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■オープニング本文 朱藩の首都、安州。 海岸線に面するこの街には飛空船の駐屯基地がある。 開国と同時期に飛空船駐屯地が建設された事により、国外との往来が爆発的に増えた。それはまだ留まる事を知らず、日々多くの旅人が安州を訪れる。 そんな安州に、一階が飯処、二階が宿屋になっている『満腹屋』はあった。 まだまだ暑さは残るものの季節は秋。特に食べ物が美味しい時期であり、朱藩の安州では祭りと合わせた市が開かれていた。 その名は『海産祭』。 朱藩の各地から集められた海の幸が並ぶ。鮮魚はもちろん冬に役立つ乾物類も数多い。 すでに海産祭は始まっており、普段使われていない広場は人々でごった返す。満腹屋の智塚姉妹も料理人見習いの真吉を連れて買い出しに訪れる。 「この露天の鰹節はとっても質がよいのですよ♪」 「そこの旦那様、少しよろしいかしら?」 光奈が品定めをして鏡子が値段の交渉をする。 「お、重い‥‥」 購入した食品類を運ぶのは真吉の役目だ。両手に袋をぶら下げて、さらに背負子も担いでいた。 運べるぎりぎりまで購入すると満腹屋に戻って再び広場へと向かう。今日だけですでに三往復目である。 さすがに真吉がへばってきて休憩をする事となった。屋台で買った焼きイカを食べながら三人は長椅子に座る。 「またそーすぅ〜の焼きそばやお好み焼き、たこ焼きの屋台でもやろうかな?」 「満腹屋からこの広場はあまり離れていませんので、商いとしては止めた方がよろしくてよ、光奈さん」 楽しい雰囲気に光奈と鏡子が顔を綻ばせた。真吉は遠くの雲を眺めながら焼きイカを囓る。 「そうだ! 前に武天で食べたアレを丼にしたら、きっと美味しいのです〜☆」 何かを閃いた光奈は店で使う分とは別の食材を買い求める。 その日の夜。光奈が満腹屋の調理場で作り上げたのは牛鍋のようなもの。しかし鍋としてつつくのではなく、丼によそったご飯の上に餡としてかけた。 「牛丼って名付けたのですよ♪ お味、どうでしょ?」 光奈は試食してくれた真吉に訊ねる。 「お、美味しいです! 光奈さん」 真吉は笑顔で即答する。言葉よりもあっという間に平らげられた丼が美味さを物語っていた。他の満腹屋の面々にも好評で光奈は自信を持つ。 「うまくいったら満腹屋のお品書きに新しく加えるのですよ♪」 海産祭の広場で牛丼の屋台を出すつもりの光奈は、手伝いを求めて開拓者ギルドの入り口を潜るのだった。 |
■参加者一覧
紗耶香・ソーヴィニオン(ia0454)
18歳・女・泰
礼野 真夢紀(ia1144)
10歳・女・巫
斉藤晃(ia3071)
40歳・男・サ
ルーティア(ia8760)
16歳・女・陰
十野間 月与(ib0343)
22歳・女・サ
ラムセス(ib0417)
10歳・男・吟
寿々丸(ib3788)
10歳・男・陰
ロゼオ・シンフォニー(ib4067)
17歳・男・魔 |
