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■オープニング本文 ※このシナリオはエイプリルフール・シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。 「おもちゃがほしいのよ」 とある北国。 氷で出来た城の中で、氷の魔女が叫びました。 ぷにぷにのおててと、ぷにぷにあんよ。 魔女といってもまだまだお子様です。 でも。 たゆん♪ 魔女が駄々をこねるたびに、胸が揺れます。 そこはそれ、さすが魔女というべきでしょう。 ちっちゃくても育ってます。 「おもちゃをいっぱい、もってきてほしいのよ。もってきてくれないと、わたくしはおこっちゃうのよ〜」 だんだんだんっ! たゆんたゆんたゆん♪ ちっこいおみ足で、氷の床を踏みしめる幼女……げふんげふん、もとい、魔女。 暴れるたびに胸も揺れます。 「ちょっと! ねぇ、きいているの〜?」 魔女がむーっとお口を尖らせて、使用人たちを振り返ります。 そこにずらりと並ぶのはマッチョ。 上から見ても下から見ても、前から見ても後ろから見ても、マッチョ。 あ、下から見るとマッチョじゃなくて、もっこ……げふんげふん、ナンデモアリマセン。 なぜかふんどし一丁です。 氷の城の中で、寒くないんでしょうか? 流行のクールすぎる美図(?)ですね。 「「「かしこまりました、ご主人様ーーーー!!」」」 ひゃっはーと叫んでマッチョ軍団が敬礼します。 ちなみに頭はモヒカンです。 そして。 氷の城からお触れが出ました。 『大量のオモチャ募集中! 投げても踏んでも壊れない頑丈な人、求む!』 ついでに、大量のマッチョ軍団も街にあふれ出しました。 なぜかって? 当然、オモチャを集めるためです。 マッチョ軍団は、目に付く頑丈そうな人々に次々と襲い掛かりました。 そう、魔女のオモチャは、頑丈な人間なのです……。 |
■参加者一覧
柚乃(ia0638)
17歳・女・巫
ルオウ(ia2445)
14歳・男・サ
水月(ia2566)
10歳・女・吟
浅葱 恋華(ib3116)
20歳・女・泰
綺咲・桜狐(ib3118)
16歳・女・陰
杉野 九寿重(ib3226)
16歳・女・志
フランヴェル・ギーベリ(ib5897)
20歳・女・サ
ヴィオレット・ハーネス(ic0349)
17歳・女・砲 |
■リプレイ本文 ●マッチョ集団! 「ちょっとちょっと、何事〜? このどでかマッチョ、桜狐を離しなさいっ!」 北の町で、親友とデートをしていた時だった。 叫びながら、浅葱 恋華(ib3116)は氷の魔女の手下で、マッチョなおっさんの肩の上でジタバタ暴れまくる。 だがマッチョ、ビクともせずに恋華を担いで氷の城へ歩いて行く。 そんな彼女の前には最愛の友人の綺咲・桜狐(ib3118)が、別のマッチョに担がれてぽけ〜っとしている。 「あからさまに怪しいのですけど〜……油揚げはもらえるんでしょうか……」 どこに連れて行かれるのかとか、マッチョに攫われているとか。 そんな状況よりも、桜狐にとっては恋華と食べる予定だったお昼の油揚げが気になるようだった。 「桜狐に何かしたら、絶対許さないんだからねーーーーっ!」 よもやまさか、目の前で連れ去られている桜狐がそんな事を思っているなんて露知らずな恋華。 ばしばしマッチョを叩いて、脱出を試みる。 すべては最愛の桜狐の為なのだが、無理無茶無謀。 桜狐と恋華、成す術もなく氷の城へと攫われてゆく。 「さて、ぶっとばしに行くか」 2m越えの魔槍砲「瞬輝」を背負い、ヴィオレット・ハーネス(ic0349)はバイクにまたがった。 マッチョの一人が乗っていたものだが、この際構いはしない。 ちなみに持ち主は、ヴィオレットに吹っ飛ばされてそこに伸びている。 