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■オープニング本文 ※このシナリオは【混夢】IFシナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。 ●神は死んだ それは、ただ一つの疑問であった。 疑問そのものはいたって単純。だがしかし単純といえどその疑問は深い。突き詰めれば自分が一体何なのかという所まで掘り下げる事になる。そしてそれはいくら掘り下げようとも答えに繋がる何かすら見つかる事もない。 『何故だ‥‥。何故なのだ‥‥』 それは生得観念への疑念であった。 果たしていつからそうだったのかと言えば、恐らく意識があったその時から。誰かに教わったり学んだという事ではない。言うなれば、本能。体の底から沸き上がる情熱がそれを裏付けている様な気もする。 『だがしかし‥‥‥』 それは矛盾であった。 自身の体、というか全身と言っても目しかない。他に口や鼻はおろか手すら無い。ここで敢えて言うまでもないが、アレも無い。そんなわけだからあんな事もできないしこんな事もできない。空は割りと自由に飛べるが。つまりどう足掻いても『視る』以外には何も出来ないわけで、本能とは言えども所詮は人間のミーメーシスに過ぎぬのかとも思う。 『それでも私はぱんつやおっ●いが見たい!!』 それは嘘偽りない本心であった。 矛盾であろうと何であろうと、構わない。ただ自分は『視たい』のだ。そこに理由は無い。無くても問題ない。そんな物が無くてもこの魂から生ずる自由意志、願望こそが、自分を自分足らしめているのだと。 『エロスの唸り声こそ‥‥何物にもまさる闇目玉の渇望である』 そしてそれは、思考からの逃走でもあった。 ●我、エロい故に我あり 『というわけでだ』 「帰って」 開拓者ギルドの仕事は辛く、厳しい。次々と寄せられるアヤカシ退治の依頼だけではなく、時としてアヤカシそのものがやって来る。具体的には春先とか秋とか正月とか、お盆時とか。 そして『闇目玉』という言葉はどの季節の季語にもならないくらい季節ごとにやって来る。なので、不月 彩(iz0157)としては早々にお帰り頂きたいところだ。 『やはりもっとたくさんのぱんつやおっ●いを見ることで、真理へと近づけるのではないか──』 「帰れ」 『よりストイックに、スタイリッシュに。そして、ドラマティックに──』 等と目の前の目玉のアヤカシは延々と意味の分からない発現を繰り返しており、説得して追い返すのは困難な事と考えられる。 「だいたい、『ぱんつ見せろ』とかそんな依頼ありえないから」 今まで散々金を払わず見てきたのに今更依頼を出す意味も分からないし、そもそもこいつが依頼料を持っているかも疑わしい。だいたいそんな依頼誰が受けるか──と思うが物好きも居るのでそこは注意が必要だ。 『ぱんつはよ』 こんな闇目玉の思い通りになるなんて、癪にさわるというか腹立たしい事この上ない。したがって、彩が書く依頼書は闇目玉討伐の依頼書ということになる。 いっそ『中年男性限定』と書いてやろうかとも思ったが、何だかそれはそれでとてもおぞましい事態になりそうな気がしたのでそれはやめておく事にした。 「じゃ、依頼張っておくから」 というわけで張り出されるのはいつも通り、闇目玉討伐依頼であった。 |
■参加者一覧
水鏡 絵梨乃(ia0191)
20歳・女・泰
煌夜(ia9065)
24歳・女・志
アクエリア・ルティス(ib0331)
17歳・女・騎
浅葱 恋華(ib3116)
20歳・女・泰
綺咲・桜狐(ib3118)
16歳・女・陰
雪刃(ib5814)
