タイトル:【G】黒の悪魔。マスター:鳴神焔

シナリオ形態: ショート
難易度: 普通
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2008/08/23 00:35

●オープニング本文


「所長、入ります」
 ノックの音と共に若い女性の声が部屋の中に響いた。
「入りたまえ」
 部屋の中にいた中年の男は手元の書類から声のしたドアの方に視線を移す。
 僅かなエアー音と共に扉が開きUPCの軍服に身を包んだ淡いブラウンの髪の女性が姿を現した。
「最新の報告書が届いております。目を通されますか?」
 そう言いながら女性は手に持っていた書類の束を所長と呼ばれた男の方に差し出した。
 男は書類を受け取ると目を通して―――眉を潜めた。
「‥‥これもキメラだというのか?」
「恐らくは‥‥」
 女性の重い同意と共に所長は大きく嘆息する。
「厄介なものをキメラにしてくれたもんだな‥‥」
 女性はここで初めて苦い表情を浮かべた。
「あの姿は遥か昔から人間たちを恐怖に陥れてきた存在です。バグアはそこに目をつけたということではないでしょうか‥‥実際目撃した者は皆戦意を喪失しています」
 女性の言葉どおり報告書の中には誰一人としてそのキメラを退治したという報告はない。襲い掛かられた時点でその油ギッシュな体躯に恐れをなして逃走している。
「奴らにも弱点はあるだろうが‥‥そのためには準備が必要だな」
「その点に関しては各家庭の主婦の知恵を元に大規模作戦の展開を計画中です。ただ‥‥」
 女性は言いにくそうな表情を浮かべる。男はちらりと女性の方に目をやって再び報告書に目を落とす。
「実行できる者がおらん、か?」
「えぇ‥‥実際私もイヤです」
 はっきりと言い放つ女性に苦笑を浮かべながら男は宙を仰いだ。
「仕方ない‥‥傭兵の力を借りるとするか」

 作戦名『G掃討作戦』
 諸君、ついに我々の最大の敵が現れた。
 奴の名はG。かつて黒い悪魔と呼ばれたその生物がキメラとなって我々の前に姿を現したのだ。
 黒く光るその油に満ちた姿は見るものの戦意を失わせ、さらに飛来する姿は全ての者に恐怖を与える。
 特にこの時期奴らの動きは活発になる。
 そこで諸君の出番というわけだ。
 この作戦は諸君らの知恵と勇気が作戦の要となる。
 この作戦が成功すれば人類の強き心を敵に見せ付けることができるのだ!
 それでは諸君らの健闘を祈る。 

●参加者一覧

ステラ・レインウォータ(ga6643
19歳・♀・SF
ルイス・ウェイン(ga6973
18歳・♂・PN
ブレイズ・S・イーグル(ga7498
27歳・♂・AA
夜十字・信人(ga8235
25歳・♂・GD
芹架・セロリ(ga8801
15歳・♀・AA
絶斗(ga9337
25歳・♂・GP
カララク(gb1394
26歳・♂・JG
神崎 葵(gb1457
17歳・♀・DF

