タイトル:忍者屋敷IN嫉妬の館マスター:水貴透子

シナリオ形態: イベント
難易度: 易しい
参加人数: 19 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2011/01/03 01:47

●オープニング本文


あははははははははははははは!

今回は忍者屋敷の施設とは別の場所に作ったわよ!

さぁ、桃色ピンクオーラに包まれるカップル達め!

滅してくれるわ!!

※※※


「キリーちゃぁん♪ 今回は別荘編という事で忍者屋敷風に改装したから遊びに来て(有料)ねぇん♪」

ジョセフィーヌは忍者屋敷(別荘編)の地図を渡しながらキルメリア・シュプール(gz0278)に言葉を投げかける。

「‥‥何勝手に人ン家の別荘を改装してるわけ!? っていうかまるで自分の別荘みたいに言うのやめてくれない!?」

鳩尾に蹴りを入れながらキリーが言葉を返すと「ふふふふ、これは悪を滅する為の施設なのだよ」と何処かの闇組織風にジョセフィーヌは告げた。

「クリスマスがなんだー! 恋人がなんだー! そんなものに現を抜かす暇があるなら世の為に働くがいいわ!」

くわっ、と険しい顔で叫ぶジョセフィーヌだったが、簡単に言ってしまえば「なんで私には彼氏がいないのに世の中が幸せそうなのかしら! 不公平だから滅します!」と言っているようなものだ。

「え、何そのあったま悪い発想‥‥」

「今回はいつものような危険な仕掛けはないわよ。その代わりクリスマスに嘆く人100人に集まってもらいました! はっはー!」

(うちの別荘に100人もたまってるの‥‥)

「別荘内部は迷路みたいにしてるから楽しみにしててね。ちなみに有料よ」

(私の別荘なのに‥‥)




――

忍者屋敷IN嫉妬の館・説明

――
・今回はキリーの別荘が舞台と言う事で洋館が舞台になります。
・キリーの自宅よりは小さめですが、普通の家が何十軒分くらいの敷地にありますので普通に大きいです。
・入場料1000Cが実際に減少します。
(1000C以下の方は全金額が没収になります)
・今回は罠などはありませんが、嫉妬に嘆く人が100人ほど屋敷の中に待機しています。
(彼らがどんなイタズラをしてくるかは不明です)
(能力者も混じっていますが大抵が一般人なので覚醒&スキルは絶対に使用不可・武器使用不可とします)
(もし使ってしまった場合、問答無用で退場になります)
(退場の場合は班の連帯責任として同じ班員が全て退場になりますので気をつけてください)
・今回もいつもの通り、私(水貴)が所持する一般人以外のNPCが総動員しています。
(今回はいつもと違い、班員の制限がありません。気になるNPCなどと一緒に行動は可能です)

●参加者一覧

/ UNKNOWN(ga4276) / 土方伊織(ga4771) / Letia Bar(ga6313) / 百地・悠季(ga8270) / 白虎(ga9191) / 仮染 勇輝(gb1239) / 佐渡川 歩(gb4026) / ハミル・ジャウザール(gb4773) / 諌山美雲(gb5758) / クレミア・ストレイカー(gb7450) / 諌山詠(gb7651) / 御闇(gc0840) / ガル・ゼーガイア(gc1478) / 南 十星(gc1722) / ラサ・ジェネシス(gc2273) / 春夏秋冬 立花(gc3009) / 和泉 恭也(gc3978) / ララ・フォン・ランケ(gc4166) / 那月 ケイ(gc4469

