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■オープニング本文 越してきたばかりなので、まだ界隈の子たちと打ち解けることが出来ないその子は、一人で石畳に絵を描いていた。 通りの向こうから、真っ赤なかつらに笑い顔の化粧をしたピエロが、陽気にジャグリングしながら歩いてくる。 子供の前まで来ると足を止め、にっこり。 ジャグリングの輪をだぶだぶの服の中に入れ込み、代わって飴玉の袋を出してくる。 『ぼうや、一人かい? 向こうで面白い催しをやっているよ。暇だったら、見に来てくれないかな?』 ● 「エーリカさん」 一応恋人なんだろうロータスが語尾を上げて来るときは、大抵ろくでもないことを考えている。 それを理解しているからエリカは、眉間にしわを寄せた。 「何よロータス」 「おや、機嫌が悪そうですね。折角興味深い記事を見つけたから、教えてあげに来たのに」 「あんたが面白いと思う記事なんて、どうせろくなもんじゃないでしょ」 推理ごっこするのに格好なネタでも見つけたのか。 そんな彼女の読みは、完全に当たっていた。 「見てくださいよ、これ」 嬉々として彼は持ってきた新聞を見せた。 日付は昨日だ。 指さすところは大見出し。 『児童の惨殺死体、下水道より発見される』 「…私こういう話好きじゃないんだけど」 「まあまあ、続きを読んでみてくださいよ」 『ジェレゾ南区カッツェ通りにて数日前より、下水が流れにくくなるという事態が起きていた。住民の苦情により関係者が調べたところ、奥の方に何かが詰まって流れを悪くしていることが判明。取り除いてみたところ、行方不明となっていた近隣の男児であることが判明した。遺体は腹部に二か所刺し傷があり、血と内蔵が全て抜き取られていた。その特異さから当局では、猟奇犯、アヤカシ、両方の観点から捜査を行っている』 「胸くそ悪い事件ね」 「そうでしょうとも」 ロータスはにやりとした。 そして今度は、紙の黄ばんだ雑記帳を出してくる。 「これね、ざっと30年前の日記。蚤の市で手に入れまして。裏表紙に著者名書いてありますよ。マックことマクシミリアン・ハーディー。11歳。お住まいはカッツェ通り六番地――今、商業施設になってる地域ですね」 「誰か知ってる人?」 「いいえ、全然知らない人」 「よくそんなの買ってくる気になれるわね。面白い?」 「ええ。面白いですよ。他人の私生活覗き見してる感じで。でね、この中に、今回の記事と関係ありそうなことが書き込まれているんです。とりあえず…ほら、ここ」 促され頁を開くと、子供の字で次のように書かれている。 『きょういなくなったトーマスがみつかった。おなかにあなをあけられて、からだのなかのものぜんぶとられて、みいらみたいになって、げすいこうにつめこまれていた。あいつはやっぱりいるんだ。ぼくたちをみているんだ。なんどもそういうのに、ぱぱやままたちはしんじてくれない。こんなときにくだらないことをいうなとぶたれた。なんてものわかりがわるいんだろう。ベックもケティもおなじだったそうだ。だれもほんきにしてくれない。こうなったらぼくたちはきょうりょくしてあいつをやっつけるしかない。でないと、ぼくたちもたべられてしまう。あいつのすんでいるところはわかっている。だから、そこに、あぶらをまいてひをつけよう。』 読み終えて顔を上げたエリカは、訝しげに聞く。 「…どういうこと?」 「さあねえ。今のところ資料が少なすぎて僕にもなんとも。ただ、アヤカシなら退治しないとって思いません?」 「そりゃ思うけど」 「なら、もっと詳しく調べてみないといけないと思いません? とりあえずこれを書いた人間のことから」 「…なんで一人でやらないのよ」 「いや、もしもの時僕は戦えませんので」 ● 最初の事件があってから間を置かず、その次、そしてまた次と同様の児童誘拐殺人が起き、新聞紙上が一層賑わい始めた頃。 