タイトル:LHG’sコレクションマスター:東雲 ホメル

シナリオ形態: イベント
難易度: 易しい
参加人数: 29 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2010/07/29 01:44

●オープニング本文


 アルエットは悪夢を見た。
 世にも恐ろしい悪夢。
 オカルト好きな彼女ですら恐れる悪夢。
 飛び起きたアルエットは、全身に汗を掻いている事に気付く。
「‥‥警告‥‥」
 彼女は、その悪夢を何者かからの警告として受け取った。
 そうして考える。
 タオルで胸の谷間の汗を拭いながら、考える。
 悪夢が現実にならない様に考える。
 しばらくして、彼女は一つの結論に辿り着く。
「‥‥あんなの発狂してしまう‥‥」
 アルエットは急いで着替える。
 夜中だと言うのに、アルエットは仰けから全開だった。
 携帯電話、デスクトップパソコン、ノートパソコン、エアコン、ドラム式洗濯機、地デジ対応テレビ、ペンタブレット、両開きの冷蔵庫、電子辞書、卓上ランプ、電子レンジ、ゲーム機、バッティングマシーン、マーシャルアーツの通信教育用の教科書――
 それらを全てフル活用。
 そうして、ものの半日程でその企画を実行させられる段階にまで至った。
 後に、関係者が「如何してそこまでやったのか?」と言う質問を投げた所。
 アルエットは、鋭いスィングを見せながら、こう答えたと言う。


「‥‥贄が必要やねん‥‥」


 こうして、アルエットの妄想が突っ走った結果。
 LHガールズコレクション〜お前らの水着は何色だ〜が開催される事になった。
 因みに、アルエットの見た悪夢とは――
 際どい水着を着せられて、大歓声の中、舞台に放り出されるという夢だった。

●参加者一覧

/ 金城 エンタ(ga4154) / UNKNOWN(ga4276) / 鈴葉・シロウ(ga4772) / アルヴァイム(ga5051) / アンジェリナ・ルヴァン(ga6940) / 砕牙 九郎(ga7366) / 百地・悠季(ga8270) / 加賀 弓(ga8749) / フェリア(ga9011) / 最上 憐 (gb0002) / 水無月 春奈(gb4000) / 水無月 神楽(gb4304) / 神咲 刹那(gb5472) / 諌山美雲(gb5758) / 加賀 環(gb8938) / 禍神 滅(gb9271) / 希崎 十夜(gb9800) / レティア・アレテイア(gc0284) / 姫川桜乃(gc1374) / 南 十星(gc1722) / 春夏秋冬 立花(gc3009) / エレシア・ハートネス(gc3040) / クティラ=ゾシーク(gc3347) / 巳沢 涼(gc3648) / 和泉 恭也(gc3978) / 南 星華(gc4044) / uelukom(gc4330) / 龍乃 陽一(gc4336) / 田(gc4364

●リプレイ本文

 海岸線を臨む会場。
 アルエットが貸し切った場所は絶好の位置に面していた。
 特に宣伝した訳でもないのに、人が集まった理由は其処に有った。
 アルエットはざわつく会場を気にする事無く、一人、本を読む。
 関係者控え室で、月刊スーパーナチュラルを黙々と。
 形だけの主催者、とは正に彼女の事だった。


 会場が開く前、参加者が受付を開始する少し前。
 希崎 十夜(gb9800)は二つの意味を含んだ汗を掻いていた。
 暑い、のは当然の事ながら――
「無駄な努力だと思うけどね‥‥」
 十夜の背中を目で追いかけながら、無線を握り締める神咲 刹那(gb5472)。
 物陰に隠れた十夜の居場所を無線の向こうの相手に伝える。
 愚かな事です、と呟く水無月 春奈(gb4000)。
 これから水着の女の子ばかり集まる様な会場で、無機質な音を響かせる。
 それもこれも、十夜を捕らえる為。
 透子ちゃんになってもらう為。
 高所から飛び降り、十夜の目の前に立ちはだかる。
 群青に染まるバハムート、それに似た色に染まる十夜の顔。
 手持ちはハリセンのみ、片や相手はフル装備。
 更に絶望的な事に、何処からともなく現れた和泉 恭也(gc3978)に退路を絶たれてしまった。
 しかし、諦めたら自分は透子ちゃんになってしまう。
 もしかしたら「透子たんv」なんて呼ばれてしまう可能性だって有るのだ。
 諦めてはならない、十夜はハリセンを握り締める。
「そう簡単に‥‥負けてたまるかぁあああああ――ぁああぁぁぁああっ!?」
 必死な雄叫びが、断末魔に変わる。
 刹那の拳骨が見事十夜の後頭部を捉えたのだ。
「‥‥手間を取らせてくれますね。刹那、後は頼みましたよ」
 踵を返しながら、春奈は冷めた声で刹那に言う。
 刹那は頷きながらも、懐の記入済みエントリー用紙を見る。
 誰かに『嵌められた』身としては、生贄仲間は多い方が気が楽。
「そういう訳だから、早く水着に着替えないとね」
 覚醒時の反動で、髪が伸びきってしまった十夜を引き摺る刹那。
 こうして、十夜こと透子ちゃんと刹那こと久遠ちゃんは更衣室の奥に消えた。
 恭也は金髪のウィッグを外し、大きく息を吐く。
 これで、楽しんでくれる人(主に観客の中に)が増えるはずだと。
 本人の意思は置いておいて。