●リプレイ本文

―― ある意味では最凶の忍者屋敷 ――

 今回はいつもの忍者屋敷とは違い、忍者屋敷の創設者であるジョセフィーヌが(勝手に)キリーの別荘を改造して忍者屋敷に仕立て上げてしまった。
「いい加減にしなさいよね!」
 ばちーん、とキルメリア・シュプール(gz0278)が土方伊織(ga4771)の頬を叩きながら大きな声で叫ぶ。
「なんで勝手に人の別荘を改造してるのよ! 明らかに増築されてるじゃない!」
 キリーがジョセフィーヌに言葉を投げかけながら叫ぶ。
「はわわ、い、痛いですぅ‥‥キリーさんが言っている言葉の内容と態度が一致してないですぅ‥‥」
 土方は痛む頬を押さえながら泣きそうな声で小さく呟く。もはや彼がキリーにとっての(八つ当たり部門)一番の友達である事は周知の事実であろう。
(はわわ、行きたくなかったのですぅ‥‥いきたくなかったのです、逝きたくなかったのです‥‥)
 土方は心の中で呟く。あまりの行きたくないメーターが上昇しすぎて文字が違っているような気がするが、そこは気のせいではないだろう。
「‥‥それなのに、来ている僕ってー」
 うぅ、と肩をがっくりと落としながら土方は言葉を付け足した。行きたくないのにいつのまにか来ている――つまり無意識なる『えむっ子』という事なのだろう。
「キリーの別荘で、嫉妬に塗れる100人とか‥‥呆れていい?」
 苦笑しながら百地・悠季(ga8270)が呟く。
(よく嫉妬に塗れる人間を100人も集めたものね。その事に執念を感じるわ)
 ジョセフィーヌを見ながら百地は心の中で呟く。
「ふ、ふふふふふふふ‥‥」
 佐渡川 歩(gb4026)は眼鏡を輝かせながら不敵に笑う。
(クリスマスに嘆く――その気持ち、痛いほどに分かります! 分かるゆえに僕は101人目の戦士として覚醒します!)
 拳を震わせながら心の中で佐渡川は叫ぶ。きっと漫画的背景ならば後ろに大波がざっぱ〜んとある事だろう。
(まずは絶対に粛清しなければならないのは、僕とキリーさんの(妄想一人)交換日記を燃やした総帥からですね)
 どんな手で攻めてやろうか、考えながら佐渡川は「ふ、ふははははは‥‥」と声に出して笑ってしまい、周りからちょっと引かれている事に彼だけが気づけない。
「なんだか‥‥凄いことになってますね‥‥」
 周りを見ながら小さな声で呟くのはハミル・ジャウザール(gb4773)だった。
(せっかくのクリスマスだけど、帰れなくてごめんね‥‥ミント)
 ハミルは持ち歩いている愛猫の写真を見ながら心の中で呟く。
「ここ、キリーさん家の別荘だって‥‥広いねー」
 諌山美雲(gb5758)は夫である諌山詠(gb7651)の腕に自分の腕を絡めながら言葉を投げかける。
「今回の事のために別荘を改造‥‥や、何というか‥‥ヒマなんですかね」
 苦笑しながら詠が言葉を返す。周りが見ても分かるラブラブの新婚っぷりに屋敷から漏れる空気がザワリと動いたような気がするのは気のせいではない。
「オレ、オマエラ、タコナグリ――オレ、オマエラ、タコナグリ」
 ぶつぶつと怪しげに呟くのは御闇(gc0840)だった。
(い、一体何があったんだ‥‥)
 ぶつぶつと呟く御闇を見ながらガル・ゼーガイア(gc1478)は心の中で呟くのだが、それを聞く勇気まではなかった。
「それにしても‥‥忍者屋敷っていうから参加したんだが今回は特別みたいだな‥‥っていうか嫉妬の館って時点でもう何が起きるか予想できねぇよ」
 はぁ、と大きなため息を吐きながらガルが呟き「だが美少女のもやしが狙われるのは確実だな‥‥俺が体を張って守ってやんねぇと!」と決意を固めるように拳を強く握り締めたのだった。
「待つのにゃ! お姉ちゃんを守るのはボクにゃ! というか守ってあげてもいいよ!」
 ちょっとツンデレっぽくガルに言葉を返すのは桃色に染まったしっと団総帥・白虎(ga9191)だった。
 ちなみに桃色に染まったのは総帥だけで、他はちゃんとしっと団をしている――かもしれない。
「頼んでないし」
 白虎のツンデレにキリーがばっさりと斬り捨てるように言葉を返す。
「だってよ、総帥」
「にゅああああ! それは困るのにゃ! 今回ボクは一大決心をををを、いやいやそれはここで言うわけにはいかにゃ「煩いし」にゃあああ」
 言葉の途中で白虎はバチーンと叩かれてしまい、土方と同じく「痛いのにゃー」と頬をさすりながら涙声で呟く羽目になってしまった。
