【新大陸】生きる者の為
マスター名:朝臣 あむ
シナリオ形態: ショート
危険 :相棒
難易度: やや難
参加人数: 6人
サポート: 0人
リプレイ完成日時: 2010/10/04 06:35



■オープニング本文

 嵐の門の向こうにあると推測される、新たな儀『あるすてら』を発見せよ。
 『あるすてら』を見出すために、飛空船使用を許可する。

 一三成か、大伴定家か。
 その文書に花押を記した者の名には二通り、文書の内容は受け取る者の立場で幾つかあれど、目指す場所は一つ。
 嵐の門解放がなり、いよいよもって『あるすてら』の存在が現実味を帯びてきたと判断した朝廷は、その探索を改めて命じていた。朝廷に忠誠を誓う者には命令を、新たな土地に利益を求める者には許可を、居並ぶ国々には要請を。

 受ける側には功名心に逸る者、まだ形のない利益に思いを馳せる者、他者への競争心を熱くする者、ただひたすらに知識欲に突き動かされる者と様々だ。
 人の数だけ動く理由はあれど、嵐の門も雲海も、ただ一人で乗り越えることなど出来はしない。
 『あるすてら』を目指す者は寄り集まり、それでも心許ないと知れば、開拓者ギルドを訪ねる。
 新たな儀を求める動きは、これまでとは異なる多くの依頼を生み出していた。

●鬼咲島
 嵐の門が解放され、アヤカシによる脅威が去ったと思われた鬼咲島。
 だが、そこに住んでいた住人は、未だ生活の安定を測ることが出来ていない。
「‥‥魔の森が脅威、か」
 天元征四郎は、そう呟き魔の森に侵された島を眺めた。
 人が住むにはあまりにも不安定な場所。そこを数人で如何にか出来るとは思っていない。
 それでも出来る事があるのでは‥‥。
 そんな思いで、新大陸を目指すことを他の者に任せ、ここで足を止めた。
 住人が住むべき場所まで伸びた魔の森の脅威。それを少しでも遠くにやる事が出来れば、一時でも安定は測れるだろう。
「気休めでしか、無いだろうが‥‥」
 至る所で魔の森の被害を聞く。
 その度に、一時を凌いだとの情報を耳にする。
「それでも、やるに越した事はない‥‥」
 そう口にすると、彼は踵を返した。
 これから興志王主導で建設された砦に戻り、他の開拓者呼びかける。

――生きる者の為に、力を貸して欲しい。


■参加者一覧
華御院 鬨(ia0351
22歳・男・志
小伝良 虎太郎(ia0375
18歳・男・泰
天宮 蓮華(ia0992
20歳・女・巫
リディエール(ib0241
19歳・女・魔
カールフ・グリーン(ib1996
19歳・男・騎
朽葉・生(ib2229
19歳・女・魔