■リプレイ本文 ●牛丼 夜明け前の朱藩の首都、安州にある飯処『満腹屋』。 「こちらをどうぞなのですよ〜♪」 智塚光奈は来訪した開拓者達を卓につかせると卓に丼を並べ始めた。まずは試作の牛丼を食べてもらってからの方が話しやすいと考えたのである。 光奈が用意した牛丼とは脂身付きの牛肉と葱を甘辛な醤油タレで煮込み、ほかほかのご飯にかけたものだ。行灯の薄暗さの中で開拓者達は朝食代わりに牛丼を手にする。 「牛丼ですか〜。仕込みの準備が大変そうですね」 「そうなのです。売れ行き次第ではあるんですけど」 一口食べた紗耶香・ソーヴィニオン(ia0454)は光奈に大きく頷いた。 「葱よりも、似た味の玉葱を使った方が良さそうですの。量を確保出来ます」 「女性客を呼び込める女性向けの牛丼も頑張って作ってみたいな」 真向かいに座った礼野 真夢紀(ia1144)と明王院 月与(ib0343)は意見を出し合う。 「こういう豪快な料理は得意やで!」 「お代わりはたくさんあるのですよ♪」 瞬く間に一杯を平らげた斉藤晃(ia3071)は光奈からお代わりをもらうと、牛丼が煮込まれた鍋の中を覗き込む。 「自分の故郷の村にもこーいう料理あったな。畑仕事で忙しい時とか、手軽に食えて美味いんだ」 「どんな風に作るのですか〜?」 ジルベリア出身のルーティア(ia8760)は牛丼の味を確かめてから光奈に話しかける。牛丼は醤油が基本なのでワイン煮込みと味が違うものの、どこかルーティアの郷愁を思い起こさせた。 「お祭りで出すのデス? おいしいご飯たくさんなのデス?」 「そうなのですよ〜。海辺の街なので安州ではしばらく『海産祭』というのをやっているのです☆ そこでちょっと変わった味を出してみようと思って〜」 全部食べ終わったラムセス(ib0417)は光奈から海産祭の詳細を訊いた。各地から新鮮な魚や乾物を買い求めて人々がやってくるらしい。わざわざ乾物の扱いが盛んな泰国からの客も多いようだ。 「力を合わせて、牛丼をいっぱい売りますぞ!」 「頼りにしているのですよ♪」 牛丼三杯を食べきった寿々丸(ib3788)が、光奈と目が合うと狐獣人の耳と尻尾を大きく振る。 「このお店で使っている丼は‥‥これ以外にあるのかなぁ‥‥」 「何種類かあるのですよ〜。ちょっと待っててくださいな☆」 牛丼がよそられていた丼を眺めるロゼオ・シンフォニー(ib4067)に光奈が応える。全員が集まって屋台で使うにはどんな丼がいいのかが話し合われた。 さらなる味の追求に興味がある者。付け合わせを考えてきた者。屋台を作ろうとやる気に満ちた者。道具類を探しに安州を駆け回ろうとしていた者など様々だが、すべてはよりよい牛丼を売り出す為。日の出を合図に本格的な活動をする一同であった。 ●屋台 一台の大八車が満腹屋の裏庭へと辿り着く。 もふらのらいよん丸が牽き、ラムセス、ルーティア、ロゼオが押した大八車にはたくさんの木材と大工道具が積まれていた。予算のうちで購入したり借りてきたものだが、これらを使って屋台作りが始まる。 「さてと牛丼のためにもがんばろう!」 「正確に描かないとね」 ルーティアが図面を引き、それに合わせてロゼオが木材へと墨線を入れてゆく。まだ実際の調理道具は揃っていないので満腹屋から借りたもので屋台の寸法を割り出す。 「ゆっくりとしてくださいデス」 ラムセスはがんばってくれたらいよん丸の世話をしてあげる。 「試作牛丼のいい匂いが漂ってくるな。よし!!」 ルーティアが木材に鋸を挽いて屋台の骨格に取りかかった。 「なるべくたくさんの人が座れるようにしないとね‥‥」 ロゼオは円盤形の卓と椅子を作り始める。組み立て式にして現地に運びやすいような工夫を施しながら。 「メニューをあとで教えてもらうデス。牛丼のほかに牛鍋丼とかいっていたのデス」 ラムセスは余った木ぎれを使って木札を作り始める。まだ品揃えが完全に決まっていないので文字は書き込まなかった。