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■オープニング本文 ● 魔槍砲。それは本来アル=カマル製の特殊銃を指す。 宝珠が組み込まれた長銃身型であり、先端には槍のような刃が装着可能。宝珠近くの樋口から火薬や専用の薬品を詰め込む構造を持つ。 しかし魔槍砲には銃口が存在しない。そして多くの魔槍砲は弾丸を込める手順さえ必要とせず、練力消費によるスキルを代替えとする。 銃身の先端から時に放たれる火炎、爆炎は一見すれば精霊魔法のようだが物理的な攻撃能力を有す。 これまで改良が続けられてきた魔槍砲だがここにきて停滞気味。アル=カマルの宝珠加工技術の行き詰まりが原因といわれている。 このような状況下で朱藩国王『興志宗末』と万屋商店代表『万屋黒藍』は魔槍砲に注目していた。 ● 朱藩の首都、安州にも開拓者ギルドの支部は存在する。 その日、奥の執務室には朱藩ギルド長『仙石守弘』と朱藩国王『興志宗末』の姿があった。 「アル=カマル製のこの銃砲を多数手に入れたいと。そういう事ですな」 「そうだ。研究用にこの『魔槍砲』が欲しいのさ。万屋の『黒藍』からもいくらか融通してもらったんだが、それじゃあまだまだ足りなくてな。さらに鉄砲鍛冶を何人か引っ張って来てくれたら万々歳だぜ」 興志王は一挺の魔槍砲を手に持ちながら仙石守弘に説明する。 作動不安定なアル=カマル製の魔槍砲を朱藩で改良したいのだが、必要数が足りていなかった。そこでギルドに集めて欲しいと興志王は願う。より詳しい情報を得る為にアル=カマル出身の技術者の招聘も視野に入れていた。 ちなみに会話に出てきた『黒藍』とは神楽の都に本店を置く万屋商店の女代表の事である。 「本当に銃砲がお好きですな。王は」 「そうだな。全くだ」 仙石守弘と興志王は二人して豪快に笑う。歳こそ離れていたものの双方の性格はよく似ていた。 興志王が帰った後、仙石守弘は依頼内容を職員にまとめさせる。その日のうちに風信器によって神楽の都の開拓者ギルドに伝えられて依頼書が公開されるのだった。 興志王からの依頼になります。 アル=カマルの首都『ステラ・ノヴァ』へと精霊門で出向き、『魔槍砲』を買い集めてください。珍しい型ならば可動しないものでも結構です。お金に糸目は付けません。 また魔槍砲の鉄砲鍛冶(技術者)も何名か欲しています。是非に口説いて朱藩・安州まで連れてきてください。そうしてさえくれれば、その後は興志王が優遇して面倒をみます。 購入費以外のかかる費用も興志王持ちです。(こちらは常識の範囲で) アル=カマルは暑い砂漠の地です。 正式な大陸名はアル=シャムス。そしてファティマ朝アル=カマル首長連合王国の首都は『ステラ・ノヴァ』です。 |
■参加者一覧
美空(ia0225)
13歳・女・砂
白拍子青楼(ia0730)
19歳・女・巫
雲母(ia6295)
20歳・女・陰
パラーリア・ゲラー(ia9712)
18歳・女・弓
雪切・透夜(ib0135)
16歳・男・騎
罔象(ib5429)
15歳・女・砲
サフィラ=E=S(ib6615)
23歳・女・ジ
アルバルク(ib6635)
38歳・男・砂 |
