タイトル:【LP】石家庄市治安維持マスター:望月誠司

シナリオ形態: ショート
難易度: やや難
参加人数: 8 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2010/12/16 15:04

●オープニング本文


 中国は広い。この広大な土地の一箇所で大きく勝利したとしても、残る場所でも勝たなければ大勢は動かない。戦争の勝利だけではなく、補給拠点の維持や市民の不安の解消と、UPCの為すべき事は多岐に渡っている。
「‥‥で、手が足りない、‥‥と言う事ですか」
 状況を確認した孫少尉がため息をつく。穴埋めや何でも屋として使われる孫少尉の隊を当ててもなお、数自体が不足する事も多々あった。
「ラストホープへ連絡してください。手は早いうちに打たないといけない」
 今は、攻めるべき時。力の出し惜しみをする余裕は、無い。


 石家庄市を解放したロン・バオエン准将率いる旅団は部隊の再編と補給、休養の為に同市に留まっていた。とはいえ、準備が整えばまたすぐに北へと向かう事になるだろうが。
「それで、キメラの被害も出ているって?」
「然様」
 バオエン旅団の参謀達が言葉を交わす。
「これを撃滅するは我々の本分でありまた最も得意とする所である。して何箇所くらいで何匹くらいが暴れてるんだ」
「うむ、報告によれば三箇所で十匹程度との事」
「小型か?」
「いや、中型と大型の混成と見られている」
「大型も入っているのか。割合によっちゃ地味に嫌な数だな」
「先日の激突より逃げのびた連中のようだ。山に伏せ通行する車両を襲っているらしい。市に直接の被害は及んでいないのが不幸中の幸いだが、これを放置しておく訳にはいかん」
「山か‥‥戦車は入れられんな。能力者はどの程度動かせる?」
「やっとこ六人、という所か」
「少ないな」
「何処も手が足りていない」
「こういうのはサクッと初動で潰しとかないと後で厄介な事になるんだが」
「ついでだ、これも依頼を出しておくか?」
「そうだな。下調べと二つは我等でやるとして殲滅を一つ頼んでみるか」

●参加者一覧

ケイ・リヒャルト(ga0598
20歳・♀・JG
大神 直人(gb1865
18歳・♂・DG
八葉 白雪(gb2228
20歳・♀・AA
八葉 白珠(gc0899
10歳・♀・ST
テトラ=フォイルナー(gc2841
20歳・♂・DF
アリス・レクシュア(gc3163
16歳・♀・FC
八葉 白夜(gc3296
26歳・♂・GD
ティームドラ(gc4522
95歳・♂・DF

●リプレイ本文

 石家庄市に駐屯しているバオエン旅団からの依頼を受けたのは八名の傭兵であった。
「ティームドラと言います。齢九十五歳の老人ですが頑張りますので、あしからず」
 うち一人、戦闘用タキシードに身を包んだ紳士はそう名乗った。ティームドラ(gc4522)、ゾシーク家の家令として長年使えている男である。九十五歳、戦闘やって大丈夫なのか、と思う所であるが身長二m近い巨漢であり、さらにかなりマッスルな老人である。能力者でもあるし問題はなさそうだ。ある意味別次元で超人である。
 傭兵達は自己紹介もそこそこに、旅団参謀部からの情報を受け取る。確認されている数は中型が三匹らしい。
「ドラキュラやヴァンパイアみたいなキメラですね」
 アリス・レクシュア(gc3163)がふと言った。
「人型のキメラ‥‥ですか。ならば一層気を引き締めなければなりませんね」
 と言うのは八葉 白夜(gc3296)だ。退魔師『八葉』の長男である。「何より恐ろしいのは人の形をした物の怪ですから」と男は言う。職業柄そういった物には詳しいのかもしれない。
「しかし蝙蝠となると超音波で物の形などを把握するタイプなんでしょうか。そうだとしたら厄介ですね」
 うーんと唸ってアリス。外見に見合った能力も持っているようであるし気をつけないと、と少女は思う。
「‥‥油断してると痛い目を見るかしら。気を付けた方が良さそうね」
 とケイ・リヒャルト(ga0598)。
「瘴気の羽か‥‥蝙蝠女、蝙蝠男については洞穴奥の広いホールではなく、狭い通路側に誘い出して戦ったほうがいいな」
 テトラ=フォイルナー(gc2841)はそう言った。傭兵達は良く相談の末にそれぞれ担当を決める。
 大神 直人(gb1865)が取りまとめた所の作戦は以下だ。
 班を四つに分け蝙蝠女を通路側担当が通路へ誘い出し、ホール側担当がホールに戻れない様に退路を断つ、他班は標的以外の敵が通路に行かない様に足止めをする。撃破後は男、竜へと討伐してゆく、という寸法。しかし、問題が一つ浮かび上がった。
 誘いだすのは良いとして、具体的にどうやって誘いだすのか?
「‥‥人型とは言ってもキメラですし、攻撃を仕掛ければ反撃してくるのではないでしょうか?」
 と大神。まぁ強化人間やバグア、AI等でなければそれでなんとかなる、筈。依頼を受けた以上は何が何でも成功させたい所だと青年は思ったのだった。


