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■オープニング本文 ● 「いってきます。じーちゃん」 先祖代々の墓へ声をかけ、流和は村を出た。 いや、出ようとした。 「流和ちゃん、神楽の都に住むんでしょ? 大根持っていきな」 「味噌詰めといたよ、味噌」 「チョコケーキ作ったの! ……ちょっと潰れてるけど」 「砥石しょってけー。絶対便利だから」 「漬物こさえたからー」 「あのー……。いくらあたしでも樽はちょっと……」 「白菜食べるだろ?」 「にんじん入れといたからー!」 聞いちゃいない。 村人たちは流和をつかまえると、ありあまる期待と好意を品物に変換してどさどさと積み上げた。冬篭り前にこれだけ渡すというのはおそろしい。いろいろな意味で。 困るような、申し訳ないような、嬉しいような、それでいてなにかどこかで少しだけ腹立たしいような。 周囲を見回すと、兄と兄嫁の姿が目に入った。眉尻を下げて笑う兄嫁の横で、兄は肩をすくめる。あきらめろ、がんばれ。たぶんそう言われた。 「……その、ありがとうございます」 いいよいいよ、少なくてごめんね、がんばってね、気をつけなよ、風邪引かないようにな、腹壊すなよ、変なもん食うんじゃねーぞ。 たくさんの言葉に見送られて村を出る。 ちょっと荷物の重さに負けそうになりながら。 「……漬物とか味噌は、染否から送ろう。そうしよう」 いくらなんでも、樽は厳しい。 ● どうにか神楽の都に着いてから、ひとまず宿に身を寄せ荷物を置いて、どぎまぎしながらギルドで開拓者としての登録を済ませる。 「以上です。なにかご質問は?」 「えと、おすすめの依頼とかありますか? お手ごろな感じの、難しくないやつ。あたしでもできそうな」 ふむ、と受付嬢はしばし思考に浸ったようだった。日々数々の依頼を処理しているとはいえ、ひとりの受付嬢がすべてを把握しているわけはない。自分の知る範囲で該当の依頼を探しているのだろう。 「そうですね……。ああ、そういえばありました。たぬきが」 「……たぬき?」 「わりと大きくて、ちょっと強いと思いますが……。二匹しかいませんし、大丈夫でしょう。これの討伐なんかどうです?」 「……たぬきを?」 農民としては敵だが。 「アヤカシですよ。どう見ても。 ゆかいな見た目のわりに流和様よりもずっと強そうな感じですから、注意してくださいね。ひとりではないし、大丈夫だとは思いますが」 「うーん」 「場所はある農村ですね。ちょっと流和様の故郷に似ていると思いますよ。どうされます?」 「たぬきでいいです」 「わかりました」 見た目からして敵であれば(たぬきは敵である)、倒すのも気楽そうだし。同じ農家ならやりやすくていいかも。 流和の判断基準はそんな程度だった。 ● どどーん、と音を立てて着地する。 大人の男より明らかに大きな身の丈。ずんぐりむっくりな図体。もふっとした尻尾。太鼓みたいな腹。短い足で二足歩行する、たぬき二頭。 再び地を蹴ってふわりと飛び、着地。 どどーん。 少し遅れて頭にでっかい花をつけたもう片方が、どどーん。 「早く開拓者さん来てくれないかなぁ」 「怖いねー、もうちょっとで田んぼに着きそうだ」 「田んぼはまだいいけど、畑はやめてほしいなー。大根とか」 「踏まれたくないよね」 街道から徐々に近づいてくる脅威に、村の子供たちはなんとものん気な感想をこぼしていた。 |
■参加者一覧
柊沢 霞澄(ia0067)
17歳・女・巫
秋霜夜(ia0979)
14歳・女・泰
明王院 未楡(ib0349)
34歳・女・サ
レビィ・JS(ib2821)