●リプレイ本文


●8人の勇者集結
 UPC本部のロビーの一角にあるモニターの前に、7人の能力者の姿があった。
「Gは女の、いえ、人類の敵です! きっちり退治しましょう」
「まったくよ。何でこんなものキメラにしたのかしら‥‥キメラだけでも最低なのに‥‥G型キメラなんて最っっっ低以外の何者でもないわ!」
「ボクは菜食主義者ですが、生きる為に已む無く肉や魚や虫や爬虫類を食した事はあります。ですが、Gは‥‥Gだけは‥‥たとえ餓死しようとも‥‥!」
 グッと握り拳に力を込めるサイエンティストのステラ・レインウォータ(ga6643)。ブロンドの長く美しい髪を湛えた優しき才女の顔は憂いを帯びている。それはダークファイターの神崎 葵(gb1457)も同じだった。クールな、そう鋭利な氷の刃のように冷静で鋭い葵だが、嫌いなものは嫌いなのだ。
 テンタクルスのぬいぐるみを胸に抱き、その頭をガジガジと齧るグラップラーの芹架・セロリ(ga8801)。緑色の髪をツインテールにし、齧るたびに揺れて愛らしい彼女は、自称菜食主義者と言う名の、その実は食べられる物なら食べる雑食家。そんなセロリでさえGを口にするのは憚られた。
「‥‥利用価値が無い相手には、幾らでも無慈悲になれる‥‥だが、奴らは煮ても焼いてもカレー粉を掛けても食えん」
「いや、突っ込むところはそこじゃないだろ? 少なくともGは食い物のカテゴリーから真っ先に外すべきだ」
「‥‥ああ。今度からGと南米のイナゴは食い物とは見なさないようにしよう」
 ダークファイターの夜十字・信人(ga8235)がセロリに同意すると、空かさずファイターのブレイズ・S・イーグル(ga7498)が突っ込みを入れる。
 信人は過去の軍隊経験から、セロリに負けず劣らず、蛇でも蜘蛛でもバッタでも食べられる物は食べる雑食家だが、Gと南米のイナゴはダメらしい。
「足手纏いにはならないようにする。よろしく頼む」
「なんというか、あれだな‥‥よりにもよって、ある意味、人類の最大の敵をキメラ化してくれたもんだよ、バグアの連中も‥‥仕事が終わったら、当分はテラテラした茶色いものは見たくなくなるだろうよ」
「そうか? 俺はそれ程虫が苦手な訳でも無いから、Gも特段恐くはないが‥‥やはり女性は苦手のようだな。虫のキメラなら、経験の浅い俺でも役立てるかも知れないな」
「俺も決してGは見るのも嫌って訳じゃないが、な‥‥本当だぞ?」
 スナイパーのカララク(gb1394)はグラップラーのルイス・ウェイン(ga6973)と握手を交わしながら、彼の口振りと女性陣の反応に、大半のメンバーがGを苦手としている事を知った。中でもステラがもっとも苦手としているようだ。
 この中に依頼を請けたダークファイターの絶斗(ga9337)の姿はない。
『この日の為に‥‥血と汗と匂いが滲み出る特訓をしてきたんだ‥‥すまんが‥‥今日は1人にさせてくれ‥‥臭うから‥‥』
 絶斗はひたすら残飯の山の中で過ごし、Gの好きそうな匂いを全身に万遍なく付けていた。文字通り、血と汗と匂いが滲み出る特訓といえる。
 その為、匂う身体でUPC本部のロビーに入ると、仲間だけではなくロビーにいる人全員に迷惑が掛かってしまう事から、1人、高速移動艇の発着所で待機していた。外なら多少匂っても何とかなる。
 絶斗の事情を聞いたULTのオペレーター、リネーア・ベリィルンド(gz0006)は、この場に揃っているブレイズ達へ今回の依頼人であるUPCの軍服に身を包んだ淡いブラウンの髪の女性を紹介した。
 彼女から改めてGについての情報が提供された。
「なるほど。G本来の性質と同じとすると、水周りに出現する可能性が高いですね」
 ステラは、Gが赤い光は見えない性質を利用して光源を確保する為に、人数分の懐中電灯とそれに貼り付ける赤いセロハン、ヒーターとG捕獲用の粘着剤の用意をリネーアに申し出た。
 懐中電灯と赤いセロハンは即座に用意できたが、電源が必要なヒーターは屋外では使えないし、発電器を使用すればその騒音でGが寄ってこなくなる可能性もある。また、G捕獲用の粘着剤も市販のものは用意できるが、相手はキメラへ強化されているので効き目が薄いと予想され、この2つは用意されなかった。
「水場は十分にあるらしいから、そこへ誘き寄せて一網打尽にしたいところよね。餌も用意できると良いのだけれど」
「UPC本部の食堂で出た生ゴミを分けてもらえる事になっているから問題ない」
「もちろん、事後処理も俺らで遣るから心配ないぜ」
 淡いブラウンの髪の女性から渡されたGが出現する場所の地図を見ながら葵が言うと、ルイスはGの好物を用意してもらっていた。生ゴミを餌を使った誘き寄せ作戦の予定だが、結果としてゴミを散らかしてしまう事になる。ブレイズはその後片づけも含めて生ゴミを提供してもらった。
「絶斗から連絡が入った。高速移動艇の準備が整ったそうだ」
「‥‥了解。行くぞ」
 カララクのトランシーバーに、テストを兼ねて絶斗から連絡が入る。その事を告げると信人達は発着所へ向かった。