「しかしよぉ‥‥このサブタイトル突っ込み所、満載じゃねぇか?」
 加賀 環(gb8938)は会場入り口に掲げられた看板を見て、頭を掻く。
 確かに、と言った感じで姉の加賀 弓(ga8749)は苦笑する。
「それじゃ、私は此方ですから」
 スタッフ用通路を指し、弓は環と別れる。
「おぅ」
 短く一言だけ呟いて、環は参加者受付に向かう。
 その後姿を眺め、弓はふと思う。
(環がこういうイベントに参加するのは意外ですね)
 振り向き、スタッフ用通路を進む。
 途中、関係者控え室のドアが開いているのに気付き――
 少し覗いて、見なかった事にした。

 ぷかぷかと金ダライに浮かぶスイカ。
 フェリア(ga9011)はそのスイカをのんびり眺める。
「その本から謎の冷気が漂ってくるので、すぐにスイカが冷えそふぇくちょい!」
 鼻を啜りながら、身を震わせるフェリア。
 その視線は自然と暖かそうな毛皮へ。
 その毛皮は謎の替え歌を口ずさみながら、アルエットに近付く。
「ちゃお〜、ナイスな黒髪なお嬢さん」
 アルエットは毛皮、鈴葉・シロウ(ga4772)をジロジロと眺める。
「その目隠れな前髪を正面から至近距離でぱさりと掻き分けて美しさを称えたい衝動に――」
「ふわもこUMA‥‥良い子だから静かに‥‥」
 饒舌なシロウを一撫でして、本に戻るアルエット。
 フェリアは何も聞こえなかった見なかった、そうする事にした。
 鈴葉・シロウ、白熊頭で赤いブーメランパンツのままカメラ目線で良い笑顔。


 半屋外になっている会場。
 潮風が観客達の熱気を攫い、焼ける様な日の光がまた熱気を生む。
 そんな中、爽やかで軽快な音楽が鳴り響く。
 そして、ステージ上に司会進行役が現れる。
 黒いセパレートタイプのスクール水着を着た春夏秋冬 立花(gc3009)。
 それと、バハムートなどと言う装甲をパージした紫色のワンピースタイプの水着姿の春奈だった。
「皆さん水着は楽しみですかー!?」
「「おぉおおおおおおぉおおおお!!!」」
 野太い叫びである。
「早く見たいですかー!?」
「「うおおおおおおぉおおおおお!!!」」
 中には「ぎゃあああああぁぁ」などと悲鳴に近い声も混じっている。
 テンション高めの観客である。
「合言葉はー!?」
「「な い む ね パ ワ ー !!!!」」
「そうそう、綺麗にハモリましたねーって何でこんなに浸透してるの!?」
 立花の悲痛な(?)叫びが響く。
 それを聞きながら、ステージ裏のアルヴァイム(ga5051)がニヤリとする。
 高速で備品のパソコンを打鍵して、書き込みの内容を確認する。
 不特定掲示板に前日の内から何度も書き込まれたもの。
 それが、神様の都合により急速に浸透していったらしい。
 ないむねパワー恐るべし。
 しかし、神はあるむねパワーの方が好きなので、複雑な心境だったそうな。
「き、気を取り直して‥‥司会は私、春夏秋冬 立花とー!」
「水無月 春奈でございますー」
 二人は揃ってお辞儀をする。
 と、其処へ乱入する様な影一つ。
「そして私、姫川さk――」
 白い半被に褌姿の姫川桜乃(gc1374)がステージに躍り上がって、一瞬で消える。
 裏方達が仕掛けておいた落とし穴が作動したのだ。
「ちょっと! 何でいきなり落とすのよ!」
「自分の格好見なさいy――」
 何故だか立花も落ちる。
「わ、私が落ちる理由を知りたい‥‥」
 這い上がってきた立花を尻目に、春奈は非情にも進行を続ける。
「審査員は、此方の方々になりますー」
 春奈が手を向ける方向。
 ステージの隅の方。
 もしかしたら、出場者よりもキャラの濃い可能性の有る面々が座っていた。
 男のダンディズム担当、UNKNOWN(ga4276)。
 V字の眩しいもっこり黒ビキニパンツ。
 黒い帽子と引き締まった肉体、咥えタバコが如何にもな雰囲気。
 茹だる様な暑さの中でも十分な余裕だ。
 ヲタク系白熊担当、シロウ。
 やはり白熊な頭部が暑さを感じさせる。
 本人は意外と涼しげな表情であるのだが。
 多彩なコメントに期待。
 地雷&苦労人担当、砕牙 九郎(ga7366)。
 審査員の良識、と言っても良いのだが――
 如何せん、彼は地雷を踏んで自爆する確立が高いとの専らの噂。
 苦労を背負い込む原因の一端ではないのだろうか。
 紅一点、弓。
 むさ苦しい中、咲いた一輪の花。
 ただの花ではない。
 アイドルと言う看板を掲げた、高嶺の花である。
 白いシンプルなデザインの水着が眩しい。
 モテナイ男代表を自負する怖がり王子、巳沢 涼(gc3648)。
 その突き上げられた拳にはリア充に対する怒りが詰まっているに違いない。
 しかし、意外と公平かつ正当な審査をしてくれる可能性が有る。
 アルエットが出てこない限りは‥‥
 友人に着いて来ただけで巻き込まれる担当、龍乃 陽一(gc4336)。
 着いて来ただけなんだけどな〜、などと呟こうが何をしようが手遅れ。
 ステージの隅とは言え観客の前に座らされていた。
 ギシギシと音を立てそうな笑顔が悲痛である。
 そんな風に、落とし穴から脱した立花が審査員の紹介を一通り終える。
 これ見よがしに桜乃もちゃっかりステージ上に居座っていた。
「あ、最後に‥‥審査員の皆様も躊躇無く落としますのでお気を付けて下さいませ」
 立花の不穏な一言が響く。