■リプレイ本文 ●アル=カマル 深夜、開拓者八名は安州へ帰ろうとしていた仙石守弘と精霊門で遭遇する。 「魔槍砲を数多く入手してきてくれ。頼んだぞ」 依頼は興志王が願ったものだが仙石守弘も一枚噛んでいるという。 「は、はいっ! わたくしも頑張りますのっ!」 仙石守弘の顔を見上げていた白拍子青楼(ia0730)の頬は桜色に染まっていた。 深夜零時に精霊門が発動。開拓者達は一瞬のうちにステラ・ノヴァの精霊門へと到達する。 「美空のお仕事はヘッドハンティングなのであります」 職員に声をかけた美空(ia0225)を始めとして一行はギルドの出張所でしばし時間を潰した。 「もっとよく観察しておこう。魔槍砲の名品と職人さんのスカウトをするのにゃ♪」 パラーリア・ゲラー(ia9712)はカウンター奥に置かれていた魔槍砲を頼んで見せてもらう。仲間も呼んで一緒に観察した。 「異国でこのように未知の技術に触れる‥‥わくわくしますね」 雪切・透夜(ib0135)が手に取る。長さは二メートル前後あるので雪切透夜の背よりも高い。先端の槍は外されていた。 「天儀やジルベリア製のものとは形が全然違いますね」 罔象(ib5429)は『マスケット「クルマルス」』と比べてみる。 「錆は浮いていないし整備はされているけど、ちょっと造りの荒さがあるね」 サフィラ=E=S(ib6615)は雪切透夜が構える魔槍砲に顔を近づけた。職員によれば中程度の魔槍砲らしい。 「‥‥うむ。では朝まで眠っとくわ」 アルバルク(ib6635)が魔槍砲を見てたのはほんのわずか。大きく欠伸をしてベット代わりに椅子へ寝転がる。 「これが魔槍砲」 白拍子は忍犬の小太郎を胸元で抱えて魔槍砲を観察する。 開拓者達に課せられたのは魔槍砲の入手、鉄砲鍛冶などの技術者の招聘だ。 「私はゴミの様な銃に払う金は一銭も無いから安心しろ。くだらん物ばかり集めるのは私の流儀に反する」 雲母(ia6295)は朱藩関係者から受け取った革袋を無造作に仕舞うと銜えた煙管を吹かす。 夜が明けると汗ばむ暑さに襲われる。しばらくの宿を決めるとステラ・ノヴァの街中へと散らばる開拓者達であった。 ●アルバルク アルバルクは大衆浴場でひとっぷろ浴びてから一軒の酒場に腰を落ち着けた。 「よぉ、景気はどうだい?」 「ぼちぼちさ」 アルバルクは浴場でもしたように現地の者へ酒を奢りながら魔槍砲を扱う店や鉄砲鍛冶の情報を聞き出す。 「天儀のある王様が銃好きって話、知っているか?」 ついでに興志王が魔槍砲に興味を持っているという噂も流しておく。 初日は情報を集め、魔槍砲を買い集めたのは翌日だ。 「どれもよい品ばかりでしょう」 「あそこに立てかけてある魔槍砲を見せてくれ」 魔槍砲を扱う店で最初に目を付けたのはガラクタ。徐々に質のよい品を見せてもらって値踏みをしてゆく。そして中庸な魔槍砲を何挺か手に入れた。 アルバルクは店主から聞いて、凡庸だが仕上がりに光るものが感じられた魔槍砲の制作者の元へと向かう。 「実はちょいとアンタの腕を借りたくて、ってな」 アルバルクが訪ねた先はかけ出しの職人が始めたばかりの小さな工房だった。 前に勤めていた工房の師匠が急死。跡を継いだ息子とそりが合わず飛び出して今に至るという。 「今ある売れ残りも買い取る。それよりも安州に来てみるつもりはないか? 住処や道具、金の心配はいらねぇよ。他にも腕のよい職人がいれば――」 アルバルクは招きの言葉をかける。了承する意志があるのならばと自分達が泊まっている宿と帰りの日時を報せておくのだった。 ●パラーリア (「魔槍砲といえばファティマ朝の最新鋭の技術だけどこゆのって大丈夫なのかな〜?」) そんなことを思いつつ、パラーリアは珈琲を飲みながら市場をスケッチする。 この街の喫茶店で頂く珈琲は神楽の都のものと味が違う。粉を濾すのではなく溶かして淹れるようである。 