ジェレゾのとある寂れた喫茶店に、3人の中年男女が集まっていた。 年の頃は皆40代ほど。 「髪が薄くなったわね、マクシミリアン」 「キミこそ太ったね、ケティ」 「当然でしょう、子供が2人もいるのよ。ベックは離婚したんだった?」 「ああ、そうだ。こうして会うのは何十年ぶりかな…」 ぼそぼそ近況を話してから彼らは、本題に入る。 「あいつだ…あいつが戻ってきた…やっぱりあの時あいつは、あのピエロは、死んだわけじゃなかったんだ…」 |
■参加者一覧
鈴木 透子(ia5664)
13歳・女・陰
和奏(ia8807)
17歳・男・志
劫光(ia9510)
22歳・男・陰
ニーナ・サヴィン(ib0168)
19歳・女・吟
マルカ・アルフォレスタ(ib4596)
15歳・女・騎
霧雁(ib6739)
30歳・男・シ
松戸 暗(ic0068)
16歳・女・シ
多由羅(ic0271)
20歳・女・サ |
■リプレイ本文 マーチン邸においての調査結果報告。 ●マルカ・アルフォレスタ(ib4596)。 大帝陛下のお膝元、ジェレゾでこのような事件が起こるとは、まさか犯人はジルドレ公のような変態小児性愛野郎…は、わたくしとした事が、なんてはしたない言葉を…。どうぞお忘れくださいまし。 私は鈴木様、松戸様と協力し、日記の筆者であるマクシミリアン様を探しに出掛けました。 現在彼は、カッツェ通りに住んでおりません。 都を去り引っ越していたのです。今からそう、20年ほど前に。 ケティ様、ベック様もご同様でありました。 しかし幸いにもマクシミリアン様は、ご商売の関係上、再び都に戻られておりました。 ケティ様、ベック様もつい数日前から、都に逗留している由にございます。 それを突き止めたわたくしたちは、まず松戸様が偶然を装い彼らと接触を図った後、改めてわたくしと鈴木様が訪問するという段取りにいたしました。 マクシミリアン様たちは30年前、今回の殺人犯とおぼしきものに遭遇し、それと戦われました、 しかし、とどめはさせていなかったようなのです。 そのあたりの経緯は鈴木様、松戸様からお話があるものと思います。 わたくしはその後霧雁様と共に治安業務を司る役所へ向かい、かつての事件の資料を閲覧させてもらいました。ええ、背に腹は代えられませんので、はしたないとは知りつつも、少々地位を利用させていただきました。 その際役所の方、薔薇酒はお受け取りなされませんでしたの。賄賂になる可能性があるからと。彼らの仕事に対する姿勢は、確かなものですわ。 とまれそちらについては霧雁様からご説明があるものと思いますから、わたくしはこれを紹介いたします。 警察機関にありました、火災事故の記録の写しです。 ――983年11月3日。カッツェ通り下水溝より、明け方、突如異臭と黒煙吹き上がる。何物かが下水溝に可燃物を投げ込んだ由。1時間ほど続いた後、自然鎮火―― ええ、これはマクシミリアン様たちがなされたことです。 「あいつ」は地上でなく、地下にいたのです。 ●鈴木 透子(ia5664) この事件のことを知ったとき思いました。「あたしの領分かもしれないです」と。それはきっと間違っていません。 マルカさんが言われましたように、今のカッツェ通り六番地に皆さんは住んではいませんでした。 役所や小学校、昔から住んでいるお年寄りの方から得られた情報、そして松戸様が突き止めてくださった情報により、あたしたちは彼らに行き着きました。 「あいつ」が一体どこから来たのかは、分からないそうです。どうしてこの地を選んだのかも。 あの人たちが「あいつ」を初めて見たのは、市街パレードでだそうです――30年前と言えば天儀との空路が開かれたばかりの頃であるから、そういった催しが多かったとか。 