 中国の冬山。傭兵達は情報を元に雪の積もったそれを登り、中腹あたりで洞穴を発見した。
 八葉 白珠(gc0899)は探査の目とグッドラックを発動、ランタンを取り出す。ケイ、大神、アリスもまたランタンを用意する。
 傭兵達は武器を抜き放ち、装着し、洞穴の中へと踏み込んでゆく。すぐに暗闇になる。四名はランタンに火を灯した。オイルを調節して限りなく最低限の光量にする。なるべく気づかれないように行きたいようだ。
 暗く狭い洞穴の闇へと紅火の光を投げかけて八名は進む。道幅が狭いので二列の縦列。周囲の空気は冷えている。鍾乳洞だろうか。水の滴る音が聞こえた。
 しばらく進むと情報上ではそろそろ通路が終わり、ホールへと入る地点へと近づいた。ここまでキメラの気配は無い。奥にいるのだろうか。
「しらたま。これから二手に別れる事になるだろうけど、すぐに戻るから、それまで辛抱してね」
 八葉が真白が妹の白珠へとそう声をかけた。退魔士八葉の娘、八葉 白雪(gb2228)の姉人格である。元は双子だが姉が死産し心に二人の人格が宿ったという。
「はい。真白姉さま、白夜兄さま。どうか気をつけてください‥‥」
 白珠は頷くと、姉と兄へとそう言った。
「ええ、大丈夫、心配はいりませんよ。真白、標的が通路に入ったら私に合わせて援護を。一気に仕掛けますよ」
 と白夜。
「お兄様、どうぞ御武運を」
 真白は言って練成強化を白夜へとかける。
「では‥‥連中の御相手をするといたしましょう」
 漆黒の篭手を両手に填めつつティムードラが言った。準備を整えた傭兵達はさらに進み、ホールに入る際にランタンの光を最大にして踏み込んだ。
 周囲は闇だった。
 洞穴奥のホール。ランタンが照らす範囲はあまり広くない。キメラ達の姿は照らす範囲には見えない。もっと奥だろうか?
 しかし、奇襲を警戒していた白珠は死角である頭上をまず見て、そして赤く輝く四つの双眸が天上より雷光の如く接近して来ているのに気づいた。
「上です!」
 傭兵達がばっと散り、ケイの眼前を真紅の閃光が走り抜け、地面に突き刺さって爆砕し岩の破片を周囲に撒き散らした。赤光を纏ったステッキ、それを持つ者は燕尾服と黒マントに身を包む筋骨隆々の大男だ。背から黒い焔のような瘴気の翼が吹き上がる。
「紳士とは到底言えませんな、粗忽者め」
 その姿を見た時、ティムードラの胸に許せん、との思いが強く湧き上がった。老人家令は覚醒すると拳を固めボクサーのようにファイティングポーズを取り、同時、地を蹴って蝙蝠男へとステップし素早く間合いを詰めんとする。
 黒のレオタードとマントを纏った蝙蝠女はその妖艶な肢体を宙から降下させ、八葉白夜へと襲いかかっていた。ランタンの光を浴びて女の爪が鈍く輝き白夜へと向かって一閃される。
 白夜は光を纏った水の如き刃を咄嗟に掲げ、迫り来る閃光へと翳す。爪と長刀が激突し甲高い金属音が鳴った。
