|
■オープニング本文 天儀の代表的な祭りの1つ、七夕。起源や風習に多少の違いはあるが、笹を飾って願いを書いた短冊を吊るすのは、どの地域でも同じだろう。この時、短冊に書いた願い事は叶うと言われているが…。 「何故だ……七夕を一週間も過ぎたのに、何故俺の願いは叶わない!?」 悔しそうに奥歯を噛み締めながら、自宅の壁を叩く男性が1人。その視線の先には、大量の短冊が吊るされた笹が置かれている。短冊の数は10枚や20枚ではない。多過ぎて、笹の葉が見えない程である。 「くそ…彦星と織姫だけ仲良くしやがって……『俺には独りがお似合い』ってコトか? 馬鹿にしやがって…!」 ワケの分からない逆恨みの言葉をしながら、再び壁を強打。願いが叶わなかったのが、相当不満なようだ。ちなみに、彼が書いた内容は…。 『今年こそ彼女が欲しい!』、『美女にモテモテで、もう手がつけられない』、『リア充になって爆発したい』、『彼女が多過ぎて、全俺が泣いた!』等々……見ている方が恥ずかしくなるような事ばかりだ。 モテなくて彼女が居ない事に対するコンプレックス、叶わなかった願いに対する怒り、幸せそうな恋人達への嫉妬…そんな負の感情が高まり、膨らんでいく。 直後、笹の周りに暗紫色の霧が大量に発生。その全てが笹飾りに吸収され、宙に浮いた。 アヤカシは人間そのものを餌にしているが、負の感情も喰らう。恐らく、彼の嫉妬や怒りは絶好の餌だったのだろう。それを喰らい、アヤカシは笹に憑りついた。 今度は、周囲に恐怖を振り撒くために。 「うわぁぁぁぁぁ!?」 笹飾りの異変に気付き、男性は腰を抜かして情けない悲鳴を上げた。彼が見上げる中、笹から短冊が外れて周囲に飛び散っていく。それが牡牛の上半身と化し、街中に入り乱れた。 予想外の事に、混乱が急速に広まっていく。幸いな事に、牡牛の動きは遅くて単調なため、人的被害は少ない。とは言え、充分過ぎる程に迷惑な状況ではあるが。 |
■参加者一覧
紅咬 幽矢(ia9197)
21歳・男・弓
晴雨萌楽(ib1999)
18歳・女・ジ
杉野 九寿重(ib3226)
16歳・女・志
ナキ=シャラーラ(ib7034)
10歳・女・吟
ラグナ・グラウシード(ib8459)
19歳・男・騎
薄雪 綾(ic0067)
17歳・女・シ
松戸 暗(ic0068)
16歳・女・シ
白葵(ic0085)
22歳・女・シ
カルツ=白夜=コーラル(ic0360)
28歳・男・泰
ウルスラ・ラウ(ic0909)
19歳・女・魔 |
■リプレイ本文 ● 街の北側から押し寄せる、牡牛の姿を模した異形達。住人達が大通りを逃げ惑う中、1人の女性が足を取られて派手に転んだ。それに気付いた彼氏が駆け寄り、手を貸して立たせる。 次の瞬間、2匹の牡牛が彼等に向かって突進した。瘴気を纏った角が、急速に迫る。それが届くより早く、大きな影が間に割って入った。 「くっ…『りあじゅう』を狙うとは、この牛ども、なかなか分かっているな」 苦笑いを浮かべながら、ラグナ・グラウシード(ib8459)は剣を盾代わりに構える。牡牛2匹の突進を受け止めると、奥歯を噛み締めて両腕に力を込めた。 「だがな、アヤカシよ…女性を狙うんじゃない! 『りあじゅう』の、男だけ狙わんかッ!」 若干問題発言をしつつ、怒りの形相で牡牛を弾き飛ばす。そのまま大きく踏み込み、刀剣を鋭く薙いだ。真紅の刀身が牡牛を斬り裂き、瘴気に還す。