 絶斗は高速移動艇の中もセロリ達と距離を置き、目的地に着くまで1人、トイレに閉じ籠もり、目的地に着くとそのまま姿を眩ましてしまった。


●作戦名『G掃討作戦』
 週末になると家族達の団らんの楽しい声があちこちから聞こえてくるであろう閑静な住宅街は、ひっそりと静まり返っている。住人達は近くの公民館や学校の体育館などへ避難し、無人の住宅街のGが出没した一帯は黄色いビニール製テープで非常線が張られて隔離され、ヘルメットに防毒マスクを付け、防弾チョッキを着込み、マシンガンを携帯してポリカーボネート製の盾を構えたUPC軍の兵士達が、Gが住宅街から出てこないよう警戒に当たっていた。
「十数匹のGだけで住人が全員避難とは笑えねぇな」
「Gの天敵のオカンのスリッパも、キメラのフォースフィールドには効きませんからね」
「‥‥対Gキメラ用に欲しいな、それ」
「信人さんはオカンではないので、使いこなせません」
「‥‥何!? ダークファイターに使いこなせない武器があるのか!?」
「オカンのスリッパは、クラスで使いこなすといった次元じゃないと思うぞ」
 兵士達と挨拶を交わし、非常線の中に入るブレイズと信人の後に付くセロリ。どこまで真面目なんだか漫才なんだか分からない遣り取りを繰り返す2人に、突っ込みを入れるルイス。
「対キメラ装備なのは分かるが、それにしても物々しいな」
(「いや、笑い事ではなく、私もあのくらいの装備が欲しい! Gが顔目掛けて飛んでくると思うと‥‥嗚呼、想像しただけで鳥肌が立ってきたじゃない!」)
 カララクはUPC軍の兵士達の過剰ともいえる重装備に首を傾げるが、葵は彼らの気持ちが手に取るように分かるし、彼女自身Gに触れなくて済む装備が欲しいと思ってしまう。
 Gとの戦闘で最悪の結果を思い描いてしまい、背筋にゾワゾワと悪寒が走る。思わず自身の身体を抱き締めてしまった。
「Gは夜行性ですから、昼間のうちに水場に罠を設置し、夜、捜索する方が効率がいいと思います」
「‥‥異論はない。まとめて一網打尽にするに越した事はないからな」
「水場は‥‥近くに公園があるな。そこに持ってきた生ゴミを置くか」
 ステラの提案に信人が頷く。ルイスは近くに立っている町内の見取り図を見ながら公園に目星を付けた。
 町内会のお知らせ掲示板を見ればゴミの収集日ではないようで、街角のゴミ収集場所には生ゴミの類は一切置かれていない。Gは雑食とはいえ、そろそろ腹を空かしている頃合いだろう。


「気は進まねぇが‥‥これも依頼か」
 ブレイズ達は公園へやってくると、手分けして水飲み場の水を盛大に撒き、その周りに生ゴミをぶち撒けた。
 その間、セロリは小さな身体を活かして家と家の間の狭いスペースに潜り込んだりし、Gが巣を作っていそうな怪しい場所を捜索して、ある程度の当たりを付けた。
 彼女が公園へ帰ってくる頃にはルイス達も罠の設置を終えており、夜に備えて非常線の外にある、UPC軍の仮設テントで仮眠を取った。