■リプレイ本文

 半分以上が瓦礫と化した村と、想像以上に濃い瘴気。
 森と呼ぶには薄気味悪いこの場所へ、開拓者たちが足を踏み入れたのは、ほんの少し前のこと。
「ここが人の住んでいた場所、か」
 人の気配が全くないそこを眺めながら気付くのは、村の半分は無事だということ。つまり、近付けない要素さえ排除すれば、住めるということだ。
 それを自らの目で確認したカールフ・グリーン(ib1996)は、目を伏せて心の中で祈りを捧げた。
「朝廷とか難しい事はよく分からないけど、単純に困ってる人を放っておけないんだ」
 そう言って閉じた瞳を開ける。
「未開の地だけでなく、皆の未来も切り拓けるよう僕達開拓者が頑張らないとね」
 騎士らしい意志を籠めて呟く彼に、小伝良 虎太郎(ia0375)が元気に同意する。
「『あるすてら』も気になるけど、それは後でも行けるもんね」
 新たな大陸へは、他の者たちが向かっている。
 時期に新たな大陸へ開拓者たちは足を踏み入れるだろう。
 だからこそ、彼は言う。
「鬼咲島の人の為に出来ることがあるなら、今はそれを全力でやるよ!」
 元気いっぱいに言う虎太郎に、朽葉・生(ib2229)も頷いて見せる。
「そうですね。少しでも森を減らし、復興が進むよう尽力します」
 目に映る魔の森は広大だ。
 村に掛かる分だけでもかなりの広さがある。だが、これを退けなければ何も始まらない。
「うちも、全力でやらせてもらいますぅ」
 言って、華御院 鬨(ia0351)は微笑んだ。
「やっぱり、ただ戦闘するんやなく、人々の喜ぶ顔が良く見える依頼はええどすわぁ」
 可愛い笑顔で言う彼は、女性よりも女性らしい仕草で小首を傾げる。
 その姿を見止めた天元・征四郎は思案気に目を瞬くと、それを魔の森に向けた。
「生きる者の為‥‥手を貸してくれること、感謝する」
 言って、魔の森に向かう意思を伺わせる。
 その姿に、天宮 蓮華(ia0992)は穏やかに微笑んだ。「此度の事が、天元様の成長なさる糧にも成りますように‥‥」そう、心の中で願い、彼女の目も魔の森に向かう。
 その胸中にあるのは、他の皆と同じ。
「見知らぬ地で暮らすのはさぞ心細い事でしょう。1日でも早く皆さまが戻って来られるよう、頑張りましょうね」
「ええ。先の合戦の拠点となった鬼咲島‥‥。長きに渡り避難されていた島の方々が、1日も早く自分の家に戻れるよう、頑張りましょうね」
 蓮華の声に頷き、リディエール(ib0241)は胸の前で手を組んだ。
「‥‥やれる事があって、出来る力を持っているなら、それをしない手はないのです」
 囁いて瞼を伏せる。
 これから魔の森を焼くために動き出す。
 それがどれだけ時間が掛かり、どれだけ大変な物かは分からない。
 それでも今できる事をする。その為に、彼らは来たのだ。
「それじゃあ、行こう。魔の森を焼き、アヤカシを駆除し、鬼咲島の民が無事故郷へ戻れるように――」
 カールフはそう言うと、村に一歩を踏み出した。

