タイトル:バリ島1泊2日ツアーマスター:左月一車

シナリオ形態: ショート
難易度: 易しい
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2008/07/30 15:45

●オープニング本文


 ラストホープは人類最大の人工島であり要塞である。
 その規模は「ひとつの都市」が洋上に存在するといっても過言ではない。
 当然、その規模から軍人や傭兵だけでなく、民間人もラストホープには多数居住しており、そのために学校や商店、飲食店、娯楽施設等といった生活に必要な施設も整えられている。

 そうした施設が立ち並ぶ区画にその小さな事務所は構えられていた。
 掲げられた看板には「ワールドトラベラーズサービス」と記されている。
 つまるところ、旅行会社である。ちなみに略称はWTS。


「‥‥暑い〜」
 出勤し、事務所の扉を開けた中島 樹理(なかじま じゅり)は、額に浮いた汗を鞄から取り出したハンカチで拭う。
 デスクに鞄を置き、エアコンのリモコンを探すとスイッチを入れる。
 漏れ出す冷気が直接あたる場所で充分に涼むと、樹理はデスクのパソコンを立ち上げた。
「えーっと、ツアーの詳細スケジュール書かないといけないんだっけ?」
 スケジューラで今日の業務を確認してから、パソコンを叩き始める。
 現在時刻は9時、10時から事務所を開けるまでに有る程度の仕事は済ませておきたい。
 旅程表を書き進めていくうちに、ふと気づいた事があり眉を寄せ、ペンを回しながら考え込む。
 その時、扉を開ける音と共に40代前半の男が姿を現す。
「やー、今日も暑いね。エアコンは人類の生み出した文化の以下略だよ」
「社長。ちょっといい?」
「なんだい?」
「次のツアーなんだけど、確かすぐ隣が今戦闘中だったハズなの。直接の影響はほとんど無いと思うんだけど、万一があったら事だし‥‥」
「次はバリだったっけ、確かにカリマンタンが今戦闘中だね。なら能力者を護衛に雇っちゃえばいいんじゃないかな?」
「報酬はどうするの?」
「‥‥報酬は安く抑えたい所だね、ならこうしよう」


 数十分後、UPC本部に依頼文が表示された。

【バリ島観光ツアー護衛募集】
 内容:ツアーの護衛募集
 詳細:
 ・場所:バリ島チャンディダサ
 ・護衛対象:ツアー参加者
 ・拘束期間:2日
 ・旅程:1日目「チャンディダサ寺院観光」/2日目「海水浴・各種マリンスポーツ」
 特記事項:お客様に不安を与えない為、ツアー参加者として参加して頂きます。
      特に危険が無い場合は遊んでも構いません。

●参加者一覧

天・明星(ga2984
13歳・♂・PN
三島玲奈(ga3848
17歳・♀・SN
シエラ・フルフレンド(ga5622
16歳・♀・SN
煉威(ga7589
20歳・♂・SN
ルフト・サンドマン(ga7712
38歳・♂・FT
ラピス・ヴェーラ(ga8928
17歳・♀・ST
皆城 乙姫(gb0047
12歳・♀・ER
篠ノ頭 すず(gb0337
23歳・♀・SN

●リプレイ本文

●出発前
 能力者達と観光客一同総勢20名は、ラストホープの高速艇発着エリアに集まっていた。
 地球の各地で戦闘が繰り広げられ航空事情が悪化している。
 そんな中、ラストホープの高速輸送艇は比較的安全に各地を飛びまわれる程度の能力は有しているため、能力者の依頼現場への派遣以外にもラストホープ居住の人間が島外に出るのに利用する主要な手段である。
 他に船舶を利用する場合もあるが、移動速度の高い航空機である高速輸送艇を使う事が最も多い。

 煉威(ga7589)は恋人のシエラ・フルフレンド(ga5622)と手を繋ぎながら高速輸送艇のタラップを上がる。
 今回の依頼を受けた能力者にはカップルが多い。煉威とシエラの他に、ルフト・サンドマン(ga7712)とラピス・ヴェーラ(ga8928)、皆城 乙姫(gb0047)と篠ノ頭 すず(gb0337)の3組がカップルである。
 独り者は天・明星(ga2984)と三島・玲奈(ga3848)の二人だが、それぞれ楽しむ気満々のようである。
 ちなみに乙姫とすずは女性同士ではあるが、愛の形は色々あるのであまりそこに突っ込んではいけない。