22歳・女・泰
マルカ・アルフォレスタ(ib4596)
15歳・女・騎
ユウキ=アルセイフ(ib6332)
18歳・男・魔
ジェラルド・李(ic0119)
20歳・男・サ
厳島あずさ(ic0244)
19歳・女・巫 |
■リプレイ本文 ● 秋霜夜(ia0979)はきちんと毛皮の外套に毛皮の手袋で固めてきた流和を見てにっこり笑った。 「ちゃんと持ってきたんですねー」 「装備について教えてもらったときに、いろいろくれたから。教えといてもらってよかった。何着てくればいいかちょっと悩むだけで済んだもん」 そのときに貰った防寒具がこれだった。他にも見覚えのある装備で固めている。そんな流和に目をぱちくりさせたのはレビィ・JS(ib2821)。見覚えがあるけれど、でもこんなところで出会う相手だったっけ。 「あれ? 流和さんだ」 「その節はお世話になりました! おかげさまでここまで来れました!」 「そっか。開拓者になれたんだね。……おめでとう。これからも頑張ろう」 レヴィの祝福はとても素朴で特別な言葉なんてひとつもなかったけれど、だからこそ単純にそのまま流和に響く。 柊沢 霞澄(ia0067)も静かに、会話の切れるタイミングで自然に切り出した。 「私の相棒、管狐のヴァルさんから伝言を預かりました……。 『精進を忘れずにな、相棒はちゃんと君の頑張りに答えてくれる」 との事です」 懐かしい名前に流和もわぁ、と小さく歓声をあげる。 「私からも……無理をせず頑張ってくださいね……」 「ありがとうございます! えへへ、うれしいです」 そうやって話しながらも先を急ぐ。明王院 未楡(ib0349)も持ってきたおせちをそうっと流和の視界から外しながら、おっとり微笑んだ。 (流和ちゃんの初依頼、少しでも良い経験を積ませてあげたいですね) 「いよいよ流和様の開拓者としての初依頼ですわね。成功できますよう、わたくしも微力ながらお手伝いさせていただきますわ!」 軽やかにマルカ・アルフォレスタ(ib4596)は流和の隣に並び、励ました。 「ええー。あたしまだ頼りない?」 「まあ。頼っても大丈夫ですか?」 「あは。勘弁してください。頼りにしてます、みんなして」 おどけてぺろりと舌を出す流和とあずさを見比べて、霞澄はひとつ提案をする。 「流和さんにはあずささんに付いて頂くと同じくらい力量のお二人でフォローしあえるのではないかと思いますがどうでしょう?」 「え、嘘ほんと? 一緒? 駆け出し?」 「あ、はい。巫女です」 何気にギルドで依頼を受けるのは、厳島あずさ(ic0244)もはじめてだ。 「やったー! わー、よろしく! あはははは一人じゃないー!」 「まあ……。流和ちゃん、タガが外れちゃいましたね。やっぱり少し緊張しているのでしょうか」 ジェラルド・李(ic0119)がその様子に小さくため息をつき、霜夜が声を上げる。 「作戦確認しますよー! ちゃんと聞いてくださいね? 防衛線は、一時防衛戦を西の街道、林が途切れる場所に置きますー。最終防衛線は村の建物がある場所。 ……最終防衛線まで押されたら、村に避難指示。 でもそれは実質負け。兎に角早い段階で食い止めます!」 「被害を出さないことが何より大事です。そのために早く到着しましょうね」 うんうん、そうそう、当然だ、とレビィやユウキ=アルセイフ(ib6332)、ジェラルドも未楡の言葉に首肯する。 作戦としては単純だ。咆哮での引き付け、転倒等で体制が崩れたり動きが鈍ったところへ攻撃を叩き込む。村人等への被害に留意し自己判断で動くこと、といった内容だ。 確認をしあい、必要事項を伝え合って村への道のりを急いだ。 