 陰謀、と言うか欲望渦巻く他推。
 男の娘として存在し続ける限り、逃れられぬ女性枠という運命。
 金城 エンタ(ga4154)はその事に半ば心を折られていた。
 それでも、彼は完璧なまでに女性になりきっていた。
 失敬、彼ではなく、彼女と表現を正そう。
 乗り切ろう、そう自然に思ってしまうのが哀しい。
(バレたらアウト‥‥僕は今女の子、女の子なんです!!)
 そして思い込みとPADでBカップになった胸を確認して、ステージへ向かう。
「それでは早速いってみましょう、春奈さん」
「はい、エントリーNO.1番、金城 エンタさんです」

 エンタがステージ上に(男の娘としての)戦いに出向いた直後。
 参加者更衣室でも(男の娘としての)戦いが始まっていた。
 南十星(gc1722)は壁際まで追い詰められ、焦っていた。
「ね、姉さん、何をするんですか‥‥」
 嫌な予感がしていなかった訳ではない。
「美雲ちゃん、其処のパレオタイプの水着取って頂戴」
 手をわきわきさせながら、南 星華(gc4044)は十星に迫る。
 そしてその言葉に着替えの手伝いを頼まれた、諌山美雲(gb5758)が頷く。
 美雲は水着を手にジリジリと迫る。
「美雲ちゃんは妊婦さんよ、分かるわね?」
 その言葉だけで十分だった。
 十星には抵抗するという選択肢は無かったのだ。
「それじゃ、これを――」
 ビリッという音に美雲は笑顔のまま固まる。
 そして、小さく「やべっ」と呟く。
 開いたロッカーの扉の角に引っかかって破れてしまったのだ。
 都合の良過ぎるドジだ。
「あぁ、仕方ないわね‥‥折角、隠せる様なやつを選んだのに」
「‥‥仕方、ない‥‥?」
 十星は確かに安心した。
 が、姉の仕方ないという一言に不安が増大する。
「こっちを着なさい?」
「え、え‥‥姉さん、ちょっと待って、それは‥‥ちょっとダメ〜!」
 美雲は知らない振りを決め込んで、更衣室から出る。
 こうしてまた、LHに男の娘が生まれる。