 夜になると、ステラ達は彼女が用意した赤いセロハンを貼った懐中電灯の灯りを頼りに、公園へ向かう。
 息を殺し、極力足音を立てずに水飲み場へ近付くと‥‥。
「‥‥いる」
 信人が言葉少なに告げる。確かに生ゴミを漁る、ガサゴソといったGの効果音で使われるような音が聞こえてくる。
 しかし、不気味なのはその音の大きさだ。明らかに大きいのだ。
 カララクが懐中電灯を水飲み場へ向けると‥‥。
「‥‥!?」
 ステラは息を呑んだ。悲鳴すら上がらない。
 そこには確かにGがいた。だが、その大きさはゆうに20cmを越える、巨大なGだった。中には一回り大きい、30cm大のGもいる。
「しゃ、写真とスケールが全然違うじゃないですか‥‥うぅ、もう、お家に帰りたいです‥‥」
 出来るだけ平静を保つよう努めていたが、大きさが大きさだけに、視界に入っただけで恐怖を駆り立てられたステラはへたり込んでしまう。カララクが彼女に肩を貸し、辛うじて立たせた。
「じょ、上等じゃねぇか‥‥よぉし、夜十字。お前は奴らを引き付けておいてくれ、俺はその間に‥‥えと‥‥‥‥巣探して来るか‥‥へぶし!?」
「‥‥先手必勝だ」
 ゴキブリの姿を見たセロリは覚醒し、顔を青くしながらも爽やかな笑顔で、「じゃ!」と軽やかに手を上げて挨拶しながらスタコラサッサとその場を立ち去る。しかし、絶妙なタイミングで信人の足払いが決まり、セロリはヘッドスライディングの体勢で地面とキスし、敵前逃亡は未遂に終わった。
「ええ、見るのもイヤよこんなもの!!」
「それじゃ害虫駆除と洒落込むか‥‥邪魔だァァァァァァ!」
 ステラとセロリの姿が、皮肉にも葵に平常心を取り戻させた。彼女の髪の毛が真紅に染まり、ほんのり熱を持った火の粉のような光を周囲に散らし始める。
 黒いオーラを纏ったブレイズがコンユンクシオを一閃、切っ先からソニックブームが生まれ、Gの集団にぶち当たった。
「さ、派手にいくよっ!」
 それを皮切りに、ルイスが青く変わった左足で疾風脚を使用してGのただ中へ躍り込むと、両手に付けたゼロを振るう。G本来のサイズなら当てづらいが、このくらいの大きさなら却って当てやすいというもの。
「‥‥誰だ。奴らを黒い石炭と称したのは」
「それはクワガタだろ! そこを動くな! 煎餅にしてやる! ゴキブリ煎餅だ! ちょいさぁー!!」
 ほとんど半泣きで100tハンマーを振り下ろし、大地を揺らすセロリの援護に回る信人。彼の背後には、黒い翼を持つ黒髪の少女の幻影が現れている。
 セロリが討ち漏らしたGをスコーピオンで掃討してゆくが、ツッコミは彼女から入っていた。
「来るな! 気持ち悪い!!」
「カサカサと鬱陶しい連中だ‥‥しかし、思いの外硬いな」
 ルイスが身を挺して引き付けている内に、葵が蛍火を振るって斬り捨て、ステラを背中に匿いながら、カララクがスコーピオンで援護する。大きくなったせいだろうか、脂ぎった黒光りする体表が弾丸を弾き、硬く感じられた。
「ククク‥‥アッハッハッハッハ! いい手応えだ! 黒い悪魔の名は伊達じゃねぇって事か!」
 ブレイズもルイスも葵も、数回攻撃してやっと倒せる程タフだ。
(「スナイパーで良かったかもな‥‥」)
「しまっ!?」
「往かせるかッ!」
「き、きゃぁ〜!? こ、こっちにこないで下さいぃ!!」
 セロリはGを潰した時に迸る体液を浴びて、愛らしい顔がでろでろだ。カララクがそんな事を思うと、フライングボディアタックをしてきたGを流し斬りで迎撃した葵が迎撃し損ね、ステラの方へ飛来してきたではないか!
 カララクは影撃ちでGを迎撃したが、仕留めそこなってしまう。僅かに銀色の燐光を纏ったステラは悲鳴を上げつつ、護身用に持ってきていた超機械一号を乱射した。
 銀色に変わった髪が超機械一号の余波で靡く中、最後のGは彼女目前で地に落ち、動かなくなった。


