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■オープニング本文 「なぁつぅ〜、夏なのですよ〜〜♪」 「こう暑い日が続くとたまりませんわ」 昼過ぎの満腹屋。妹の光奈と姉の鏡子の智塚姉妹は注文のかき氷を作っていた。 光奈が手回し式かき氷削り器のハンドルを回して氷を削る。器に盛られた細やかな氷の山に鏡子が小豆のタレをかけて仕上げてゆく。 満腹屋の地下には昨年改装した氷室兼食料保存用の倉庫が存在する。冬の頃から銀政がこつこつと氷霊結で作ってくれたおかげで今の時期でも氷で満杯だ。 宇治金時の他に桃の砂糖漬け付き甘酒タレ、紫蘇タレ、梅酒タレ、栗の甘煮付き甘タレ、黒ゴマタレ、生姜タレ、練乳タレ、西瓜タレ、酢だまりタレ、葡萄酒タレなどがあるが、さすがにすべてが常に用意されているわけではない。定期的な入れ替わりで客に提供されていた。今後『めろぉん』付きかき氷が加わるかも知れないが、それは旅泰の呂次第だ。 「冷たいものはかき氷でばっちりなのです☆ 他にも夏に売れそうな料理を考えないといけないのですけど、かき氷以外に氷を使ったらすぐになくなっちゃうのです‥‥」 書き入れ時が終わって光奈は遅い昼食を頂きながら思案する。鏡子は給仕を続けていたものの客がいないので光奈の側にいた。 「冷たいものは確かに素晴らしいですわ。ですが暑い季節に刺激の強い食べ物も決して悪くはありません。汗びっしょりになりながらも食べ終わった後は涼しくなるもの。‥‥水浴びをして着替えたくなりますが、それも一興でしょう」 鏡子の言葉に一理あると光奈は考え直す。 「確かに‥‥。そぉ〜す料理は美味しいし、暑い日でも実際に売れてるのです〜。作る方は大変だけど‥‥‥‥」 夏場に熱せられた鉄板の前で調理をするのは地獄といってよかった。七月になってから光奈も意識が朦朧として一度だけだが倒れかけている。 「そういえば今朝方、こちらの瓦版が遠方から届けられましたわ。満腹屋にも参加してもらいたいとか」 「ふむふむ」 鏡子が取り出した瓦版に光奈が目を通す。それは武天で催される大会の参加願いであった。各地の異彩を放つ料理を一同に集めて順位を決めるという。 「面白そうなのですよ〜♪」 この時、光奈はそぉ〜す料理で参加することを心の中で決めていた。問題はたこ焼き、お好み焼き、焼きそばのどれにするかである。 たこ焼きは独特な形状の鉄板を今以上に増やさなければならない。まず発注が間に合わないし、今回限りの使用とするならば不経済だ。 大量の客を相手にするならば焼きそばは麺の仕込みが大変過ぎる。製麺を頼もうとしても開催地が武天の田舎なのでつてがまったくない。 お好み焼きは道具を増やすとしても既製品で間に合う。後々の転用も楽なので問題は少なかった。 「よし!」 光奈はお好み焼きで大会に出ることに決めた。さっそく父親から参加してよいかの承諾を得る。 現在の満腹屋では品数を絞って豚玉とイカを主にした海鮮お好み焼きの二種類を提供している。光奈は開拓者の協力を得て新たなお好み焼きを創作し、大会で優勝するつもりであった。 |
■参加者一覧
礼野 真夢紀(ia1144)
10歳・女・巫
ジークリンデ(ib0258)
20歳・女・魔
十野間 月与(ib0343)
22歳・女・サ
ティア・ユスティース(ib0353)
18歳・女・吟
羽喰 琥珀(ib3263)
12歳・男・志
春陽(ib4353)
24歳・男・巫
Kyrie(ib5916)
23歳・男・陰 |