村に入ると、あっちだよー、と口々に教えてくれる。 あのときもこんなだったと、マルカは思い出していた。 田畑に迫るアヤカシと子供たち。流和もあんなふうにのん気で。なんだかすごく、なつかしい。 (……馬鹿馬鹿しい外見だろうがなんだろうが、相手がアヤカシだと言うのに暢気なものだ) いってらっしゃーい、気をつけてねー、とばかりに和やかに手が振られる中を駆けつつ、ジェラルドはそののどかさにあきれた。恐慌されるよりましだが、緊張感のないことこの上ない。 それでもきちんと村を防衛する意思を持つ。――村とアヤカシ、という組み合わせにはどうやっても折り合いのつかない感情があった。 たとえそれが、どんなにのん気な村でも。 (アヤカシなどに荒らされるのは御免だ……手早く片付けたいな) そう思った。 どどーん、と音が聞こえるようになって、霜夜と未楡は奇妙な推測を重ねていた。なお、たいへん余談だが霜夜の今日の装いは隠神刑部の外套。こちら、大狸の皮を使用した一品である。……もちろん皮が残っているのでアヤカシではぜんぜんないのだが、ふわもこ加減がそっくりだった。 「狐狸の類は人を化かすとも聞きますし……。 アヤカシの威を借りた古狸とか?」 「夫婦狸のアヤカシだとしたら……。 子狸も後からついて来ているかもしれませんしね」 「子沢山だったらどうしましょー」 「大変ですね、流和ちゃん」 「あたしやるのー!?」 笑いあって緊張をほぐす。だんだんと遠目にもその姿が見えるようになってきた。 「手足が短いけど、あれ一回転んだら起き上がれるのかな。もう一匹に手を貸して貰うとか?」 レビィが素朴な疑問をこぼす。マルカも内心動物のほうとくらべた。 (染否のたぬきさん達とはかなり違いますわね) あずさは後衛として支援ができる程度の距離を保ち、立ち止まるとびしりと人差し指を突きつける。 「自然の恩寵、田を荒らすなど言語道断、必ず成敗してさしあげます……他の方が」 攻撃手段に乏しいのだからしかたがない。巫女の本領は支援と回復である。反対の手には、魔道書がしっかり握られていた。 一方ユウキはさらに後方で、たらりと頬に一筋の汗を流していた。 「久しぶりに戦闘系の依頼に参加するけど……、……ゆかいな外見をしたアヤカシだね……」 しかしユウキはわりとさっくり現実に馴染んだ。 「そういえば、たぬきのお面は持ってなかったねぇ……。今度、探してみようかな?」 ちなみに今日は牛の面である。あずさは今一度地形を確認した。 「狭い道ですね、最悪の場合、私ができる役目を全て終わったら逆に盾となるべく前に出てもいいですが……」 考えながら敵の動きを量る。今回はおとなしく後衛として役目を果たすだけでじゅうぶんではないだろうか。たぶん。 ● 肩に軽く触れていく霞澄の掌から、一瞬だけ淡い光がそれぞれを包んで消えていく。守護の祈りがひとりひとりの身の内にとどまった。 「加護結界が切れたらかけなおします、必要なときは少し下がって下さい……」 みなまで聞かずに霜夜がぐんと仲間を引き離して加速した。一拍遅れてユウキからアクセラレートを付与されたレビィがあとを追う。 ぐ、と花無したぬきが足に力を込めた。 「いきます!」 霜夜が細身の八尺棍をうならせる。空気を引き裂き花無しの足元に流し込んだ。けれどほんの一瞬のずれで爪先をかすめるにとどまる。 「終わらないっ」 透き通る刀身を、どこか似た動きで間髪入れずにレビィが叩き込んだ。まともに足を捕らえた刀身は斬るよりも姿勢を崩させるために振り抜かれる。空中で体制を崩した花無しはそのまま両手を広げて二人を転倒に巻き込もうと倒れ込む。 