タイトル:店を手伝って・・・前編マスター:優すけ

シナリオ形態: ショート
難易度: やや難
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2011/06/24 06:39

●オープニング本文


「あぅ〜‥‥今月のお家賃が足りません‥‥」
 ぽちぽちと電卓を叩いていたリアナが珍しく額にしわを寄せて考え込んでいた。これまで何とかかんとか乗り越えてきた月末の悪夢だが、ついに屈服する時が来てしまったようだ。
「どうしましょうか〜‥‥流石にこれは参りましたわね〜」
 後10日間。それまでに纏まった売り上げが見込めないと、店の営業にも関わってくる。
「何か変わったキャンペーン等を立ち上げて‥‥そうですわ。一週間【ドクロフェア】なんていうのを‥‥」
 ますます自身の首を絞めるようなアイデアを考えていた矢先、カランカランと店のドアが開いた。リアナは途端にニッコリと微笑みながら来客者を歓迎する。
「うふふ〜、待っていましたわマリー♪ 少しご相談がありまして〜‥‥」
「あんた、よく私だと分かったわね‥‥」
「もちろんですわ〜。マリーが開けるドアの音は特別なんですもの♪」
 別に特別な意味がある訳ではなく、ただ開けた時の出迎え(注:今回は天井からぶら下がった斧持ち人形)に対する反応が人それぞれ違うだけである。最早マリーにとって、この程度で驚くような感覚など完全に鈍ってしまっている。今回もひょいと人形を暖簾のように手でどかしながらリアナの座るカウンターへ歩いていった。
「それで、何の相談なの? あ、それより喉が渇いたんだけど何かある?」
「あ、少し待ってて下さいね? 今冷蔵庫の中に近くの森で汲んできた湧き水を‥‥」
「‥‥‥‥」



「あらあら、ついにあんたも本当の意味で年貢の納め時って訳ね♪」
「も〜、笑い事ではありませんわ〜。本当に困ってるんですから〜」
 くすくす笑いながら水を飲んでいるマリーを見て、ぷく〜っと頬を膨らませるリアナ。しかしマリーも困ってる親友をこのままにするつもりは毛頭無かった。
「ま〜とりあえず何か店の出し物を宣伝しなくちゃね。最近のオススメって何かあるの?」
「最近ですと〜‥‥少し前に手に入れた痺れ薬やその材料でしょうか。もちろんカニさんのハサミなんかも‥‥」
「はい、もう分かったわ。とりあえず一般人が喜びそうな品物を置く事から始めましょうか」
 途中で言葉をさえぎってマリーが店内を歩き始める。以前にも軽く述べた事があるが、別にこの店は奇妙な物専門店では無い。ある程度は一般の薬や本、機材も販売しているのだが完全に奥へ追いやられているのが実情である。
「まずは店内を大幅にイメチェンする必要があるわね。奥の本や薬を表に出して、物騒な物を奥に‥‥」
「あ、あの〜、あまり動かされると私の店のアイデンティティーが‥‥」
「今は我慢なさい。一週間の辛抱だから。このままつぶれても良いの?」
「そ、それは‥‥その〜」
 物を動かしたりアイデアを考えるのは一人では限界がある‥‥そう考えたマリーは、今まで色々と助けてくれた能力者達にも意見を聞こうと電話を取るのだった。

●参加者一覧

須佐 武流(ga1461
20歳・♂・PN
終夜・無月(ga3084
20歳・♂・AA
比良坂 和泉(ga6549
20歳・♂・GD
リュウセイ(ga8181
24歳・♂・PN
柳凪 蓮夢(gb8883
21歳・♂・EP
蒼 零奈(gc6291
19歳・♀・PN
エリク・バルフォア(gc6648
18歳・♂・ER
ミティシア(gc7179
11歳・♀・HD