「水着の白色が小麦色の肌の健康的な印象を更に強調しているな」
 UNKNOWNはエンタを眺めながら一つ。
 パレオのスリットから覗く、脚もいやらしくない程度の露出だ。
 エンタが人を適当に捕まえて踊ったダンスも中々の物。
「か、完全に美少女化してる様に見えるんだが‥‥」
 九郎はエンタの姿に殆ど感心以外の感情は抱けなかった様だった。
 更には写真を撮ろうとするが――
 ステージ上から奈落へストン。
「と、ああなります」
「そうですか」
 冷静な司会の二人だった。
 次々と点数が掲げられていく中、涼は満点を付けていた。
 後に、彼はこう語る。
 ミスLHの戦闘力は伊達じゃない、俺の心のスカウターが爆発した、と。
「それでは次にいってみましょうか、春奈さん」
「えぇ、続いてはエントリーNO.2番――」
 クティラ=ゾシーク(gc3347)はすれ違うエンタを横目でチラリと見る。
 筋肉の付き方で分かるが、どうにも胸は自前の物ではないらしい。
(まぁ、そこはどうでもいいか)
 名前を呼ばれ、ステージ上に姿を現す。
「クティラ=ゾシーク、まぁ、見ての通りだよ」
 そう言って、適当にポーズを取る。
(えらくじろじろ観察するんだなぁ)
 そう思いながらも、ポーズを取るクティラ。
 それもその筈。
 際どく、赤いラインで縁取りされた黒のビキニ。
 エンタとは違った意味で健康的な肉体。
 筋肉質な割には、胸も大きく申し分ない。
 立花の解説に拠れば、上から109、78、112と言うサイズらしい。
 身長から考えれば見事なものだった。
「‥‥いい」
 陽一はぼそりと呟く。
 美しい姿態とは正にこの事、だと陽一は思う。
 そして大きく頷く。
 口数は少ないが、ちゃんと審査は出来ている様だった。
「ここは敢えてシンプルにきたのが好印象ですね」
 弓も頷く。
 自分の身体を巧く理解しているからこそ、出来る勝負。
 クティラが実際、どう思ってシンプルに攻めてきたのかは分からない。
 が、弓はうんうんと頷いて納得していた。
「小物も活動的だし、良いんじゃないか?」
 ビキニの中から取り出された荒縄で九郎を救出しながらUNKNOWNは呟いた。
 そして、クティラが受けた評価は審査員の反応通り、高いものだった。

 禍神 滅(gb9271)は今時珍しいタイプの物を着用してステージ袖に向かう。
 トイレの問題もばっちり解決、セパレートタイプのスクール水着だった。
 股間の問題も難無く、回避した滅。
 そう、彼もまた此処に送り込まれた男の娘の一人なのである。
 可愛いとは言え男、男とは言え可愛い。
 複雑な心境である。
 滅はクティラと入れ替わる様にステージ上に出て行く。
「禍神 滅と言います、あまり見られる事には慣れてないので少し‥‥恥ずかしいです‥‥」
 真ん中でぺこりとお辞儀をしてみせる。
 その片手にはトレイとジュースの入ったコップが幾つか。
 見事なバランスで、波一つ起こさない。
 これもメイドとして超スパルタ教育を受けた賜物なのかもしれない。
「うむ、メニアーーック!」
 シロウは叫ぶ様にして、声を上げる。
 そして、すぐさま落ち着きを取り戻し語る。
「こんな場所でスク水とは狙い過ぎと突っ込みたがるが、だが――」
 両目を瞑って、頭を縦に振るシロウ。
 シロウのコメントに頷いている観客も中には居るので、案外的外れではないのだろう。
 しかし暑そうだ、などとパイプ椅子に座っている桜乃が考えている内に解説は終わった。
 そしてまたも陽一は呟く様に言う。
「‥‥いい」
 と、一言だけ。

 戻ってきた滅に軽く会釈をする水無月 神楽(gb4304)。
 彼女は有る意味、滅やエンタなどとは逆の存在に位置する。
 見た目こそは、美形な男性に見える。
 が、しかし、実は正真正銘の女性なのだ。
 姉の言い付けで参加したらしい。
 白いスクール水着姿、その手には日本刀。
 そんな出で立ちで神楽は観客の前に立つ。
 そして、日本刀に拠る演舞を始める。
「スタイリッシュに攻めてきたね」
 顎を擦りながら、UNKNOWNはダンディに構える。
 スクール水着がトレンド、などという話は聞いた事はない。
 パフォーマンスの意外性は良かったが、格好が些か無難過ぎた。
 と言うのが、UNKNOWNの下した判定だった。
 掛け声と共に巨大な氷柱を叩き斬る姿には観客が歓声を上げた。
「彼女は男装の麗人らしいですね」
 春奈の解説に涼はカメラ目線で一言。
「有ると思います」
 誰に向けたメッセージなのだろうか。


 順調に進んでいくLHG’sコレクション〜お前らの水着は何色だ〜。
 それもこれも裏で動いていたアルヴァイムとその妻、百地・悠季(ga8270)のお陰だった。
 更には、資材の搬入などを手伝ってくれていた恭也の働きも良かった。
 美雲は何かしらハプニングを起こす『係』なので、今からが仕事だ。
 そう、今からハプニングを起こしてもらうのだ。
 わざとではなく、あくまでも自然な形で。
 悠季はニヤリと笑う。
 関係者控え室で悠々自適を決め込んでいるアルエットの姿を思い浮かべて。
 自身もマリンブルーの綺麗なロングパレオを腰に巻いている。
 が、上に白いTシャツを着ている辺り、自分が参加するつもりはない様だが。
 少し黒い計画が渦巻く中、立花と春奈、審査員と観客は次の参加者を迎える。