「あいつ」はピエロの姿をしていたそうです。そしてパレードが終わっても、ずっと界隈に居残っていたそうです。 マックさんたちは好奇心を刺激され、一体何者なのか正体を突き止めようとしました。 そうしたら下水溝から出てくるピエロを見てしまった。その際トーマスさんが捕まり、一瞬で下水溝に引きずり込まれた。 人を呼ぶより何より怖くなってその場を逃げ出し、家に戻って家族の方に話したそうですが信じてもらえず…それで、どうあっても自分たちで対決しなければと決意を固めたのです…。 そのあたりの経過は、松戸さんのほうが詳しく聞かれているかと。 子供だけで立ち向かったあの方たちは勇敢な人だと思うのですが、やっぱり不安なのでしょう。何で今頃再び現れたのだろうと、気にしておられました。 ケティさんには、子供が2人おられます。15歳と10歳。その子たちのことを彼女は大変心配していました。「あいつ」に目をつけられはしないかと。 3人はいわば、ずっと憑かれた状態だったのでしょう。『死んだ』という確証が得られないままこの30年過ごしてきたのですから。 そしてこの度本当に懸念が現実化してしまい、矢も縦もたまらず、もう一度会おうと連絡を取りあったそうです。 「あいつ」がアヤカシなら自分の領分です。 人は専門外。だけど…人からアヤカシに堕ちる人もいます。 あたしは墓所に行き、現在と30年前の犠牲者のお墓を弔い、瘴気回収をしてきました。 無念の想いが残ってるならあたしが運び、「あいつ」に返す所存です。 ●松戸 暗(ic0068) 先にマルカ様と透子様が話してくれましたから、重なる所は省きます。 マクシミリアン様たちがアヤカシを退けた経緯をもう少し詳しく説明致しましょう。 トーマス様が遺体となって発見された後マクシミリアン様はベック、ケティ様と図り油樽を数点と花火をひそかに持ち出し――そのときお家は雑貨商をしていたそうで――街区の下水溝付近まで運びました。 まずは中にピエロがいるかどうか確かめるため、かんしゃく玉を投げ込んだそうです。 音が止んでしばらくしてから、暗闇を何かが上ってくる気配がしたので、すかさず栓を抜いた油を流し入れ、その上から火のついた花火をありったけ投げ込んだそうです。 火だるまになったピエロがハシゴを伝い身をよじって上ってくる所、なお油を流し入れ、ついでにそのへんにあったレンガやゴミも手当たり次第投げ落とし、相手が落ちるのを見てから穴の蓋を締め、逃げ帰ったそうです。 「もと子供たち」は非常にきわどいことをしたものです。 アヤカシがたまたま穴の奥、音がしてもすぐには駆けつけられないほど遠くにいたからよかっただけで、もしこれが穴にいなかった、あるいはすぐ近くにいたとかであったら、恐らく誰一人生きて戻れはしませんでしたでしょう。 アヤカシは通常の火をつけられたくらいでは死にません。その場で殺す気があったなら、火だるまだろうがなんだろうが、彼らを殺せたものと思います。 30年前のは、単に不快を感じ撤退して行っただけと、考える方がいいでしょう。 ●霧雁(ib6739) 憚りながら暗さんの意見に賛成でござる。巣穴を見つけられたということで移動したのでござろう。そのときはお腹一杯で焦ることもなかった、とも思われるでござるよ。 殺戮ピエロは十中八九アヤカシ――ならば休眠を挟みつつ、数十、数百年に亘り犯行を重ねる事も可能にござる。 拙者マルカさんと関係機関を渡り歩き、そのあたりについて調べ、メモってきたのでござるが――ひとまず30年前の変死事件については、迷宮入りになってしまった由にござる。証言能力があるとされる大人からの目撃情報がゼロでござったし、犯人が薄々アヤカシではと思われる向きとなった時点で、それならお手上げだと捜査を打ち切った模様で。 当時は神教会派の残党がまだおり、治安機関もそちらに神経を尖らせており、市井まで十分手が回らなかったようなのでござるよ。 