20歳・女・サ
八条 高菜(ib7059)
35歳・女・シ
雁久良 霧依(ib9706)
23歳・女・魔 |
■リプレイ本文 ●闇目玉を前にして 丸い。丸い。実に丸い。 闇目玉は丸い。しかしそれはどうでも良い。重要なのは、開拓者八名のおっ●いである。 「季節行事的に出てきますね、闇目玉‥‥」 そう小さな声で呟いた綺咲・桜狐(ib3118)天儀に優しい控えめボディだが、他七名はわがまま豊満ボディである。登場人物のほとんどが巨乳というこの状況、桜狐も貧乳に見えて実は隠れ巨乳という可能性もあるが、残念ながら桜狐のおっ●いは見た目通りそのままである。 「‥‥誰かが変な事を言っている気がします‥‥」 「何それ?ま、ともかく今までと『一味違う』ところ見せてあげようかしら♪」 桜狐の腰に手を回す浅葱 恋華(ib3116)。その手つきが今までの恋華とは違う。 具体的な表現を避けると『焼肉を食べるカップル』とか『夏休みデビューしたあの娘』みたいな感じ。──つまり、桜狐と恋華は今までの桜狐と恋華ではない。 「たっぷり楽しまなくちゃ♪」 この糞暑い中、ミンクのコートとは常軌を逸している。 そしてコートの中に服は着ていない。黒い紐ショーツに申し訳程度のおっ●いガード。雁久良 霧依(ib9706)の格好はまさに痴女であった。そしてそれに加えて、ガーター+ストッキング+ハイヒールである。 霧依が開拓者ギルドに行くまでに、何人が彼女を見て振り返っただろう。概ね蕎麦屋の出前が二台くらい事故を起こすくらいの影響はありそうである。 「今日という日こそはヤミメダマをこの世から消し去ってやるわっ!!」 闇目玉の出現を楽しもうと言う霧依とは違ってアクアことアクエリア・ルティス(ib0331)は憤る。毎回毎回ろくでもない目にあっているので怒るのは当然だが、闇目玉と関わらなければ平和に過ごせるという事には気付いていない。しかしまあ気付いてもむこうから寄って来るかもしれないが‥‥。 ●闇への呼び声 「じゃあ早速だけど、やっちゃう?」 家の中で害虫を見つけたかの様な言い振りで煌夜(ia9065)が刀に手をかける。 黒くて気持ちが悪いし、概ね同じだから扱いとしては間違いではないだろう。煌夜にしてみてもいい加減『見飽きた』アヤカシであるので瞬殺という選択肢も有りであろう。ほっとくと色々やらかすし。 「‥‥でも、何か考えてるみたい?」 雪刃(ib5814)にしたって見飽きているのは同じ事だが、何か考えてきたらしい闇目玉というのは少し気になる。もしかしたら説得によって改心させる事ができるかもなんて思ったり。 「‥‥説得とか、できるかも‥‥」 まあ日が西から昇るくらい無いかなとも思ってはいるけれど。とりあえず試してみる価値はある、のか‥‥? 「そっか説得は無理だと思うけど、いったん聞くだけ聞いてみようか。我慢して」 何か奇跡でも起きればきっかけぐらいは生じるかもしれない。ダメだったらさっくりとやってしまえばいいわけだしと完全に納得したわけではないが煌夜は同意する。 「うん、ボクも闇目玉とぱんつやおっ●いのことについて語り合ってみよう」 「面白そうですしねー」 水鏡 絵梨乃(ia0191)と八条 高菜(ib7059)も闇目玉との語らいはやぶさかではない。それは良いのだが、語り合う内容については再考する必要があるのではないだろうか。 「やっぱり語り合うには、実物を見たりする必要もありますよね?高菜さん」 「そーですね必要ですよねー」 彼女らは人の皮をかぶった闇目玉なのだろうか。 目の奥に闇目玉と同じ暗黒の火を灯しながら、穏やかに談笑している。あと、手の動きがなんか怪しい。まるで今から服を脱がすための準備運動をしているかの様。 