●機内にて
「ソトアヤム、梨ゴレン、マンゴスチン、キンタマニー、電波猿、バグース、ペペサンイカン‥‥バリ島の珍味を食べ尽くしたいです」
 そこはかとなく突っ込み所がありそうなな内容で気合を入れているのは玲奈である。
「電波猿? なんですかそれ?」
「‥‥電波猿じゃなくてデンパサールじゃろ」
 海外旅行では日本にしか行った事の無い明星が不思議そうな声で尋ねると、ルフトが一瞬考え込んだ後答える。
 デンパサールはバリ島南部に位置する国際空港を備えた都市であり、バグア襲来後もバリの玄関口として機能している。ちなみに今回は高速輸送艇で直接バリ東部のチャンディダサに行くため、キンタマニーやデンパサールといった場所に行く機会は無い。
「あと梨ゴレンじゃなくて、ナシゴレンね」
 添乗員でありキャビンアテンダントも兼ねる樹理が苦笑しつつツッコミを入れる。
「久しぶりにのんびりと旅行。楽しみですわ」
「依頼も忘れちゃいかんぞ?」
 ラピスのどこかわくわくした様子にルフトがそっと耳打ちをする。あまり依頼の事は秘密にして欲しい依頼者側への配慮だ。とはいえ、内心ではルフト自身はラピスとの旅行も楽しみにしている。
「ん〜っ♪ 久しぶりの休暇なのですよ〜っ♪」
「たまにはこうゆう依頼でも受けて生き抜きしねェとな♪」
「ん、今日は楽しも‥しっかり働こう!」
 煉威、シエラ、すずも遊ぶ気満々のようだ。まぁ能力者以外の一般人への不安を与えないための演技と言えなくも無いが‥‥すず自身は旅行鞄に武器を入れ忘れていたりする。
 武器が無くとも能力者ならいざという時に役に立つだろうという事で、そこはOKされている。
 傭兵もツアー客も各々のお喋り興じているうちに、高速輸送艇はチャンディダサへと到着する。

●ツアー1日目
 初日の予定はチャンディダサ寺院の観光である。
 チャンディダサ寺院は鬼子母神を奉っている関係から、安産祈願のためにお参りする人も多い。
 一行は宿泊予定のホテルに荷物を預け、チェックインするとチャンディダサ寺院の観光に繰り出した。
 寺院そのものは岩をくり貫いて作られた岩窟寺院的な雰囲気である、注意点としてはバリの寺院に入る場合極端に肌を晒してはいけないという点があるが、ツアーの貸し出しという事で、ツアー参加者全員にサロンと呼ばれる腰に巻く帯が配られているため特に問題は無い、
 
 ハイテンションの玲奈は何故鞄から時折銃のようなものを出し入れしている、事前にモデルガン友の会として申告しているが傍目にはアブナイ人である。
「あの、あまりそういう真似はしなようお願いします」
 流石に周囲の視線やら何やらが気になるので、樹里はやんわりと注意を促す。
「ウチ、枕が変わったら寝られん体質やねん」
「変わった枕ですね、あと流石にお寺ですから、声も抑え目にお願いします」
 玲奈はテンションが高いためか声が大きい、寺院という神聖な場所では祈りを捧げている人もいるので、大声でそうした人の邪魔をする事は基本的にマナー違反である。
「あ、すまん」
 素直に謝罪すると玲奈も置き引きやスリが起きないか警戒をする。テンションが高くともそこは傭兵、仕事に対しては真面目である。
 玲奈自身、顔に火傷の傷跡を負っている、普段は髪の毛で隠しているので目立たないが、少しコンプレックスでもある。
 奉っている神が鬼子母神

「なんだか不思議な雰囲気ですね〜っ♪」
 煉威と仲良く手を繋ぎ、シエラは寺院内を散策しながら、普通の観光客のように仏像などを眺めている。
「俺はあんまり興味ないけどな」
 ボソリと呟くが、はしゃいでいるシエラには聞こえていないようだ。
 その様子に煉威は自然と微笑む、好きな人が楽しんでいる姿を見る事は幸せの一つであろう。
「お、サンドさん、ラブラブだねぇ」
 奥からルフトとラピスが歩いてくるのに気づいた煉威がからかうように声をかける。
 ルフトとラピスは互いに相手の腕に己の腕を絡ませている。
「あら、それを言うなら煉威ちゃんたちの方もじゃないかしら?」
「ラピスお姉ちゃんの洋服姿って珍しいねっ♪」
 うふふと笑いながら応じるラピスの服装にシエラが感想を漏らす。普段和服を身につけているラピスだが、今日は黒のワンピースを身に纏っている。
「おかしくないかしら?」
「わしは似合っていると思うがのぅ」  
 観光前に事前に「日差しに注意、じゃよ」と被せた麦藁帽子とワンピース姿のラピスの姿にルフトは感想を漏らす。
 ルフトは寺院観光よりも寺院から見える風景を楽むつもりでいた。
 ちょうど階段の上から見えるラグーンに陽光が照り返し、綺麗な景色となっていたが、隣にいるラピスの姿の方がルフトの目に綺麗なものと映る。