「嫉妬、ねぇ‥‥何かここまで来ると哀れすら通り越すわね」
 クレミア・ストレイカー(gb7450)が苦笑しながら呟く。確かにクリスマスに嫉妬に駆られた人間が100人も集まるなど、哀れを通り越して笑いしか出ないような気がしないでもない。
「すみません、これを預かってていただけますか?」
 南 十星(gc1722)は受付に箱を預ける。その中身はキリーのために作ってきたうさぎ型のケーキであり、屋敷内に持って入ってしまったらきっと形も無事ではすまないだろうと考えてのことだった。
「フゥ‥‥嫉妬とは非生産的な‥‥」
 小さくため息を吐きながら呟くのはラサ・ジェネシス(gc2273)だった。
(しかシ‥‥しっと団‥‥如何なる団体なのでしょウ?)
 ちなみに今回、彼女が参加した理由としては『鵺(gz0250)がそこにいるから』という理由だったりする。
「キリーさん、今回はまぁ‥‥災難でしたね。同じバカなら踊らにゃ損々って言いますし、楽しむのが吉だと思いますよ、私の経験から‥‥」
 ふ、と遠くを見ながら呟き、キリーに言葉をかけるのが春夏秋冬 立花(gc3009)だった。
 きっと彼女にも色々あったのだろう、遠くを見る仕草が哀愁漂ってさすがのキリーも「哀れね」とちょっとだけ同情したくなった。
「それにしても‥‥お金もある所にはあるものですね」
 和泉 恭也(gc3978)は苦笑しながらキリーの別荘を見上げる。
「あ、キリーちゃ「馴れ馴れしいわよ」初めま「あんたの頭の中から私は消えてるのね」私はララ「知ってるし」ふわぁ「二度と起きる事がないようにしてあげましょうか」」
 ララ・フォン・ランケ(gc4166)は今回の忍者屋敷が楽しみであり、前日あまり眠れておらず、寝ぼけてキリーと初対面だと勘違いをしてしまっていた。
「あう、ごめんねー。昨日なかなか眠れなくて」
 再び欠伸をしながらララが言葉を投げかけると「その口の中にリンゴを詰め込んであげましょうか」とキリーが言葉を投げかけたのだった。
「ここが忍者屋敷! ジャパニーズ☆NINJA!? 忍者超見たいんだけどー!」
 きゃあきゃあと騒いでいるのはLetia Bar(ga6313)だった。
「‥‥‥‥忍者屋敷とはいっても、忍者はいねぇんじゃねぇかなぁ‥‥」
 Letiaと一緒に参加した那月 ケイ(gc4469)が苦笑しながらぼそっと呟くが「え?」と振り向くLetiaの耳には届いていなかったらしい。
(まぁ、アトラクションを楽しみながら忍者探しも手伝うとしますか)
 苦笑しながら那月は心の中で呟く。
「リハビリ代わりにって言われたから来てみれば‥‥何なんだ、ここは」
 仮染 勇輝(gb1239)はきょろきょろと周りを見渡しながら呟く。彼の心境としてはリハビリで来ている筈なのに、来てみれば嫉妬の巣窟でした、と言った所だろうか。
「お前がキリーか」
 仮染はキリーに荷物を差し出しながら「受け取れ」と言葉を付け足した。
「とある会社から届いたんだが、カードの名前がお前だったんでな。クリスマスプレゼントだと思ってもらっとけ」
 仮染の言葉に「ゆーき? あんた‥‥」とキリーは少し驚いた様子だったが仮染は気にする事なく、その場を離れる。
 きっとキリーとしてはいつもの彼と違う様子に驚いたのだろう。
(まぁ、後で話を聞いてやらないでもないかしらね)
 キリーは貰ったプレゼントを抱きしめつつ、心の中で呟いた。
 一方、その頃――屋敷の中では既にUNKNOWN(ga4276)が入り込んでおりケーキやビーズで適当に作った恋愛成就のお守りなどをずらりと並べていた。
 ちなみにケーキにはチョコペンで『しんぐるべる』と書かれており、嫉妬に塗れる人にとっては禁句と言ってもいい言葉なのかも知れない。
「さて、後は入ってくるのを、待っているかね」
 椅子に腰掛けて呑気に煙草を吸いながら能力者達が入ってくるのを待つのだった。
「なぁ、あの人も今回の嫉妬側の参加者か?」
「いや、俺は聞いてないけど‥‥」
「もしかして勝手に入ってるなら注意した方がいいんじゃね?」
「でも堂々としてるし、許可もらってんじゃね?」
 屋敷内に潜む嫉妬側の人間としては聞いていない人物がまだ開催前に屋敷に入っている事に疑問を持ったのだが、あまりの堂々とした態度に声をかけるものは居なかったのだった。