■リプレイ本文 ●朱藩の首都、安州にて 響く鶏の鳴き声。 早朝に開拓者七名は満腹屋を訪れた。新作お好み焼きの考案と『異彩料理大会・第一回』への出店準備のためである。 「新しいお好み焼きはみんなで決めてきたんだ。まず辛い丼のお好み焼きだろ。それとニラと牛の脂身入りお好み焼き。あとジルベリア風のお好み焼きをって思っているんだけど、光奈はどう思うかな?」 「美味しそうだけど味見をしてから決めたいのです☆ ‥‥えっ、えっと‥‥けぇっ〜して食べたくて仕方がないわけじゃないのですよ!」 指折り数えながら説明する羽喰 琥珀(ib3263)に答えた後で光奈が顔を真っ赤にする。食いしん坊はバレバレなのだが乙女としては恥ずかしくなったようだ。 「豚玉と海鮮は強いと思うのですが、新しい味も面白そうです。頑張って優勝目指しましょ」 「目指すのですよ、お〜♪ そぉ〜すの壺は呂さんに頼んでたくさん用意してあるのです〜。他にはっと――」 礼野 真夢紀(ia1144)から必要な食材が書き出されたメモを光奈は受け取る。まずは買い出しの分担を決めてしまう。 「なるほど‥‥。これが満腹屋さんのお味ですのね」 「これまで手伝ってくれた開拓者さんたちのおかげなのです☆」 光奈は初めて来店したジークリンデ(ib0258)にまず看板メニューのいくつかを食べてもらった。その中には今回のお好み焼きの基本になるはずの辛い丼も含まれていた。 もちろんティア・ユスティース(ib0353)とKyrie(ib5916)にも満腹屋の料理が振る舞われる。 「これが隊長さんとまゆちゃんがいっていたお好み焼きなのですね」 「この香りと風味を生かしたいの。頑張らないとねっ♪」 豚玉のお好み焼きを味見するティアに十野間 月与(ib0343)が水で満たされた湯飲みを運ぶ。銀政が氷霊結で作ってくれた氷入りだ。 「これだけ大きいと焼くのが大変そうですね」 「コテを両手に持って、ささっ!とひっくり返すのです〜♪」 お好み焼きの大きさに驚いたKyrieに光奈が焼き方を説明するものの、抽象的すぎてわかりにくい。実際にやってみるしかなさそうであった。 「新しいお好み焼きでそぉ〜すをよりメジャーにしたいところですね」 「さっすが! 春陽さんはよくわかっているのです〜♪ おまけで焼きそば入りのお好み焼きを奢っちゃうのですよ☆」 春陽(ib4353)がついた卓に光奈がお好み焼きののった大皿を置く。全員が何かしらの満腹屋の料理を頂いたところで動き出す。 安州で準備に費やしたのは二日間。三日目には予約した飛空船二隻に食材や道具類を積み込んで即座に離陸。暮れなずむ頃には武天の大会開催地へと到着するのだった。 ●準備 現地の大会現場に到着次第、一同は準備に奔走する。 光奈がくじを引いて満腹屋の使用する設営場所が決まる。基本となる厨房道具や椅子や卓、食器類などは用意されていたものの、それだけでは足りない。まずは飛空船で積んできた道具類を運び入れた。 食材に関しては保存用の氷をそれなりに積んでいたのでギリギリまで飛空船の中だ。銀政だけでなく氷霊結が使える礼野、春陽、Kyrieと数多くいたおかげである。藁やおが屑で包まれているので大会開始までは何とか持ちそうだ。 「水は必要だからな。よいしょっと」 羽喰琥珀は安州から持ってきた大きな水瓶二つを調理場所に設置する。水は可能な限り身近にあった方が便利。事前に運んでおき、大会中に出来るだけ水汲みの回数を減らす意図がある。 「木陰だけでは心許ないので」 ジークリンデは何本か竹竿を地面に立てて、先端部に布の端を結んでひさしを作り上げる。