「その銃、もしかして魔槍砲にゃ?」 「わかるかい」 パラーリアは喫茶店を訪れた魔槍砲を所有する客に声をかけた。その者はイェニチェリ所属の者ではなく宝珠を扱う商人であった。 首都の精鋭部隊イェニチェリが使用しているといわれる魔槍砲。膨大な練力消費を伴うのでジン専用といってよい代物だ。 宝珠を扱う商人は鉄砲鍛冶の工房にも納品していた。鉄砲鍛冶の職人達がよく通う喫茶店や料理店を教えてもらうパラーリアだ。 職人探しと併行してパラーリアはバザールにも足を運ぶ。 (「う〜、ガマンなのにゃ」) 地元料理は後で食べるとして魔槍砲探しを優先する。 魔槍砲となるとその数は非常に少なかった。使える者の数からいって致し方ないのだが。 それでも見つかった中でパラーリアは一挺の魔槍砲に注目した。 (「錆だらけでボロボロだけど‥‥よく見れば象眼が施してあるのにゃ」) 多種の金属が填め込まれた彫金はすばらしい出来である。宝珠はなく、可動もしなかったがパラーリアはこれを購入した。研究素材としては有用ではないかと。 翌日、パラーリアは料理店で老いた鉄砲鍛冶職人と出会う。 「これが『宝珠銃・皇帝』だよ〜。宝珠による練力の爆発を利用して火薬なしで撃てるのにゃ」 「同じ宝珠を使っても魔槍砲とは発想が違うのだな‥‥興味深い」 パラーリアは老職人に安州へ来てみないかと誘いをかけてみるのだった。 ●罔象 罔象は街の中心から外れた一角に建つ店に入る。イェニチェリの者達が立ち寄ると噂を聞いたからである。 多種揃っていたところからそれぞれ一挺ずつを買い求めた。これで魔槍砲の傾向がわかるはずだと。 「こちらの魔槍砲についてお話がしたいのです。職人のお名前をお伺いできますか?」 店主がホクホク顔のところで罔象は切り出す。店主はすぐに答えてくれた。 罔象は教えてもらった中で小規模な工房へと足を運んだ。 「実は天儀にも宝珠技術を使う銃があるんです」 罔象は家族経営の工房の主人に『マスケット・クルマルス』と『宝珠銃・皇帝』を見せた。 「特に皇帝は火薬をいれず宝珠が練力を爆発力に変え、弾を射つ仕組みです」 「なるほど‥‥」 罔象は工房の主人が興味をもったところで試し撃ちを勧めた。代わりに罔象は魔槍砲を撃ってみる。 魔槍砲の威力は非常に絶大。ものすごい火炎が的を吹き飛ばす。だが激しい練力消費で一気に疲れが襲ってきた。 「実は天儀で優秀な魔槍砲を作れる鉄砲鍛冶の方を募集しています。今までにない魔槍砲を作ってみる気はございませんか?」 罔象は頃合いを見計らって招聘についてを説明する。望んでいるのは朱藩の国王。鉄砲鍛冶として安州へ移住すればしばらく不自由なく暮らせる。切磋琢磨さえすればその後も十分な生活を送れるはずである。 数日の間に返事をもらう約束をして罔象は工房を立ち去るのだった。 ●雪切透夜 (「この魔槍砲は高いな。似たのが前の店では半額だったし‥‥」) 人混みにもまれながら雪切透夜はバザーの一角を散策しながらメモをとる。つい先程までは周辺で営んでいる店舗を回っていた。 雪切透夜は焦らずじっくりと見定めてから魔槍砲を買い付けるつもりである。 逸品は元々市場には滅多に出回らないものだ。売り主も一見の客よりも常連へ声をかけるはず。奇跡を信じて大局を見誤るようなへまは冒せなかった。 調べの後で雪切透夜が向かったのは品質のばらつきが少ない魔槍砲を適正価格で売っていたお店である。 何挺かを購入して店主に魔槍砲の工房についてを訊いた。渋る店主だがもう一挺買う事で教えてくれる。 雪切透夜が訪ねたのは店への卸しが少ない鉄砲鍛冶の工房。