タイトル:【AP】魔法少女大戦2マスター:タカキ

シナリオ形態: イベント
難易度: 不明
参加人数: 19 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2009/04/11 17:01

●オープニング本文


 ※このシナリオは架空のシナリオです、CTSの世界観に即してはいません※

 世界は科学と魔法が充実した夢と実用がある明るい未来であった。この二つは融合し世界をさらなる希望へと導くはずだった。
 しかし、魔法帝国バグリシアという国が出来てから、一変した。皇帝が狂気に犯され、魔法の門を開き、悪鬼・悪魔達が召喚され、恐怖に包まれたのだ。
 超魔法的存在の彼らを倒すにはほぼ純粋な魔力と正しい力でしかないと無理である。現在の融合した魔法科学力では太刀打ちできないのだ。魔法使い達はその純粋な力を持った才能ある魔法使い達を募った。融合してもなおかつ、その純粋な善の力を持つ者を。


「と、考えたんだけどさぁ」
「うーん?」
 とあるラストホープのカフェ。そこにエスティヴィア(gz0070)とフィアナ・ローデン(gz0020)が話をしていた。というか、こんな会話は、大阪・日本橋かフィアナの自宅でしろとか思うが、横に置いておこう。
「でもさぁ、それ以降のネタが思いつかないのよぉ」
 頭を掻きむしるエスティヴィア。色々仕事があるのに、夏のコミレザのネタを考えているようだった。
「むむむ〜」
 フィアナは色々考えていた。
「面白い話をするには色々、知り合いとかを引き出して、身内ネタに走るとか」
「えー」
「そのあと、まともに修正していけばいいよ」
「はぁ。うまくいく?」
「わかんない」
 フィアナは舌をぺろっと出した。
「無責任〜っ!」
 エスティヴィアは『うきーっ』となってる。


 魔法の力を持った少女達‥‥。悪魔を封印か追放させて、皇帝を倒す。そして世界を救うという話はまあ良いのだが、展開や繋ぎが彼女は思いつかないそうだ。色々肝心な要素が抜けてしまった。
「まあいいや。その辺のネタをちょっとかんがえてみるさ」
 エスティヴィアはメモを鞄に入れた。

 暫くして、一寸落書き程度のコミックを作り、エスティヴィアはフィアナやコアー、リズに手渡した。リズの養父のウィルソン・斉藤(gz0075)に内緒で(多分怒る『娘に変なことを吹き込むな』と)。
「おもしろいです」
「ほほうそれは良かったよぉ」
 一寸自信が出たエスティ。

 色々考えて書き直しを続けていくエスティだが、眠たくなって机に潜り込んで眠ってしまった。
 原稿はそのまま。しかし、彼女は夢の中で妄想と共に、その話を書き始めていた。

 さあ、行こう夢と嘘と妄想の世界へ。

●参加者一覧

/ ドクター・ウェスト(ga0241) / 水鏡・シメイ(ga0523) / 皇 千糸(ga0843) / 鳥飼夕貴(ga4123) / UNKNOWN(ga4276) / 西村・千佳(ga4714) / 鈴葉・シロウ(ga4772) / 霞倉 那美(ga5121) / 百地・悠季(ga8270) / アーシュ・シュタース(ga8745) / 天道 桃華(gb0097) / アセット・アナスタシア(gb0694) / 仮染 勇輝(gb1239) / 鬼道・麗那(gb1939) / 美環 響(gb2863) / 矢神小雪(gb3650) / 最上 空(gb3976) / 冴木 舞奈(gb4568) / 美環 玲(gb5471

●リプレイ本文

●夢の中は混沌が支配する。
「うおおおおお。書き進むううう!」
 エスティはハイテンションだった。いやまあ、夢の中で絶好調はいつものことだから、いいや。
「キャラが勝手に動くのっていいわぁ」
 悦に浸るのもそれぐらいで良いだろうに。
 それに此は夢の中なので、カオスがカオスを呼び、全部が反映されないのも世の常である。ええ、本当に。
 さて、本編にまいろうか。

●皇帝
「私は、娘達(フィギュア達)に命を吹き込んでやりたかった」
 皇帝・シロウが、ため息を吐く。
 側近の水鏡がにこにこ笑っている。
「要するに、行き過ぎたの人形マニアですよね」
 謁見の間には、沢山の萌えフィギュアがある。キャストオフとかも当然あり得るのだが。水鏡は側近だが、面白いからいるだけで、ある意味皇帝より質が悪い。