 白雪はそのまま撃つと白夜の背に当たるので、一旦横に飛び出してリボルバーを構え蝙蝠女へと撃ち放つ。弾丸が唸りをあげて飛び、身を捻った女の脇を掠めて抜けてゆく。その隙を狙い、和槍を切っ先を下げて頭上に掲げていたテトラは、すかさず一歩踏み込んで突き降ろした。切っ先が蝙蝠女を捉えその身に突き刺さる。通路側でカウンター態勢で構えていたアリスだが、踏み込まなくても届く剣がある。テトラの攻撃に合わせ月詠の刀身に極限までエネルギーを溜めると唐竹割りに振り抜いた。空間が断裂し、唸りをあげて音速波が飛び出す。次の瞬間、不可視の衝撃波が女の身を直撃しその破壊力を炸裂させた。
 ケイと白珠は周囲へと視線を走らせている。黒竜鬼の姿が見えない。大神はS‐01拳銃を蝙蝠男へと向け連射。蝙蝠男は黒マントを払って弾丸を払いつつ瘴気の黒翼で空を打って横にスライドしてかわす。ティムードラが追尾して踏み込み牽制の左ジャブを放った。蝙蝠男はスウェーして回避、ティムードラは間髪入れず流し斬りを発動、サイドへと踏み込みながら右ストレートを放つ。鉄の拳が顔面に炸裂し蝙蝠男が仰け反る、老人はさらに両断剣を発動させて左のストレートを放った。蝙蝠男は左腕を翳してブロックすると牙を剥く。右腕一本でステッキを操りティムードラの胴を狙って猛然と繰り出す。爆熱の輝きを宿した杖の先端が老人の胴を貫き、猛烈な破壊力を炸裂させその臓腑までを抉った。その勢いのままぶちかましをかける。高速の追撃。激突。口から血を吹きあげながらティムードラが吹っ飛んでゆく。が、老人は宙で態勢を立て直すと足から地面に着地し拳闘の構えを取る。効いていない、と言わんばかりにニヤリと笑った。
 白夜は迅雷を発動させ宙に光を曳いて高速で移動している。衝撃波に打たれている蝙蝠女へと投擲用小太刀を二本飛ばし、追いかけるように再び迅雷で突っ込む。蝙蝠女は槍を掴まんと腕を伸ばしテトラが突き刺した穂先を回転させながら引き抜き、小太刀が蝙蝠女の身へと次々に突き刺さった。加速して入った白夜が淡く輝く驟雨を一閃させる。刃が炸裂し蝙蝠女の身から血飛沫が吹き上がる。蝙蝠女は斬られつつも爪を振るい、その牙を撃ち込まんと噛みつきにかかる。白夜の身が切り裂かれて血飛沫が吹き上がり、男の身に毒が回ったがレジスト、が、もう一度は防げない感触。しかし斬られつつも迅雷を発動させている。加速して離れ噛みつきを回避。真白から練成治療が飛んで来てその傷がみるみるうちに癒えてゆく。
 他方、その攻防の間に闇より漆黒の蜥蜴人が踊り出てティムードラへと斬りかからんとしたが、その前にケイが反応してM‐121ガトリング砲で蜥蜴人の足元めがけて猛烈な弾幕を解き放っていた。中型の盾では足は防ぎにくい。蜥蜴人の鱗が穿たれ血飛沫が吹き上がる。黒竜鬼は目標を転じ、顎を開いて威嚇の声を発しながら、弾丸に穿たれつつも鱗の強靭さと再生能力に物を言わせてケイへと突っ込んでゆく。
「風よ‥‥力を!」