こうして不安含みの闇目玉対話集会が開催されようとしているのであった。 ●闇目玉と語らおう 「本当に闇目玉なんかと話をするの?」 「変態にしゃべる権利はないと思います‥‥」 「まあ私は桜狐と一緒にいられればいいんだけど♪」 「れ、恋華ちょっと‥」 とりあえず恋華と桜狐は二人の世界に入っているのでちょっと置いとこう。いくら百合とはいえ暑苦しいものは暑苦しいのである。 「ぱんつとかおっ●いとかばっかり考え続けるせいで、見えなくなってることもあるんじゃないかな」 雪刃が一旦ぱんつやおっ●いから離れる事を勧める。距離を置くことで自分にとって何がそこまで大事なのか考え直せという事である。 『それから離れると、死ぬ』 「死!?死んじゃうんじゃしょうがないか‥」 「そーよね我慢するなんて間違ってるわよね♪」 「霧依、一寸待って。(壁殴り代行の)脱ぎたてぱんつをあげるから、それで満足できない‥?」 「闇目玉ちゃん♪私のも、いる?」 『いらぬ。脱げたぱんつはただの布切れに過ぎぬ』 闇目玉はそう言いきった。雪刃のぱんつは多分に悪意があるがそれに勘付いたわけではないだろう。 仮に雪刃や霧依が今ここで脱いでも、脱いでいる所は凝視するかもしれないが脱ぎ終えたものには興味を示さないと思わせる着衣への強いこだわりを感じる。 「言うじゃないか。で、何色のぱんつが好きなんだ?」 絵梨乃から質問が投げかけられる。酔っていてもかなり有り得ない系の質問だが、そもそも絵梨乃は酔ってすらいない。素面である。素面で闇目玉とぱんつについて語り合える女、それが水鏡 絵梨乃である。 『白、だな』 闇目玉も闇目玉でその質問に疑問すら感じないのだろう、淀みなく己の考えを返す。 「ボクも白いぱんつが好きだ」 『ほう、わかっているな」 「可愛い子が穿けばもちろん可愛いし、綺麗な子が穿いてたら意外性からドキッとするし──」 滔々と絵梨乃も『白の良さ』について語りだす。アヤカシとぱんつの色について語り合うその様は、アヤカシと死闘を繰り広げる時の輝きと何ら違いがない。 「うぅ‥‥」 輝きを見せる絵梨乃に対し、『白』と聞いた辺りからアクアの表情が芳しくない。どこか体も強張っていて落ち着きを失っている。何かを恐れているのだろうか。 「隙ありぃ!」 そんなアクアを魔の手が襲う。高菜のこの手が光って唸る。服を剥げと輝き叫ぶ。 背後から忍び寄った高菜がアクアの服を瞬時にして剥ぎ取る。恐ろしいシノビの技である。汚いなさすがシノビ汚い。 「眼福、眼福♪」 「え、あ、ええええええ!?」 『素晴らしい』 「やっぱり白だよね」 闇目玉と絵梨乃が感嘆の声を漏らす。やはり白は良い。理屈を超えた何かがある。まるでそう、名画が魂に直接語りかけてくるような、そんな感動がある。つまり純白の下着を見せるアクアは名画である。見えていないアクアは普通のアクアである。 「高菜、あんた何やってんのよ!?この獅子身中の虫がー!?」 「‥‥」 『‥‥』 怒りと羞恥心に頬を染めて高菜を追うアクアはやはり名画である。名画は人を無口にさせてしまう。ただ、視線が彼女を追うだけである。 「やーん♪」 アクアの手が高菜に微かに触れた途端、高菜の着物が瞬時にはだけ、地に落ちる。不幸な事故を装うのもきっとシノビの技だろう。汚いなさすがシノビ汚い。 束縛するものが何もなくなり自由を謳歌する高菜の体が一層の躍動感を持って公衆の面前に── 「危ない!」 間一髪、煌夜の白く輝く降魔刀が、ぼやけた夕陽のような光りを発する。光の力は偉大である。体を全く隠そうとしない高菜の部分部分に何故か光が差し込む。当然、白くてよく見えない。 