 世界背景はオープニングの通りだが、何故魔法の門が開いたのか説明しなければなるまい。皇帝の口から。
「かっとなってやった、悪気はなかった。っていうかちょっと針で穴空けたら、向こうから押し寄せてきてね、雪崩の前じゃ人間無力よ?」
 だそうだ。素晴らしい言い訳ありがとう陛下。
 魔法陣の上には異世界へのゲートが広がっている。しっかりした手順を踏んで、召喚や門の開放はされる。しかし上手く其れが機能するのは希だ。皇帝・シロウの所為で、一気に悪魔がよってたかって現れたもんだ。皇帝も人間なので、混沌やら悪の権化やら、永劫続く流血の戦争の猛者が雪崩のようにやってきてはひとたまりも無いのである。
 最後にやってきたのは小さな少女だった。ロリコンにはストレート。
「お前は誰だね〜?」
 プロフェッサー・ウェストが皇帝の前に立ち、少女に問いかけた。
「我が名は恐怖大公アーシュ! 偉大なる魔王の一柱なり!」
「魔王? こんなちんちくりんが?」
「れっきとした魔王よ! この翼を見なさい! って、付け羽なんかじゃないわよ!? ってさわるなぁ! いたいいたい!」
 アーシュがピコピコ動く蝙蝠の翼を指差すが、ウェストが摘んで、もちあげる。
「おお、本物だね〜」
「おお、角に尻尾に、素敵だ☆」
 皇帝が異世界防御を張ったまま近づく。
「私は世界の現状を知り尽くしている。故にあなたの力を借りたい! で、その姿でも、何処の階層の王だ?」
「先ほど言ったでしょ! 『恐怖大公』よ!」
「恐怖大公は我が輩の知識が正しければ、『ボッキュンボン』の美女だったはずだね〜」
 アーシュの言葉に、ウェストが訝しむ。
「威厳がないだの、怖いより可愛いだの言うんじゃないわよ! アンタが無理矢理呼び出した所為でこうなったのよ!」
 子供のだだっ子のように、足をじたばたさせる。何となく可愛い。
「なに!? 封印がとければボッキュンボン?! しかし‥‥っ! これもまた萌え!」
「辺鄙な片田舎のあんた達にもったいないぐらいの美女よ!」
「むむ、此処でも私の葛藤が! まあいい、協力を願おう」
 皇帝が言い始める。
「はあ、何すればいいの?」
「魔物を作ってくれ」
 その言葉に、アーシュがぽかんと口を開けた。
「はぁ? 貴方達、私を何だと思ってるの? 私は恐怖大公よ、創造やらなんやらは専門外よ!」
「万能じゃないんだなぁ‥‥それもまたいいけど」
 話が一行に進まない。
「はいはい、要するに、其処の博士と一緒に新規の人造クリーチャーを作る手伝いと指揮をお願いというわけです」
 シメイが割って入った。
「そういうことだ」
「まあ、いいけどさ‥‥」
 魔王さんは渋々承諾したようだ。
「陛下。仰せならば‥‥」
 プロフェッサーは跪いて、アーシュと一緒に早速作業に取りかかった。

●魔法少女達
 それから、魔法クリーチャーがぞろぞろ出てくるのだ。平和だった世界が大混乱。
「いい年して魔法少女はなぁ」
「年齢詐称にもほどがある体だ」
「うるさいわね! いくわよ、ブレイジングバード」
『さぁ、行きましょう‥‥千糸さぶべらっ!?』
 杖が壁に叩きつけられた。
「違うでしょ? そうじゃないでしょう」
 青筋立てて、杖に話しかけてる。
『‥‥All right,my master.Stand by ready?』
 杖が涙流している様に見える。
 こうして魔物を倒している、自称魔法少女・皇 千糸のほかにも、別の区域で頑張る人がいる。
 ライヴ中の千佳の電話に、エマージェンシーコール。ライヴが無事終わることを心配していた矢先のことだ。
「もう、こんな時コールなんて!? 皆、ごめんね〜!」
 ファンに伝える千佳。
「えええ!? でもがんばれー!」
 ファンは、千佳の貴重な変身シーンを視られる絶好の機会だったのでOKだったようだ。
「変身! 変身!」
「サービスですよ!」
 そして変身して、キメポーズをする。
「月に代わって‥‥マジカル♪チカがお仕置きにゃ♪」
『うおおおおおおっ!』
 あ、何名か萌え死んだ。
「人気者はつらいにゃ♪ いってくるにゃ♪」
 チカは猫のように軽やかに跳ねて会場を後にした。