「さ、出番だよ、頑張って透子ちゃん。似合ってるよ、水着」
 爽やかな笑顔で十夜の背中を押す、刹那。
「え‥‥? あ、本当か‥‥?」
 今の格好を不本意に思いながらも、似合ってると言われて嬉しくなってしまった。
 此処から始まる十夜のターン。
 ドローするカードは全て自己嫌悪の四文字が刻まれている。
 黒を基調として大胆に白いクロスのデザインが施されているパレオに十夜は目を落とす。
 溜息しか出ない。
 戻ってきた神楽はそんな二人の姿を目にして、ふと口にする。
「可愛らしい方々ですね、私もそうだったら‥‥」
 姉さんに無理矢理出場させられる事もなかったのだろうかと考える。
 そんな彼女に刹那は一言。
「男の娘ですけどね」
「あぁ、流行の‥‥流行の!?」
 クールな神楽は思わず取り乱してしまう。
「えぇ、結構居ますよ、ほらあの人も、あの人も――」
 エンタも滅も、そしてげっそりと窶れながら出番を待つ十星も。
「なんでそこら辺の女性より、女らしい男性が居るんだ‥‥」
 ショックを受けつつ、出て行った十夜の背中を見る。
 海なんか二度と来るか、とか、死にたい、とか呟いていたが如何してだろうか。
 会場の彼方此方から「透子たーんv」などと聞こえてくる。
 神楽は少し気の毒に思えた。
「ん? あっ、逃げた」
 十夜は耳まで真っ赤にしながら、ステージかた逃げ去ろうとする。
 しかし、此処でトラップカード発動。
 落とし穴。
 十夜、いや、透子ちゃんは悲鳴を上げて沈んだ。
 落とし穴を設置する際に、美雲が唯一手伝った所だ。
 正に神の所業。
「それじゃあ、ボクも行って来るか」
 苦笑しつつも刹那はステージ上に上がる。
「神咲 久遠です、よろしくねー」
 十夜とは違って、堂々としたものだった。

「しかし、アレは災難だな‥‥運が無かったと思うしかないな」
 アンジェリナ・ルヴァン(ga6940)は眉間に指を当てる。
 同情しか出来ない不幸な者も中には居るのだろう。
「ん‥‥楽しいイベント‥‥」
 アンジェリナを誘った当人、エレシア・ハートネス(gc3040)は案外楽しんでいた。
「次はエントリーNo.7、アンジェリナ・ルヴァンさんです!」
「!?」
 アンジェリナは絶句する。
 そして暫く、口をパクパクとさせて声が出ない様だった。
「未だ準備が整っていないのでしょうかー?」
 春奈の声が響く。
「ではエントリーNO.8番、エレシア・ハートネスさん、よろしくお願いします!」
 エレシアは不思議そうに首を傾げる。
 無表情な彼女が、更に無表情になる。
「‥‥待て、何で私達が登録されている‥‥!」
「ん‥‥まぁまぁ‥‥」
 エレシアはアンジェリナに水着の入った袋を渡す。
 そして腕を掴んで更衣室へ向かおうとする。
「やけに順応が早いな‥‥」
「ん‥‥面白いから‥‥」
 アンジェリナは何か抗えない流れの様な物を感じ、引っ張られるがまま更衣室へと向かう。

「あたし、こういうの初めてだから勝手が良く分かりません」
 エントリーNO.9番、レティア・アレテイア(gc0284)は戸惑った様子で現れる。
 ネイビーとホワイトのボーダーが落ち着いた雰囲気を漂わせるワンピース水着。
 彼女が少し、他の参加者と違う所と言えば――
 何故かありがたさの感じる事のできる、その頭だった。
 パフォーマンスを特にする訳でもなく、一歩前に出る。
 レティアはそのまま手を合わせ、一礼。
「有る意味、露出量は多いと思うのだが、どうだね?」
 UNKNOWNは逞しい脚を組み替えながら、唸る。
 細身で小柄な身体にワンピースタイプの水着。
 しかし、色合い的にあからさまな可愛さは抑えられている。
「‥‥いい、後光が差してる」
 陽一は顔の前で手を組んだまま、目を細める。
 やはり、ありがたい。
 レティアの頭で太陽の光が反射して、観客を照らす。
 一礼を終えた、レティアはそのままそそくさとステージから去る。
「やっぱり、人前で肌を晒すのは恥ずかしいわ‥‥」
 そう言い残して。