 白珠は八手葉の団扇を翳すと蜥蜴人へと猛烈な旋風を巻き起こした。蜥蜴人は切り裂かれつつも盾を翳して突進し嵐を突き破る。目標はケイ。剣を振りかざし飛びかかる。そのケイは蝙蝠男へと移し、練力を全開に四本の弓矢へと番え、蝙蝠男の動きを先読みしていた。精神を研ぎ澄まし光輝く弓より四本の矢を同時射撃。ティムードラを吹き飛ばした直後の蝙蝠男の横合いから矢が次々に突き刺さって大爆発を巻き起こした。弾頭矢が二本混ざっている。衝撃に揺らいだ隙を狙って大神、拳銃をさらに連射。轟く銃声と共に弾丸が突き刺さって血飛沫を噴出させてゆく。黒竜鬼の剣が落雷の如くに奔った。ケイの身を肩から縦に割られ血飛沫が吹き上がる。黒竜鬼は返す刀で薙ぎ払わんとし、白珠が横合いから再度天狗ノ団扇を振るって烈風を巻き起こし直撃させた。ケイは一拍遅れた剣閃を素早く後方に退いて回避。
 白夜の剣を受け血飛沫をあげている蝙蝠女へとアリスは月詠を連続で振るう。爆風に打たれ、女はよろめきながらも逃れるように横の空へ飛ぶ。すかさずテトラが極限まで槍にエネルギーを集中させて振り抜いた。豪ッ、と音を立てて風が突き抜け蝙蝠女を呑みこんで吹っ飛ばしてゆく。
 乱戦だ。蝙蝠女対応班、下手に退がれないというのはあるが、そもそもに皆、後退するという意識があまりない模様。だが蝙蝠女に対して挟撃態勢、他の二体は他班が抑えている。
 白夜がテトラの風に叩き落とされて地に転がった蝙蝠女へと走る。血まみれになりながらも蝙蝠女は白夜へと爪を構え迎え撃たんとする。真白はリボルバーを構えて狙いをつけると焔を吹かせ大口径の弾丸を轟音と共に飛ばした。ナイフのような拳銃弾が蝙蝠女の身に炸裂して猛烈な破壊力を撒き散らし、血飛沫を噴出させる。
「苦痛はこれで終いです。どうか安らかに」
 脇に刃を構えた白夜は居合いの要領で逆袈裟剣を振るった。剣閃が目にも止まらぬ速度で奔り抜け、次の瞬間、蝙蝠女の首から噴水のように血飛沫が吹き上がり、その瞳から光が消え、仰向けに身を倒してゆく。撃破。
 大神の弾丸を受けている蝙蝠男へとティムードラが素早くステップインして入り、左、右、左と鋼の拳を振るって鋭く攻撃を仕掛ける。風切り音をあげながら迫るそれを蝙蝠男は宙に跳躍して回避、片腕一本でステッキを構え、爆熱の輝きを巻き起こし頭部を大地へ向けドリルのように錐揉みながら突っ込む。ティムードラは咄嗟に腕をクロスさせて受けるも、既に体力が残っていなかった。猛烈に重い杖撃に意識が刈り取られ、ガードをぶち割れて吹き飛んでゆく。巨漢の老人が洞穴の壁に叩きつけられ倒れた。
 大神が拳銃で射撃し、蝙蝠男の身へと一発を直撃させるも残りの二発が黒いマントに払われて落ちる。特別製らしい。
 蝙蝠女が沈んだのを見たアリスは、蝙蝠男へと標的を移すと月詠にエネルギーを集めると振り降ろし、振り上げ、振り降ろしと、弧を描く太刀の軌跡を描きながら三連の爆風を巻き起こす。銃弾をマントで受けていた蝙蝠男は空中へと飛んで爆風を回避、テトラは紫電の槍を一閃させると宙の蝙蝠男へと音速波を叩きつけんとする。蝙蝠男は宙で身を捌き黒マントを広げてガードする。反応が速い。