その肩を支点にくるりと手をついて抜け出し、離れるレビィ。飛び退った霜夜が八尺棍を構える間もなく、花有りがその拳(?)を頭上から思い切り振りかぶった。ふわふわの腕が頬をかすめて擦り傷を作る。 次はもろに食らう。――その場に誰もいなければ、だ。 轟く咆哮。正確に花無しの注意をジェラルドがひきつけた。立て続けに未楡の咆哮が響く。運悪く花有りはそれを跳ね除け、霜夜に頭突きを、 「させませんわ!」 火色のスケイルメイルが割り込んで受け止める。体制を立て直した霜夜が花有りをすり抜け、起き上がりかけた花無しへと旋風脚を叩き込んだ。 「こちらを頼みますわ、流和様!」 花無しを挑発して冷静さを失わせた上で、マルカは切り込んでいった。グラーシーザの穂先を鼻先でひらりとかすめさせ、反射的に身を引いてできた無防備な脇腹へと突き立てる。 「はーい! よろしくあずささんっ」 「かけまくも賢きいざなぎの大神、つくしのひむかのたちばなの……」 祝詞を紡ぎながら舞い、あずさは流和に応援を送る。 「精霊さん……、お願い……」 ゆったりと重い舞を霞澄が続けた。それは花有りの動きを鈍らせる。 あずさが込めた精霊力を上乗せした攻撃が花有りを切りつけた。 ユウキは全員を視野におさめていた。ここからではアクセラレートもホーリーコートも届かない。ユウキが守るのはあくまでも最終防衛線だ。できれば最後の手段は使わないに越したことはないけれど、のん気な見物人たちがいるので用心しないわけにはいかない。 ジェラルドにかけた術のきらめきが見える。あとほんの十数秒で消えるだろう。牽制も搦め手もないジェラルドの太刀筋はここからでもよくわかった。豪快に強引に、そして強烈に迷いなく。 花無しが防御姿勢を取ろうがおかまいなしに大上段から、 ――断ち切る。 「……消えた」 その刀身から輝きが失せるのと同時に、花無しも瘴気の残滓となって消えていった。少しだけ息を吐く。これだけ短時間で一気に一体が片付いた。もう一体も、油断しなければ問題なく片付くだろう。 村の端まで、あと八十メートル。まだまだぜんぜん、余裕だった。 二度目の咆哮で花有りの注意を引きつけることができた未楡は、立ち位置をあえて林のそばへと持ってきた。石突で振り下ろされた腕を外側に突いて軌跡をずらし、力を込めづらくして攻撃力を削いだ上で薙刀で受けた。 「草木は動きませんよ。朋友の背で戦うよりも、戦い易いはずです。周囲に気を配り、仲間と息を合わせて」 合間に流和へと教示していく。 「うわ」 背後に回り込もうとして、流和はびったんと尻尾にはたかれた。意識を張り巡らしていたあずさが即応する。 「ケガをしたらこちらに来てください、神風恩寵!」 ぎりぎり流和を支援できる距離に踏み込んで癒しの力を解き放った。ふわりと風が吹き抜ける。あずさが流和の支援をする中、霞澄は花無しを片付けた四人へ手を伸べた。 「加護は一度きりです……、無理をなさらずに……」 治癒は距離があってもかけられるが、加護結界は触れなければいけない。大丈夫と言いたげな仲間に触れて再び前線に送り出す。他の仲間のおよそ倍の効率で術を紡げる霞澄だからできた荒業でもあった。 未楡の使い込んだ薙刀がかがやく。木々のように炎を刀身から立ち昇らせた。花有りが身体を丸めて防御をかためる。その皮膚をざっくりと焼き切った。 「防御を固めてくるのなら……防御のしようの無いものを!」 精霊刀を握った拳を、レビィはその場で突き出した。身体をめぐる気がレビィを離れて紅く波動となって花有りを飲み込む。構えをといた花有りは飛び上がって未楡の上へ。 腕と薙刀を交差させ、未楡はそれを受け止め、弾いた。 