とはいえ納品日には律儀だと店主はいっていた。出来ない挺数は最初から約束しない主義らしい。 「天儀にも銃や宝珠加工技術はございます。朱藩にてそれぞれの技術を混ぜ、魔槍砲を更に発展・改良なされるのは如何でしょう?」 「数年前から限界を感じていたのは確かなのだ‥‥」 雪切透夜から渡された『マスケット「シルバーバレット」』を手に取りながら鉄砲鍛冶は呟く。寡黙な人物だと店主から聞かされていた雪切透夜だが、そのようには感じられなかった。 「銃がお好きな王様ですので厚遇もなさるとのこと。技術同士を重ね束ね、自分の手で新しい魔槍砲を生みだす。面白いと思いませんか? 是非お考えを」 雪切透夜はまた顔を出すと言葉を残して工房を後にするのだった。 ●サフィラ 「ねーねー これもうちょっと安くならないっ?」 元気印全開でサフィラは棚の向こうに身を乗り出す。 「そちらはとても素晴らしい銃ですよ」 「ここ傷があるよっ」 サフィラは言葉巧みに値切りを成功させる。最初の約三分の二だ。 手に入れたのは宝石が填め込まれた装飾華美の魔槍砲。とても複雑そうで実戦に不向きな構造かも知れないが参考するには適しているはずである。 翌日、ついでに教えてもらった魔槍砲の工房をサフィラは訪ねる。 「はわっ‥‥すごいっ ここが魔槍砲の工房なんだねっ」 サフィラが圧倒されるのも無理もなかった。お屋敷のような工房であったからだ。 「魔槍砲は見たことがあるんだけど、中身はどうなってるのか知らないんだっ。良かったら教えてくれないかなっ?」 工房の責任者である中年男性を発見したサフィラは矢継ぎ早に説明した。 条件の書類と共に朱藩国王からの依頼である事を伝えると責任者は何か思いついたような表情を浮かべる。 「天儀ではこちらとは違う銃砲を使っていると聞きますが」 「宝珠はこっちのとは違うって聞いたよっ」 サフィラは朱藩銃を責任者に手渡す。 「きょーみわいたかなっ? 朱藩で魔槍砲を作るお手伝いをしてくれるなら宝珠のこともいろいろべんきょーできるかもねっ!」 その日は少し考えさせて欲しいと責任者が答えるにとどまった。 翌日、サフィラが泊まっていた宿に一人の青年が現れた。彼を是非にといった内容の工房責任者の推薦文を持っていた。 「すごいっ!」 彼が造った魔槍砲を試し撃ちしたサフィラは小躍りする。青年に抱きつきながら『合格っ』と叫ぶのであった。 ●美空 美空が訪ねたのは鍛冶屋と商いを兼ねた魔槍砲を扱う店舗である。 この店の周囲には熱気がこもっていた。奥で鉄をも融かす炎を扱っているのだろう。 魔槍砲を物色している際、美空は店主の視線に気がついた。腰に下げていたのは『宝珠銃「皇帝」』。魔槍砲とは逆の発想といえる短銃である。 「なるほどですね、確かに強力です」 購入した魔槍砲を試し撃ちした美空は痛くなった肩をぐるぐると回す。 「んふーふー、興味があるようでありますね、この銃に」 「やけに小さいですね」 美空は『宝珠銃「皇帝」』をタネにしてさらなる話題を店主に切り出した。こうして魔槍砲を集めているのは朱藩の国王『興志宗末』の依頼によるものだと。印の入った確約書も見せながらだ。 「千載一遇のチャンスなのです」 美空は購入後に技術交流を軸にして渡航話を持ちかける。 美空の口説きに店主は一定の場所を歩き回った。それから三人の者を呼び出す。 「行きます」 店主が説明すると一人の女性が速断する。その場にいた全員があっけにとられる程に。 その女性は店主の娘で歳は十五。幼い頃から手伝っているので魔槍砲を完成させるだけの腕前は持っていた。 