―― 忍者屋敷・嫉妬ばあじょん開催 ――

「と、言うわけで嫉妬の館を開催しまーす! みんな元気に逝っ――ごほん、行ってみよう!」
 ジョセフィーヌが明らかに文字の間違いをしながらパァンと競技用のピストルを発砲して開始の合図とした。
「よし‥‥うおおおおおおっ!」
 開始前からストレッチをしていた御闇は大きな叫び声を挙げながら一人で屋敷の中へと特攻していく。
 その鬼気迫る表情を見て(一体本当に何があったんだ‥‥)と能力者達は心の中で心配をしたが、屋敷の中に入れば自分の身も危ういと考え、その心配は一瞬で消えた。
「はっはっは、俺も頑張るぞぅ!」
 もはや過去の遺物である褌ファイターの大石・圭吾(gz0158)もキラリと爽やかな笑顔を浮かべた後、屋敷の中に入ろうとしたのだが‥‥。
「あ、いえ。貴方はノーセンキューです。だって、貴方と組んでくれる能力者がいなかったじゃない。だから今すぐに消えて頂戴」
 ジョセフィーヌの言葉に「な、なんでだぁぁぁぁぁぁぁ」と大石は叫びながら警備員に連れて行かれてしまったのだった。
「それじゃ、私も先に入らせてもらおうかしら」
 クレミアは大きく伸びをした後、能力者達に言葉をかけて屋敷の中へと入っていった。
「ケイ君! さぁ忍者を探しに行くよ!」
 気合十分! とでも言うかのようにLetiaが拳をぐっと握りしめ、一緒に行動する那月に声をかける。
「恭やんも頑張ってね!」
「えぇ」
 和泉はにっこりと言葉を返したが(‥‥忍者?)と心の中で疑問を持ち、その疑問を口にする前にLetiaと那月は屋敷の中へと入っていってしまった。
「さて俺も‥‥」
 仮染が続いて入ろうとした矢先、がすっ、とキリーが仮染の鳩尾を殴りつける。
「何言ってンのよ、あんたは私たちと同じ班でしょう。何勝手に一人で行動しようとしてるわけ? このヘタレ!」
 いつものように毒舌を食らわすキリーだが、仮染は病み上がり、しかも鳩尾を殴られるというハプニングに見舞われ「ぉぉぉ‥‥」と言葉にならない言葉で蹲っている。
「もやし! この竜騎士がぜってぇお前を守り通してやるぜ!」
 今度こそ騎士のように守ってみせる! とガルは心の中で言葉を付け足してキリーに言葉を投げかけるのだが‥‥「別に頼んでないわよ、ヘタレ」とばっさりと斬り捨てる。
「俺はヘタレじゃねぇって! 強化人間に素手でタイマンで戦うほどの度胸を持ってるんだぜ!」
「それは度胸じゃなくて無謀よ」
 キリーの言葉に「うっ」とガルは言葉に詰まり「ちくしょおおおお」と嘆き始める。
「白虎さん、今こそキリーに良い所を見せる時ですよ」
 南がこっそりと白虎に言葉を投げかけ、続いてガルの方へと歩き。
「ガルさん、率先して歩けばキリーの好感度を上げるチャンスです」
 南はガルにも白虎と似たような言葉を投げかける。南としては白虎とガルに囮をやってもらおう、と考えていた。
「って、ちょっと待つにゃ! 鵺さんは何でしっと団にゃのに女の子と手を繋いでるにゃ!」
 白虎がビシッと指差しながら鵺に問いかけると「うふ☆」と呟き「アタシもリア充になっちゃったわぁ♪」とけろりと言ってのける。
 ちなみに鵺が手を繋いでいるのはラサである。
「ヌハハ! 我輩と鵺殿のラブは完璧さ! さぁ、嫉妬の炎に身を焦がすがいい「あ、あの子イケメンだわ!」ぬ、鵺殿ー!」
 ラサが自分達のラブラブっぷりを披露しようとしたのだが、イケメンを見つけて鵺はふらふらと別の方へと行ってしまう。
「‥‥ま、まぁがんばれにゃ‥‥」
 ちょっとだけ同情しながら白虎はラサの肩に手をぽんと置いたのだった。
「さて、とりあえずそろそろ入ろうよ」
 ふぁ、とララが欠伸をかみ殺しながら呟き、キリーと一緒に行動する能力者達も屋敷の中へと入っていったのだった。
「ねえちゃんはあっちの班じゃなくて良かったのか?」
 七海 鉄太(gz0263)が百地に問いかけると「え? 別にいいのよ」と百地は言葉を返す。
(だって、あの面子じゃ明らかに巻き込まれちゃうもの‥‥)
 百地は苦笑しながら屋敷の中へと入っていくキリー達を見やって心の中で呟いたのだった。

※Letia&那月※
「忍者は何処ですか!」
 屋敷に入った後、Letiaはきょろきょろと周りを見渡しながら忍者を探し始める。
「忍者っていうか、なんつーかこう‥‥妙な空気が‥‥」
 ずっしりと圧し掛かってくる空気に那月が苦笑していると「きっと忍者が潜んでいるんだよ!」とLetiaが言葉を返す。
(いや、こんな空気を発するなんて忍者向いてないから)
 那月が心の中でツッコミをいれた瞬間‥‥「妬ましいぞおおおお!」と壁の中から数人の男性が廊下へと出てくる。
「いたぁぁぁぁ!」
 きらきらとした表情で「忍者!? 忍者!? 忍者!」とLetiaが男性に問いかけるが「え、いや、俺はこの家の‥‥」と言葉を返し、がっくりと肩を落とす。
「違うの‥‥? ‥‥うぅ、このワクドキ胸の高鳴りを返せぇぇぇ!」
 Letiaは拳を勢いよく振り上げると「うわぁぁぁ」と男性は吃驚したのか、後ずさってどこかへと行ってしまう。
「ケイ君‥‥忍者、いないんだって‥‥違うんだって」
 うぅ、とLetiaは悔しさのためか泣き始め、那月は苦笑しながらLetiaを落ち着かせるようにあやす――が「おい、あれリア充じゃね?」と別の場所に潜んでいた嫉妬人間が呟く。
「本当だ、リア充だ」
「紛れもなくリア充だな」
 ぶつぶつと聞こえてくる言葉に「え、なんかちょっと怪しい雲行き‥‥」と那月が目を瞬かせる。
「罪ありカップルに罰を!」
「え! 超誤解されてる!?」
「ちょっ! 違うよ!」
「関係ないね。カップルでなかろうがこの時期に男女で歩きまわれるなんて‥‥それだけでも罪なのだよ!」
 嫉妬人間達にとってはカップルであろうがなかろうが関係ないらしく『男と女が二人で出歩ける』それだけでも嫉妬の対象らしい。
「こりゃ逃げるっきゃねぇ〜!」
 Letiaの言葉に「逃がすか!」と嫉妬人間が立ちはだかるのだが「ケイ君、ありがとう!」とLetiaは那月を盾にして、そのまま逃げ延びる。
「ちょっと! 何人の事盾にしてんの!?」
 残された那月は逃げ切ることが出来ず、嫉妬人間に囲まれ――‥‥その後は言うまでもない出来事が彼に待っていたのだった。