それが空気に溶けて消えると、核となっていた短冊が地面に落ちた。 「相手がアヤカシなら、問答は不要ですね。只管に、斬り伏せます…!」 「同感。何か、身につまされる思いがするけど…露払いしないとね」 アヤカシの存在を探知した杉野 九寿重(ib3226)と紅咬 幽矢(ia9197)は、牡牛の大群と対峙。迎え撃つように、兵装を構えた。 少々苦笑いを浮かべながらも、幽矢は矢を纏めて弓に番える。狙いを定める事なく、一気に射ち放った。弦を離れた矢が、雨の如く牡牛達に降り注ぐ。 ほぼ同時に、地面を蹴って駆け出す九寿重。両手の刀に精霊力を纏わせ、敵集団の中で鋭く奔らせた。弓撃と斬撃が入り乱れ、アヤカシが短冊を残して消滅していく。 3人の活躍で牡牛達が減る中、大群の一部が進行方向を変え、脇道に入った。開拓者との戦闘を避けたのかもしれないが、そう簡単に逃げられるワケがない。 「どこから湧いたか知らないが…誘導する手間が省けた。纏めて消し去ってやろう」 通路の先で待ち構えていたのは、ウルスラ・ラウ(ic0909)。魔導書から強烈な冷気が吹き出し、吹雪が広範囲に広がって牡牛達を飲み込む。凍て付く寒さが敵を凍り付かせ、次々に砕け散った。 運良く凍結を免れた牡牛達は、地面を蹴って跳躍。屋根に着地し、脱兎の如く駆け出した。 直後、漆黒の風が吹いてアヤカシを斬り裂いていく。瘴気が舞い散る中、松戸 暗(ic0068)の姿がそこにあった。 「我が愛刀のサビにしてくれる…いくぞ、牛ども!」 斬撃に次ぐ斬撃。気の流れを制御して瞬間的に加速し、刀を奔らせる。全てを瞬断する様子は、まるで漆黒の嵐のようだ。 吹雪と嵐が牡牛達を瘴気に還すと、ウルスラと暗は大通りに向かって駆け出した。敵の不意討ちを警戒し、周囲に注意を向ながら走り抜ける。数分もしないうちに、彼女達は大通りへと到着した。 幽矢達3人が戦闘を終えた直後だったのか、空中には瘴気が舞い、地面には短冊が大量に散らばっている。暗は逃げ遅れた一般人に歩み寄り、声を掛けた。 「この辺りは危険でござる。街の南側なら、比較的安全でござるよ。さ、早く」 暗に促され、住人達が避難していく。周辺に一般人もアヤカシも居ない事を確認し、九寿重は地面の短冊を1枚拾い上げた。そこに書いてあったのは、カップルを誹謗するような内容。 「七夕は、ある意味季節柄みたいなものですが…取り違えてる様なので困ったものですね」 深い深い、九寿重の溜息。七夕を勘違いしている事に呆れ、落胆しているようだ。彼女の隣で、ウルスラも短冊を拾い上げる。 「この『薄ら寒い短冊』を書いた奴は、殺っちゃった方が今後の為になるかもね…リスクは早期に断っておくに限る」 自身の感情を律し、自他共に厳しいウルスラは、他人の劣等感を理解出来ないし、するつもりもない。極端な発想だが、同様の事件が起きないよう、原因を排除しようと考えているのだ。 「何故だろう…すごく、胸が締め付けられる…何と言うか、その…切ないな、うさみたん」 散らばった短冊に視線を落としながら、ウサギのヌイグルミを抱き締めるラグナ。彼も同じ事で悩んでいるため、共感しているのかもしれない。 「念のために聞きたいんだが…ラグナが痛々しく見えるのは、あたしの気のせいか?」 筋肉質で長身の男性が、涙目になってヌイグルミに語り掛けている…そんな光景を目の当たりにしたら、誰でもウルスラと同じ感想を言うだろう。 