「こちら総本部、決戦だからね、皆集まって!」
 対策総本部ないで、オペレーターをしている鳥飼が魔法の無線で通達。各地の魔法少女がそちらに向かっていく。
「ひーくん、急ぎたいのは山々だけど‥‥」
 と、急に足を止めた少女がいる。
「あそこはチョコ工場があるの。絶対護らなきゃ行けない!」
「‥‥わかりましたよ!」
 左目側に絆創膏をつけた少女、舞奈が、黒ウサギのひーくんを肩に乗せて方向転換し、走る。
 チョコレート工場のチョコをむさぼり食う悪鬼がそこにいた。
「すべてのチョコを護る為、魔法女子高生ソード・マイナ、此処に参上!」
 工場の屋根の上から、可愛いセーラー服に白銀の鎧を纏って、剣を持つマイナ。
「あの悪鬼はチョコ魔神ですよ! 99%カカオのブレスに注意です!」
「えええ、なんてもったいないことを!」
「そっちが問題?!」
 板チョコを囓って、剣を握るマイナが駆ける。
 魔神はスプレーのように99%カカオをはき出していく。常人だと苦さのあまり昏倒とするだろう。
「カカオを粗末にしちゃだめぇ!」
 剣で斬ろうとするが、魔神の硬い皮膚で弾かれる。そして99%カカオブレスの直撃。
「きゃああ!」
 尻餅付いた彼女の肩から、ひーくんがころげ落ちる。
「ひーくん!」
 チョコまみれになったマイナが手を伸ばすが、とどかない。
「‥‥チョコは我が恋人‥‥。この者、チョコスキーと見える‥‥同志のようだ」
 チョコの色をした鎧を着る、下級魔物が舞奈を囲む。
「きゃああ!」
「舞奈さん――っ!」
 攫われたソード・マイナ。大ピンチ!
「急いで総本部に知らせないと!」
 ひーくんはそのまま走って本部に向かった。

●一方、再び皇帝のお城
 研究室では、魔王とプロフェッサーが微妙な距離を置きながら、融合魔物を作っていた。
「悪魔召喚、融合だね〜」
「何と何をかけるのよ?」
「コレとコレ」
「うわ、それ意味無いって」
「そんなばかな! 完璧な兵器であるぞっ!」
「こんな変態達の相手なんて、もうやだー! お家帰るー!!」
 涙目でじたばたするアーシュを、ウェストが首根っこを掴んで、話さなかった。
「だめだねー! 封印を解くのも研究しなくちゃならないんだよねー‥‥って? いたたたっ!」
 いきなり16歳から、関節技を決められる。
「封印状態でも、これぐらいの技出来るんだからね!」
「一寸、タイム!」
 動じてもなさそうな、プロフェッサーがとめた。
「‥‥なによ」
「ここは、こう『うぬ如きの力で、我をねじ伏せられるとおもったか!』と、劇画的におねがいだねぇ」
「‥‥(はぁ、だめだこいつ)‥‥わかったわ‥‥」
 アーシュが溜息ひとつ。そして、幻影でもつかって劇画調に顔をかえてみる。
「では、テイク2〜!」
『うぬ如きの力で、我をねじ伏せられるとおもったか!』
「あああ! 萌えるー!」
 これでいいんか? まじで?
 其れを物陰から見る皇子・勇輝がいた。
「だめだ‥‥」
 頭痛が治まらない。

●総本部
 『マジカル♪シスターズ』のチカとモモカ、アセットと那美、『20歳の魔法少女』千糸、そしてプリンセス・レイナとタロットマスター・レイ達が、総本部に集まった。
「一人遅刻だね」
「2人じゃ?」
「あたしは此処にいるよ」
「その声はニンジャマスター!」
 どこから声がする。でも姿が見えない。ニンジャマスター・悠季だ。
「ということは、もう揃ったんだね。マイナ除いて」
 鳥飼がうんうん頷いてる。
 そこで、ひーくんが怪我をしながら、転移してきた。
「ひーくん!」
 レイが駆け寄る。
「どうしたの?」
「レイナが攫われたんです」
「「えええっ!」」
 皇帝に囚われたらとんでもないことをされそうだと、恐怖を感じずにいられない。
 一部そうでもなさそうだが。
「こういう時のノリでは、触手なんて当たり前だよね〜」
 誰だ、そんな事いうの。