※クレミア※
「よくもまぁ、こんなに嫉妬に駆られた人たちを集める事が出来たものね」
 クレミアは苦笑しながら周りを見渡す。中にはきちんとバレないように隠れている者もいるが、大半は明らかに『隠れてます』とバレるような隠れ方をした人間ばかりだ。
「クリスマスに浮かれる奴はいねぇーがー!」
 ナマハゲのような格好をしてクレミアを脅かそうとしてくる嫉妬人間もいたが「まぁまぁ、そのくらいの事で嫉妬しているようじゃ『幸せ』は来ないわよ」と苦笑しながらナマハゲ嫉妬人間に言葉を投げかけた。
「しかし、ここまでしないと俺の身の内に潜む嫉妬が‥‥」
「そう、それなら後で一緒に飲まない? 付き合ってあげるわよ?」
 クレミアの言葉に「お、女と飲みに!?」とナマハゲ嫉妬人間は舞い上がり始める。
(そこまで飢えていたのかしら‥‥)
 やや哀れに思いながらクレミアは心の中で呟いたのだった。

※御闇※
「オレ、オマエラ、ボコボコニスル」
 ぶつぶつと呟き「リア充はどこだぁぁぁ!」と襲い掛かってくる嫉妬人間に対し「誰がリア充か!」とスパーンと頭を叩く。
「貴方の目は節穴ですか? ここには俺しかいないんですよ? これで俺が女性と一緒なら勘違いされても仕方ありませんが、俺は一人です。それとも何ですか? 貴方の目には俺の隣に誰か見えているんですか?」
 べらべらと自分の意見を御闇は捲くし立てた後、御闇が嫉妬人間に問いかける。
「さぁ、教えてください。俺の、今の状況の、どこが、リア充、なんでしょう?」
 言葉を強調して嫉妬人間に問いかけるが「え、あ、すみません。俺と同じ非リア充なんですね」と何故か哀れまれてしまう。
「‥‥‥‥勝手に貴方と同じにしないで頂きたい」
 にっこりと、御闇は邪笑を浮かべ、何故か嫉妬人間が「ぎゃあああああ」と悲痛な叫びをあげる事になっていたのだった。

※UNKNOWN※
「おお、そこの嫉妬な人。何か買っていかない、か?」
 UNKNOWNは廊下で何故か店を始めており、通り過ぎる嫉妬人間を呼び止めてはケーキなどを買わないかと問いかけていた。
「思いっきりケーキをぶつけるとすっきりするぞ?」
 UNKNOWNがケーキを指差しながら嫉妬人間に「今なら大特価、だよ」と言葉を付け足した。
「‥‥何やってるんですか」
 那月が苦笑しながらUNKNOWNに声をかける。まさかこんな所で店を開いているとは思わなかったのだろう。
「いや、嫉妬な人たちが少しでも楽しんでくれればと、ね」
 UNKNOWNの言葉に「はぁ‥‥」と那月は言葉を返す。
「売れてるんですか?」
 那月の言葉に「あぁ、今の嫉妬な人が買っていったのが最後、だよ」とUNKNOWNは言葉を返した。
(意外と買う人が多かったんだ‥‥)
 那月は心の中で呟く。
「さて、後はゆっくりとさせてもらうかな」
 UNKNOWNはテラスへと移動をして、ワイングラスを傾けながらこのカオスの行く果てを見届ける事にしたのだった。