注文制の屋台だとお金のやり取りが大変なので前払いの食券として木札を活用するつもりである。加えて月与から頼まれて保冷用の容器も作り始めた。 すべての道具が出来上がるまでに約二日の時間が要されるのであった。 ●丼と調理道具 「明王院殿から頼まれた、洗浄用の洗桶と調理用の寸胴鍋は書き留めておりまするぞ! ああ、あとは保存用に蓋付きの木箱と藁と布。それに、水を入れた小瓶ですな‥‥」 寿々丸は書いたばかりのメモに今一度目を通す。光奈から必要な調理器具や器などを教えてもらい、さらに調理をする仲間達からの意見も足してある。 元気よく飛びだした寿々丸は満腹屋が取引している店々を主にして一通り回ってみた。そして空き地で団子を頬張りながら再考した上でどれを購入するのかを決める。 ひとまず店頭にあった分を大八車に載せて満腹屋へと戻る。屋台作りをしている仲間に一部を渡して大きさに問題がないかを確かめてもらう。寸胴鍋に関しては調理担当の仲間の元へ。 「予備も頼んだのでございまする!」 「丼もたくさんあるんだね‥‥」 二日後、注文の品を引き取りに寿々丸はロゼオと一緒に大八車を引っ張って安州内を駆け巡った。調理道具、丼を含めた器類、箸などすべてが揃うのだった。 ●牛丼の探究 「牛鍋には生卵が合うので牛丼にもと思ったんですけど‥‥この時期に新鮮さを保てるのか厳しいでしょうかねえ」 時間がある時に紗耶香が光奈に相談したのは生卵について。他にも味噌汁とお新香がついたらよりよい牛丼になるのではと提言する。 「‥‥その日の朝に産んだばかりの卵なら平気だと思うのですよ。全部につけるのは無理なので別注文なら何とかなるかな」 光奈は考えた末に答えた。 卵については別注文扱いで品切れになったらその日はそれまで。味噌汁も別注文だがこちらは切らさないように心がける。お新香は牛丼に付け合わせると。 光奈と紗耶香が話しているその横を荷物を背負って斉藤晃が戻ってくる。せっかくの市なので食材を買い求めてきたのだ。 「ぎゅ♪ ぎゅ♪ 牛丼♪ つゆだくぎゅ〜どん♪ どん♪ どん♪」 ご機嫌な様子で作り始めた斉藤晃。 料理担当の各自が牛丼を作って持ち寄り、どれがよいのか決める約束になった。 斉藤晃の牛丼とは通常の牛鍋よりも甘辛なタレを使って葱の代わりに玉葱を使用するものだ。さらに通常のバラ肉とは別に下処理を施した牛すじや牛もつも混ぜ加えて食感に変化を加える。隠し味として最近神楽の都で流行っている珈琲の残り滓を持ってきており、それを濃し袋に詰めたまま鍋へと忍ばせる。 「こういう豪快な料理は得意やで!」 数時間後、味見をして豪快に笑った斉藤晃であった。 「美味しいものが出来たら、あたしのお店でも出すことにしましょうかね☆」 光奈との相談を終えた紗耶香も牛丼作りを開始する。生卵、味噌汁、お新香を別に用意する代わりに牛丼そのものの具材は単純にまとめた。牛のバラ肉と葱代わりの玉葱だけだ。但し煮込みは抜かりなくする。 二人で協力して牛丼を作っていたのが礼野と月与である。 「良いお酒使えば臭み消えます。切り出しは最初の匂いが凄いですし、お年寄りや子供にも美味しく食べてもらい為には半日はことこと煮込みたいですの」 肉の下ごしらえに工夫を凝らすのは礼野。あく抜きを念入りにする際に持ってきた天儀酒を使ってみる。手に入れてもらった寸胴鍋は大量かつ長時間の煮込みにとても便利であった。 茄子の漬け物。