●リプレイ本文

●店内改装‥‥
「ほらほらどいてどいて〜!! 今こっちに荷物を運んでるんだから〜!!」
「あ、マリーさん〜!! これはどっちに置けばいいですか〜!?」
「そのダンボールは奥の倉庫に空きがあったから、そっちに持っていって頂戴〜!!」
 今、リアナの店の中はてんやわんやの大掃除状態である。せっせと背の丈ほどの不気味な木彫り人形(明らかにムンクの【叫び】をイメージしたような)を持ち上げている刃霧零奈(gc6291)の後ろでは、これまた何が入っているのか分からないような巨大ダンボールをマリーの指示の元で運んでいる比良坂 和泉(ga6549)の姿があった。
「まったくも〜、いつかいつかと思っていたけど本当に危機的状況になるだなんてね〜」
「まあまあ。それを助けるために俺達が来たのですから、ここは一つ、が、頑張りましょう‥‥」
 頭にバンダナ、そして体はランニング一枚という普段よりずっとラフな格好で動いている刃霧だが、そのおかげで普段はある程度押さえつけられている(?)ツインメロンも、いつもより【かなり】暴走的に揺れ動いている。あまり意識をしないように働いている比良坂も、ほんの少し油断をすればあっさり戦闘不能に陥るのを必死になって抑制しているのが手に取るように分かってしまうのが悲しい。
「あ、あの〜‥‥それも奥に持っていくのですか〜?」
「はいはい、文句言わない。ここは我慢するの!!」
「ええ、何事も我慢が大事なんですよ‥‥本当に」
 ぽつんと漏らしたリアナの声も刃霧の一声で沈黙。とにかく最初は店内を徹底的に改造する事が先決と、二人はばたばたと動いているのであった‥‥




「ありゃ〜、ホントにリアナお姉さんの店やばいんだ‥‥これはなんとしないとね」
「ふぅ‥‥まぁ仕方ないな。とりあえず僕達も出来るところから準備を手伝っていこう」
 こちらでは細かい品(主に不気味系)をごそごそと箱に詰め込んでいるミティシア(gc7179)と、口では面倒そうに呟きながらもいそいそと積極的に品揃えを考え込んでいるエリク・バルフォア(gc6648)が立っていた。店内をある程度片付ければ、次は並べる品を考えなければいけない。しかし‥‥
「‥‥にひひ、これはこっそり置いておいた方が‥‥」
「ミティシア、見えているぞ。その薬は向こうの仕切りの奥だ」
「は〜い‥‥むぅ〜、絶対こういうのを置いた方が良いのに〜‥‥」
 何やら隙を見ては歴代の【リアナ特製お薬】を並べようと模索するミティシアに、ひと時も油断出来ないのがエリクの密かな悩みだったりする。
「さて、この棚は菓子類でいいかな。終夜、こっちに並べるお菓子は任せるぞ」
「分かっていますよ‥‥もうすぐ試作品が完成しますから待っていて下さい」
 奥の台所から何やら良い匂いが漂ってきたかと思うと、さっと暖簾をまくって顔を出したのはエプロン姿の終夜・無月(ga3084)である。彼はどうやらここに並べるお菓子を作成しているらしく、エプロンの端々に生地の飛んだ跡が見える。
「とりあえず出来上がったら皆さんに感想を聞かせてもらうとしまして‥‥リアナさん? そこで何を入れようとしているんですか?」
「あ、あらあら〜、別に何も入れようとなんてしてませんわよ〜? それでは私はこれで〜‥‥」
 びくっと硬直したかと思うと、にこやかに微笑みながらも後ろ手に何かを隠しながら立ち去っていくリアナ。その姿を見届けながらふぅ、と息を吐く終夜であった‥‥