●炎と闘い
 村と魔の森の境界線。
 そこに立った開拓者たちは、魔の森を焼き払う者と、アヤカシを退治する者に分かれた。
「まずは、瓦礫を含む村の建物に燃え移らないように気をつけながら、近いところから焼いて行きましょう」
 リディエールは、そう言うとウィングワンドを構えた。
 そして練力を送り込み、素早くそれを翻す。
 直後――目にも止まらぬ速さで、火の玉が繰り出された。
 そこから燃え上がる炎が他の木へ燃え移り、魔の森を燃やしてゆく。
「僕も負けてられないね」
 言って松明を手に歩き出したカールフに、声が掛かる。
「カールフ様、あまり離れませんように」
 声を掛けたのは蓮華だ。
 彼は火の付いていない木に松明を添えると、くるりと振り返った。
「何かあれば直ぐに戻れるよう、皆さんと離れ過ぎるつもりはありません」
 魔の森の危険性は承知している。
 それを踏まえた上で応えると、カールフは思い出したように周囲を見回した。
「それにしても、穏やかだな」
 魔の森はアヤカシの住処。
 そんな場所へ足を踏み入れて、何もないのはオカシイ。しかし手を止める訳にもいかない。
「作業が進むのはええんどすが‥‥おかしいどすなぁ」
「そうですね。いつ襲撃があっても良いように気だけは抜かないようにしませんと――あれは!」
 鬨の声に応え、周囲を見回した生の声があがった。
 急ぎフロストクィーンを構えて練力を送り込む。そうして溜めた力を一気に放った。
「‥‥闇目玉です!」
 放たれた氷の結晶が、目玉を浮かす黒い霧状の物体に直撃する。
 だが、敵はそれだけではなかった。
 いつの間に近付いたのか、今の一撃を切っ掛けに、複数の闇目玉が姿を現した。
「いけません!」
 闇目玉の攻撃を見極めたリディエールが、杖を振るう。
 それと同時に蓮華も扇子「寒緋桜」を広げると、色鮮やかなそこから白い弾丸を放った。
「傷つけさせる訳には参りません」
 白弾とリディエールの放った炎が、闇目玉を一掃する。
 しかし――。
「こっちにも――‥‥ッ!」
 闇目玉に気を取られていた一行の前に出て来た怨霊。それに気付いたカールフが気を高めて駆け出す。
 そしてバトルアックスで攻撃を薙ぎ払うと、そこにも怨霊が迫った。
「鬼さんこちらどすよぉ」
 カールフ1人に迫ろうとする怨霊に、鬨が着物を翻して近付く。その声に濁った目が動いた。
 生者ではない人型の視線を受け、鬨はひらりと着物を舞わせる。
「さあ、こちらどすぅ」
 わざと目を惹く様にして怨霊を惹きつける。
 その間に、カールフは迫る怨霊を切り裂くと、一度間合いを取るために一歩退いた。
「なんて数‥‥これじゃあ、森を焼くなんて――」
 そう、口にした時、彼の視界を赤い物が掠めた。
 炎を纏う大きな兎――火兎だ。
「本命発見!」
 虎太郎の元気な声に皆が顔を見合わせる。
 そして虎太郎が駆け出すと、他のアヤカシが彼の動きに気付き動き出した。
 だが‥‥
「おっと、君はこっちね」
「鬼さん、こっちどすぅ」
 虎太郎の元へ向かおうとする怨霊と闇目玉を、カールフと鬨が遮った。
「もう1つ、気張っていきますぇ」
「うん、仲間を守るのがボクの役目だからね――‥‥っ、危ない!」
 闇目玉を、知覚攻撃を持つ仲間の元へ誘導しようとして、カールフは叫んだ。
 慌てて飛び出して、闇目玉が放つ黒い刃を受け止める。しかしそれは僅かに及ばず、彼の腕に鮮血が滲んだ。
 しかし退く訳にはいかない。
 護るべき仲間――蓮華の前に立ち、気力を高めて攻撃に備える。
「カールフ様、ご無理は――」
「自らの怪我よりも仲間の安全が優先です!」
 キッパリ言い放ったカールフに、蓮華は瞼を伏せる。
 その上で扇子を広げると、舞うような動きで白弾を放った。
 それが闇目玉を強打すると、敵は呆気なく霧状の瘴気に消えた。
 蓮華はその姿を確認して、カールフの腕をとる。
「カールフ様‥‥先ほども言いましたが、ご無理はなさらないで下さい。可愛い妹さんを泣かせては駄目ですよ」
 心配と叱咤を含む声に、カールフは苦笑を滲ませて蓮華の治療を受けた。