人攫いに人権などないのだ。 「派手に行こうか。風穴開けてやるよ」 エンジンを吹かし、ヴィオレットは氷の城に一気に突っ込んだ。 突っ込む直前、バイクから身を翻して雪原に着地し、目の前の壁に突っ込んだバイクが爆発して派手に飛散した。 「よし、完璧だな。……っと、マッチョがきやがった」 爆風で壁にあいた穴ににやりと笑い、ヴィオレットはマッチョに捕まる前に城の中に潜入していく。 「待ちやがれ、この変態ども! これ以上好きにはさせねーぞっ!」 だだんっ! 町の人々をさらいまくるマッチョ集団の前に、ルオウ(ia2445)が果敢に立ち塞がる。 奇声を上げ、アイスナックルをつけた拳を鳴らすマッチョ達。 気合、十分。 だが気合なら、ルオウも負けていない。 「いくぜ、このど変態!」 殲刀「秋水清光」と共に剣気を纏わせ、ルオウが駆ける。 水の如く澄み渡った殲刀を、マッチョを振り仰いで斬りつけた。 だが。 「うおっ、マジか?!」 マッチョはこともあろうかルオウの剣を腕で止め、にやりと笑う。 「ここは通さねーぜ、ひゃっはーーーー!」 「傷一つつかないとか! 嘘だろ?!」 かすり傷一つつかないマッチョの腕に、本気で叫ぶルオウ。 そしてマッチョ達は、ルオウの生きの良さに歓喜。 「「ロリゲッカ様の為に、貴様はオレのモノーーーー!」」 一瞬で、ルオウを取り囲む。 絶対、絶命。 それでも果敢に立ち向かうルオウに、声が降り注ぐ。 「助太刀いたします」 黒髪をなびかせ、緋色の刀身を煌かせた杉野 九寿重(ib3226)だ。 九寿重の登場に、一斉に彼女を振り返るマッチョ達。 「その隙は、見逃せねーぜっ!」 ルオウがその一瞬を見逃さず、マッチョを横一文字に切り払う。 「きかねぇなぁ!」 ふふんと笑って、ルオウを小突くマッチョ。 とことん、無傷! だが包囲に隙が出来て、ルオウは包囲網を突破して九寿重の隣に。 「くっそ!」 「ハーッハッハッハッハッハ!」 何度も斬りつけるルオウだが、マッチョの高笑いは止まらない。 ルオウと九寿重に一気に襲い掛かる! 「その攻撃は受けれませんね」 九寿重はマッチョの拳をひらりとかわし、刀を振るう。 降り積もった雪の上に、紅葉のような燐光が舞い落ちた。 「あんなにでかいんだし、小回りはきかないだろう」 「何か作戦があるのですか」 マッチョの拳を、辛うじて刀で受け止めた九寿重が尋ねる。 「ああ。路地裏にバケツが落ちてたんだ。それにロープも。こいつで罠を作る」 「時間は私が稼ぎます」 「助かる。恩にきるぜ!」 「無闇矢鱈に暴れる筋肉はみっともないので、出来るだけ討ち取りたいですね」 走り出すルオウに背を向けて。 九寿重はマッチョ集団に立ち向かう。 ●ロリゲッカ そしてほんの少し前。 柚乃(ia0638)がマッチョに担がれてロリゲッカの前に連れてこられていた。 ロリゲッカの隣には、仲良しの水月(ia2566)が一緒に遊んでいる。 「オモチャ、届いたのね〜?」 ご機嫌なロリゲッカに、柚乃は首を傾げる。 「残念ながら、玩具は持って来ていないのです。ユノは、氷のお花を探しに来たのです」 スカートの裾をつまみ、くるっと回る柚乃。 ロリゲッカが氷の魔女なら、柚乃は雪の精霊のようだった。 柚乃の氷の花、の言葉に、水月が翠瞳を輝かす。 つんつんと、ロリゲッカの裾を掴む。 水月も気になるのだろう。 「ゲッカちゃんは御存じです? この籠一杯に、氷の花を摘みたいのです」 あらかじめ準備しておいた籠を柚乃が見せると、とことこと水月が寄って来て覗き込む。 でもまだ一つも入っていない。 しょぼんとする水月に、ロリゲッカは腕をまくる。 「無かったら、作ればいいじゃない〜?」 ぱちりと指を鳴らす。 次の瞬間、 「わぁ!」 柚乃が歓声を上げ、水月は驚きに目を見開く。 氷の花が現れたのだ。 「感動です。