※鉄太&百地※
「うわああああん、何か怖いよおお!」
 屋敷の中に入って数十分。既に鉄太は泣きそうになっていた。襲い掛かってくる鬼気迫る表情をした嫉妬人間達。あまりの迫力に鉄太が泣き出すという始末。
(よく考えれば外見は同年代なのよね)
 ジィッと鉄太を見ながら百地は心の中で呟く。今までの経験から百地の方が遥かに精神年齢は上なのだが外見年齢だけならば百地と同じ歳なのだ。
「そういえば、鉄太は相手がいるの?」
 百地がちらりと後ろを見ながら鉄太に問いかけると「相手? 彼女のこと?」と鉄太は首を傾げながら言葉を返してくる。
「そうよ」
「うん! いるぞ!」
 にっこりと満面の笑みで言葉を返した鉄太に「‥‥ん、ご愁傷さま」と言葉を返した。百地の言葉に「え?」という暇なく「リア充がいるぞおおおおおおお!」と嫉妬人間が叫び、鉄太に駆け寄り始める。
「うわあああああああっ!」
(後ろに潜んでいる人間に気づかないなんて、能力者失格よ)
 ふ、と百地は笑みながら心の中で呟き、そのまますたすたと歩き始めた。恐らく百地は後ろに潜んでいる嫉妬人間の標的を鉄太に絞るため、あえて彼女のことを聞いたのだろう。
 そして素直に答えた鉄太は嫉妬人間たちに囲まれ大声で泣き始めたのだった。

