●リプレイ本文
着飾った装い‥‥いや、彼にしてみれば普段着なのであろうが、一人の紳士が重厚な黒檀の机に置かれたパソコンと対峙していた。ダウンロードしたクライアントソフトを起動させると、そこには一つの人工島が映し出される。
(「‥‥誘われてはみたが、どうやって何をやればいいのだろうか、な?」)
とりあえず、ログインしてみれば何か分かるだろう。そう思った男は、画面に従ってユーザIDとパスワードを入力していき、『LOG IN』のボタンをクリックする。しかし、何故かログインする事は適わなかった。画面は未だ、人工島を背景としたログイン用の画面のままだ。
「私だ。‥‥ああ、君か。今ログインをしようとしているのだが‥‥」
携帯電話に着信。どうやら相手は彼をこのゲームに誘った人間であるらしく、彼は状況を説明していく。
「ログインゲーム? なんだそれは?」
男の名は、UNKNOWN(
ga4276)。彼は、MMORPGというものは自分の常識が全く通用しない世界であることを、これから痛感していくことになる。結局、彼がラストホープに降り立ったのは、それからしばらく時間が経過した後のことだった。
●【スダ駅駅】の場合
「そうか、悠も2回目の制限解除が要るLvになったのか」
「えへー」
レティ・クリムゾン(
ga8679)が感心したように呟くと、篠原 悠(
ga1826)は嬉しそうにキャラクターの表情を変えながら言葉を返す。CTSには、こうしてキャラクターの表情を何種類かに一時的に変える機能が備わっており、中にはそれだけで会話をする者達もいる。
そうそう、『制限解除』とはキャラクターのレベルキャップを解除するクエストのことだ。CTSでは最高で99まで上がる仕様になっているが、実はこの制限解除クエストをこなさないと65や80で一旦Lvが上がらなくなってしまう。
「ふむ、じゃあ今日は悠さんの制限解除クエストかな?」
「そのクエストなら、広場でサイエンティストさん探さなくても大丈夫ですね」
殆ど同じ容姿をした美環 玲(
gb5471)と美環 響(
gb2863)が会話に加わってくる。この4人は、ここ最近よくチームを組んで各エリアに狩りに出かけていた。キッカケは『ソロでは倒せない敵からのレアドロップ品入手のため』だ、CTSの世界では結構ポピュラーな理由である。
「その、制限解除クエストってどんなのなの?」
不安そうに悠が尋ねる。先程レティが言ったが悠は制限解除は2回目、1回目を経験済みなのだ。
「ああ、1回目と殆ど同じ内容だよ」
「クエストを開始したら、どこかのエリアのUPC基地に居るスチムソン博士を探すんです」
その玲と響の答えに、悠は絶望した。
エキスパート2名が前面に出て敵のターゲットを取り、そこを悠が後方から狙い撃つというスタイルでチームはマップをどんどん進んでいく。カンスト一歩手前のLvであるレティは、余程奥の方のマップでも行かない限りどんなキメラ相手でも一人で楽に倒せるので、横や後ろから迫ってくる敵の遊撃にあたっていた。
「あ、レアドロップゲット〜。今日の僕はついていますね」
目的地である基地付近まできたところで、玲が倒したキメラから少しレアなアイテムが出た。
「無事に基地到着ですね」
「悠、当たりなのを祈ってる」
そして、響とレティに見送られて、悠はスチムソン博士との面会用の部屋へと入っていく。このクエスト、スチムソン博士がバグアから身を隠す為に各地のUPC基地を次々と移動しているという設定を無駄に再現しており、当たりであればスチムソン博士と会え、エミタのパワーアップという名のLv制限解除を行ってもらえるのだが‥‥
「うう、もうやだぁ‥‥。こんなクエスト考えたの誰なの〜?」
どうやら結果は空振りだったようだ。この場合、博士を探してまた違う基地へ行かないといけない。
「ええと、悠。その。次は当たりだ、きっと。だから頑張ろう、な?」
「そうですわ。次の基地へごーごー。れっつごー、ですわ」