少しでも暑さを和らげるための策だ。 「何とか間に合ったぜ。練習にはこれだけあれば足りるだろ。後は飛空船の方に運んでおくからな」 荷車を牽く銀政が現地で手に入れてきたのは牛肉の塊である。ざっと一頭分はありそうだ。 「助かったのです☆ これで始められるのですよ〜」 日影の中、光奈は包丁を手にとって肉から脂身をそぎ取り始める。ちゃんと客に提供出来るかどうかの確認作業だ。調理の練習も含まれていた。 「誰が交代しても同じ味になるようにしませんと」 礼野が小麦粉を器で計りながら心配していたのは味の統一。各自、単にお好み焼きを作れるだけでなく上位に食い込むためには必要な要素だと。 食材の必要量はあらかじめ分けておき、焼き加減については砂時計を使って可能な限り合わせる。天候によって微調整が必要なので調理時間はあくまで目安として。 「これで練習に必要なキャベツは刻み終わったかな♪」 「それでは保冷庫にひとまず仕舞っておきますね」 ティアは月与と一緒にこなした下ごしらえの食材を足下の氷入りの木箱に仕舞う。藁やおが屑を使った三重構造の保冷庫である。飛空船にある保存庫の簡易仕様だ。 「大会までにもっとうまくなりたいです」 「Kyrieさんが焼いたお好み焼きはとっても美味しいのですよ〜。早さだけがあとほんのちょっとなのです☆」 「頑張りますね」 「張り切っていきましょ〜♪」 焼き方についてすでに安州の満腹屋で十分な力をつけてきたKyrieだが、光奈と一緒にさらなる練習を積む。 「満腹屋です、明日の試合はよろしくお願いします。よかったらこれ召し上がってください」 春陽は周囲のお店に焼き上がったばかりのお好み焼きをもって挨拶回りをした。その店の出品料理をお返しでくれる相手もいる。 大会に呼ばれていたのは満腹屋を含めて十店舗。 満腹屋はお好み焼き。 その他に一般的な品とは異なる工夫が凝らされた、うどん、そば、煮込み料理、唐揚げ、拉麺、丼料理などが出品される予定だ。中には甘味で勝負する店もあり、ごった煮の様相を呈していた。しかしそれこそがこの大会の醍醐味といえた。 「強敵がいるのですよ‥‥」 春陽が持ち帰った料理を試食しながら光奈は眉を動かすのだった。 ●熱く暑き戦い 大会当日。 開始とされた午前十時、審査する一般客の姿は仮の店舗が並ぶ周辺にはなかった。 事前の仕込みを自由に行っても構わない規約だがそれだけでは料理によって有利不利が生じる。鍋のようなものだと殆ど完成したものを器に移すだけ。直前に焼いたりする料理との差が大きすぎるからだ。 そこで約三十分間、一般客を入れない間に少々の作り置きをしてもよいとの規約が設けられていた。当然、味が落ちない範囲である。 「生地にすりおろしたとろろ芋をいれてっと。これでよりふっくら焼けるはず」 礼野は小麦粉を水で溶いた生地に氷で冷やしておいたすったとろろ芋を入れる。ニラと牛の脂身入りお好み焼き用である。 「こちらの辛い丼風味の生地には香辛料を混ぜておきました」 ジークリンデは辛い丼風味の生地作りを担当する。入れすぎると味が濃すぎるのでほんの少しだけ。 「調理する人の立場に立って、早め早めに準備してしまいましょう」 ティアはジルベリア風のお好み焼き用の生地を練っていた。よりそぉ〜すとチーズの風味が引き立つように香草を細かく刻んだものを忍び込ませる。 「香りがきついですが、これがたまらなくクセになる人も多いはずです」 春陽は脂多めの牛のバラ肉を鉄板の上で炒めた。鉄板上に染み出した脂は生地を焼く際にも使う。 「これで三枚目が焼けましたね。