味噌汁の具としてさつま芋。それに冷製の焼き茄子にも礼野と月与は挑戦する。 「豆腐が崩れたりしないように‥‥」 月与が作ろうとしている牛鍋丼には肉以外にも、しらたきや豆腐、白菜などが入っていた。食材が増えた分、煮込みは慎重さが求められる。彩りの白髪葱や葱も用意してあった。 「冷たい飲み物を持ってきたのですよ♪」 光奈は各人の元を回り、大変なところに手を貸すのであった。 初日の暮れなずむ頃から夕方にかけて屋台で売り出す料理の試食が行われた。光奈を含めた全員が満腹屋の裏庭に集まる。 「名前は牛鍋丼でいいのデス?」 「それでお願いするね」 ラムセスは試食の最中、木札に書く料理の名前を月与に確認する。 「いろいろ工夫をこらしてくれてありがとうなのです〜♪ 全部出したいところなのですけど屋台で狭いので選ばせてもらうのですよ」 光奈の判断で牛丼の基本は斉藤晃のものが採用される。但し牛もつに関しては苦手な人もいるので使われない。葱の代わりに玉葱を使うのは多くの者の意見でもある。 もう一つ、斉藤晃が考案した魚卵入りの牛海鮮贅沢丼も飛び入り出品されていたのだが、こちらは不採用だ。味がちぐはぐであるというのが大方の意見であった。 「折角海鮮祭りやからけいると思ったんやけどな」 斉藤晃は残った牛海鮮贅沢丼の味を首を傾げながら確かめる。 別売りされるのは鶏卵と味噌汁、そして焼き茄子。 味噌汁に関してはさつま芋入り。牛丼に添えられるお新香は秋茄子の漬け物だ。 牛鍋丼は試しに売ってみることになる。 実際に市へ屋台を出すのは三日目の昼頃から。それまでにすべての準備を整えられようとしていた。 ●海産祭の広場 人出でごった返す海産祭が催されている広場。 「美味しい牛丼、いらっしゃいませ! 買っていただくこの木札を持っていけば、料理と交換するのですぞ!」 寿々丸は台の上でラムセスが作ってくれた木札売りを担当する。客は木札を購入すると屋台の回りに並べられた卓へとついた。 「こちらですね。少々お待ち下さいませ〜」 光奈は客が卓に置いた木札をもう一つの待ち木札と交換する。そして屋台の仲間の元へと木札を持ってゆく。 「牛丼一つに牛鍋丼一つ。卵一つ、味噌汁二杯に焼き茄子一皿ですね」 月与は光奈が置いていった木札を読み上げてさっそくよそっていった。 「冷やした焼き茄子の在庫はしばらく持ちます。後はお願いしますね」 礼野は保冷の容器から冷やした焼き茄子を取り出して皿に乗せると、近くの炭に炙られた網の上の茄子をひっくり返す。まとめては無理なのである程度先読みをしながら茄子を焼いてゆく礼野である。保冷の為に氷霊結で氷を作るのも忘れない。 よそられた牛丼と牛鍋丼は人参と白髪葱で彩られた。 すべてが用意されると光奈がお盆にのせて運んでくれる。たくさんの時には紗耶香のもふら・もふ龍の背中にのせて一気に運ばれた。ここで待ち木札も回収されて一段落である。残すは使い終わった食器の後かたづけだ。 「皿洗いも仕事の内と思えば楽しくなる‥‥かなぁ‥‥ってならないよね」 井戸近くで皿洗いをしていたロゼオは側にいたルーティアを見上げる。 「まだまだ洗い物は持ってくることになりそうだ。もう少ししたら牛丼を持ってくるからな」 洗い終わった食器が入ったタライを持ってルーティアが戻ってゆく。 「がんばって作らないと間に合わなくなりそう。あ、もふ龍ちゃん、光奈さんのお手伝いよろしくね」 「わかったもふ!」 