半ベソかきながらスチムソン博士からのメモをチームメンバーに見せた悠をレティが嗜めて、響も気持ちを切り替えて次を目指そうと励ます。何十分もかけて基地まで辿り着いたところで、UPC士官から博士は違う基地に行ってしまったということと、伝言代わりの一枚のメモを渡されるだけなのだから、悠の気持ちは良くわかる。ちなみに、メモに書かれている内容は以下だ。
『いやならやめてもいいんじゃぞ?』
このメモの内容のせいで、噂ではクエストどころかCTS自体をやめてしまった人もいるという。
●【フフグサ+フグ】の場合。と、スナイパー
「えー、マジー。後衛ー?」
「し、しょうがねぇだろ‥‥燃費悪ぃんだから‥‥」
茶化したように責めるカーラ・ルデリア(
ga7022)の言葉に、宗太郎=シルエイト(
ga4261)が縮こまる。彼等の前方では、攻撃速度重視で軽装備にしている鈍名 レイジ(
ga8428)が次の敵を相手取っていた。
「お前らダベってないで戦え、効率落ちるだろうが! そら、練成パワーだ!!」
そのレイジに、タルト・ローズレッド(
gb1537)が付きっきりで回復に当たっている。
彼等のチームにはもう二人、不知火真琴(
ga7201)とリヴァル・クロウ(
gb2337)が居たが、真琴はカーラと同じくグラップラーなので、基本的に不意だま疾風脚による殲滅役。リヴァルは狂戦士ポーションが使えるほどLvも高く、ステの振り方からして彼も殲滅役なので、かなりサクサクとモンスターを狩っていた。
とはいえ、今来ているマップで盾が軽装のレイジや回避型しか居ないというのは心許ないはずなのだが、随分とゲームに慣れたチームメンバーであるらしく、先程のカーラと宗太郎のようなやり取りをする余裕があった。が、タルトはそれで時給が落ちるのが気に入らないらしい。
「あ、良い物出たわね」
真琴が人型のモンスターからポロっと落ちた装備品を拾う。
「なんだ、芋じゃないのか」
「それだと、確か‥‥1Mぐらいだったかな?」
「業者価格だとどれぐらいだっけー」
強敵ばかりが出現するマップには限られたキャラクターしか来れないし、レアドロップ品も希少価値だけでなく性能が良いものも多いので、かなり高額で取引されている。カーラが業者と言ったが、そういったゲーム内のアイテムをリアル話系でやり取りする不届きな輩もいるらしい。
そんなレアドロップ入手に沸くチームを、陰からじっと見つめた者がいた。
(「いい加減でて欲しいですね‥‥」)
彼の名は叢雲(
ga2494)。このマップに篭っている時間が100時間を超えた、耐え忍ぶ猛者である。
「む、あのゴーレムは‥‥!」
真琴が専用カラーリングをしたゴーレムを発見した。このマップに一定時間毎に出てくる、エースゴーレムだ。
「っしゃあ! やっと俺の出番だオラァ! 一撃! 必殺! アシュラ餓皇けぇぇん!」
距離と取るレイジとは裏腹に、普段は後ろで指弾と吸気しかしてなかった宗太郎が前に出て、一撃必殺のスキルを放つ。これだけの為にステ振りやらなにやらをしている彼の一撃はエースゴーレムを捉え、その命を終わらせた。マップボスモンスターの寿命は大抵こんなもんである。
「エースゴーレム、お前に足りないのは‥‥情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ、そしてなによりもぉ! 芋が足りん!」
阿修羅食らったら芋連打する暇無いと思います。そんなどこかの兄貴のようなセリフを吐いたリヴァルの横では、マップボスを一撃で叩きのめした感動に震えている宗太郎がいた。
「あぁ‥‥快、感‥‥!」
「用事が出来たので抜けますね^^;」
そして、その自己陶酔っぷりにカーラはドン引きだった。
「っだー! 冗談だジョーダーーン!」
そんなマップボスモンスター撃破に沸くチームを、彼等の画面から少し外れた位置からじっと見つめた者がいた。
(「私の○時間が‥‥」)
彼の名は叢雲。ゴーレム相手に引き撃ちしてたらエースゴーレムが背後に沸いた、不遇なる猛者である。