氷の花とは、この花の事だったのですねっ」 玩具の二人が喜ぶのを見て、ロリゲッカはふふんと胸をそらした。 たゆん♪ 育った胸も、誇らしげにゆれる。 「………………ん」 自分の胸を見て、しょんぼりとする水月。 ロリゲッカと同じロリプニなのに、胸だけはペッたんこ。 「大丈夫、その内、育ちます」 自身もたゆんたゆんとは言いがたい柚乃が気づき、そっと水月の頭を撫でるのだった。 「ロリゲッカちゃん。君はおもちゃを集めているそうだが、いつもおもちゃで遊んでばかりでは飽きてしまうんじゃないかな」 フランヴェル・ギーベリ(ib5897)はロリゲッカに手を差し伸べる。 水月と柚乃、そしていつの間にかロリプニにされた恋華と桜狐が振り返る。 桜狐の口には、なぜか油揚げ。 きっと、ロリゲッカに頼んで出してもらったのだろう。 「この娘には、手を出させないんだからぁー!」 だが恋華、フランヴェルよりもロリゲッカにビシッと指を突き立てる。 ロリゲッカの腕の中では、やっぱりまだぽけ〜っとしている桜狐が。 桜狐を抱きしめ、決して離さないロリゲッカ。 「この子はわたしのだもん!」 「桜狐はわたしのよ!」 「恋華もわたしのものだもん!!!」 「可愛い顔してじっと見つめてきたって、たゆんたゆんだって、だめなものは駄目!」 「絶対渡さないーーーー!」 ぎゅうううっ。 恋華とロリゲッカに引っ張りまくられる桜狐。 「程よく……痛いような〜?」 両方からロリプニられて、ほんのり関節が外れそうだとか。 「えー、こほんっ」 フランヴェルが咳払い。 危うく流される所だった。 気を取り直して、フランヴェルは一歩、前に進み出る。 「可愛い玩具が沢山いるようだね。でも例えば、たまには自分がおもちゃに……例えば人形になる遊びをしてみたらどうだろうか」 「わたしが人形〜?」 桜狐を決して離さず、結果として一緒に恋華も抱きしめているロリゲッカは、首を傾げる。 「そう。もちろん、相手は僕がつとめるよ♪」 にこやかな笑顔と共に、ずずいっとロリゲッカの手をちゃっかり握るフランヴェル。 ロリゲッカの答えも待たず、ぐぐっと話を切り出す。 「まずは目隠しをしよう♪ 大丈夫、怖がらないで。ボクみたいな弱いのが君に何か出来る訳がないさ」 ロリゲッカの背後にくるりと回り、両手で彼女の瞳をそっと塞ぐ。 フランヴェルの暖かさに一瞬びくりとしたロリゲッカだが、怖がっていると思われるのも悔しくて、そのままじっと動かない。 「あるところにゲッカというお人形がいました。手下は大勢いるけれどいつも心は満たされないまま。ある日、ゲッカは春の野原に一人で散策に来ました……」 さり気なくロリゲッカを抱きしめて、耳元に囁くフランヴェル。 ロリゲッカは恋華と桜狐を抱きしめているから、ロリを三人抱きしめる形に。 「春の風が囁きかけました。『お嬢さん、そんな顔をしないで一緒に遊ぼう♪』そういうと、悪戯好きの風は、ロリゲッカの服を吹き飛ばしてしまいました」 するするっと、さりげなーく。 ロリゲッカの服を脱がそうとするフランヴェル。 だがしかし! 「あーうー……? それは、私の服ですよ〜……?」 「桜狐に手を出すなんて、絶対に許さないんだからぁあああ!!!」 脱がされかけた桜狐をみて、恋華の理性がぶっ飛んだ。 「いやいやいや?! これは不幸な事故というか眼福というか至福というか」 「天誅よーーーーーー!」 恋華の蹴りがフランヴェルの顔面に炸裂! 「わが人生に、いっぺんの悔い、無し……げはぁっ!」 ロリゲッカに負けず劣らずロリロリたゆんたゆんな恋華に押し潰されて、フランヴェルは幸せそうに昇天☆ 「お茶の時間にしましょうか」 騒ぎに動じず柚乃がいえば、水月がこくこくと頷いて。 柚乃の魔法でとっても従順になったマッチョ軍団が、褌一丁で紅茶とお菓子を用意する。 その時だ。 