開拓者ギルドもまだきちんと根付いてなかった時期でござる。全体としてこのような事件を処理するノウハウ自体が乏しかったのでござるな。 もし一人でも貴族の子弟などが含まれていたら、たとえ犯人がアヤカシでも継続捜査したはずだと思うと、ニート貴族(あやかりたいでござる)のロータスさんは言うのでござるが、旦那様の意見について姐さんはどう思…あうっ、クッションを投げないでほしいでござる。旦那ではない? 違うでござるか? ええと、とにかくこれと類似の事件がこの30年間起きていないかどうかも拙者調べたのでござる。情報開示のなされている地域のみとなるのでござるが…子供の失踪は殺害といった悪行は、それなりに数が多いでござる。そうであるような、ないようなといったものが数件あり申したが、今回の物と同種かは、確信は持てないのでござる。 30年前の出現記録がないかどうかも調べたのでござるが、こちらは該当するものがなかったでござる。 ●和奏(ia8807) 情報が大体出揃ってきましたね。じゃあ自分は今回の事件について調べたことを話しましょう。 まず気になったのは新聞記事でした。特に、遺体についての記述。 第一には、体が残っていることについて。普通アヤカシさんに食べられると何も残らないはずですよね? 第二には、遺体についての記述。遺体が捨てられていた場所は水を流す為の施設ですから、刺した死体を捨てただけでも血は流れて行ってしまいます…この状況で「抜いた」と断言できるのは犯人だけ。にもかかわらず、全ての事件で内臓だけでなく「血を抜いた」と表現されているのは何か別の根拠があるのでしょうか? この二つを知るために自分は、新聞を書いた方、検視をされた方にお話しを伺いました。事件解決のため、開拓者ギルドの依頼がらみとあって、拒否はされませんでしたね。 第一の質問「取られた内臓は見つかりました?」という質問は、こんな答えが返ってきました。 「いいえ、どこにも。どれも影も形もなくなっていましてね…普通内蔵を抜き取るなんて真似をすれば、どうしたって体の中に痕跡は残るはずなんですが…全然…」。 第二の質問、「何故血を『抜いた』と断言出来るのか」については、こういう答えでした。 「…まあ、確かに直接犯人に聞いた訳じゃないんですがね。そういう機会があるなら逃したくないものですが――おっと、これは不謹慎でしたかな。とにかく、「抜いた」と表現するのがより事実に即していると思ったからそう書いたのです。それより他に意図はありません。刺して水に浸けただけでは、ああも徹底してからっけつにならないもんだと、遺体を調べた医者が言ってましてね……実物を見てみますか? 最後の子のは、まだ安置所にあるはずですから」 自分はむろん見に行きました。百聞は一見にしかずですから。 …その子はまるで、ミイラみたいになっていました。 あれは確かに自然に抜けたというものではない。吸い取ったという具合です。人間業ではありません。 「あいつ」の姿形や昔の事件の詳細などについては、すでに言い尽くされていると思いますので、重複は差し控えさせてもらいます。 ●劫光(ia9510) とりあえず正体はアヤカシで確定しそうだな。 まあ俺もそうは思っていた。趣味の悪い事件であるのはもちろんだが、腹部に二か所の刺し傷。それで血と内蔵が全て抜き取られてたってのは人間の仕業とは思えねえ。普通に考えてアヤカシの仕業だよな。 刺し傷二つって事はでかいものに噛まれたか…そこから中身を吸われた? 或いは溶かして吸ったか…蜘蛛みたいな習性の奴かもな、と予測している。 とか言うと、ちょっとビクビクしてたけどな、ニーナは…いや怒らなくていいだろ本当のことだしよ。 とにかく俺はニーナと組んで遺体発見現場を回った。 第一、第二、第三被害者の分、な。 