「ま、多少の気晴らしにはなるか‥‥と、その場合はこっちの方が映えねえか?」
「そうかもしれませんね。でしたらそこのカーテンをもう少し捲り上げて‥‥」
 何やら完成した時の看板を置く場所を決めているのか、リュウセイ(ga8181)と柳凪 蓮夢(gb8883)が店の外で色々と話し合っていた。つい先ほど大まかに切り終わった看板の大きさを見て、柳凪がひょっこりと首をかしげたのである。看板は手製の木造り製、そしてある程度目立たせるためには置く場所もしっかりと捻らなければならない。
「う〜ん‥‥はい、その辺りが良さそうですね。上手く看板を邪魔しないように飾れそうです」
「う〜いよっと。そんじゃ、今度はビル前に置く用を切らなくちゃな」
 細かい模様や仕上げは他の人に任せようと考え、リュウセイは早速次の看板を切る作業に移る。屋内で切ると木屑が凄いので、店の外で切るしかないのだが‥‥妙にガテン系の仕事が似合うように見えるのは気のせいだろうか。
「後は、と‥‥リアナさん〜? その置物は向こうにしまって置きましょうね〜?」
「うぅ〜‥‥分かりましたわ〜‥‥」
 いつの間にか入り口横に狸の置物(ゾンビバージョン)をこっそり持ってきていたリアナに、やんわりと声をかける柳凪。どうやらまだまだ彼女から目を離すことは出来なさそうである‥‥



「‥‥で、あんたはずっとそこで寝てるの?」
「まぁ、見ての通りだからな。怪我人をわざわざ動かすのか?」
「あんたの態度を見てると同情出来ないのよ!!」
 うが〜っとマリーが声を上げた先には、居間でごろんと寝転がっている須佐 武流(ga1461)の姿があった。レベルの凄まじく高い、超が付くくらいのベテラン能力者‥‥だが、【若干】性格が尊大であった。
「何を言っている? 俺はあくまで客観的に自分の状態と依頼内容を考えた行動を取っているだけだ。もちろんアイデアは出させてもらうつもりだが?」
「だからその妙に偉そうな雰囲気が気になるのよ!! 何だか【お前らちゃんと働けよ?】なんて言ってるようなその雰囲気が!!」
「よく分かったな。それじゃ‥‥お前ら、ちゃんと働けよ?」
「こ〜の〜お〜と〜こ〜は〜!!」
 何だか漫才にも見えるようなボケとツッコミだが、あくまで自分の域を守り続ける須佐の雰囲気にマリーもかくっと肩を落とした。
「全く‥‥とりあえずさっきあんたが言ってた【普通の薬】を表側に並べておくから、後でちゃんと見ておきなさいよ?」
「ああ、分かった」
 そしてまたごろんと横になる須佐。まあ怪我人である事は確かなので、マリーもそれ以上言うつもりはなさそうである。とにかく今は表を何とかしないと‥‥