派手な爆発音が響き、床が爆ぜた。 ●乱戦乱闘ハッピーエンド? 「お? 上手い事穴が開いてるぜ。マッチョどもは……いないな」 「見事な罠でしたからね。当分、彼らは追ってこれないでしょう」 氷の城に辿り着いたルオウと九寿重は、ヴィオレットが開けた壁の穴を発見。 ルオウが街で仕掛けた罠は、意外と単純なのもだった。 狭い路地にロープを張って転ばせたり、水桶に突っかからせて転ばせたり。 普通ならこけてもそのまま直ぐに立ち上がれるものだが、そこはそれ、でかマッチョ。 路地裏で転ぶと挟まって動けなくなったり、水桶に突っ込んだ頭がなかなか抜けなくて、溺死寸前までいって気を失ったり。 ありとあらゆる不幸が重なって、戦闘不能になっていた。 「必ず、助けてやるからな」 「この事件を解決して見せます」 二人、急いで中に入ってゆく。 「……まずったな。やばいとこにきちまったか」 床を破壊した張本人のヴィオレットは、ぽりぽりとこめかみをかく。 「だから何度もいってるでしょぉっ。駄目なんだってばーーーー!」 「可愛い子猫ちゃん、ボクの愛は永遠に不滅さ☆」 「お茶はいりましたよ」 「…………ん」 誰がどの台詞かは言わずもがな。 氷の城の中では、恋華が桜狐を奪い返そうと必至だったし、桜狐は油揚げはむはむだし、フランヴェルはロリゲッカを押し倒そうとしているし、ロリゲッカはロリプニ魔法を必死で打ちまくってるし、柚乃と水月はティータイムだし。 もう、何がなんだか。 「おうおう! てめーの悪行はきっちり終わらせてやるぜ!」 「迷惑掛けるのは良くないですね、ましてや配下が見た目的にみっともないでしょうが」 とどめにルオウと九寿重が乱入! これがやばい時で無くていつがやばい時なのか。 きっと早々無い。 「みーんな、わたしのおもちゃなのよーーーーー!」 涙目になってロリゲッカが攻撃を繰り出す。 「うおっと?!」 流れ弾が、ヴィオレットを直撃! ロリプニになったヴィオレットに、水月が思わずティーカップを落しそうになる。 「大きいですね」 柚乃が冷静に判断。 ヴィオレットは身長こそ三歳児程度になったというのに、なぜか胸が大人のままなのだ。 「私より、おおきいっ?! 胸のたゆんたゆん具合には定評のある恋華も、びっくり。 「歩きずれーな、おい」 ふらふらと、自らの巨乳に押し潰される勢いでふらつくヴィオレット。 「と、とにかく! 俺たちはロリゲッカ、てめーをぶっ倒す!」 「町の人々を返してもらいますよ」 気を取り直してルオウが叫び、九寿重も頷く。 「ふっ。ボクのゲッカちゃんに手出しはさせないよ」 フランヴェルが颯爽と二人の前に立ち塞がる。 だがしかし。 「邪魔!」 「どいてください」 「どぐわぁっ?!」 ルオウと九寿重の攻撃で一瞬でぶっ飛んだ。 飛んだ先はロリゲッカの胸の中。 でもルオウと九寿重もロリプニ魔法につかまって、ロリロリに! 「とにかく、人質を解放しやがれ! あたしが遊んでやるから!」 ヴィオレットも叫び、その衝撃で思いっきりロリゲッカに突っ込んだ。 胸が重過ぎて胸からたゆーん。 ロリゲッカとヴィオレットのたゆんたゆんがぶつかり合い、衝撃波となって城をぶっ壊した。 「私のお城がー!」 「みんな、仲良くすればいいのですよ……」 崩れていく城の中、ロリプニ達はとにかく全力で逃げ出した。 でもきっとまた、氷の城は建つのだろう。 ロリゲッカがいる限り。 「今度はみんなで、お茶をしましょうね」 「なんだかんだで、お前結構いいやつ?」 「あたしはまだ暴れたりねーぜ」 「………たゆんの秘密……」 「町の人々が解放されれば、それでよいのです」 「桜狐、無事ーーーー?!」 「油揚げ……幸せ……」 「ボクの子猫ちゃん、ボクが守るよーー!」 それぞれがぞれぞれの思いを胸に。 北の町に多分平和が戻ったのだった。 |