『ま、まぶし』 「ぎりぎりだったわね」 煌夜が一息つく。 なお、この光は円盤購入時に除去されるが、そもそも円盤どころかアニメ化の予定は全くない。もしあったとしても社会的弱者である闇目玉先生の立場は非常に厳しいものがある。世知辛い世の中である。 ●あっぱれ痴女祭り 高菜の襲撃により説得の場は早くも崩壊の兆しを見せていた。そしてその兆しはより大きな綻びを招いていた。 「はぁい闇目玉ちゃん♪難しい事考えず、見たいもの見るのがいいわよ♪」 ぱんつやおっ●いがないと死んでしまう闇目玉に対し、逆に見せ付けてやろう踊りだした霧依は高ぶってきたか、ただでさえ少ない着衣を脱ぎ始める。 『おお‥‥』 そしてどこから取り出したか『松茸フォルムの蒟蒻』を手に持って口に、銜える‥‥。 「‥‥んっ‥‥あっ!」 何故蒟蒻を食べるのに上目遣いでそんな声を出す必要があるのか。 「やぁん‥‥熱いっ‥‥」 何故蒟蒻からチーズが飛び出て体にかかるのか。 「勿体無いわ‥‥」 何故それを舐め取る必要があるのか。 そして蒟蒻やチーズだからといって油断はできない。そもそも霧依はほぼ全裸である。 「やっぱり消費が激しいっ」 またもや煌夜の刀が淡い光を放つ。なおこの光は(以下略)。 「‥‥見なければ、死‥‥」 「桜狐ぉ〜私達も見せつけてあげましょ♪」 言うが早いが恋華は桜狐の体を這うように頬ずりをし始める。そしてそれだけでなく唇で、舌で、その一つ一つが桜狐である事を確かめるように味わう。寸分たりとも残さず、余る所なく。 「恋華何を、ん!?」 「真っ赤になってぇ、可愛いわねー♪」 抵抗も形だけ。桜狐は真っ赤になってこそいるが恋華の為すがまま。 「どう?このまま昇天しちゃうんじゃないかしら♪」 闇目玉かそれとも桜狐の事なのか、対象は曖昧だが恋華の行為は熾烈にして明確。 「あ、やめ‥」 「んふふ〜まだこれからじゃない♪」 白いワンピースは清楚なイメージ。しかしそこに手が加わるとこのいかがわしさと言ったらどうだ。恋華の手は裾をたくし上げ、その太ももを意味ありげに撫でつける。もう片方の手は胸元に伸び── 「錬力、もたないかも‥」 頑張り続ける煌夜の刀が淡い光を(以下略)。 「羨ましいなー」 「若いって良いですねぇ‥‥」 光の中、闇目玉といっしょに絵梨乃と高菜も二人の痴態を見守っているのであった。 ●明らかになる真実 「ホントに見るだけで満足できるんでしょうかねー。触ってみたいとか思わないんでしょうか」 『思わない』 「わかりませんねー見てるだけで満足なんて」 高菜がまるで理解できないと体をくねらせながら悩んでいる。もとい無駄に色気を振りまいている。 「い、いい?あなたのやってる事は迷惑なの。大勢の女の子達が困ってるの──」 人差し指を立てて先生の様に諭しだすアクア。闇目玉は言葉を発する事なく神妙な面持ちで──という事はやっぱりなくて、そりゃアクアの胸元を全力で見る。当たり前。 「だからね‥‥‥‥‥って、聞いてる?さっきからどこ見て―――!!」 『おっ●い』 闇目玉先生は正直者である。 「やっぱり油断できないね」 雪刃は胸元を警戒。闇目玉の視線だけでなく高菜の存在も無視できない。過去の経験が無意識に胸元の警備を固くする。 しかし、雪刃は忘れていた。闇目玉の狙いはおっ●いだけでない事を。刺客は高菜だけではない事を。そしてその刺客はとても素早いということを。 「自慢の素早さが、こんな風に役立つとは」 『力の生かしどころを理解しているな』 「うぅ‥‥」 袴にぱんちらはない。しかし袴とて衣類。服である以上脱衣の理から逃れる事はできぬ。しかして雪刃の太ももは黒のニーソが示す境界線を白日の下に晒すのであった。 