●宣伝や話し合い‥‥
 そしてある程度店内の改装に目処が付くと、今度は周辺の住人・学園生に対してのビラ配りが待っていた。ビラの内容を簡単に述べると‥‥

【驚き!? 果物や卵があっという間にこの状態!!】
【期間中は全品10%オフ!!】
【ポイントが溜まるとムフフな景品が‥‥?】

 といった感じの内容と、店への行き方が書かれた地図が掲載されていた。これらも全て能力者達の手作りであった。これらをそれぞれのメンバーがノルマ分を配り(ただ終夜は奥で菓子作り・エリクは纏め役)、客を集めようという作戦である。
「それで、作ったビラはもう全部撒き終わったのか?」
「俺の方はさっき終わったぜ。もうばっさばっさと撒きまくりよ」
「‥‥ちゃんと人に渡したんだろうな‥‥」
 店内でエリクが冷や汗をかきながらリュウセイの報告を聞いていると、またカランカランと店のドアが開いた。
「今戻りましたよ。上手く学園の食堂や図書室に撒いてたから、生徒の目に触れるのも時間の問題かな」
「えっへへ〜。この格好ならと〜っても目立ったと思うよ〜♪」
 戻ってきたのは柳凪とミティシアだった。カンパネラ学園生である二人は、中々目の届きにくい学園内部でチラシを配っていたようだ。しかし‥‥
「ところで、その格好は‥‥?」
「だって〜、下手に顔がばれるのもマズイだろうし〜‥‥でも可愛いでしょ♪」
 柳凪がぽつりと見下ろしたミティシアの格好は、何やら背中に蝶の羽がついた妖精のような姿であった。顔にはバタフライマスクをつけて顔を隠してはいるものの‥‥くるんと回ってにっこり微笑んだその姿は、その手の趣味の人が見れば即【おもちかえり〜〜!!】となるに間違いない可愛さを誇っていた。
「ま、まあ上手く目立てばそれで良いんだが‥‥」
「いいのかよおい‥‥」
 思わずリュウセイがツッコミを入れたその時、またもや店のドアが開いてメンバーが戻ってきた。
「たっだいま〜♪ 見事に全部撒き終わったよ〜!!」
「も〜、こういうお仕事は苦手ですわ〜‥‥」
「ぶつぶつ言わないの!! これも皆あんたの為なんだから!!」
 入ってきたのは‥‥きわどい子悪魔姿の刃霧に、かなり露出の激しい魔術師姿のリアナ、そして可愛らしいネコミミと尻尾を付けたマリーの三人であった。三人とも見事にぱっつんぱっつんな状態で、衣装の胸部分の脇からは押さえきれない分が【はみ乳】状態、お尻部分も太ももも凄まじい色気を放っている。刃霧は最早慣れてしまっているのか、全く元気よく声を上げているのだが‥‥リアナはもじもじしながらローブの前部分を合わせ、マリーは顔を真っ赤にさせながら大声を張り上げていた。
「え、えっと‥どうしてそんな格好を‥‥」
「あたしが貸してあげたんだよ〜♪ どうだった、どうだった?」
 エリクの声を遮るように元気良く手を振り上げたミティシア。どうやら彼女の持ち込んだ様々な衣装に着替えてビラ配りをしていたようなのだが‥‥これは凄い(ぁ
「まあ確かにたくさん受け取ってくれたけど‥‥何だか男の人が多かったような?」
「でもでも目立ったでしょ〜♪ これでお客の入りは完璧〜♪」
「な、何と言うか‥‥あ、ところで一緒に行ってた比良坂さんは?」
「あれ? 確か途中まで一緒だった気がしてたんだけど‥‥」
 きょとんとマリーが首を傾げると、ゆっくりと店のドアが開いて須佐が入ってきた‥‥背中には血まみれの比良坂を背負って。
「おい‥‥道端で倒れていたぞ。まあ顔は笑顔だから心配は無いかもしれないがな」
「ふ、ふふふ‥‥皆さん、先に‥‥逝きます‥‥ガク」

「「「ひ、比良坂さ〜〜ん!!」」」

 幸せな顔で天国へ行きそうな彼の魂を皆で必死に体に押し込んでいたちょうどその時、台所から良い匂いが漂ってきたかと思うと大皿にたくさんのクッキーを乗せた終夜が歩いてきた。
「さて、試作品が出来ましたよ‥‥って、一体何が?」
「‥‥まあ深くは気にするな。それよりそいつをさっさと食べるぞ」
 須佐がひらひらと手を振りながらクッキーを手に取ると、それを合図に他のメンバーもぞろぞろと動き出すのであった‥‥合掌。




●その夜‥‥
「お〜、これってなかなかイケルんじゃない?」
「本当だな‥‥甘さも丁度良いし、形も綺麗だ」
 刃霧がもくもくと頬張っている横では、まじまじと帽子型クッキーを眺めている柳凪。何とか店内・店外の改装が終わった皆は、最後に終夜の作った試作品クッキーを食べてのんきに雑談をしていた。予想よりは早く終われた今回の改装だが、今度の販売の時に全く同じメンバーが揃うとは限らない。よってある意味の打ち上げ空気のようになっていたのだ。
「それにしても上手くいくと良いんだけどね〜。結構私達も頑張ったし」
「ああ。きっと大丈夫‥‥の、はずだ」
 そう、奥に暗幕で仕切られた【数々の物品】が影響を及ぼさない限り‥‥。同じ事を思ったのか、刃霧も少しだけぶるっと体を震わせた後、ぱくぱくとクッキーを食べるのであった。



