タイトル:【崩月】月面会戦〜死線マスター:安原太一

シナリオ形態: ショート
難易度: 難しい
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2012/06/05 00:19

●オープニング本文


「撃て――!」
 エクスカリバー級宇宙巡洋艦ジョワユーズの艦橋で、艦長のジャック・モントロン中佐の怒号が響く。直後、G光線ブラスター砲の閃光が、キメラもろともビッグフィッシュを薙ぎ払う。
 ジョワユーズは、月面軌道上にあり、崑崙の防衛に付いていた。敵襲は終わりなく、モントロン中佐も、副官の桜舞子も、そしてKV隊の傭兵たちもまともに眠っていなかった。補給は万全とは言えず、緒戦の優勢を勝ち取ったとはいえ、誰もが押し寄せるバグアの戦力にぎりぎりの戦いを強いられていた。
 ともあれバグアが月を地球にぶつけようとしていることが発覚し、軍はユダを倒すために祈念作戦の準備に入っている。
「ゲバウ様とやらか‥‥壮大な計画を立てているようだな」
「バグア人は、やはり地球を滅ぼすつもりだったのですね」
「差し当たり喫緊の任務だな。ゲバウ様とやらを止めないことには、俺たちの未来も無い。カルサイトからの情報もあったようだが、と言って、エアマーニェがこの動きを止めるつもりもないようだ。俺たちに残された時間は少ない」
 と、端末を前に連絡を受けたフローラ・ワイズマン(gz0213)が、立ち上がった。
「桜大尉。たった今ドックから連絡がありました。被弾し、補給に戻ったKVの中で、アキラ軍曹が意識不明の重体だそうです」
「え――?」
 桜は、フローラを見つめ、「それで」と続けた。
「アキラさんの怪我はサイエンティストが回復しましたが、重体のようです」
「‥‥艦長、すいません。私――」
「行って構わんよ」
 モントロン中佐が言うと、桜は小さく駆けだした。
「艦長、どうされますか? アキラさん不在のままでは、KV隊は機能しませんが」
 フローラは、言って吐息した。アキラのことも心配だが、桜のことも心配だった。
「仕方ないな。臨時に、副隊長のジルを隊長に任命する。あいつをスクリーンに出してくれ」
「分かりました」
 メインモニターに、黒髪の娘の顔が浮かび上がった。
「艦長。何か」
「アキラが重体だ。今戦える状態じゃないんで、代わりに隊長を務めてくれ」
「隊長が!? 隊長は大丈夫なんですか!?」
 と、オペレーターが、「敵艦接近します!」と声を上げる。
「ジル、話しは後だ。敵艦を迎撃する。宜しく頼んだぞ」
「‥‥分かりました。バグア野郎――!」
 ジルは罵り声を上げて敬礼すると、通信を切った。
「艦長‥‥」
 フローラが気遣うように声を掛けると、モントロン中佐は頷き、軍帽を整えた。
「総員第一級戦闘配備! 敵戦闘艦を迎撃する! 怯むなよ――!」
 月面の戦いは続く――。

●参加者一覧

櫻小路・なでしこ(ga3607
18歳・♀・SN
ユーリ・ヴェルトライゼン(ga8751
19歳・♂・ER
堺・清四郎(gb3564
24歳・♂・AA
アーク・ウイング(gb4432
10歳・♀・ER
孫六 兼元(gb5331
38歳・♂・AA
ソーニャ(gb5824
13歳・♀・HD
夢守 ルキア(gb9436
15歳・♀・SF
神棟星嵐(gc1022
22歳・♂・HD