「やっぱり話し合うなんて無駄か」 諦めたように煌夜が立ち上がる。これ以上の話し合いは無用といわざるを得ない。 「我慢して立ち去るか、それとも──」 『やめてくださいしんでしまいます』 「ほらー死んじゃうっていってますしー人助けだと思って♪」 「そうだ、もっと楽しむべきだ!」 しかし脱衣させ系闇目玉派二名が会議の延長を要求。 事態は混迷を深めるかと思いきや、袴を直しながら雪刃がそっと一言。 「‥‥良く考えたら、アヤカシだから生きている必要ないんじゃないかな‥?」 「‥‥‥」 『‥‥‥』 ここ数時間の内でも最も静かな瞬間が訪れたのであった。 ●撃退 「もう許さないんだからっ!」 『無駄だ』 「ちょっ!」 アクアの剣は闇目玉の体を虚しくすり抜ける。しかし、闇目玉には無害でも絵梨乃には危険な刃物である。無茶苦茶に振り回している剣ならそう簡単に当たりはしないがやはり怖い。 「滅びなさい!ヤミメダマ!」 「ひー」 闇目玉にアクアの剣は通じずとも、闇目玉を襲うのは剣だけではない。 「そろそろお別れね♪」 『ぬぅぅ』 霧依のホーリーアローが闇目玉の体にぶすぶす刺さる。性なる矢だったら闇目玉先生には痛くもかゆくも無かったが、聖なる矢となればちょっと痛い。 「あぁ、癖になりそうです‥‥」 ちなみにホーリーアローは人体に害はない。高菜が軽くびくんびくんするくらいの効果である。『悔しい、でも‥』と言う程のレベルではない。そう言わせるにはもっと強烈なのが必要なのである 「まだ、足りないです‥‥」 「予備の蒟蒻を後であげるわ♪」 ※蒟蒻は食べ物です。後でスタッフがおいしく頂きました。 「く、見ないでくださいっ。見ないで倒されてください!!」 「桜狐は私のものなんだから!」 『そこをどくのだ』 あの後光の中で一体何がどうなったのかは詳しくは分からない。ただ、今の桜狐はいつも通り際どい格好になっているという事だけが今言える確かな事である。 しかし霊魂砲を撃とうとする桜狐の前に恋華が立って闇目玉の視線を遮る。 これでは全く見えない。白い肩とか僅かに見える部分がエロスを誘うが、やはり見える部分が少なすぎる。露出は多すぎても少なすぎてもだめなのである。 「これでもくらいなさい♪」 恋華は気功掌なりで攻撃しようというのだろう。その攻撃は読める。しかし、桜狐の裸体を拝むには恋華の攻撃を紙一重でかわしつつ、回り込まなければならない。考えろ闇目玉。考えれば道がきっと── 『ぐぇああ』 そういえば考える時間なんてなかった。 闇目玉を恋華の一撃が、そして立て続けに桜狐の霊魂砲が闇目玉の体を打ち抜く。 「そろそろ決めるわよ!」 もう夏も終わりというのに、梅の香が微かに煌夜から漂ってくる。そしてこの匂いはいつだって終焉を告げる匂いであった。さよならを告げる白梅の香。もしそれがイカ臭い香りだったらまだ闇目玉先生のターンだったのに‥‥。 「終わりにしよう」 雪刃が構える。もうこうなったら確定。火を見るより明らか。どれくらい絶望的なのかは『ジャンプしたものの、落下地点の土管から凶悪な歯をした植物が顔を出してきた時の髭面配管工』や、『開始早々間違って爆弾を配置して行き場をなくした爆弾野郎』と同じくらい絶望的。 『ウボァー』 つまり、闇目玉先生に残された台詞はこれだけしか許されないと言う事である。 「「あーれー」」 闇目玉といっしょに二人くらいまとめて大空へぶっ飛ばされていった気がするが、きっと気のせいだろう。 こうして闇目玉は悩みもろとも大空の彼方へ消えるのであった。 しかし、闇目玉が死に絶えたわけではない。今度は未だかつてない大群で押し寄せてくるかも知れない。 次回『闇目玉、襲来』。エロスの力、今はただ鎮めて待つが良い。 |