紗耶香は屋台から少し離れたところで次の牛丼の下ごしらえをする。通りすがる、もふ龍に声をかけたりしながら。 各自、気がついたことは率先してやるようにしていた。女性客を逃がさぬように少しでも卓などが汚れたのならさっとふき取るのを忘れない。 屋台が繁盛しているのは宣伝のおかげも非常に大きかった。 ラムセスは屋台の比較的近くで。斉藤晃は広場全体を回る。 「♪どんどんどどん おいしいど〜ん♪ もふらもだいすきどんどんどん でもしょっぱいからもふらはがまんのどどんどん♪」 まるごともふらを着た、まるごともふらさん姿のラムセス。本物もふらのらいよん丸はその隣でのんびりとあくび。 三味線を叩きながらラムセスは牛丼屋台の宣伝に汗を流す。 その頃、斉藤晃は屋台から離れたところで片手に乗せた丼を太陽に掲げていた。 「こうやってかかっと書き込むんが粋ってもんや! つゆだくぎゅ〜どん〜〜〜!」 叫んだ斉藤晃は一気に食べきる。その一瞬の早業に周囲から拍手が起こった。 「満腹屋の牛丼屋台はあの大木の角を曲がったところや! これこうてけばすぐに食べられるで!」 こうやって牛丼と交換出来る木札を斉藤晃は売り捌いてゆくのだった。 ●そして 四日目、五日目と順調に売り上げは伸びる。仕込みの量も増えて屋台が終わった後も大忙しだ。それでも一段落し、深夜に遅い夕食の時間となる。 満腹屋の店内なので大抵のものは作れるのだが、味を再確認する意味もあってか全員が牛丼か牛鍋丼を口にする。 「聞けば武天なら肉食う習慣があるんだな。で、この朱藩はそうでもないと。手軽に食えて、親しみやすい牛丼はいいと思うな」 日中、足りない食材を買ってきてくれたルーティアは生卵をかけて美味しそうに頬張る。 「皿洗っている時にも匂いが漂ってきておなか空いてくるんだよね‥‥」 ようやくありつけた本日の牛丼に思わず笑みが零れたロゼオだ。 「牛丼と牛鍋丼、回りの屋台の店主さんたちにも評判だったのデス」 ラムセスは各屋台を回ったときに牛丼の評判を耳にしていた。それとは別に甘い茹でた蟹肉や焼きたて秋刀魚など、とても美味しかった思い出が増えたラムセスだ。 「明日は寿々が広場を回って食券の木札を売りますぞ。斉藤殿」 寿々丸は三杯目の牛丼を食べ終わり、湯飲みを両手で包み込むようにして口元に運ぶ。 「わかった! 頼んだぞ!!」 寿々丸の言葉に豪快に笑って答える斉藤晃である。 「紗耶香の牛丼もんまいなぁ!」 そして斉藤晃は五杯目の生卵、たっぷり七味唐辛子入り牛丼特盛りをかっ喰らう。 「気に入っていただけて。やっぱり牛丼には卵が合いますね」 にっこりと頬笑んでから紗耶香は丼と箸を手にして食べ始めた。 「牛鍋丼のおかげで女性の客もたくさんいたのですよ〜。満腹屋はどうしても男性客が多いのでとてもよい料理なのです。焼き茄子も秋らしくて口休めにちょうどいいし♪」 卓についた光奈の目の前には牛丼と牛鍋丼が並んで置かれていた。 「じゃあ満腹屋でも牛鍋丼を扱うのかな?」 「もちろんなのです☆」 月与は光奈に味噌汁のおかわりをしながら話しを続ける。 「牛肉の臭みの消し方はすごく勉強になったのですよ〜。焼き茄子、とても美味しいのです〜♪」 「売れ行きがよいので事前の焼き茄子を少し多めに用意しようと思いますの」 仕事の合間に書き留めたレシピを礼野に見せながら光奈は今日一番の笑顔を浮かべる。 それからさらに数日間、広場での牛丼屋台は続く。その後、満腹屋に新しいお品書きが増えるのであった。 |