「続きまして、エントリーNO.10番の方ですね」
「それではどうぞー」
 エントリーNO.10番の最上 憐(gb0002)は何故か、観客の中からステージ上に上がる。
 手には海の家の物と思われる看板。
 海岸の方では海の家が丸々一軒食い尽くされた、という噂が広がり始めていたそうな。
「‥‥ん。 ウサ耳の。 アピール。 布教に。 来た。」
 たどたどしく喋りながら、頭の上のウサ耳を動かす。
 更に、そのままウサ耳について語り始める。
「‥‥ん。 付け心地も良い。 噂では。 ウサ耳の。 お陰で。 怪我が治ったり――」
 段々、話が怪しいセールス方面に転がり始める。
「恋人が出来たり。 宝くじが当たったりするらしい」
 涼と神様は椅子から、立ち上がる。
 恋人が、出来る‥‥だと?
「おい、聞いたか!?」
 涼は陽一に問いかけるが――
「‥‥うん、いい‥‥特に彼女、バランス(ウサ耳の)が良い」
 クールに決めたつもりだったが、鼻血が垂れていて台無しだった。
「あ、流血沙汰はダメですよ」
 そう言って立花は紐を引く。
「よ、陽一ぃいいいい‥‥!」
 奈落に落ちた陽一はとても良い笑顔だったという。
 そんな寸劇を横目に弓は落ち着いた様子で審査を続ける。
「特徴の無い、ごく普通のフリル付きの水着ですが、何より似合っています」
 熱心にウサ耳を布教し続ける憐の姿を見ながら、優しく微笑む。
 そして、9点と書かれた採点札を上げる。
「まぁ、これもバニーの一種かもしれんな」
 帽子の位置を直し、低い声でダンディに言い放つUNKNOWNであった。
「‥‥ん。 これは。 月刊ウサ耳。 よろしく」
 去り際に、憐は審査員と司会にそれを配って満足そうに帰っていった。
 その少し後、二件目の海の家の看板が砂浜に捨てられてあったという。


 アルヴァイムが動いた。
 そろそろ時間だ。
 裏で待機していた美雲に声を掛ける。
「控え室で着替えを手伝って欲しい人間が居るらしいんだが」
「あ、はい、わかりました」
 控え室ですね、と色々と頼もしい顔で頷く美雲。
 そして、有る意味期待通りに動いてくれた。
「手伝いに来ましたー‥‥‥‥あ、れ‥‥?」
 美雲が眺める景色。
 水着姿の観客が大勢此方を向いている景色。
 春奈と立花が口を開けてポカーンとしている景色。
 白熊だけが浮いている景色。
「あ‥‥えと‥‥ひ、一人なのに、ツーショット‥‥なんちゃって‥‥」
 マタニティな彼女ならではの、咄嗟の行動。
「お帰りください」
 立花の非情な一言。
「‥‥立花さん、彼女のドジはいつもの事ですので、優しくしてあげましょう」
 春奈の言葉も突き刺さる。

  たたかう
  すきる
 →にげる

「さぁ、行くわよ」
「え、でも、姉さん‥‥」
 弟、いや、妹を引き連れて星華はステージ中央に向かって歩く。
「えぇっと続きまして‥‥エントリーNO.11番、南 星華さん」
 それとー、と言いながら立花は春奈の方を見る。
「えー‥‥12番の南十――トウカさんも一緒ですね」
 星華は一歩、一歩とゆっくり色気を振りまく様にステージ上を歩く。
 赤いビキニが更に挑発的だ。
 左胸の黒い薔薇も、一つのアクセントになっている。
「露出が多ければそれだけでいいというわけではないのですよ?」
 シロウはふわもこな頭のまま、少しカッコつけながら口を開く。
「我々ヲタクは、単純な肌色面積の強化行為を、優雅さからは程遠い仕事と考えております」
 つまり、露出が多ければ良いと言う話ではないらしい。
 それでも確りと、見ている辺りは嫌いではないのだろう。
「おとうt――いや、妹さんの方は可愛らしい感じで中々いいんじゃないか?」
 九郎は地雷を踏まない様に、無難な言葉で纏める。
 賢明な判断だった。
 トウカは戻ってきた星華に肩を叩かれ、溜息混じりに前に出る。
 パフォーマンスも何もないのだが――
「す、炊事洗濯‥‥というか、家事は一通りこなせます」
 とりあえず、震える声でおずおずと言ってみた。

 そして、今イベント黒一点の出番が回ってきた。
 エントリーNO.13番、和泉 恭也だ。
 無駄毛など無い、彼は処理などしなくても十分に戦える。
「何故、男なのに参加したのか」
 マイクを占拠して、声高らかに叫ぶ。
「男女問わず、楽しんで貰いたかったからです!」
 何処からともなく、バックラーを取り出した恭也は一礼する。
 更には何処からともなく、HIPでHOPなミュージックが流れ始める。
 恭也はバックラーを器用に、フリスビーの様に扱っている。
 此処までで一番派手なパフォーマンスだった。
「私は男女は平等に評価するよ」
 と、UNKNOWN氏曰く。
「ん? 女性だけじゃないの? このイベント」
 と、鈴葉氏曰く。
「いや、まぁ、ありなんじゃね? 男だけど」
 と、砕牙氏曰く。
「素晴らしいパフォーマンスですね」
 と、加賀氏曰く。
「アルエットちゃんはまだかー!!」
 と、巳沢氏曰く。
「‥‥いい」
 と、龍乃氏曰く。
「男なのに褌じゃないの!?」
 と、姫川氏曰く。
 そんな審査員+αを一度眺めて立花が春奈に目配せする。
 そして、数秒後にはUNKNOWNと弓以外の姿が消えていた。
 とばっちりを受けた者も中には居た様だ。
 因みに、今日一番の笑いが起きたのもここだった。