その最中聞き込みもした。 被害者である子供たちがいなくなった時間はまちまち。 年齢は10歳未満という点が共通している。 性別服装外見などには、これといった共通項はなかった。 ただ、まあ、参考になるかどうか知らないが、近所のガキどもの間に聞いた話によればだ、割とこう、警戒心の薄いタイプだったらしいな、どれも。後はお菓子が好きとか。 そんでな、これ見てくれ。 いや、あみだくじじゃねえよ。この町の下水溝の地図。俺が描いた。人魂と夜行虫を使ってちらっと調べたんだ…。 遺体発見した縦穴な、全部が全部この南側の、でかい下水道に通じてる。 そう、カッツェ通りの真下だ。真下を通ってるんだ、この下水道。 さっきの透子たちの話からするに、敵は多分このどこかにいるんじゃねえかって思うんだ。 残念ながら調査の最中にピエロは見つからなかった。ガキじゃねえ相手は避けてるのかどうなのか。 だとしたら、少なくとも俺たち自身で囮作戦は出来ないな。ここにいるのは奴からして捕食対象にならないのばかりだからな。 ●ニーナ・サヴィン(ib0168)の知ったこと。 劫光さんの報告と被らないだけのことを、手短に話すわね。 私は被害者さんのご近所さんとかお友達の親御さんとかに、お話を伺ったわ。ご両親や近い親戚はなるべく避けて。 後…ほんとはあまり良くないけれど超越聴覚で辻の噂話を拾ったの。 それで判明したんだけど、この件、大人と子供の間で完全に見解が分かれてるわ。 大人たちは変質者だと思ってる人が大半でね。近所の誰が怪しい彼が怪しいって、疑心暗鬼になっちゃってるのよ。 子供たちはというと、人さらいのピエロが出るって怪談話で持ち切り。 実のところその姿を目撃した子、何人かいるの。攫われそうになったってわけじゃないんだけど…気が付いたらどっかから見てるんだって。じーっと。通りの向こうとか柱の陰からとか。庭で遊んでて気配を感じて振り向いたら、干してあるシーツの後ろにピエロの人影がとか…そういうのばっかり。 私もう大人だけど、正直うっすら泣くかもしれないわ、そんなのにいきなり出くわしたら。 なに、この事件の犯人、オバケか何かなの? 殺人ピエロなんてホラー話にしか出てこないじゃない! 劫光さん〜私、無理〜…いっそ人の姿なんかしてないほうがよかった〜。 …うう、そういうことだから、大人が子供からその話を聞いても流してしまっているのよ。 もしかしたら30年前もこんな具合で、意志疎通が出来てなかったのかもしれないわ、違う世代同士が…。 とにかく町長さんには時間が解決するまで、なるべく子供を一人にしないようにって通達を出してもらえるよう、お願いしておいたわ。 ●多由羅(ic0271)の知ったこと …アヤカシであろうが猟奇犯の仕業であろうが見過ごせません。排除します。それが私のスタンスです…皆様のお話はとても参考になりました。 で、あの、最後に私も発言よろしいでしょうか? ええと、何と言いますか、皆様の出してくださった情報とは大分次元が異なるんですが…。 一応現場を回ってみようと思い、カッツェ通りに足を運んでいたときのことでした。 下水溝をのぞき込んでいる白いワンピースの女がいましてですね、何をしているのかと近づいてみましたら、ここの蓋を閉めてくれと頼まれましてですね。 なんで自分でやらないんだろうと思ったら、その女、実体が無いから物が持てないとか言ってきて…ええ、アヤカシでした。隙間女とか名乗ってきました。 何しているのかとは問いただしましたよ。明らかに怪しかったから。そしたら。 『…隠れ方が雑になってきたなあって思って…見てただけよ…赤鼻さん…慢心しているようね…まあ…30年ずっと捕まらないでいられたなら…人間もそうなるけど…』 とかなんとか呟きながら去って行きまして…。 なんだったんでしょうね、あれ。 この話、何か参考になるでしょうか? |