「気のせいではないと思いますが……触れない方が無難だと思いますよ」 そう言って、九寿重は苦笑した。状況的に、ラグナにかける言葉が見付からない。だったら、生暖かく見守るのが得策だろう。 微妙な空気が流れる中、敵の増援が大通りに押し寄せて来た。 ● 大通りで激戦が繰り広げられている頃、街の広場でも開拓者達が行動を起こしていた。敵の『カップルを狙う』という習性を逆手に取り、囮になる作戦である。 「アミール様…今日は、やっと…誰にも邪魔されずに、ご一緒できますねっ…」 迫真の演技で、熱い視線を向けるモユラ(ib1999)。踊り子のようなドレスを身に纏い、アル=カマルの平民を演じている。 男性役をしているのは、ナキ=シャラーラ(ib7034)。髪を纏めてターバンを被り、豪華な衣装と装飾品で飾った姿は、砂漠の王子に見える。 ちなみに、『アミール』は囮作戦での偽名で、アル=カマルでは『王族』を差す言葉でもある。 「モユラ…さあ顔を見せて。貴女は僕の太陽だ。貴女の顔が見えないと、僕の世界は全ての輝きを失ってしまう…」 歯の浮くようなセリフを、平然と言ってのけるナキ。敵を誘き寄せるため、自身の声を北側に飛ばす事も忘れない。 2人は作戦中だが、何も知らない一般人は広場に近付いてくる。彼等を誘導するのは、カルツ=白夜=コーラル(ic0360)の役目だ。 「此処は危険だ、避難した方が良いよ。綺麗なお嬢さんに、傷が付いては大変だ」 爽やかな笑顔に、穏やかな口調。端正な顔立ちも相まって、カルツに不信感や不快感を抱く者は居ない。 彼の活躍もあり、囮の2人は順調に盛り上がっている。ナキはモユラを引き寄せ、力強く抱き締めた。 「あ…やだ、アミール様ったら、こんな所で…あたい、恥ずかしい…っ」 最高の笑顔を浮かべているが、モユラの顔は真っ赤になっている。自分の言動も、ナキの言動も、照れ臭くて仕方ないようだ。 「ああ、モユラ…モユラ! 何度抱き締め、口付けても、まるで足りはしない! もっと、貴女が欲しい!」 そんな事は一切気にせず、役に入り込んで暴走気味のナキ。間違い無く、聞いている方が恥ずかしい。 彼女達の熱演に惹かれたのか、周囲から牡牛が急接近。広場近隣の通路に居たカルツに、突進してきた。 「猪突猛進…おっと、これは牛だったか。まぁ、潔い攻撃かもしれないが…な」 不敵な笑みを浮かべ、軽快な脚捌きで体当たりを避ける。二本一対の斧を鋭く振り、擦れ違い様に斬り裂いた。強烈な斬撃で牡牛が瘴気と化す中、違う敵が横からカルツに迫る。 カルツは左脚を後ろに下げ、それを軸にして回転。銀糸のような頭髪を舞わせながら、闘牛士のように突進を回避した。 違う通路から、敵の大群が広場に押し寄せる。牡牛の接近に気付き、演技を中断する2人。ナキはモユラを庇うように立ち、華麗なステップを踏んだ。 「君達は運が良い。今日は特別に、この『素晴らしきアミール・ナキ』の舞いを披露して差し上げよう!」 ニヤリと笑いながら、リズミカルに指を打ち鳴らす。俗にいう指パッチンだが、その音が楽器のように音階を奏でた。激しい狂想曲で精霊達が荒れ狂い、敵を内部から破壊して瘴気に還していく。 周囲のアヤカシを一掃しても、暴れる精霊を鎮静化させるため、演奏は止められない。こういう状況に限って、運悪く増援が出現。攻撃出来ないナキに向かって、牡牛達が殺到した。 