 白珠は間合いを取る為に駆けつつ天狗の団扇を振るって烈風を巻き起こし、ケイは弓を納めてガトリング砲を再び取り出すと銃身を回転させながら猛射。風と弾丸の嵐が黒竜鬼へと襲いかかる。黒の蜥蜴人は盾を構えながら足に銃弾を側面を風に切り裂かれながらも、細胞を再生させつつケイへと肉薄して連斬。ケイ・リヒャルト、かなりタフだが二度、三度と吹き上がる血飛沫と共に激痛に視界が霞み、よろめく。白珠、手当てにいきたい所だが斬り合いの最中に包帯巻く訳にもいかない。烈風を巻き起こして蜥蜴人の身を切り裂く。
「お待たせ。よく頑張ったわね」
 真白、白珠へと言いつつ練成治療を発動。ティムードラが起き上がり、ケイの傷が消え再生してゆく。白珠は安堵の息を洩らした。起き上がった老人は蝙蝠男へと再度流水の如くに接近してゆく。蝙蝠男は空中で瘴気の焔を噴出させると風の如く滑空する。大神は拳銃を撃ちつつ通路へと後退する。テトラとアリスも合わせて退がる。蝙蝠男の方がかなり速いが、通路には入ったか。大神の背へと蝙蝠男が爆熱の杖を振るい。青年は咄嗟に振り向きざまに受け止める。態勢が悪い。杖と太刀が激突して猛烈な衝撃が巻き起こり、大神の身が奥へと吹き飛んで通路の岩に頭部が激突し次いで背中を強打する。アリスは練力を全開に解放すると、音速を越える速度で居合い斬りに一閃させる。爆風と共に繰り出された高速の剛剣と蝙蝠男のステッキが激突する。床に倒れている大神は頭から血を流しつつも銃口を向けていた。発砲。紅の輝きと共に弾丸が飛び、蝙蝠男の脇腹へと突き刺さって強烈な破壊力を解き放った。血を吹く蝙蝠男。テトラがアリスの後ろ、隙間から槍を突きだして蝙蝠男の身を突き刺す。蝙蝠男へと向かっていた白夜、ティムードラは入れそうにないので方向を転換する。
 ケイは剣閃を前に血飛沫を吹き上げながらも、白珠の烈風と共にガトリング砲で猛射。真白からの治療が再度飛び、霧散しそうになる意識が繋ぎとめられる。
 転換して来た白夜が小太刀を投擲して蜥蜴人が盾で払い、迅雷では入って太刀で斬りつけ再度盾と激突する。ティムードラがサイドにステップして右拳を振り抜き蜥蜴人の顔面を強打した。
 アリス、通路内近距離、太刀が唸って蝙蝠男の肩に炸裂し爆熱の輝きを秘めた杖の先端がアリスの胴に突き刺さり猛烈な破壊力が炸裂して吹き飛び、背中が壁に激突し杖と挟まれた。壮絶な痛みに視界が一瞬、真っ白になる。テトラが槍を突き刺しながら捻って掻きまわし、大神が吼え声をあげて太刀を振り上げて突進し、真紅の輝きを刃に乗せて振り抜いた。次の瞬間、蝙蝠男の首が跳ね飛び地に崩れ落ちた。撃破。
 黒竜鬼は持ち前の強靭さで粘ったが、衆寡敵せず、傭兵達に囲まれて滅多討ちにされ、態勢を崩して倒れた所へアラスカとエネルギーガンを左右に構えて攻勢に出たケイよりの猛連射を受けて地底に沈んだのだった。

 かくて八名の傭兵達の活躍により三匹のキメラは退治された。周辺のキメラ無事に一掃され街の治安は向上したのであった。



 了