●リプレイ本文

 ‥‥ベッドで眠りに着くアキラのもとへ、ソーニャ(gb5824)が見舞いに訪れた。
「アキラさんドジったわね。ボクがいない時に怪我をした事だよ。早く復帰しないと、『ボクがいないとダメな人なんだから』って噂が広まっちゃうよ。勿論、発信源はボクだよ」
 と、そこへジルが入ってくる。
「隊長‥‥隊長の仇は討ちます」
「あらジルさん、お見舞い? 貴女、敵討ちでもする気? ならアキラさんの感謝はボクのものだね。ボクはジョワユーズを守り、そして一人でも多くの仲間を連れ帰える。アキラさんはどちらを可愛がってくれるかしら」
「何だソーニャ、お前俺と張り合う気か?」
 ジルはおかしそうに言った。
「仇を討ちたいは貴女の勝手。いい女はね、まずは相手の想いを受け止めるものさ。貴方の望むままに、貴方の想いとともに、ね」
「お前なー。俺だって隊長は好きだ。‥‥アキラさんは軍の上官で‥‥想いとかそんなこと、考えたことない」
「お前たち‥‥」
 アキラが目を覚ました。
「怪我人の前で大きな声を出さんでくれるか。俺は今無性に眠りたいんだ。とにかく、任せたぞ二人とも‥‥」
 アキラはまた眠りに落ちた。
 
 櫻小路・なでしこ(ga3607)が言った。傭兵たちはジョワユーズ艦内にいた。
「今回は月面軌道上で敵戦闘艦の迎撃ですね。さて、今回はいつものわたくしの役割は神棟様が」
 言うと、神棟星嵐(gc1022)が進み出た。
「アキラ殿が負傷されるとは‥‥戦闘に参加出来ない事を悔んでいるかもしれません。‥‥自分達が、その分もカバーしましょう」
 言って、神棟は軍傭兵も交えて協力を要請する。
「目的は敵の殲滅ですね。編成ですが‥‥強化タロス、ティターン対応に孫六殿、ソーニャ殿、夢守殿が部分管制に当たり、堺殿、それからハヤテ×12が向かいます。カスタム中型HWには櫻小路殿と自分、リヴァティー×8。タロス、宇宙キメラ対応にはユーリ殿と副隊長ジル殿、リヴァティー×11。バグア戦闘艦はジョワユーズで抑えてもらいます。そのジョワユーズ護衛にアーちゃん殿が管制に当たり、ラスヴィエート×12が付きます」
 神棟は、なでしこを見やる。
「こんなところでしたでしょうか」
「はい。良く出来ました」
 なでしこが言うと、神棟は苦笑する。
「全体の方針ですが――」
 なでしこは一同に確認する。
「先制の射撃と砲撃に続き、各機、役割に応じて展開し対応。後にジョワユーズによるバグア戦闘艦の砲撃、撃破ですね。今回は有人機が多いので不意を突かれない様に注意が必要でしょう。ジョワユーズには適宜援護を入れていただきますようお願いします。ジル隊長代理、よろしくお願いしますね。アキラ様の件は大変かと思いますが、みなで力を合わせましょう。アキラ様の負傷は心配ですが、目前の敵に集中をしましょう。ジル隊長代理にはワームの押さえよろしくお願いします」
 ジルは「分かった」とうなるように答えた。
「向こうがタロス大判振舞いだから、基本能力の一番高いディース準備したんだが‥‥練力だけちょっと心配だなぁ‥‥。なるべく早いトコ決着付けるか」
 ユーリ・ヴェルトライゼン(ga8751)は言って吐息した。