●臨公広場
(「さあ、噂に聞く世界が熱狂してるMMO〜CtS! 早速、冒険に出発よ!」)
今高速移動艇に向かって全力疾走しているのは私は、ごく一般的なダークファイター。強いて違うところあげるとすれば、今の時期に新規登録した人に配られるナイト・ゴールドマスクを着けてるってとこかしら? 名前は、百地・悠季(
ga8270)。
そんなわけで、今高速移動艇までの通り道である広場を突っ切っているのだけれど、皆個性的な装備をしているわね。
(「あら? あの装備は確か課金の‥‥」)
私が装備を確認するためにじっと見つめると、彼はいきなり発言を繰り出してきたの。
「おい、われの【キャラクター】か?」
「おい、われの【キャラクター】か?」
葵・純(
ga5462)が再度、悠季に問いただす。
「えっと‥‥?」
その様子に悠季が戸惑うのも無理はない。彼女は珍しい装備をしていた人物を見つけたので、そのアイテムを調べてみたのだが、その行為は相手側のログに【調べた】というログが残るので、一部の人は過剰に嫌っているのだ。
「おい、お前何初心者に絡んでんだよ」
その様子を見かねてか、天道・大河(
ga9197)が割って入ってきた。
「お前は‥‥いい加減にしろよ粘着が!」
「まーだ葵さんに粘着しよるんか!!」
「どしたー?」
「お前ら系って複垢使ってもロールかわんねぇのはどうして?」
それに対して、純の両隣にいたキャラクターが会話に混ざってくる。大河の方も売り言葉に買い言葉。どうやらこの者達は、旧知の間柄であるようだ。だんだんとヒートアップしていくやり取りを余所に、悠季はそそくさとその場を離れて高速移動艇から外のエリアへと移動していった。
『またやってるよあの人www』
悠季が離れていったその場所を、遠くから眺めつつ小隊チャットで話をしているラシード・アル・ラハル(
ga6190)がいた。
「はあ。さっきの猫耳フードの人、まだ小隊入ってないからイケると思ったんだけどなぁ‥‥」
そこへとシヴァー・JS(
gb1398)が外のエリアから戻ってきた。どうやら、小隊への勧誘に失敗したようだ。
(「今日はもう狩りに行く気分じゃないし、装備のトレードでもするか‥‥」)
「あ、すいません。このアイテム売りたいんですけど」
「トレード? いいよ〜♪」
アイテムのトレードを持ちかけるシヴァーに対し、小隊チャットとは全く別のキャラで対応するラシード。
「これぐらいの値段で‥‥」
「え? それはちょっと」
「ダメですか?」
「ごめんなさい、ちょっと値段が合わなかった;;」
残念ながら、交渉は破談に終わってしまったようだ。この後、シヴァーは外部のサイトで自分のアイテムが、ロシアエリア拡張と同時にきたドロップ率調整によって値崩れを起こしている事を知ることになる。一方、ラシードはというと‥‥
『アップデート以前の値段でふっかけられたwww』
『値崩れくやしいのうwwwくやしいのうwww』
絶好調だった。
●クエストボスモンスター・ラインホールド
「なんなんですか? ここ、どこですか? なんであたし連れてこられたんですか?」
「いや、あなたがポタ踏んだからでしょーよ」
「折角だし、沸くまで炬燵入ってたらー?」
会話ログの順に弥谷明音(
gb5578)、鈴木 天子(
gb5234)、箱守睦(
gb4462)。
「沸くまで‥‥って、ラインホールドはクエストボスではなかったか?」
「そうだよ、すり鉢の底でイベント起こすとここらに沸く。沸いたら俺らがタゲを取る」
事前にクエスト情報をネットで調べておいた鈴木 迎(
gb5394)が、皇 千糸(
ga0843)の疑問に答えた。
彼等はクエストボスモンスターであるラインホールドのドロップ品を目当てに、今現在一時的にチームを組んでいる。元々は明音はチームに入ってはいなかったのだが、転送スキルで出したポータルに勝手に入ってしまい、ここに来てしまったので、チーム人数多い方が経験値補正もかかるという理由からチームに入れられてしまった。