「うぅ‥‥それにしてもどうして俺は毎回こういう目に‥‥」
「それに関しては僕も同情的な気分になるが‥‥今は気にするな」
 鼻の両穴にティッシュを詰め込んでがくっと落ち込んだようにジュースを飲んでいる比良坂の肩を、ポンと叩いて慰めているエリク。ただでさえ普段とは違う行動で疲れているというのに、これでまた精神的に落ち込んでしまっては立ち直れないかもしれない‥‥だが、眼福であったのは間違いないだろう(ぇ
「あ〜、そういえば言うの忘れてた。リアナよ、なんか痛み止めの薬ないか?」
「痛み止めですか〜? そうですわね〜‥‥痛みも感覚も分からなくなるタイプAと、少し記憶が無くなる様なタイプBがありますけど?」
「言っておくが‥‥変な薬を出すんじゃねぇぞ‥‥?」
 若干冷や汗をかきながらぼりぼりクッキーをかじっている須佐の前で、ごそごそとカウンター下の箱を探っていたリアナ。どうやらカウンター内部までは弄られなかったようで、ごく私的な薬や置物はここに押し込まれていた。
「どうですか、マリーさん。この形もなかなか綺麗ですよ?」
「そうね‥‥もしこれでお客が来なかったら私、本気で泣くわよ‥‥」
「ハハハ‥‥ま、まあとにかく今は上手くいく事を祈りましょう?」
 苦笑いする終夜にそっと差し出されたクッキーを、がさっと手にとって食べているマリー。どうやら彼女のトラウマページに新たな内容が書き込まれたようだった‥‥



「う〜い‥‥っと〜。ところでリアナよ〜。以前言ってた【あの方】って誰のことなんだ〜?」
 何やら片手にビンビールを持ちながらふらふらとリュウセイが近寄ってきた。若干酒臭い状態だが、何やら気にかかっている部分があったらしい。
「いえいえ〜、特に深い意味はありませんわよ〜? ただ、少しだけ雰囲気があの‥‥」
「そういえばリアナ、君は酒は飲めるのか?」
 後ろから遮るようにひょいと声をかけてきたのはエリクである。彼もクッキーにジュースを持って楽しんでいるようだったが(あくまで雰囲気は無表情だが)、同じく気に掛かるところがあったらしい。
「ええ、それはもちろん飲めますわよ〜。よくマリーと一緒に酒場へ行ったりしますので〜」
「そうか。いや気にしないでくれ。少し気になっただけだからな」
 そう言って自分のジュースを一口飲む。ひょこんと首を傾げたリアナだったが、思い出したようにリュウセイの方へ顔を向けると‥‥疲れもあってかぐたっと寝込んでしまっていた。
「あらあら、お話の途中でしたのに‥‥まあ他の場所でもお話は出来ますわね‥‥」
「ね〜ね〜、リアナお姉さん‥‥こそっとこんなお守りを売ってみない?」
 にこにこと近寄ってきたミティシアの手には、何やら小さな子袋。まるで神社で見かけるお守りのような‥‥
「これは何ですか〜?」
「えとねえとね〜、幸運のお守り〜!!」
 ぴょこんと手を上げる彼女のお守りとやらは、何やら不思議な雰囲気が漂っていた。そう、まるで【最終女難〜】なんて空気が立ち込めるような‥‥
「‥‥ふふふ、何だか興味をそそられますわね♪」
「でしょでしょ〜? それじゃ〜後で、ね?」
 何やら密談を交わす二人を見たものは、残念ながら誰もいなかった‥‥合掌。




 ‥‥‥そして、明日を迎える‥‥‥