※キリー班※
「キリーさん、お久しぶりで「別に久しぶりたくないわよ」‥‥相変わらずですねぇ」
 詠がキリーに挨拶をするといつもの如く魔王発言が返ってきて思わず苦笑する。
「今回は100人‥‥以外にも、いつもの皆さんにも気をつけなければいけませんね」
 詠が美雲を安心させるように撫でながら呟くと、同じ班の能力者達からガン見される。
「と、とにかく気をつけなきゃいけないね」
 美雲も詠の腕をギュっとしながら呟いた――瞬間だった。
「リア充は何処だぁぁぁぁ!」
 壁をバーンと壊しながら現れた数十人の嫉妬人間。
「私の別荘を勝手に破壊してんじゃないわよ!」
 土方の首根っこをぐいっと引っ張りながら怒鳴るキリーに「ぼ、ぼくじゃないのですぅ!」と土方は泣きそうになる。
「とにかく誰でもいいから、この怒りを受けてしまええええ!」
 既に無差別と化している嫉妬人間の言葉に「な、何かここヤバそうですよ!」と春夏秋冬が言葉を返し、慌てて嫉妬人間達を掻き分けて次のフロアへと向かう。
「って、ミラーフロア?」
 和泉が扉を開いた瞬間、現れたのは一面の鏡、鏡、鏡ばりの部屋だった。まるで遊園地にでもあるようなミラーハウスを思い浮かべて(一体、どれだけのお金を持っているんでしょう)と心の中で呟き、キリーをちらりと見たのだった。
(ククク、ここには大勢の嫉妬戦士達が潜んでいます‥‥101人目として覚醒した僕も含めてね!)
 ミラーフロアの中に潜むのは佐渡川。入ってきた能力者達(主に白虎)を見て不敵に微笑む。
 しかし――‥‥ここで大きな誤算が起きてしまった。元々キリーのために作られたお遊びフロアであり、勿論迷路になっている。一面が鏡ばりなので何処が出口なのか、能力者達もわからないが、潜んでいる嫉妬人間(佐渡川含む)も迷子になってしまうというデメリットも存在していたのだ。
(あ、あぁ! 総帥もキリーさんも行ってしまう! ふ、くくく、このくらいは小手調べです。次はもっと恐ろしい罠が待ってますよ! でも僕も連れて行って欲しいです!)
 すたすたと行ってしまう能力者達を見ながら何度も鏡にぶつけながら佐渡川は(待ってぇぇぇぇ)と心の中で叫んでいたのだった。
 次のフロアにも嫉妬人間は存在しており、嫉妬人間がキリーにも襲い掛かる。
「「キリー」お姉ちゃん!」
 ガルと白虎が庇おうとしたが、ララが「キリーちゃん危ない!」と白虎を盾にして、キリーを庇う。自分の身を挺してではない、という所がララらしかった。
「キリーちゃん、危ないと思ったらコレ(白虎)で防御するといいよ」
「そうね、そうするわ」
(‥‥女って、怖ぇ‥‥)
 ガルは心の中で呟く。
「‥‥スキル使用できないんだかラ、無茶してはいけませんヨ」
 ラサがちょっと不憫そうに白虎に言葉をかけるのだが「ぼ、ボクの意思じゃないにゃあ」と弱々しい声で言葉を返したのだった。
「ラサちゃん、ちょっと離れてましょうか。何かアタシ達にまで危害が来るかもしれないし」
 鵺が苦笑しながらラサの手を引いて班から少しだけ距離を取る。ちなみに鵺もしっと団なのに、見事な裏切りである。
「うおおおお、お前もリア充かああああ!」
 嫉妬人間が仮染にも襲いかかろうとしたが、仮染はくわっと瞳を見開き「このド阿呆が!」と声を荒げる。
「嫉妬をする暇があるなら自分を磨け! 自分を磨く努力もない奴が嫉妬なんかするな!」
 仮染の言葉にしゅんとなった嫉妬人間達を少し哀れに思ったのか、南が「迷える子羊達よ」と声をかける。
「あなた方が気づいていないだけで、愛する者は案外近くにいるかもしれませんよ?」
 南の言葉に「そ、そんな者なんかいないわ!」と女性が立ち上がる。
(女性の嫉妬人間もいたんですね)
 南は冷静に心の中でツッコミを入れる。
「そんな汚らわしい物を私に見せるなぁ!」
 しっと団・ナイムネ部門の春夏秋冬がくわっと拳を強く握り締めながら叫ぶ。新たに嫉妬人間として覚醒してしまったようだ。
「キリー、離れふぼ!」
 ガルがキリーに良い所を見せようと庇いかけた時「させるかぁ!」と春夏秋冬が見事に邪魔をする。
「ふぅ、危ないところだった」
 額を拭い「俺、やってやったぜ!」な表情をしながら春夏秋冬が呟く。
「嫉妬人間達よ、現実を受け入れろ!」
 びしっと春夏秋冬は嫉妬人間に指差しながら叫ぶ――が「それ、あんたにも言えるし」と後ろから小さな声でツッコミを入れたキリーによって春夏秋冬は『orz』のようにがっくりとうな垂れる。
(‥‥ぼ、僕は一体どうすれば‥‥)
 ハミルがうな垂れた春夏秋冬に「あの、気にする事はないと思いますよ? えっと、大きさがすべてではないですし」とフォローをしてみた――のだが。
「気休めはいらああああんっ」
 漫画的描写なら血の涙を流しているであろう春夏秋冬は嫉妬人間としてレベルアップをしてしまった。
「あんた、それはトドメよ」
 キリーからの言葉に「うんうん」と他の能力者達も首を縦に振っている。
「え、えぇ!? そ、そうなんですか!?」
 ハミルとしてはトドメを刺したつもりはなく、落ち込んでいる彼女を立ち直らせようとしただけなのだが、それがトドメに至ってしまっていた。
「あら」
 そこで合流したのはクレミアだった。
「ふふ、相変わらず可愛いわね」
 クレミアがキリーに抱きつこうとしたのだが「寄るな、乳魔人めっ」と後ずさりしながらクレミアから逃げた。
「それにしても、今思ってみたんですがしっと団の人って大概リア充ですよね?」
 和泉が美雲、鵺、そして白虎を見ながら呟く。その時「何でボクを見るにゃああ!」と白虎の叫びが聞こえたが、あえて和泉はスルーしてみた。
「リア充、だと! リア充の団体とは羨ましすぎるぞおおお!」
 嫉妬人間が復活して美雲と詠を狙おうとしたが「愚かな!」と和泉が大きな声で叫ぶ。
「幸せな家庭を妬むのはただ迷惑を振りまくだけ‥‥浅ましいというものです!」
 わかりましたか? と和泉が嫉妬人間に説教をはじめ、くるりと向き直って――。
「なので、まだそこまで行ってない人達を狙いましょう」
 あの人ですよ、あの人――と白虎を指差しながら和泉がこれ以上ないほどの笑顔を見せた。
「あぁ、それなら確かにいいかもな」
「ちょ、ゆーきさあああん!」
 仮染が納得したように呟き、白虎が「はぁ!? 何言っちゃってんの、あんた!」というような表情で彼を見る。
(こ、ここで止めた方がいいのかな‥‥でも僕に被害が来るかもしれないし‥‥ど、どうしよう?)
 ハミルは白虎を庇う事も考えたが、先ほどのような事になりかねない、もしくは自分に被害が来るかもしれない――という事で悩んでいた‥‥が、悩んでいる間に「にゅああああ」と白虎の悲鳴が聞こえて、庇うにはちょっと悩みすぎたようである。
 そんなこんなで主に白虎が被害を受けながら、屋敷の中を散策するのを終えたのだった。


―― みんなー! 総帥がリア充になったよー! ――

 屋敷の散策が終わった後、百地が持参してきたお弁当を能力者たちに振舞う。
「今回はちょっと早めの御節セットね」
 そう呟いて百地が出してきたお弁当には、野菜の佃煮、魚系の佃煮、伊達巻、お赤飯、鶏のから揚げなど美味しそうなものばかりだった。
「そこの嫉妬組は‥‥今回は無理だけど、あとで100人分作って届けるから連絡先を教えてね」
 苦笑しながら百地が嫉妬人間たちに話しかけると、凄く嬉しそうな表情を見せた――が、百地が人妻であることを嫉妬人間たちは知らない。
「そうにゃ、クリスマスプレゼントにこれをあげるにゃ」
 白虎がぬいぐるみ型の超機械・ウサちゃんをキリーに渡す。目からレーザーが出るという超機械であり、そのぬいぐるみは小さなポーチを持っている。
「手紙が入ってるにゃ、それは後で読んでにゃ――はぁっ! ここで読むのはやめてにゃああああああ!」
 白虎の止める声を聞かず、キリーはポーチの中の手紙を読み始める。ちなみにポーチの中には指輪も入っていた。

 そろそろ誰の嫁になるかはっきりしてもらおうか。
 良いと思う人に、この指輪を渡せばいいと思うよっ!
 それで『これで私に告白して指輪を渡しなさい!』とでも言えばいいと思うよ!