保存用の氷はどうなっているか一度確認しておかないと――」 エプロン姿のKyrieはコテでジルベリア風のお好み焼きを木の皿に載せた。とろりと表面でとけている餅とチーズが客の食欲を呼び起こすであろう。 「チーズは刻んであるし、野菜も半分は刻み終わったところね。ある程度使い終わってから残りはやったほうがいいと思うの」 「了解なのです〜♪」 「さぁーて、あたいも焼きまくらなくちゃね!」 「どこにも負けられないのですよ〜♪」 張り切る月与からの報告を受ける光奈は辛い丼風味のお好み焼き担当だ。用意した三枚の鉄板はちょうど三種類のお好み焼きで使い分けられていた。 鉄板焼きの担当は熱気で体力を消耗するので定期的に交代する。仕事は給仕や下ごしらえの続き、回収した木皿を洗うなどのたくさん残っていた。 それでも鉄板焼き担当の者達が倒れる危険はある。そこで飴玉を舐めたり、氷霊結の氷水を定期的にとるのが心がけられた。 「満腹屋自慢のそぉ〜すを使ったお好み焼き美味しいよー。これを食べれば夏バテなんて吹っ飛んじまうぜ〜っ」 三十分が過ぎて一般客の姿が現れた頃、羽喰琥珀は青のりをかけたり紅生姜をのせるなどの仕上げの手を一時止める。代わりに扇子を手にして呼び込みの大声を張り上げた。鉄板のお好み焼きを仰ぎ、そぉ〜すの焦げる香ばしい匂いが漂うように。 (「二つ目以降に選んでもらわないといけないのです」) 光奈は鉄板の前で忙しくコテを動かしながら一般客の様子にも目を配る。一つ目に手を取った料理は大会が始まる前から決めていたに違いない。 肝心なのは二つ目の選択から。 例え一つ目と同じように二つ目をあらかじめ決めていたとしても、回りの誰かが美味しそうに食べているうちに心変わりするもの。どれだけ一つ目に満腹屋のお好み焼きを手にとってくれた一般客が美味しそうに食べてくれるかが勝負の分かれ目だと光奈は考えていた。 ●辛い丼風味のお好み焼き 「お前が食っているの何だ?」 「ん? 薬膳の生薬たっぷりのお好み焼きってやつだ。辛い丼風味とかいったかな」 木漏れ日の片隅で二人の中年男性が並んで切り株に座る。一人が食べていたのが満腹屋の『辛い丼風お好み焼き』。もう一人は他の店のモツ入り丼を手にしていた。 「薬膳ねぇ‥‥。毒が入っていない限り食いもんはうまけりゃ正義だと思うがな。俺はよ」 「こいつには薬くささなんて無縁だ。この辛さ、刺激は‥‥なんだろうな。例えようもないうまさなんだが」 香りの高さも辛い丼風お好み焼きの特長の一つ。モツ入り丼を手にしていた中年男はつばを呑み込んだ後で一口くれとねだるが断られる。急いで丼の中身を胃に押し入れると満腹屋の並びへと駆け寄るのだった。 ●ニラと牛の脂身入りお好み焼き 「牛肉入りだなんてまるで武天の料理みたいね」 「でもこれを作っていた満腹屋って朱藩のお店らしいよ」 若い恋人同士が話題にしていたのが『ニラと牛肉のお好み焼き』である。 女性は『そぉ〜す』といった醤油とは違う調味料に興味を抱きながら男性側の皿からお好み焼きを一口もらう。 ちなみに女性が持っていたのは焼きうどん。盛りはほんのちょっぴり。光奈が事前に予測していた通り、麺類を扱う店舗は量の確保に苦心していた。 「美味しい!」 「満足出来る量ってのも得点高いよね」 ボリュームたっぷりのニラと牛肉のお好み焼きでも一枚を恋人同士で分けて食べるには少ない。二人はあらためて満腹屋の列に並んで新たなお好み焼きを手に入れる。別の味のお好み焼きも堪能するのであった。 ●ジルベリア風のお好み焼き 「このとけているのは何?」 