「もう少し考えて――」 店主が何度も確認するが娘の決意は固かった。 「きっとそうほうの武器にとって良い進展がみられるのであります」 美空は渡航に関してさらに詳しく説明するのだった。 ●白拍子 「どちらに行きましょうか?」 バザーを訪れた白拍子は忍犬の小太郎と一緒にあった。 きょろきょろと棚の品物を覗き込み、気になるものがあったのなら、ぱたぱたと歩いて手に取るといった様子だ。 「これがそうですの♪」 ようやく魔槍砲を見つけた白拍子だがどこもかしこも錆だらけ。宝珠も取り外されていて値段もタダ同然だ。 「あ、あの、ちゃんとした魔槍砲を探していますの。一緒に来てくださる方も探しておりますの‥‥」 「か、母ちゃんに疑われるからそれ以上は――」 白拍子が涙目に頬を染めながら懇願した。最初は断っていた店主だがついに陥落する。店主は弟子を白拍子に宛ってくれた。 その弟子が案内してくれたのはある工房の裏口。薄汚れている工房に白拍子は小太郎と共に恐る恐る足を踏み入れる。 「なんだ? お前」 「ま、魔槍砲が欲しくて来たのですの!」 奥にいたのは十歳になったばかりの『子僧』といった感じの少年である。 「一挺なら売ってもいいぜ。食うに困っていたところだ」 棚には油紙に巻かれた魔槍砲がいくつも並んでいた。開けてみるとどの魔槍砲も素晴らしいのが素人目にもわかる。 少年に聞いてみれば両親は砂漠で遭難して亡くなったという。親戚は全員が遺産目当てで信用出来ないと語った。 「俺、親父の跡を継いで鉄砲鍛冶になりたかったんだ。やっと手伝えるようになったばかりなのに」 少年の話を聞きながら白拍子は道具類に目をやる。どれも手入れはちゃんとされていた。 「よい話しがありますの!」 白拍子は安州に来てみないかと少年を誘うのだった。 ●雲母 「こんなもんか」 煙管から立ち上る紫煙の中で雲母は苦虫を潰したような表情をみせた。魔槍砲を試射してから椅子へと腰掛ける。 ここは銃を扱う比較的大きな店舗。 魔槍砲はどれも威力があるものの大味な印象で練力の消費が激しい。それでも雲母は店主が驚くほどの回数をこなしていたが。 不満はあったが特に取り回しの良さと重量の少なさを重要と考えて購入を決める。不良品はすべて排除。ほんの一部、職人技を感じさせる魔槍砲については倍の値段で買い付けた。 雲母が足を運んだのは職人技を感じさせる魔槍砲を造った工房である。大規模な工房を想像していたのだがこぢんまりとしていて肩すかしを食らう。 「面倒は抜きにして手っ取り早く話す」 雲母は興志王が鉄砲鍛冶を招聘しようとしている事実を鉄砲鍛冶に突きつける。話が資金提供に及ぶと意外な言葉が返ってきた。 「そんなものはいらぬ。異国での銃砲作りが出来るのであれば迷う事などない」 老練な鉄砲鍛冶の瞳はまるで青年のように輝いていた。老いてもなお理想を追い求める者の姿がそこにあった。 招聘の話は一時間のうちにまとまる。 (「仕事が一段落ついたら遊んでやろう」) 雲母は美空とサフィラの事を思いながら宿への道を歩くのであった。 ●そして それぞれの開拓者が本命と狙った職人は全員が安州への移住を引き受けてくれる。 ただ準備があるので五日目の夜に開拓者達と共に向かうのは数人のみ。残る者達は遅れて安州を訪れる事になるだろう。大量の荷物がある者は飛空船で引っ越しする必要もあった。 深夜零時に安州へと移動。開拓者達は職人達を城へと連れて行くのと同時に多数の魔槍砲を納品。その日の夜に精霊門で神楽の都へと帰るのだった。 |