 一方、虎太郎が向かった先では、リディエールと生が、木々に燃え移る炎に眉を潜めていた。
「火の回りが早い気が‥‥」
 目の前では、回避を上乗せして器用に火兎を翻弄する虎太郎がある。
 リディエールが放つ炎、そして火兎が放つ炎。それらは、確実に魔の森を焼いている。
 しかしそれらは、過ぎれば毒でしかない。
「火を調整しましょう」
 生はそう言うと、氷の粒を放って燃え移ろうとする炎を止めた。
 そうすることで、炎の量を調整する。後はこれを繰り返し、目的の範囲まで森を燃やせば良い。
「ほら、こっちだ!」
 虎太郎は、火兎の前に出るとクイッと手招いた。
 その仕草に釣られた火兎が、キッと目を吊り上げる。
 毛を逆立て火の粉を纏う姿は、怒り心頭と言ったところだろうか。
 そんな火兎の姿を視界に納め、虎太郎は瞳をゆっくり眇めた。
 敵の動きは見逃さない。そんな意思を籠めて見据える瞳に、火兎が鼻息荒く地面を蹴る。
「よっと!」
 突進してきた火兎を身軽に避けた体。
 それに反応しきれなかった相手が、手つかずの魔の森に消えてゆく――と、その途端に木々の間から炎が上がった。
 それに対して生がゆらりと杖を構える。
「‥‥それは、行き過ぎです」
 呟き、冷静に氷を放つと火兎が戻ってきた。
「虎太郎さん、もう少しゆっくりと‥‥」
 リディエールの声に手を振った虎太郎は、火兎との追いかけっこを再開させる。
 その姿を視界端に納め、怨霊を切り捨てた征四郎がふと呟いた。
「‥‥そろそろ、村を抜けるか」
 言われてみれば、あと少しで村から魔の森を焼き切ることが出来る。
「よ〜し、あともう少しだ! おっし、いっくぞー!」
 そう言うと、虎太郎は脚力を強化して最後の追いかけっこを開始した。
 その姿を見て、蓮華の目が周囲へ向く。
「残るは、アヤカシを遠ざけるだけ‥‥ですわね」
 誰にともなく呟いた声、それに皆が頷くと最後の仕事が行われた。

●お手伝い
 燃えた森は、ある程度の所見て消化した。
 残されたのは、魔の森の残骸と、瓦礫と化した村だ。
 当初から無事だった部分は問題ないが、それ以外の部分が想像以上に酷い。
「これは、大変ですね‥‥」
「それでもやるしかないだろうね。そろそろ人も戻ってくるんでしょ?」
 生の声に続き、カールフが問うと、その声に皆が頷いた。
 鬼咲島が魔の森に侵された時、逃げ遅れた人たちがいた。
 彼らはなんとかこの島で生き抜き、今を迎えている。そんな彼らを征四郎が迎えに行ったのだ。
「ぶっきらぼうだけど、根は凄く良い奴なんだろうな」
 依頼の内容を考えてもそうだ。
 思わず口にした虎太郎の声に、誰ともなく同意する。その上で顔を見合わせると、復興のためのお手伝いが、開始されたのだった。

 蓮華とリディエールは、周囲の見回りのために辺りを歩いていた。
 アヤカシが再び襲って来ないか、皆の仕事を邪魔する者はないか、それを確認しながら村の周囲を探る。
「思った以上に、森が焼けて良かったですね」
 当初の予定では、村に掛かる分だけを焼く予定だった森。
 しかしその存在は、かなり離れた位置にある。
「皮肉ですけど、火兎のお陰‥‥ですわね」
 リディエールに同意して微笑んだ蓮華。
 彼女もまた、遠くにある魔の森を見つめる。
「緊急連絡の方法は聞いていますが、この分ですと必要ないかもしれません」
「そうですわね‥‥ですが、油断はしないようにしませんと」
 生より聞いている呼子笛を使っての、緊急連絡方法。
 笛を吹く回数や吹き方によって、状況を知らせる手段として用意された。
 しかし今の状況を見る限り、アヤカシ襲撃の心配はなさそうだ。
「あら? あれは、天元様‥‥?」
 魔の森とは逆方向から歩いて来る数名の人影。
 その内の1人は、まぎれもなく征四郎だ。
「お帰りなさいませ」
 微笑んで出迎えた、蓮華とリディエールに、征四郎は僅かな頷きを返す。
 それを見止め、リディエールが前に出た。
「皆さんも、お帰りなさい。復興には時間が掛かりますが、お手伝いは致しますので――」
「なんであんたらがそこまでするんだい」
 ぼそりと返された声に、リディエールと蓮華の目が瞬かれる。
「言っちゃ悪いが、あんたらはわしらを見捨てただろう。今さらそんなことされても困るんだがね」
 皺くちゃの顔に不信感を覗かせる目。それを目にして何も言えなくなる2人を他所に、戻ってきた住人達は村の中に入って行った。
「征四郎様、あの‥‥」
「彼らは、この島に取り残された者たちだ。開拓者や朝廷に不信感を持っていても不思議ではない‥‥察してくれ」
 状況を考えれば、仕方のない反応だった。
 それを耳にしたリディエールと蓮華は、神妙な面持ちで頷くと、顔を見合わせて村の中に入って行った。