 石像を見て回っている乙姫とすず。
「ね、すず! これ、なんかジェイに似てない!?」
「ああ、そうかもしれないな」
 一つの像を指で示す乙姫にすずは頷く。
 乙姫から誘われて今回の依頼を受けたすずは恋人である乙姫と一緒に寺院観光をしていた。
 彼女達はあちこちを回りながら、階段の前に立つ。
「結構急だね。すず、気をつけてよ?」
「む、我だって傭兵だ。これくらい平気だ」
 きゃいきゃいと言いながら、しっかりと手を繋いで歩く二人だが、一緒に訪れた一般観光客が必ず視界に入るよう配慮していた。

 明星は一人観光客の後ろにつきながら、事前に買っておいたガイドブックをぱらぱらめくっていた。
 護衛の事をしっかりと考えている彼だが、キメラが出てこないか充分に気をつけつつ、ガイドブックに示された寺院の経歴や見所などをしっかりと確認している。
 観光客としてはごく普通だ。
 そんな彼に、一組の観光客がカメラ片手に近寄ってくる。
「あの、すみませんが写真お願いしてよろしいでしょうか?」
「ええ、構いませんよ」
 明星は笑顔で頷くと、渡されたカメラを受け取る、操作方法自体は見ただけでなんとなく分かった。
(「‥‥はいチーズと1+1のどっちがよいでしょうか?」)
 撮影を頼んだ観光客が位置を決めている間に、ふとそんな事を考えたりもする。
「いいですかー?」
「いいですよー」
 位置が決まったようでこちらに顔を向ける彼らに声をかける
「1+1は?」
「2ー」 
 ぱしゃりとカメラのシャッターを切る音がした。 

●1日目夜
 寺院観光が終わった後は地元の屋台などでお土産などを購入し、傭兵達と観光客は夕食としてバリの料理を存分に味わう。
 特に玲奈は事前の宣言どおり、色んな名物料理を堪能できて満足そうである。
 食事の後は、各自に割り当てられた部屋でのんびりとしていた。
 ちなみに明星と玲奈はシングル、他のカップル3組に割り当てられた部屋はツインである。

 夜、部屋に居たシエラはふらりと部屋を出てホテルの屋上に来ていた。
 このホテルの屋上はちょっとした公園のように整備されているため、出入りが自由だった。
 シエラは小声で歌い始める。
「〜♪」
 シエラが部屋を抜け出したのに気づいた煉威は観光で若干疲労は溜まっていたが、シエラの事が気になりこっそりと後をつけていた。
「あ、煉威さん‥‥一緒に踊っていただけます?」
「‥‥あ、ああ」
 煉威は月光を浴びて歌うシエラに見とれていた煉威はシエラの声に我に返ると頷く。
 月の光を浴びてお互いの手を取り、二人はダンスを踊る。

 ルフトとラピスは割り当てられた部屋のベランダに椅子とテーブルを出し、星を眺めていた。
 テーブルの上にはグラスと酒の入ったボトル。
「いつもの空から見える星とは、やはり違うな」
「そうですわね」
 グラスを傾け、酒を喉に流し込み隣のラピスに話しかけるルフト。
 ラピスはのんびりと星をその瞳に映していたが、ふと視線を感じてルフトの方に振り向く。
「星空も綺麗で良いが、わしはラピスを眺めてる方が好きじゃな」
 悪戯を仕掛ける時のような笑顔をしてラピスの視線を受け止めるルフト。少し冗談めかしてはいるが、それは彼の本心でもある。
「あら、そう言っていただけると嬉しいですわ」
 少し頬を染めて、ラピスはその言葉に応じた。

 ダブルベッドに横になった乙姫はベッドに腰かける乙姫と今日の出来事を語り合っていた。
「明日もあるし、今日はしないでおく‥‥?」
 話題が途切れた所で、乙姫がすずに話しかける。何をするのか、そういう事には突っ込まないでおこう。
「えと、乙姫に任せる‥‥好きにしてほしいよ」
 少し恥らう様子を見せるすずの唇に乙姫は自らの唇を重ねる。
「えへへ、すず、大好きだよ」
 そうして二人の甘い夜はふけていった

●2日目
 天気は快晴‥‥絶好の海水浴日和である。
 観光客と傭兵達はホテル前に広がるビーチへと繰り出していた。
 明星はホテルから借りたクーラーボックスに肉類や海鮮類、野菜を積めていた。彼は昼食としてバーベキューを振舞うとしていた。
「本来こーいう事はお客様にやってもらう事じゃないんだけどね。依頼したとはいえ、傭兵の貴方達もお客様役なんだから」
 添乗員である樹里は苦笑する。食事は予定では普通にレストランで摂る予定だったが、傭兵達の提案したバーベキューに他の観光客も賛同した為、急遽予定を変更したのである。
 こうした点で融通を効かせるのは、サービス業の基本ではある。
「下ごしらえくらいは私がやっておくから、貴方は楽しんでらっしゃい?」
「いえ、僕も料理が得意なので、やらせてください」
「そう?」
 本人の希望であるならと樹里は明星と共にバーベキューの下ごしらえを始めた。