 アンジェリナは堂々としていた。
 吹っ切れたのか、はたまた違うのか。
 ステージに上がった後は、十分過ぎる程冷静だった。
 オレンジなどの暖色系で纏められたワンピースタイプの水着。
 普段の彼女の印象を少し和らげてくれている。
 更には北欧出身という事もあってか、肌は白く、キメも細かい。
 そして、何と言っても意外なそのバスト。
「ほ、本人だったか‥‥」
 九郎は何故か頭を抱える。
 理由は、目の前の女性は、こういったイベントに一番出そうにない人間だからだ。
 ドンマイ、と心の中で呟きながら九郎は慎重に言葉を選ぶ。
「そ、そうだな‥‥アンジェリナさんは美人だし、水着もいつもより元気な感じがする、かな?」
 そもそも、寒がりだという彼女は厚着で居る事が多い。
 肌を晒すという事が殆ど無いのだ。
 長い髪を靡かせただけだったが、そういった理由も有り、十分なアピールになっていた。
「さぁ、次は――」
「私と立花ちゃんの漫才です」
 春奈からマイクを奪い、桜乃が割り込む。
「しませんよ!?」
「生姜は持ってるけど、しょうがない‥‥続いてはスイカップ、エレシアちゃんです!」
 随分な紹介だった。

 規格外だった。
 正直、神も予想していなかった。
「‥‥お疲れ様‥‥」
 溜息を吐きながら戻ってきたアンジェリナにエレシアは一声掛ける。
 そして入れ替わりで、自分がステージ上に上がる。
 揺れる。
 エレシアの登場に弓とシロウ以外の審査員は今日一番のイケメン顔になっていた。
 揺れるからだ。
 淡い水色のフリル付きのチューブトップ。
 零れてしまうのではないのだろうか。
「ん‥‥ジャグリングやる‥‥回す物が無いから‥‥護身用のコレ‥‥」
「ナイフ!? それは危ねぇって!!」
 我に返った九郎はツッコミを入れる。
「えぇ、そうですね、私も一日でも早く垂れれば良いと思います」
「立花さん、誰もその様な事は言ってませんよ」
 そんな掛け合いを気にする事なく、アーミーナイフを回し始める。
 二周毎に一本、また一本と増えて――最終的に五本のナイフがエレシアの頭上を行き来する。
 勿論、その動きに合わせてたわわな二つのスイカも揺れる。
 テンションも上がるというものだ。
 奇跡的にナイフが谷間にすっぽりと収まらないだろうか。
「それはねぇよ!?」
 九郎、とりあえずツッコミを入れてしまう苦労人だ。

「残念だが、私はおっぱいマイスターではなく、尻神教信者だ」
 シロウは誰にとも無く言う。
 そうですか、と軽く流されたが白熊ハートは挫けぬ。
「さて、参加者も残り僅か」
「続いては、フェリアさんです」
 何の皮肉かスイカを二つ持っての入場だった。
 背中には不釣合い過ぎる国士無双が二振り。
「ふふふ、お祭り最高の美女は私が頂く‥‥優勝者はめとーる!!」
 そっちの「いただく」なの!?
 と、会場中が心の中でツッコミを入れた。
 それにしても、スクール水着が普段着と言われても違和感が無い。
 それほどまでに似合っている。
「それでは‥‥二天一流! 水形の構え!」
 スラリと抜かれた国士無双。
 無駄に綺麗な構え。
 目隠し。
 そして、胸に書かれた『ふぇりあ』の文字。
 不安の渦巻く中、フェリアは意外と綺麗にスイカを斬っていく。
 目隠しを取り、スイカを一口。
 そして徐に、観客に向かって種をぷぷぷと飛ばす。
 結構真顔だ。
「しかし、スク水率が高いと思いませんか?」
 シロウは他の審査員に聞いてみる
 様々な意見が飛び交った。
 しかし、結局、趣味(誰のとは言わないが)なのだろうという事になった。
「私達もスイカを頂いた所で次に行ってみましょうか、春奈さん」
「はい、それではー」

「加賀 環さんでーす」
 名前を呼ばれると同時に環は観客の前にその姿を晒す。
 着ているのは、所謂マイクロビキニという代物だ。
 際どいなんて、ちゃちなもんじゃあない。
 ギリギリ崖っぷちな所も有る。
「ですから、我々ヲタクは、単純な肌色面積の強化行為を――」
「歌います」
 シロウの解説をぶった斬り、環は息を大きく吸い込む。
 危な過ぎるマイクロビキニ。
 鼻血を出した陽一は既にステージ上には居なかった。