「うおっ、この岩重い‥‥」
「手伝うよ」
 巨大な岩を退けようとしていた虎太郎へ、カールフが声を掛けた。
 虎太郎が持つのとは反対側から手を伸ばし、岩を持ち上げる。
「ありがとう。おいらだけじゃ持てなかった」
「仕事は任せて。まあ、ちょっと火傷が痛いけど、戦うよりはこういった作業の方が向いてるし」
 そう言って笑ったカールフに、虎太郎は笑顔を見せる。
 そうして村の外に岩を運び終えると、ちょうど通りかかった年配の女性と目があった。
「お帰りなさい。もう少しで道の瓦礫は退けられますから、そうしたら家の方を手伝いますね」
 優しい笑顔で告げるカールフに、女性の目が落ちる。
「力仕事しか思い浮かばないけど、おいらも手伝うよ。そ、それでも少しは役に立つよね?」
 最後の方は恐る恐る‥‥そんな感じで問う虎太郎に、女性の目が上がった。
 まじまじと虎太郎を見て、驚いた表情を覗かせる。そしてその顔に、躊躇いがちな笑みが浮かぶと、女性の骨ばった手が彼の頭を撫でた。
「‥‥ありがとう」
 その姿を見て、カールフはふと思う。
「些細なことかもしれないけれど――今を生きる命達の行方、ほんの少しでも切り開く事が出来たかな‥‥?」
 復興だけじゃない。
 少しずつでも、この島の住む人の心を解す手伝いが出来たなら。そう思いながら、彼は次の作業に移って行った。

 村の警戒を行っていた生は、いつアヤカシが襲ってきても良いように、対策のための石の壁を設置する。
 もし役に立たなくても、今後で何かの役に立つかもしれない。そう思い、もう1つ壁を作る。
 そんな彼女の耳に、話し声が届いてきた。
「ええんどすぅ。お手伝いさせてください」
 住人が家の中の瓦礫を退けている。
 そこに鬨が声をかけたようだ。
 瓦礫に埋もれた衣服を受け取って、大丈夫なものとそうでない物を分けたり、裏方として手を貸したりと彼なりに動いている。
 その姿を見て、生の足も動いた。
「今のところ、アヤカシの脅威もありませんし、私も手伝います」
 そう言って差し延べられた手に、住人は驚いたように顔を上げた。
 そして気恥しげに笑いかけると、彼女らは共に復興の作業に移って行った。

  ○

 日が沈む頃には、道を塞いでいた瓦礫は全て撤去された。
 それでも崩れた家はそのままで、人が住むにはまだ多くの労力が必要だ。
 しかし身体を休めない訳にはいかない。
「皆さんのお口に合うとよいのですけれど‥‥」
 そう言って香草と干し肉を使ったスープを差し出すと、リディエールは穏やかに微笑んだ。
「皆はん、今日は楽しんでください」
 鬨は集まった数少ない住人を前に、精錬とした表情を見せる。
 その顔は、先ほどまでの可愛らしい表情ではなく、歌舞伎役者の顔になっていた。
「‥‥少しでも、楽しんでもらえるために」
 口中でそう囁き、歌舞伎を演じる。
 彼の演目が住人の心に何を与えたかは分からない。
 それでも演目を終えた彼に、温かな拍手が送られたのは、まぎれもない真実だった。