「未楡さん!」 練力も使わずにその姿勢をなぞらえた行動は、成功率も落ちるし技としては各所が不完全だ。 「精霊さん……、未楡さんの傷を癒して……」 すかさず霞澄が精霊に呼びかける。 ――不完全だが、武術の型であればなぞることは可能だ。着地によるどーん、という震動が一拍遅れて伝わる。 「飛び跳ねによる振動には足を踏ん張るのではなく、顎を引き足裏を地面にぴたりとつけ肩幅に開き、足裏についた地面を空に持ち上げるイメージで体を上へ伸ばすのですわ」 「あ、はいっ」 最後に霜夜の突き出した八尺棍が打ち据え、瘴気と消える 「たぬきの妖……昔ながらのものでしたが、市井を守るにはやはりこういった任務こそが大切なのです……」 あずさがきちっと締めくくった。 ● おせちに甘酒、お汁粉。反省会兼お年始めに出された食事をいつものごとくがつがつと流和はかき込んだ。あいかわらずだ……、とレビィが引け腰に眺める。お重箱をいくつか空にして一息つくころに、霜夜が切り出した。 「今までは自分の村のために動いて来たでしょうけど、「志体持ち」として頼られる誇らしさと責任を実感してもらえたでしょうか?」 「あはー。責任重大だよね……」 そう言って黒豆を口の中に流し込む。どこまでわかっているんだか不明だが、わかっていないわけではないのは確かだ。 「流和様、戦闘後食欲があれば大丈夫ですわね」 「だって生きてるとおなかすくし。 それはそうと、……なんか気づいた?」 あずさに話を振る。彼女はぼうっとしていたんだか考えていたんだか、どちらか不明な空白を置いてから答えた。 「乱戦になっていたら、術を使う優先順位をつけておいたほうがよかったでしょうし、どんな状況下で使うかも考えておいたほうがよさそうでした」 「あたしは尻尾忘れてた。痛かった……」 「治りましたか?」 「おかげさまで。ありがとー」 おやつがわりにお汁粉をつつきはじめる。言おうか言うまいか悩んで、ユウキは一応突っ込んでおくことにした。 「……実は村人さんのこと、忘れてなかった?」 ぎくりと強張る流和。やっぱりまだまだ目の前のことで手一杯になりがちらしい。 「ちゃんと指示出すつもりだったから。大丈夫だよ。後ろ気にして怪我しても大変だしね」 「う、うん」 「あくまでも僕のやりかただけど、何か行動に出る時は、周りの状況には気を付けます。変に、お互いの行動のタイミングが重なってしまって、状況を悪化させてしまうと大変だからね」 「……いいなぁ。あたし頭より身体のほうが反射神経いいんだよ……」 「慣れもあると思います。……まぁ、油断せずに大きな問題もなく終わりましたし」 「そうそう、はじめてとしては上出来じゃないでしょうかー。こちらも最初、戦列乱れていましたしね」 味方の支援が厚くて危なげなく片付いた案件、というのが正しいだろうか。ともあれ結果論としては問題はなく、依頼は達成された。 倒木があれば片付ける。そう申し出たジェラルドに、子供はのほほんと笑った。 「あ、ほんと? 助かるよー。林のほうがね、ちょっと」 「わかった。それから、来るな。万が一があって怪我をされたら困る」 「えー」 「来るな」 「はーい。あ、大根もってってくださいー」 「……いらん」 「沢庵のほうがいいですか?」 「いらん」 最後までのん気だ。なんで依頼に来て田舎に里帰りした若者よろしく土産を持たされねばならんのか。依頼料は別口で受け取るのに。 でも。 でもこうしてのん気でいられるのは、幸いなことなのだろう。断られちゃったー、と友達のほうに駆けて行く子供に背を向けて倒木の始末に行く。 平和だ。ほんとうに。 |