「お、沸いたぞ!」
「出たわねラインホールド! てんこが一人、てんこが二人‥‥ファイナル分身!」
敵の姿を確認すると、天子は回避用のスキルを使用して突撃していく。とりあえず一撃入れれば、このモンスターは自分のチームとの戦闘状態になるので、他のチームに横取りされることはなくなる。
【ラインホールドは連装プロトン砲を使用!!】
だが、上手く一撃は入れたものの、天子の頭の上に『MISS!』の表示がいくつか出た後、ダメージの数値が飛び出た。
「オウフ」
「うわ、いきなり一番マズイスキルきた」
体力ゲージが一瞬で1/4ぐらいになった天子の様を見て、睦の表情に焦りが浮かぶ。
天子が使ったスキルは主に汚い系の理由で『蝉』と呼ばれるスキルで、数回まで相手の攻撃完全回避するスキル。対して、ラインホールドが使ったスキルは複数回攻撃するスキル。相性がとても悪い。
「こりゃ、すり鉢行ってるのが戻ってくるまで持たないか!?」
迎は持ってきた回復用アイテムの数を再確認したが、『炬燵にはみかんだろ』とか言って沸き待ちの間に無駄に消費してしまっていたので、ウダーチナヤパイプでイベントを起こしたサイエンティストが戻ってくるまで保ちそうにない。
「誰でもいいからはやくきて〜はやくきて〜」
「もうダメ、時既に時間切れ‥‥」
千糸が叫ぶ。彼女の様子は、ズタズタにされかけた黒髪ロングが可憐な雑魚だ。明音が既に諦めてしまっているように、この5りぜいいんが極寒の地でひっそり幕を閉じることになるのは確定的に明らかだった。だが‥‥
「それほどでもない」
そんな声がどこからか聞こえた気がした。
●シンクノソラー
一人のファイターが颯爽と戦場に駆けつけ、戦況は一変した。彼女の名はグラットン・S・彩(
ga1321)。
過剰精錬装備によるその強固な防御力は『純粋なメトロニウムの塊で出来ているファイターが、皮装備のクラスに負けるはずがない』という名言とともにCTS中に響き渡っており(メトロニウムは『合金』です)、同小隊のエキスパートからも盾役のお手本として毎日3回じっと見つめられている。
「ラインホんルドとの戦いで私は集合時間に遅れてしまったんだが、丁度沸き始めたみたいでなんとか耐えているみたいだった。私はラストホープにいたので急いだ、ところがアワレにもフェンさんが崩れそうになっているっぽいのがチーム会話で叫んでいた。どうやらフェンさんが頼りないらしく『はやくきて〜はやくきて〜』と泣き叫んでいるチームメンバーのために私は普通ならまだ着かない時間できょうきょ参戦すると」
「もうついたのか!」
「はやい!」
「きた! 盾きた!」
「メイン盾きた!」
「これで勝つる!」
「‥‥と大歓迎状態だった。フェンさんはアワレにも盾の役目を果たせず死んでいた近くですばやくスキルを使い盾をした。フェンさんからチャットで『勝ったと思うなよ‥‥』と言ったが、チームメンバーがどっちの味方だかは一瞬でわからないみたいだった」
状況説明までしていただいてありがとうございます。
「『もう勝負ついてるから』というと黙ったが、よく見ると同じ有頂天系だったので
【ラインホールドは周囲にアグリッパを召還!!】
「おいィ!? ちょとsyレならんしょこれは‥‥」
予想外の事態に慌てふためくチームメンバー。なんとこのクエストボスモンスターは、体力が一定以下になると自分の周囲に護衛モンスターを召還するという今までにないモンスターだったのだ。
「護衛は9体で良い」
12体です。ラインホールドは謙虚ではありません。
●僕らの夢をかえせ
「アッー!」
辻村 仁(
ga9676)は、アワレにも装備品がくず鉄になった光景を見て、一部の人が過剰反応しそうな叫び声をあげた。
「この装備高かったのに‥‥」
どうやら、トレードしてきたばかりの装備品らしい。南無、である。だが、こういった目に遭うのは彼だけではない。失敗確率1%であれば、大体100人に1人は失敗するのである。