 玲奈は何故か体操服+ブルマ姿でシュノーケルを片手に持ち水辺に立っていた。本来は弓を持っていこうとしたのだが、樹里に却下されたのだ。
 何故弓を持っていくのかと問えば、弓で魚を取るという。弓は水中で撃てないという事も無いが、通常のSES機関は水中に適応していない。無理に海水に浸ければSES機関にダメージを受ける可能性もある、そうした場合に補填するのは難しいため、諦めてもらったのだ。
 おもむろに玲奈は体操服とブルマを脱ぎ捨てると、その下に着込んだタンキニ姿となり海に飛び込む。
 目的は水中の景色だ。
 海中の透明度は高く、泳ぐ魚や沈船を玲奈は堪能する。
(「この海みたく、人類の未来も透明やったらええな」)

「わわ〜っ、綺麗なのですよ〜っ♪」
 シエラは緑を基調とした水着にパレオを巻いていた。
 煉威とシエラは一緒に海に潜ろうと思っていたが、煉威がうっかりと旅行鞄に水着を入れるのを忘れていた為、急遽波打ち際で遊ぶ事にしていた。
「ゴメンな、シエラ」
「ん、気にしてないのですよ〜っ♪」
 謝る煉威にシエラはにこにことして答える、本音を言うと少し残念ではあったが、一緒に遊びに来れたというだけでも充分なのである。
「ところで煉威さん、朝何かしましたか?」
 朝、シエラより先に目を覚ました煉威は寝ているシエラの頬に軽くキスをしていた。いつも世話になっている礼として、だ。
「ん、何もしてないぜ。‥‥それより、ちゃんとサンオイル塗らないとな?」
 正直に答えるのも少し気恥ずかしい気がして、煉威は話題を変えた。

 武器を収めたウェストポーチを樹里に預け、ルフトはラピスと共にシュノーケリングを楽しもうと準備していた。
 ラピスはルフトに水着姿を見てもらうのも目的の一つとしていた、スタイルに自身が無いわけではないが、恋人を前にして少し緊張もある。
 水着は黒のビキニとパレオである。
「ルフト、似合いますかしら?」
「よく似合ってる‥‥綺麗じゃ」
 少し照れてはにかむラピスに、ルフトは微笑を返すと手を繋いで海に潜る。
 熱帯魚の群れを見つけると、ルフトは指をこすり合わせる。
 その行動に小首を傾げるラピスにルフトは目でちょっと見ているように合図を送る。いわゆるアイコンタクトだ。
 しばらくするとルフトの周りに魚が集まる。その様子を見て、ラピスは小さく微笑んだ。

「えーと、乙姫? 皆いるんだからくれぐれも変な事はしないでね?」
「くすくす、だめだよー? ちゃんと塗らないと‥‥」
 すずの言葉を無視して、乙姫は背中だけではなくすずの体中にサンオイルを塗りつけていく。
 水着の中にまで手が入ってきた時点ですずは声を上げる。
「ど、どこに塗ろうとしてるんだ!」
 慌てて身をよじり抵抗するものの、本気ではないようでされるがままになっている。
 その後、海に潜った後もなお彼女達は同じような事を繰り返していた。

●2日目夕方
 各々、マリンスポーツを堪能した傭兵達と観光客は明星の用意したバーベキューを堪能した後、帰還するために荷物を纏め、高速輸送艇を待っていた。
「よし、充電完了! あの赤い星をうちらの白星にしたるで〜」
 びしっとバグアの赤い星を指差して気合を入れる玲奈。
「明日からがんばるのですっ♪」
「そうだな」
 シエラと煉威も玲奈の言葉に頷く。
「今度は二人っきりでこようね?」
「二人きりでくればもっとべったりできたのにね?」
 乙姫とすずは手を繋いだまま同じタイミングで似たような台詞を発すると、二人で顔を見合わせ微笑む。
「何事も無くて良かったのう」
「ええ、本当に」
 少し遊び疲れた様子を見せるラピスを、ルフトは抱え上げる。いわゆるお姫様抱っこ状態だ。
「な、何を!?」
「疲れてるんじゃろ? なら、わしに支えさせて欲しい」
 照れてじたばたするラピスに、ルフトは笑顔で話す。
「皆さんにとって、今回の旅行が良い思い出になればいいですね」
「あなたはどうなの?」
「僕ですか? ‥‥そうですね、楽しかったです」
 樹里の問いに、明星は笑顔で頷く。

 戦いは激しさを増す一方だがたまにはこうした息抜きも必要だ。 
 明日への英気を養い、傭兵達は帰路につく。