●真面目な皇子の暗躍
「皇帝陛下」
「なんだね? 皇子」
「おそれおおくも申し上げます。各所の魔法の門に悪魔達を集結させる事が良いと思います」
「‥‥その理由は?」
 シロウは、ふむと考える。
「捕らえたソード・マイナからの話によると、決戦のために集結しているとのこと」
 勇輝が更に言う。
「‥‥そうか。魔法の門が閉ざされれば計画が破綻するか。指揮はお前に任すよ。ふふふ、魔法少女達‥‥私はずっと、待っていた。恋焦がれたと言ってもいい。この気持ち、まさに愛!」
「其れはかなりやばいと思いますが‥‥」
「まあいいではないか、まかすぞ」
「はっ」
 父親の最後の叫びにしっかりツッコミ、勇輝が去っていく。その心には(「計画通り!」)と笑みがこぼれていた。
「良いのですかねぇ」
「かまないよ。アレも子供だし。ああ、女の子であればなぁ」
「そっちがよかったんですか」
 シメイが、ツッコミ始める。
「萌えだよ! 萌え」
「はっは、理解できません」
 素で酷いこと言ってるし、この人。不敬罪にならないんか?
「いずれ分かりますよ。あなたもブラザーになればね。プロフェッサーは、私の良き理解者だよ」
 多分理解しないでしょう。

●ニンジャマスターと黒服、散る
 まずは潜伏活動と言うことで、ニンジャマスター・悠季が皇帝の城に潜入するも、流石に罠にかかってしまった。
「やば。逃げるが良いわね」
 そそくさ逃げる彼女だが、潜伏や追跡を持つ悪魔が来ると結構やばい。
 それに、
「先にあなたが来ることは分かっていたのよ!」
 マイナが忍者風の悪魔達を引き連れて、悠季を囲む!
「ええっ! ソード・マイナっどうして!?」
「舞奈はチョコの味方だよ! 舞奈の甘党具合を見誤ったね!」
「チョコだけで買収されるなぁ!」
 彼女の悲鳴虚しく、マイナの裏切りで掴まってしまった!
「陛下に献上よーっ! チョコー! チョコー! 高級チョコー!」
「はっはー!」

 物陰で、黒い服を闇に溶かしながら、UNKNOWNが静かに息を吐いていた。
「ふむ‥‥どうにも、倒れてくれないことには面白みがない‥‥私としてもね」
 気絶するどころか元気がみなぎる夢の住人達をみて、当初の計画が狂ってしまったのだ。
 エキストラ的な存在を吊るすことはできるだろうが、美しくもない存在を吊るすことは彼の美学に反する。
 これも一つの夢の形と割り切った彼は、煙草の煙を空に舞わし、他の能力者たちの行動を観察する。

●シリアス展開に‥‥まだ、ならねーよ
 そんなこんなで戦いは続く。
 皇帝の城の前だ。いきなりかよ! というツッコミは受け付けない。
 そこで魔法少女が必死に戦っていた。ウェストの改造兵器や魔物、悪魔の攻撃は過激を極める‥‥はずだった?
「ゆけ〜い! ゴブリンチェーンソー! グレムリンタンク! その他!」
 しかし、ゴブリン達の士気は低く、はらへったーとか、魔法少女の爆裂魔法でびびって逃げていった。
「えええい! このやくたたず!」
 プロフェッサーの作戦は殆ど、皇子の邪魔が入らず、自滅するのである。
「私の魔法は百八式まであるわ!」
「シュベルト・リーゲン!」
 格好良く魔法を撃つ人役2名や、
「ふにゃー止まらないー!?」
 と、武器の強化に自分のキャパが追いつかず武器に操られてる人。
「桃華ちゃーん! この〜桃華ちゃんのかたきにゃ!」
 あれは自滅だろ。
「全く何してるのかな‥‥皆。真面目に戦おうよ」
 溜息付く、アセット。でも、魔法の剣で無双中。隣で那美が援護する。
 徐々に、進む魔法少女戦隊。
「みんな、若いなぁ」
 20歳魔法少女が呟いてます。メンバーに寒気が走るのはお約束。