「軍のリヴァティー×11とジルと組んで、タロス×30とキメラの対応担当ってか。まあ‥‥要するに露払い役だね」
 それからユーリは、ジルや軍の傭兵たちに、気負わない様に言っておく。
「ジルもみんなも、普段通りに動けよ? ただでさえ相手は数で上回ってるんだ。頭に血が上ってたんじゃ自滅する。こういう時だからこそ冷静になれよ」
「俺は冷静だ。そりゃ頭に来てるけどな」
 ジルは冷静とは言い難い口調で言った。
「ジル、アキラが居ないからって責任に飲まれるなよ? ジルはジルとして指揮をとればいい‥‥俺達はそれを信じる」
 堺・清四郎(gb3564)は言って、ジルにアドバイスする。
 アキラがやられたか‥‥叩いたのはキングスレーということだが‥‥ジルは必要以上に気負わなければいいのだが‥‥。なんにしても敵を撃退せねば‥‥。
「ところで、いつものようにハヤテ四機を借りれるだろうか。協力をお願いしたい」
 清四郎の言葉に、ジルは頷いた。
「ああ、了解した。そうだな‥‥だが、副隊長の最大の仕事は、隊長不在時にその穴を埋めることだからな。やるしかねえわな」
 清四郎はそんなジルに言葉を送る。必要以上に気負わないこと、またキングスレーと対峙しても決してむやみに突っ込まないことを言う。
「ジル、お前はジルだ。アキラじゃない。アキラのようにとかそういう気負いすぎずに気の思うようにやったほうがいい。キングスレーに会っても突っ込みすぎるなよ? 『大事なのは間合い、そして退かない心』だ」
「ありがとう清四郎」
「アキラ隊長が負傷したせいで、KV隊が混乱しているらしいね。なら、アーちゃんたちでフォローしないと」
 と呟いているのはアーク・ウイング(gb4432)。
「ジル副隊長、頑張りましょうね☆」
 アーちゃんは拳をぐぐっと握り締めて、ジルを見上げた。
「アキラ氏が重体か‥‥」
 孫六 兼元(gb5331)はうなるように言った。
「心配では有るが、気を乱すと敵の思う壷、今は戦いに集中だ! それに彼も武士なれば、覚悟はしていたろう! ワシ等に出来る事は、無事に目覚めるのを信じる事しか無い。ジル氏、君も信じることだ。アキラ氏もそれを望んどるだろう!」
 夢守 ルキア(gb9436)はソーニャとジルを見やる。微妙な空気を察して、首を傾げる。
「私は強化タロス、ティターン対応だね。速度を活かした戦闘と、状況を見ての部分管制。攻撃寄りの動きで、確実に敵の数を削る」
 ルキアは言って、吐息した。
「今日もこの子に世話になるね。各機とデータリンク、ジル君、出来ればハヤテの数機を借りたいかな」
「分かった夢守、手配しておく」
「強化タロスを相手取るよ。有人機を早めに倒して、確実に削っていこう。アキラ君とアレン君の戦いかぁ、その場にいなかったのが残念で仕方がない。そのトキの記録があれば、後のタメに確認したいね。どうなんだろうジル君?」
「レコーダーは解析可能だと思うが‥‥。まあ、詳しくは後日にでも情報部門を当たってくれた方がいいだろう」
 ――と。
「KV隊、各機発進して下さい。外に出たら、狙い撃ちされないように注意して下さいね」
 ワイズマンの声が響き渡る。
「幸運を――」
 傭兵たちは出撃する――。