 君の居ない世界は――

 その歌い出しに、弓は目を丸くする。
 無理も無い、自分の作詞した歌だからだ。
 何を思って妹の歌声を聴くのか。
 目を瞑り、何かを考える様にしていた。
 因みに環は、日頃の『お礼』の気持ちを込めて歌ったらしい。
 歌い終わると環はニヤリと笑い弓の方を向く。
 が、予想以上の笑顔だ。
 そして、そのまま立ち上がる弓。
 アイドルとしてプライドを引っ提げての出陣だった。
 環からマイクを受け取り、後ろに追いやる。
 そして、百点満点の笑顔で――
「突然ですが‥‥現役のアイドルとして、その宣伝として一曲歌わせて下さい」
 お辞儀をして、指を鳴らす。
 すると都合良く、音楽が流れる。
 観客、審査員、司会、参加者、裏方までもがその歌声に聴き入る。
 これで、最後。
 誰もがそう思っていた。
 司会と、アルヴァイム、悠季の四人以外は。


 遡る事、数分前。
 色々疲れ切った美雲はアルヴァイムに頼まれた事通りに関係者控え室に向かう。
 その道すがら、悠季にも一つ頼まれ事を受ける。
「これ、アルエットに差し入れね」
 南国フルーツ満載のトロピカルジュース。
 夏らしさと服を台無しにしそうな雰囲気を漂わせている。
「あ、はい‥‥気をつけて持っていきますね、気をつけて持っていきますね」
 二回言ってしまったのは、拙かった。
 フラグが立ってしまったのだ。
 そろそろと歩く、美雲の背中。
「うん‥‥何時もながら調子良いわね」
 調整された歯車は狂う事など無い。

 アルエットが「鬼簡単!! PKの全て!!」のページを熟読していた時だった。
 背後のドアが開いて、美雲が入ってきたのだ。
 そろり、そろりと。
 アルエットはそれをさして気にする事なく、本を読む。
 が、それが命取りだった。
 警戒しておかなければならなかったのだ。
「アルエットさん、これ悠季さんかr――」
 何かを踏んづけてしまった。
 前のめりに倒れこんでいく美雲。
「にゃああああああぁあああぁぁああっ!?」
 トロピカルジュース?
 知らんがな、そんな物。
 うちは大事な子供がお腹に居るんやで?
 倒れられるかい!
 と、思ったかどうかは分からないが、美雲はトロピカルジュースを明後日の方向に投げる。
 そして、手近に在った物に掴まって、何とか転倒を避ける。

 計 画 通 り

 出番を終えた参加者がその叫びにビクつく。
 アルヴァイムは弓が歌う為に音楽を流しながら、笑う。
 悠季もすぐさま控え室に飛び込む。
 そしてアルエットの姿を確認して、予め用意していた台詞を吐く。
「まぁ、大変! 汚れたから、着替えないと!」
 吃驚して、放心状態のアルエットを更衣室に連れて行き、シャワー室に押し込む。
 放心状態のアルエットの服を脱がせ、シャワーを浴びせる。
 そして、手早くソレを着せる。
 UNKNOWNから渡された代物だ。
 理解する前に連れて行かなくては――


 環がステージ袖に戻ってくると、藁人形を人質に抵抗するアルエットの姿が在った。
 シュール極まりない。
 水着の能力者(男の娘多め)に囲まれる水着姿のオペレーター。
 それと人質の藁人形。
「ぬおー、ステージの方に星が足りず参加できなかった無念と怨嗟が怨霊となって顕現したー!」
「‥‥ん。 私が。 食い潰した。 海の家の。 怨念も」
 フェリアと憐が叫ぶと、何人かがそれに応える。
「「な、なんだってー!?」」
 しかし、アルエットは首を横に振る。
「‥‥感じないわ‥‥」
 そんな様子を傍から見ていた、十夜と十星はアルエットが気の毒でしょうがなかった。
 が、これも運命と書いてさだめ。
 環は後ろから近付いて、アルエットの首根っこを捕まえる。
 そしてそのまま、ステージ上に戻り、中央にアルエットを配置する。
「ほぅ、もっと胸を張った方が良い、似合うからね」
 UNKNOWNはアルエットの水着姿を見て微笑む。
 背中、腰のサイド。
 どちらも切れてしまいそうなくらい細い紐。
 パープルの際どいビキニ。
「「ひゃ、ひゃ、百点!!」」
 涼とシロウは椅子を倒しながら立ち上がる。
 興奮し過ぎである。
 陽一はというと、お約束か既に奈落に落ちていた。
「それでもやっぱり垂れれば良いと――」
 立花も序に落ちていった。
 穴の中を覗きながら春奈は溜息を吐く。
 すると、アルエットが立ち上がり――


「IYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA」
「はい、閉会の言葉ありがとうございます」
 こうして、LHG’sコレクション〜お前らの水着は何色だ〜は幕を閉じた。