「あのなぁ‥‥『1%』で大失敗とか、どんだけヘボなんだテメー!!」
見事(?)その100人の中の1人に選ばれてしまった緋沼 京夜(
ga6138)は、先程からヘビースモーカーの所長にスキルを放っている。各NPCもスキル対象になる判定があるのは仕様だが、スキルの効果が出るような事はない。だから、その後に所長に話しかけたとしても
『私が所長です』
から始まる、アイテム強化イベントが進むだけなのである。そしてまた一つ、アイテムが壊れる音がした。
怒り心頭の京夜へ、一人の男が話しかける。
「奇遇だね、俺もついさっき水属性の槍を折られたところだ」
「お前は‥‥! 中の人ちゃんと居たのかよ!?」
「ストレス解消のために、コレを広場を囲むように3人が位置取って折るというのはどうかな?」
不意に話しかけてきた男からの提案を、仁と京夜は受け入れた。男の名はカルマ・シュタット(
ga6302)、とあるマップでひたすら牛型キメラを駆り続ける姿から、BOT疑惑のあるファイターである。
●ラストホープ内はデスペナありません
「ふぅ。やっとログインでき‥‥!?」
ラストホープに降り立ったばかりのキャラクターがモンスターに轢かれた。そう、その大量のモンスターの行進に触れることは、『轢かれる』というのが正しい表現なのである。
「テロ」
「ラグる」
「やめ」
それだけしか言葉を発せないままに、シヴァーもまた轢かれた。
その大量のモンスターは戦闘力もあることながら、もう一つ恐ろしい力を持っている。それは、大量のデータによる画面停止能力である。といっても、画面が停止するのはクライアント側のみであって、サーバ側では普通に処理が進んでいく。そのため、シヴァーのように何も出来ないまま轢かれる事も多々ある。
「テレポート! ‥‥って、アッー!」
仁が使っていたスキルは、マップ内のどこかにランダムワープするスキルである。本来ならサイエンティストのスキルだが、特定のアイテム装備中なら他のクラスでも使える。彼はこれを利用して、モンスター召還後のラストホープを逃げ回っていたのだが、ランダムということが災いして敵の真ん前にワープしてしまったようだ。
「いや、俺じゃねえって!」
京夜はアイテムを使用していた瞬間を他のキャラクターに見られていたため、『ラストホープで使うなんてなんてノーマナーな!』というキャラクター達に色々と捲くし立てられていた。二人とも、自業自得である。
ちなみに、モンスター召還アイテム提供者であるカルマは、ひとしきり観察した後にドローム社に駆け込み、シュテルンでまた牛型キメラのいるマップへと飛んでいっていた。これが格差社会だ。
●個人商店実装予告がきたのにお前らはCTSか
今日もCTSの世界に降り立った傭兵達は、時には傷つけ合い、時には手を取り合い、また新たな歴史を世界に1ページずつ刻んでいく。新しいアップデートの告知がされる度、巻き起こる論争と阿鼻叫喚は彼等が生き生きと世界を楽しんでいる証拠ではないだろうか。
「うわーなんだよー。個人商店とか実装したらまたラストホープ重くなるじゃないかよー」
「はあああああああああああ!! 黙想!!」
「全くだ。今日もログインするまでに何回パスを入力したと思っている」
「はあああああああああああ!! 黙想!!」
「ログイン鯖とゲーム鯖は別であって、ラストホープの重さとログインゲームは無関係」
「はあああああああああああ!! 黙想!!」
「今度のアップデートで、サイエンティストにムーンバスターラリアートのスキルが追加されるって」
「はあああああああああああ!! 黙想!!」
「・えちょ ちょ、アリエナスwwwブリューナク200Kとかナメてるwww」
「ミスwww」
「はあああああああああああ!! 黙想!!」
‥‥彼等が生き生きと世界を楽しんでいる証拠ではないだろうか!
今後もう一度、超時空MMORPG・CTSの特集記事を組む事はありますん。
〜おわり〜