「こちらアーちゃんです。各機データリンクを行います。距離400でミサイル攻撃に入ります」
 アーちゃんはロータスクイーンで各機との連携を図る。複雑な演算処理を行うロータスクイーンをコンソールを操作しつつ起動する。エレクトロリンカーの周囲に浮かび上がる電子データを見やりつつ、アーちゃんは高速で処理を行っていく。愛機のピュアホワイトの能力を引き出すことは毎回アーちゃんに負荷を掛けるが、それに耐えつつ、少女は頑張る。
「距離400、全機攻撃開始」
「毎度お馴染みに贈り物だ‥‥受け取れ!」
「FOX2ミサイル発射!」
 数千発のミサイルがキメラ群とワームに叩きつけられる。
「ジル! 気負うなよ! 行くぞ!」
 ユーリは加速すると、バルカンでタロスを撃ち抜いた。そのまま姿勢制御を稼働させながら突進し、陸戦形態に変形するとタロスを切り裂く。
「しかし数が多い‥‥! やれるか!」
 ユーリはプロトン砲を回避しつつ、ソードウイングで続いてタロスを撃破していく。
 キメラを破壊していくが、見る間に練力が無くなっていく。
「援護頼む! ちょっと補給に戻ってくる――」
「ユーリさんナビゲートします」
「サンキュー、アーちゃん」
 櫻小路殿と神棟はリヴァティーらと共に中型HWの撃破に向かう。
「HWが4機となると、作戦を変えた方がいいかもしれません。ここはリヴァティー×3を1小隊として2隊作り、HW2機の足止めをお願い出来ませんか? その間、自分と櫻小路殿其々にリヴァティー1機付き添って頂いて、残りのHW2機を各個撃破したいと思います」
「了解した。幸運を」
「オーケー神棟さん」
 櫻小路は言って、加速した。
「リヴァティー各機、中型HWの牽制、撹乱をよろしく頼むわよ!」
「了解した!」
「こっちも行くわよ!」
 櫻小路はリヴァティーと連携しつつ、レーザーガンを叩き込み、G放電ミサイルで追い込んでいく。
 中型HWから強化プロトン砲の閃光がほとばしる。
 櫻小路らは回避しつつ、レーザーガンを撃ち込んでいく。櫻小路は一方の神棟と合わせ、HWが2機が射線上に揃ったところで、ブーストからSESエンハンサーを起動、荷電粒子砲「レミエル」を叩き込んだ。至近距離からビームの光条がHWを貫く。敵機は爆発四散した。
 神棟は逃げ切ったHWに突進する。
「リヴァティー、敵を中心に自分とは反対方向へ周り込んで下さい。銃器で牽制願います」
「任せとけ」
 神棟はミサイルHA−06を間隔を開けながら順じ発射。途中より下方に潜り人型に変形、ブーストで接近し凍風を撃ち込みながらライチャスで貫く。
「地球にとって月は無くてはならない存在。それをぶつけ様等とは!」
 HWは切り裂かれ、爆散する。
「残り二機。行きますよ!」
「神棟さん――」
「集中砲火で」
 櫻小路はGP7の残弾を叩き込み、レーザーガンを撃ち込む。
 続いて神棟もGP−9、HA−06をスキルA・ファングを起動して発射。櫻小路と軍KVの攻撃に併せて接近しライチャスで撃破する。集中攻撃でHWは撃墜される。
 孫六は、前回の戦闘でバグアに問われた事を一人考える。
「バグアに問われたことだが‥‥お前達の『義』か‥‥。フッ‥‥そんなモノ、ワシが知る訳無かろう。ワシは『ワシの義』で立っているのだからな! 力を持った者が、持たざる者の為に戦い、救いを求める者に手を差し伸べる。わし個人の戦う理由としては充分だ!! 立場が変われば定義も変わる‥‥そうだな、同感だ。だが戦で相手の『義』なんぞ考えんのも、お互い様だな! 相容れないからこそ、戦いの火種は尽きんのだよ。全く世知辛い話だ。ガッハッハ!」
 孫六は飛行形態で強化タロスに襲い掛かる。ソードウィングとウィングエッジの二刀での攻撃していく。
「行くぞ‥‥まあ、火器は好かんが、有る物は活用する主義でな!」
 言って、孫六は敵を引き付けミチェーリを使用する。3000発の銃撃が強化タロスを暴風のように薙ぎ倒す。
 清四郎は自分が先に突っ込んで囮になりそこをハヤテに狙わせる。
 プロトン砲を回避する。