女性三人組が卓に置いた皿を見下ろす。それは満腹屋の『ジルベリア風お好み焼き』であった。 「お餅と‥‥なんだろうね」 「ジルベリア風ってあったからチーズじゃないのかな?」 いろいろと憶測してみるが一人が一切れを口にすると残る二人もすかさず食べてみた。 「このかかっているそぉ〜すって味に深みがあるのね」 一人目はそぉ〜すに心酔する。 「チーズはいろいろとあるみたいだけど、クセの少ないのを選んでいるみたい。これなら大丈夫だわ」 二人目はチーズとの相性に心牽かれる。 「生地に挟まれた中にもジルベリア由来の野菜が使われているみたいね。もう一枚もらってこようかしら?」 三人目は天儀本島から見て北西遠方にある武神島で食べたピザを思い出す。他にも鰹の削り節や青海苔、紅生姜など多彩な味で彩られている。 女性三人組の声は周囲の人々の耳にも届くのだった。 ●結果発表 午後の三時。鐘の音が響き渡ったところで料理の提供は終了。その後四時までは投票が続けられてすぐに開票が行われた。 「ひと〜ぉつ!」 同時に数えながら並んだ十の投票箱から審査員が一つずつ木札を抜き取ってゆく。最後まで残った投票箱の店舗が優勝である。 二十にも満たない形で最初に脱落する店舗が現れた。次々と脱落の店舗が増えてゆき、投票が一部店舗に集中しているのが見て取れる。 ちなみに投票は監視員ありの外部から望めない小屋内で行われた。事前に大勢がわかってしまっては面白みがないからだ。 「よし、残っている、残っている! このままいっけぇー!!」 残り三つの店舗に満腹屋が残っていることに羽喰琥珀は声をあげた。 「後はどこが残っているんだ?」 「独自の味付けをした鶏肉の唐揚げ店と煮込み料理の店です。どちらも前評判がよかったと記憶しています」 銀政に冷静なKyrieが答える。 「どれくらい提供したのでしょうか? 辛い丼風味は確か百二十枚だと記憶しています」 ティアが隣にいた礼野と月与に振り向く。 「ジルベリア風お好み焼きは‥百一枚のはず。月与さんはニラと牛肉のお好み焼きを覚えています?」 「確か‥‥百十枚前後だよ。思っていたよりたくさん出たよね。余分に材料を持ってきておいてよかったね」 礼野と月与はティアを見つめながら心配そうな表情を浮かべた。 「さらに一店舗が脱落‥‥。残るは満腹屋と唐揚げのお店ですね」 ジークリンデの言葉通り、最後は二店舗の一騎打ちとなる。 「開票がなかなか終わりませんね。満腹屋ともう一店に投票が集中したようですね」 「ドキドキなのですよ‥‥」 三位が決まった時点からすでに四十が数えられる。春陽は人だかりで開票の様子が見えずに困っていた光奈を肩の上に乗せてあげていた。 「決まりました。その差、一票! 満腹屋が優勝となります!!」 開票が終わって司会が結果を叫んだ。 武天の田舎町で開かれた『異彩料理大会・第一回』は満腹屋の優勝で幕を閉じる。 「あ、ありがとうございましたです!!」 一位を称える旗を光奈が審査員長から受け取った。一緒に参加した一同も壇上にあがって喜びに沸き返るのだった。 ●そして 地方大会故に賞金はほんのわずかであったが全員で分配する。 安州に戻った後で満腹屋からの感謝の印として、氷霊結が使える開拓者の中でまだ持っていない者にはかき氷削り器が贈られた。その他の者達には留守中に旅泰の呂が置いていってくれた泰国産の『めろぉん』が配られる。 「誰も倒れずに無事終わって、結果も優勝だなんて夢みたいなのですよ〜♪」 光奈は開拓者一人ずつの手を握りしめて感謝するのであった。 |