 水飲み場に集まっていた十数匹のGを粗方倒し終えた時の事だ。
「ハッ、終わったか‥‥手間かせさせやがる」
(「‥‥俺も少しは役に立てただろうか」)
『絶斗だ‥‥済まないが、誰か来てくれ‥‥』
「場所はどこ!? 今からいくよ。ちょっと待ってて!」
 ブレイズとカララクが一息付こうとすると、ルイスのトランシーバーに別行動を取っていた絶斗から連絡が入る。その声はかなり切羽詰まっていた。
「ボクが見付けた巣の方だ」
「ルイスさんとセロリさんは先に行って下さい」
 絶斗が戦っている場所は、先にセロリが目星を付けた場所だった。
 今いるメンバーで瞬天速が使えるのはルイスとセロリだ。ステラは2人に先に行くよう促した。


 絶斗は1人で動き回って身体に染みついた匂いを漂わせ、寄ってきたGを身体に張り付かせていた。
「耐えられるなら耐えてみろ‥‥行くぞ‥‥! ドラゴンハリケェェェン!!」
 ある程度の数が身体に張り付いたら覚醒し、その場で大回転してGを纏めて壁に叩きつける。
 Gが向かってくる限り何度でも繰り返し、纏めて潰す策だったが、絶斗はフォースフィールドの存在を失念していた。
 フォースフィールドに守られたG達に、SESを介さないこの策は効果が薄く、先に絶斗が根負けしてしまったのだ。
「なんじゃこりゃー!?」
 駆け付けたセロリが絶句する。
 そこには仰向けに倒れ伏し、全身Gに集られた絶斗の姿があった。
 ルイスが夕凪を振るって絶斗の身体からGを追い払い、セロリが100tハンマーで潰してゆく。
 その後、葵達も駆け付け、絶斗が身を挺して誘き寄せた残りのGを倒したのだった。


「姉さん‥‥やっちまったぜ‥‥」
「やっちまったぜ、ではありません。重傷なんですから」
 地面に横たわりながら空へ手を掲げ、親指を立てる絶斗を、練成治療を掛けているステラが珍しく強い口調で窘めた。
 策があれば単独行動も悪くはないが、今回の絶斗の策は明らかに分が悪すぎた。
「‥‥ゲジゲジにでも生まれ変わってこい。一応益虫だ」
 倒したGは一カ所に集められ、信人がまとめて焼却した。傍らでは、Gの残骸や体液まみれになったお気に入りの100tハンマーを見つめ、硬直しているセロリの姿があった。
「やれやれだぜ‥‥Gは食品を扱う者にとって居てはならない存在だからな」
「一部のGは、ビル等人間の作った環境の中でしか生きられないらしい。そいつらが存命なうちは、人間がまだ生き残っている証拠と言えるかもな‥‥まぁ、どちらにせよ、これから当分、Gは見たくないが」
 ブレイズとルイス、葵とカララクは、Gの食い散らかした生ゴミを片付けていた。
 カララクの言葉は、全員の心情を代弁しているといえた。


(代筆:菊池五郎)