「‥‥‥‥」
 白虎は嫌な汗がだらだらと流しており、能力者達も一時食べるのを止めて白虎を見ている。
 ちなみにキリーに好意を寄せている(かもしれない)者達にとってはハラハラドキドキである。
「も、もやしは‥‥どうすんだろ」
 ガルが小さな声で呟く。ちなみに彼も今回の忍者屋敷で結構な傷を作っている。それというのもキリーを庇ったために出来た傷ばかりであり、キリーがどうするのか心配で仕方がなかった。
(キリーさんみたいな彼女が欲しいですか? はわわ、ぼ、僕はそんな不幸いやですぅ)
 心の中で土方は恐ろしい想像をしてしまい、それを振り払うように首を横に振る。
「ふぅん」
 キリーは指輪と白虎を交互に見ながら不敵に微笑む
 そして‥‥。
「私が将来受け継ぐ財産、あんたにも受け継がせてあげてもいいわよ」
 白虎に指輪を渡しながら、白虎の頬に『ちゅう』をした。もう一度言おう。白虎の、白虎の頬に『ちゅう』をした。

「あ――――――――――――ッッ!」

 その時、全員の叫ぶ声で空気が震える。
「‥‥白虎さん、僕とキリーさんの(一人妄想)交換日記を燃やし、挙句に僕からキリーさんを奪うんですね!」
 佐渡川がぶわっと泣きながら白虎に詰め寄る。
「そ、総帥、てめぇぇぇぇぇぇぇ! その立場俺と変われぇぇぇぇぇぇ!」
 ガルも泣きながら佐渡川と一緒になって白虎に詰め寄る。
 しかし白虎にとっては「もうどうにでもな〜れ」的なだらしない表情を見せていた。
「ガルさん、ガルさん。あっちのジョセフィーヌさんが彼氏募集してるみたいですよ?」
 土方がジョセフィーヌを指差しながら呟く――が、手が『カモンカモン』としており、おそらくジョセフィーヌに行ってしまったら、この世の地獄を味わうような気がしてガルは鳥肌が立ってしまった。
「‥‥あ、美味しい。とりあえずおめでたいこと、なのかな?」
 ハミルは百地のお弁当を食べながら、騒がしい白虎たちの方を見て小さく呟いたのだった。
「ケイ君、こういう場所で告白って凄いよねぇ‥‥」
「確かに。周りの100人の視線が見えてないんですかねぇ」
 Letiaと那月が苦笑しながら呟く。100人の嫉妬人間達が体を震わせながら、今にも白虎に襲い掛かろうとしている姿を見て、巻き込まれないようにと二人はちょっとだけ座る場所を移動した。
「あ、そうだ。ねぇ、そこの100人さん。この後に合コンタイムをするけど、参加しない?」
 Letiaの言葉に「合コン!? 参加するに決まってるだろう!」と100人の心が一つになったように声を合わせて言葉を返してきた。
「‥‥」
 そんな中、仮染は感情の読めない表情で黙々とお弁当を食べていた。
「なんだかんだで楽しかったねっ♪」
 美雲の言葉に「そうですね。帰りは一緒にご飯でも食べて帰りますか?」と詠が言葉を返し、美雲は嬉しそうに大きく頷いたのだった。
「キリー、おめでたい事ですしケーキでもいかがですか?」
 最初に預けていたケーキを南が受け取り、キリーの所へと持って行く。
「ぬ、鵺殿‥‥「ねぇ、ラサちゃん」‥‥な、なんでしょウ?」
 ラサの言葉を遮り、鵺がにっこりと微笑みながら「晩御飯は何処かで食べて帰りましょうか」と言葉を投げかける。鵺からのお誘いにラサは大きく首を縦に振ったのだった。
「総帥もリア充ですかぁ」
「ふ、ふふふふ。喜んでいられるのも今のうちさ」
 和泉と春夏秋冬は微笑みながら呟く。
「何か幸せと同じ分だけ、粛清が待ってそうだね〜」
 ララが呟き「でも面白そうだし、いっか」と言葉を付け足したのだった。


 忍者屋敷・嫉妬ばあじょんは無事に終わった――が、きっとこの後は無事ではすまない人物に(ご愁傷様)と能力者達は心の中で呟いたのだった。


END