「こっちだ、へたくそ!」
 強化タロスを引き付ける。
「今だ、撃て!」
「むう‥‥!」
 強化タロスは反撃しつつ回避する。
 ルキアは部分管制を行いつつ、強化タロスを相手にする。
「各機、データリンク。アレン君に警戒」
 ミサイルで攻撃し、移動してバルカンを撃ち込む。
「ハヤテ各機、アサルト・アクセラレータをお願い。挟撃、波状攻撃に繋げるよ――ジブンと機体を信じる。言えるコトはそれダケ。ジブン信じなきゃ、お留守番さ」
 言って、ルキアは強化タロスを撃破した。
「宇宙最強かぁ、最強の場所に居て、全てを喰らいつくしたらどーなると思う? あ、私の場合は退屈で死んじゃうね、きっと!」
 私にとっては最強なんて概念は、あんまりないんだケド。面白そうだから、喰いついてみる。
「あ、きみはヒトの胎児の記憶を知ってる? 生命記憶とも言うんだケドね、バグアにもあるのかな? 理由づけのモノか、本能か知りたくってさ。起源を探したり、発展の場所を求めたり、高次、進化、皆忙しいよね」
 笑いながら――。
「樹が朽ちるトキの悲鳴や、爆発する太陽の嗤い声を知ってる? 真実ってそんなモノ。真実は真実として認識するから、真実であり、嘘と認識すれば嘘。真理が真理である、確証は?」
「我々のある種の原始性向、人間的な感情と無縁な、それらは、原初のバグアがヨリシロにした原始生物の影響だろうな。だから、我々にとって人間の哲学は難解だが探求する価値はある」
 キングスレーは言って笑った。
 清四郎はハヤテに援護させ、自分はスラスターを駆使した徹底した一撃離脱戦法で戦う。
「キングスレー! よくも知り合いをやってくれたな! またあの船を落とされないうちに帰ってもらおうか!? 大事なんだろ!?」
 人型形態で接近して攻撃、離脱の一撃離脱でとにかく相手を攪乱する。
「この程度のGで‥‥!」
「ふふふ‥‥清四郎、熱いな。だが先に頭に来た方が負けだぞ」
 キングスレーは弾き返す。
「キングスレー!」
 孫六もキングスレーに挑む。人型となり剣撃を喰らわせる。
「やはり、お前とは刃の打合いでないと、戦った気がせん!」
 リーヴィエニAを攻撃毎に作動させ、足止めを狙う。
「穏健派だ強硬派だ、そんなモノはドウでもいい! 結局は手段が違うだけで、侵略し蹂躙するのは変わらんだろう! だが禁忌を破った時点で、お前達の計画に小さな、そして重篤な歪が出来た事を思い知れ!」
「そうだな孫六。確かに、侵略する側の都合などどうでもいい話だ。それに確かに今回、我々には重篤な歪みが出来た。が、今考えれば、こういう日が来るのは分かる気がする。永遠に続くものなどないのだと」
 ソーニャはジョワユーズとともに加速した。
「ソーニャ、エルシアン! 出る!」
 先行し敵戦艦の砲塔群を減らす。
「FOX2!」
 僚機の多弾ミサイルにて対空放火を撹乱する。
 アリス、通常ブースト、高速で移動。ロール起動で最小限の動きで回避。最短、最速で肉迫。集中し火力を叩き込む。
「右! 突っ込む。命を惜しむな、飛び込め。死神の腕をくぐり抜けろ。死線の先にしか生き残る術はない。ボクに続け――」
 対空砲火が来る。
「チッ。左! 足止め! ミサイルをばら撒く。近づけるな。駆け抜ける! 挟まれるんじゃないよ。火力を集中させて、一点を抜く! 迷うな、怯めばやられる」
 ソーニャは加速する。
「アレン。たっぷりボクを見せ付けてあげる。直接やり合うだけが能じゃない。そこで見ていなさい。今日はボクが勝つ――聖剣が動く。目標敵戦艦。ミサイルボッドで撹乱しつつ火力を削る。聖剣を導け」
 爆発に包まれるバグア戦闘艦に、ジョワユーズのG兵器が叩き込まれる。
 アーちゃんはジョワユーズがバグア戦闘艦に攻撃を仕掛けるための進攻ルートを割り出す。敵の攻撃頻度が少なく、バグア戦闘艦を最短距離で射程に収められる最適なルート。
「こちらアーちゃんです。ジョワユーズ、データを送ります」
 G兵器の直撃を受け、バグア艦は、巨大な閃光を残して消失する。
 死線を乗り越え、傭兵たちは征く――。