 激戦の中、遠くの方にある丘で、空が呟いていた。
「あの程度の力で、魔王や皇帝が倒せるとでも思っているのでしょうか?」
 それは、流石に今のところはしらない。

●水鏡
「此処まで来るとは、強いですね」
 側近の水鏡が謁見の間の前で立ちはだかる。
「皆を恐怖に陥れる皇帝を許さない! お前も倒す」
「しかし、こちらも楽しい人を仲間にしているのですよ♪」
 隣に、マイナがいた。
「えええ!」
 驚く魔法少女達。
「ふふふ、舞奈はチョコのためなら何でもするよー!」
 謁見の間の前で激戦が繰り広げられた。
 紙装備らしい舞奈は瞬殺されたが、側近だけあって、水鏡は強く、コンビの『マジカル♪シスターズ』やアセット&那美が苦戦する。
 千糸が砲撃するも、中和されるのだ。
「て、手強い」
「たのしいですね〜。魔王さんもどこか行ってるし、丁度暇だったのですよ」

 物陰で隠れてみている空が呟いた。
「アレが伝説の迷子の剣士、水鏡‥‥つよい。スパイパーだけど、剣士ですね」
 聞く人は下に引きずってる黒い服の人だけですが。

「これだから一般庶民は困るわねぇ‥‥いいわ、未来のクイーンがお相手するから覚悟なさい」
 と、今まで何処にいたのか分からないが現れたのは、マジカルプリンセス☆レイナ!
「また、楽しい人がきましたね‥‥む」
 水鏡もニコニコしながら相手の気迫に警戒を強めた。
「輝く白は乙女の純心、純情可憐マジカルプリンセス☆レイナ! 豪華絢爛只今参上」
 ゴージャスに登場するレイナに、水鏡は拍手を送る。仲間は、一寸青筋。
「ずっと隠れていたんでしょ!」
「いやですわ。私はこう言うときにでるというお約束ですわよ」
 高笑いするレイナさん。
「面白い人ですね。でも‥‥通しません」
 シメイが身構えた。
「やはりそう来なくてはいけません! 早く皇帝を!」
 レイナが水鏡を足止めするようだった。

●つん→でれ
「黒雪‥‥父はもうおかしい‥‥。世界を平和にするために、手伝ってくれないか?」
「‥‥わ、わかったわよ‥‥でも、別にあなたのためにやってるわけじゃないもん‥‥。そ、そう世界のためだから!」
 勇輝は黒雪に謀反のことを打ち明けていた。彼女は頬を染めながら従うようだ。
 今はプロフェッサーや皇帝は、新兵器をつかって魔法少女と戦っているはずだ。今は悪魔も魔王も門の前にいる。
「ニンジャマスターを解放して、魔王を帰そう」
「‥‥そうよね‥‥うん」
 そうして、ニンジャマスター・悠季を解放する。彼女は恥ずかしさのあまりか、直ぐに姿を消した。たぶん、あとで鬱憤発散するために暴れるだろう。

 しかし、そこでプロフェッサーと皇帝が現れた。
「なぜ!? ここに!?」
 2人は驚きを隠せない。
「皇子‥‥お戯れはよした方が身のためですぞ」
「‥‥息子、黒雪‥‥迷惑をかけるな‥‥」
「謁見の間で、萌えフィギュアに萌え倒していたのでは!?」
 勇輝が問うと、皇帝は首を振った。
「そうはいかないのだよ、息子よ。これは元から私の計画なのだ‥‥」
「しかし、俺は‥‥俺は俺のやり方で世界を救う!」
 勇輝と黒雪が飛びかかる!
 しかし流石に皇帝だけはある。2人の最大奥義を受けてもなお、平然としている。外見では、脳天から血を噴出していたり、アザだらけだったり満身創痍なだのが。
「父上!」
「‥‥このオッサン強いよ!」
 ウェストも攻撃しようと思ったが、皇帝が制した。
「いい、若い者は残る方がいいのだよ。その方が、燃えるだろ?」
「はっ! 陛下」
 失神している2人を残し、皇帝とプロフェッサーは去っていった。

●決着1
「ほーほほっほ! さしもの剣士も、この迷宮結界では手も足もでませんよね!」
「く、私の欠点を知っているとは! 不覚!」
 レイナの魔法結界『迷宮』に囚われたシメイ。方向音痴なので恐らく未来永劫この迷宮の中だろう。
「さて、またおいしいところを取りに行きましょうか!」
 と、どこかに消えていった。

