刀を振った。練力を伴った斬撃が雪ダルマを捉え、その体を叩き崩す。標的を変え、更にもう一撃。
 これで、敵の9割は姿を消した。勝利は目前かに思えたが……現実は甘くは無い。広場に、不穏な影が近付いて来た。
「増援ですか……目障りな」
 言葉を吐き捨て、エリーゼは剣を奔らせる。回避困難な斬撃が2体の敵を斬り裂くと、雪の塊が大地を転がり、黒い霧が溶けるように消えていく。
「まるで、烏合の衆だな。数だけで俺達を倒せるとでも思っているのか!?」
 ラグナの挑発に、2体のアヤカシが迫り来る。凍える両手で剣を握り直すと、迎え撃つようにそれを振った。横薙ぎが敵を上下に分断し、真下からの斬り上げが左右に両断する。
「残りは約15体か……みんな、ここは一気に決めるぞ!」
 刃兼は大きく息を吸い、大地を響かせるような雄叫びを上げた。咆哮が注意を引いたのか、大勢の雪ダルマが彼に迫る。刃兼は凍結した刀身に練力を纏わせ、先頭のアヤカシを叩き砕いた。
「ここで成敗じゃな♪ 全力でいくのじゃ!」
 無邪気な笑みを浮かべ、ヘルゥは槍を投げ放った。それが敵を撃ち抜くと同時に、魔槍砲で違う敵を殴打する。
「悪しき瘴気を浄化する、純白の精霊力……」
「白梅香、一緒に決めましょう」
 空と和奏の兵装に、白く澄んだ気が宿る。迫り来る敵に向かって、二人はほぼ同時に攻撃を放った。ほのかな梅の香を伴い、4体の敵が浄化されて大地に散らばる。
「皆の傷は、後で回復しますね…今は、敵を…」
 飛んで来る雪ダルマの動きを読み、手裏剣を投げる霞澄。鋭い切先が敵を貫通し、2体の敵が地に落ちた。
「散々冷やしてくれた礼だ。恨み…いや、騎士の力を受けるがいい!」
 鬼のような形相で剣を振るラグナ。冷やされた恨みを込めた剣撃が、飛来するアヤカシを両断。4つの塊が地面を転がった。
 刃兼の咆哮に引かれなかった敵が、上空から高みの見物を気取る。完全に油断している2体を、光の弾丸が撃ち抜いた。
「泰拳士が接近戦だけだと思ったら大間違いだよ、馬鹿め」
 落下する敵に、言葉を吐き捨てるシフォニア。光弾は彼が放ったのだろう。
 残った敵に向かって、エリーゼ流れるような斬撃を打ち込んで両断する。
「砕け散れ」
 更に、渾身の力を込めて兵装を叩き付け、敵の体を粉々に砕いた。
 周囲に散らばったアヤカシの残骸から、黒い霧が立ち昇る。それが空気に溶けて消えた時、広場にアヤカシの姿は無かった。

●生まれ変わった雪ダルマ
「とりあえず…周囲に敵は見当たりませんわね。念のため、町を見回って確認した方が宜しいかと」
 広場の周囲を見渡すエリーゼ。見える範囲にアヤカシの姿は無いが、どこかに潜んでいる可能性は否めない。
「同感だ。霞澄、瘴索結界を頼めるか?」
 刃兼の言葉に、霞澄は静かに頷く。彼女の体が微かに光って結界が張られると、8人は町を見回るために広場を後にした。
「まったく、あの雪ダルマ共め…! おかげで、風邪をひくところだった……」
 前言撤回。
 ラグナは広場の隅で震えながら、再び酒を口にした。冷や酒なのが少々不満そうだが。
「アヤカシの姿は見当たりませんね…さっきの戦闘で、全て倒せたんでしょうか?」
 周囲を見渡しながら、和奏が呟く。彼の言う通り、アヤカシの姿も影も見当たらない。視線を霞澄に向けたが、彼女はフルフルと首を横に振った。
「ふむ…雪の中での戦を雪合戦と言うならば、砂漠での戦は砂合戦とでも言わんとならんのぅ!」
 興奮気味に口を開くヘルゥ。どうやら、さっきの戦闘を『雪合戦』と勘違いしているようだ。
「ヘルゥさん、それは違いますよ? 雪合戦というのは、雪玉を投げ合うゲームの事です」
 優しく、冷静にツッコミを入れる空。新事実にショックを受けたのか、ヘルゥは驚愕の表情で固まってしまった。
 そんな7人の耳に、広場の方から楽しそうな声が聞こえて来た。視線を向けると、子供達が雪の中で遊んでいるのが映る。
「村の子供達、でしょうか…? 楽しそうですね…」
 無邪気に遊ぶ子供達に、優しい視線を送る霞澄。いつショックから立ち直ったのか、ヘルゥが横を駆け抜ける。
「やっておるのぅ。私も参加するぞ! 兄ぃ姉ぇの皆も来るのじゃ! 無論、おじぃもじゃぞ!」
 一旦止まって振り向き、声を掛けて再び駆け出すヘルゥ。6人は顔を見合わせて軽く笑みを浮かべると、後を追うように広場へ駆け出した。
「…熱燗が飲みたい」
 遠い目をしながら、ぽつりと呟くラグナ。どうやら、雪はもう勘弁なようだ。
 そうとは知らず、子供達は元気にハシャいでいる。それに負けないくらい、シフォニアも目立っているが。
「ほら、三段スノーマンだよ〜。君達も、オジサンに負けないくらい頑張ってくれたまえ!」
 自分の作った雪ダルマを、自慢げに披露するシフォニア。その大きさに、子供達の間から歓声が上がる。
「シフォニア様、あーん……」
 イチゴシロップをかけた雪を、スプーンですくって口元に運ぶエリーゼ。彼は優しい笑みを浮かべ、それを頬張った。
「ん、ありがとうエリーゼ……怪我、しなかったかい?」
 そう言って、シフォニアはそっと彼女の頬に手を伸ばし、優しく撫でる。漆黒のカップルを冷やかすように、子供達がヒューヒューと口笛を吹いた。
 違う場所で、再び大きな歓声が上がる。その中心に居るのは、和奏。最初は雪ダルマを作っていたのだが、持ち前の器用さが大爆発し、美術品のような美しい雪像が出来上がっていた。
「雪で遊ぶのは、意外と楽しいですね…冷たいけど」
 優しい笑みを浮かべる和奏。その奥では、小さな兄妹が雪ダルマを作っていた。だが、雪玉を大きくし過ぎたのか、持ち上がらないしバランスが悪い。困っている兄妹の横から霞澄が手を伸ばし、雪玉に木の枝を埋めて顔を描いた。
「こうすれば、親子ダルマですね。風邪を引かないよう暖かくして下さいね…?」
 優しく語り掛け、笑みを送る。その表情に釣られたのか、兄妹の顔にも笑みが浮かぶ。そのまま、雪合戦の輪の中に走って行った。無論、ヘルゥは既に大活躍している。
「戦うにも遊ぶにも、一生懸命だよな、お前は」
 彼女の頭を、刃兼が『わしゃっ』と撫でる。その様子は、実の兄妹のようで微笑ましい。
「凄い数になりましたね。私達が倒した数よりも多いかも…」
 周囲を見渡し、優しく微笑む空。そこには、無数の雪ダルマが立っていた。今度は、平和の象徴として人々を見守ってくれるだろう。