「アミール様、あたいがお守り致します……な、なんてねっ!」 照れ笑いしながら、モエラがカードを投げ放つ。四辺が鋭利に研ぎ澄まされた暗器が空を切り、敵の体を貫通。核となっている短冊を斬り裂き、牡牛を消滅させた。投擲を受けても倒れない敵には、忍刀で追撃を放つ。 1体ずつ確実にアヤカシを撃破するモユラだが、増援の数は相当多い。どうやら、2人の囮作戦が予想以上に効果的だったようだ。刀を振るうモユラの顔に、焦りの色が浮かぶ。 「大丈夫かい? 俺も加勢させて貰うよ。女性を守るのは、俺の役目だからね」 彼女達の不安を掻き消すような、穏やかな声。通路に居たカルツがアヤカシの集団を突破し、救援に駆け付けたのだ。 「助かるぜ。よっしゃ、モテねえ奴の負の感情なんざ、一気に蹴散らしてやろうぜ!」 精霊を鎮静化したナキが、気勢を上げるように叫ぶ。モユラとカルツは力強く頷き、3人は兵装を構えて直した。 ● 「にゃん…にゃん…にゃんこが歩く…屋根の上♪」 「にゃーん♪ やだもう…しろにゃー、かっわいいー♪」 屋根の上から響く、楽しそうな会話。その陽気な声とは裏腹に、2人は屋根の上を高速で走り抜けていた。しかも、寄り添ってイチャつきながら。彼女達は『黒猫の獣人』で、『シノビ』という共通点があるため、友達として気が合うのだろう。 一見すると遊んでいるように見えるが、彼女達の目的はアヤカシ発生の元凶を叩く事。そのために、笹飾りのある街の北側を目指しているのだ。 順調に屋根の上を飛び跳ねていたが、着地に失敗したのか、薄雪 綾(ic0067)が足を滑らせて転倒。屋根を滑り落ちていく。 咄嗟に、白葵(ic0085)は右手で屋根の棟を掴み、左手を綾に伸ばした。間一髪の処で2人の手が繋がれ、落下を免れる。 「あやにゃん! ふぁいとぉー?」 「いっぱーっつ! …いっぱーつ?」 鋭気を上げるため、声を掛ける白葵。反射的に言葉を返し、綾は手を引っ張って体勢を立て直した。何故自分が『一発』という返事をしたのか分からず、不思議そうに小首を傾げているが。 その様子に、白葵が笑みを零す。互いに怪我が無い事を確認すると、2人は再び屋根の上を疾走した。 徐々に、目的地である街の北端へと近付いていく。次にすべき事は笹飾りの捜索だが、その必要は無かった。遠目からでも、笹が瘴気を纏って浮遊しているのが見えているからだ。 「分かり易いくらい、怪しい笹だね。サクッと倒しちゃおうか」 綾の言葉に、白葵が静かに頷く。2人が屋根から飛び降りて走る速度を上げると、笹から短冊が外れ、数体の牡牛が姿を現した。 だが、2人の眼中に敵の姿は無い。あくまでも、狙いは笹飾りだけなのだ。牡牛の体当たりを、舞うような動きで避けていく。彼女達の狙いに気付いたのか、進路上に牡牛が生み出され、道を塞いだ。 直後、右側の家屋の屋根から、牡牛に向かって手裏剣や苦無が降り注ぐ。 「大丈夫でござるか? 微力ながら、助太刀致す!」 叫びながら、再び投擲を放つ暗。牡牛対応は仲間に任せ、救援に駆け付けたのだ。暗の攻撃で敵の大半が消滅し、笹までの道が拓ける。 綾は地面を蹴って加速し、通路をこじ開けるように短刀を奔らせた。薄く鋭利な刀身が、周囲の牡牛を斬り裂いて瘴気に還していく。 「ふっふーん♪ 外さへんで!」 言いながら、白葵は飛礫を投げ放った。小さな石立が、牡牛の隙間を縫うように飛来。そのまま笹飾りに連続で命中し、真っ二つにヘシ折った。 