●決着2
 謁見の間に皇帝がいる。魔法少女達が一斉に構えた。
「よくぞきた。魔法少女! 愛しの萌えの集結を!」
「うわー、変態だなぁ」
 アセットが嫌な顔をする。
 決戦だった‥‥。
 其れ激しい戦いだった。
 死力を尽くして戦う魔法少女と皇帝。何故、傷を負っているはずなのに此処まで強いのか?
 ニンジャマスターやレイナも参戦しても驚異的な強さを誇る皇帝・シロウ。
 しかし、其れもある魔力が消えたと事で、終わりが告げる。
 皇帝の力が消えたのだ。その理由は分からない。
「止め!」
「まちなさい!」
 空が入ってきた。
「あんたは?」
「そのものの真意を聞いてからがいいでしょう」
「‥‥」
 満身創痍の皇帝を見る。
「悪の心が世界を侵し始めていた。故に私は悪魔を呼び、帝国自体に憎しみを‥‥」
「陛下!」
「あえて、悪を買って出たというの? そんなの偽善過ぎる!」
 レイが怒鳴った。
「ふ、それでも結構だよ。私はもう満足だ。希望の光を持つ君たちを信じて言いかね?」
 皇帝がそう魔法少女達に問う。
 その場にいた者の何人かは、考えあぐねたが、頷いた。
「余は満足だ‥‥」
 皇帝の最後だった。
「陛下、見事な散り際でした!」
 プロフェッサーは涙ぐむ。
「お前達は、去るが良い」
 ウェストは立ち上がって、皇帝を抱き上げる。
「どうして?」
 那美が聞いた。
「そろそろ魔法の門が、閉じるだろう。その時に、この一帯は破壊される。そういう仕組みなのだよ。私は陛下と共に逝く」
 隠しボタンを押すウェストは、魔法少女達と空を落とし穴(シュート)に落とした!
「なっ!」
「その穴から、城にでられる達者で!」

●終わりの門
 魔王が溜息付いた。
「まあ、帰ることが出来るなら良いけどね〜」
「イヤホンと済みません」
 黒雪がぺこぺこ謝っている。
「では、お達者で」
「チョコ一杯食べられたしいいや」
 チョコ魔神は満足している。魔王は又ため息を吐いた(ちなみに、このエスティの世界観では魔神と言っても、魔王よりランクは下です)。
 続々と帰っていく悪魔達と魔王。勇輝と黒雪が見送った。
「では、やり直そう‥‥世界を元に戻すために。一緒に手伝ってくれるね?」
「‥‥わ、わかったわよ‥‥別に、悪い気がしないけど‥‥さ」
 黒雪はそっぽを向いて、頷いた。

●エンディング
 ふあ‥‥いやー良い物駆けたきが‥‥え?
 まっしろ? 涎付いてるし? あれ?
 まさか、夢落ち? あと、ネタ覚えてない? え?

 ‥‥。
 ‥‥。

 いやああああああ!
 マロッコ機関のラボに絶叫が響いた。周りに民家もないし、迷惑にならないけどね。

スタッフロール

プロフェッサー ドクター・ウェスト(ga0241
毒舌側近 水鏡・シメイ(ga0523
地域密着魔法少女でも20歳 皇 千糸(ga0843
歳と性別の荒波に引退した元・魔法少女 鳥飼夕貴(ga4123
吊すつもりが吊せなかった UNKNOWN(ga4276
マジカル♪チカ 西村・千佳(ga4714
皇帝 鈴葉・シロウ(ga4772
魔法少女(古代魔術継承者)霞倉 那美(ga5121
ニンジャマスター・悠季 百地・悠季(ga8270
恐怖大公(魔王) アーシュ・シュタース(ga8745
魔法少女モモカ 天道 桃華(gb0097
魔法少女アセット アセット・アナスタシア(gb0694
皇子 仮染 勇輝(gb1239
マジカルプリンセス・レイナ 鬼道・麗那(gb1939
黒ウサギ・ひーくん 美環 響(gb2863
ツンデレ黒雪 矢神小雪(gb3650
解説する謎の少女 最上 空(gb3976
ソード・マイナ 樋口 舞奈(gb4568
タロットマスター・レイ 美環 玲(gb5471

夢落ち担当 エスティヴィア(gz0070)