残骸が地面に落下し、瘴気が抜けて空気に溶けていく。同様に、短冊からも瘴気が抜け、牡牛達が次々に消え去った。 その一部始終を、コッソリ覗いていた者が1人。今回の事件を起こした、笹飾りの持ち主である。開拓者達に見付からないよう、静かに逃げて行く。 「はい、ストップ。ちょっと待ってもらおうか」 駆けつけたカルツが、その進路に立ち塞がる。見付かった事で観念したのか、男性は大人しくお縄についた。 ● 「牡牛が、消えてく……きっと、みんなが笹を処分したんだねっ!」 突然消滅を始めたアヤカシを眺めながら、歓喜の声を上げるモユラ。彼女達は笹を破壊し易くするため、囮作戦を続けていたのだ。 その役目も終わり、ナキは指を鳴らす。一瞬で男装を解き、視線をモユラに向けた。 「あたし達の魔法も解ける時間だな。楽しかったぜ♪」 満面の笑みを浮かべ、モユラの頬に不意討ちのキス。恥ずかしさが頂点に達したのか、モユラは耳まで真っ赤になった。 ● 街の北側には、残り8人の開拓者が集まっていた。笹飾りが破壊された事と、男性が拘束された事を確認し、誰もが胸を撫で下ろす。 「お前か、この短冊を書いたのは……安心しなよ、楽に逝かしてあげるから」 言いながら、ウルスラは短剣を構えた。前に彼女が零した言葉は、嘘や冗談ではない。100%本気で、殺っちゃおうとしている。 「ちょっ…ウルスラ、ストップ! 早まっちゃ駄目だ!」 「そうでござる! 一般人を手に掛けるなど、大問題でござるよ!」 ウルスラが本気なのに気付き、幽矢と暗が慌てて止めに入る。それでも彼女は止まらず、暗と幽矢は力尽くでウルスラを拘束。引きずるように、男性から遠ざけた。 予想外の事態に見舞われたが、最悪の事態だけは何とか回避。白葵は軽く咳払いし、男性に歩み寄った。 「で…あんた自身は何か努力ってしたん? してないやろ? 自分磨いて、えぇ男になって…告白の1つくらい頑張り!」 叱咤の言葉が飛び出すかと思ったが、彼女が口にしたのは、真逆の激励。寂しさに耐えられず、事件を起こしてしまった…そう考えると、白葵は彼を憎めなかった。 「貴殿の気持ち、心の底から良く分かるぞ。だがな…あまり多くの事を望んでも、天空のりあじゅ…いや、彦星と織姫も困惑するだろう……」 共感の言葉を口にし、ラグナは1枚の短冊を差し出した。そこに書かれていたのは『愛をください』の一言。次の瞬間、彼と男性の心は完全に通じ合った。 「モテないねぇ……近付けない俺よりは、良いと思うんだけどね」 熱い視線を交わすラグナ達を眺めながら、苦笑いを浮かべるカルツ。過去のトラウマが彼を縛り、女性に対して激しい苦手意識を抱いているのだ。紳士的な言動を見せているが、接触するような事は絶対にしない。 「あやにゃんは、好きな人とかおらへんの?」 「やーだー! しろにゃーの、いっけずー♪」 捕縛された男性にジト目を向けながら、白葵とガールズトークに花を咲かせる綾。2人で尻尾を動かし、ハートマークを作っているのは、ある意味嫌がらせかもしれない。 「やれやれ、人騒がせな方でしたね。念のため、私は街中を見回ってきます」 軽く溜息を吐きながらも、九寿重は軽く微笑む。大変な事件だったが、人的被害も物損被害も無い。街の安全が確認されれば、住人達も安心するだろう。 見回り後、10人はギルドに帰還。捕縛した男性を突き出し、事件は解決して幕を下ろした。 |