●オープニング本文
前回のリプレイを見る●スタッフ達
「3‥‥2‥‥1‥‥GO!」
整備員が指を鳴らした。
「おぉ、飛んだ飛んだ」
「計算上は正しいんだ。当然だろう?」
「まぁ、そう言うなって!」
スタッフ達が集まっているのは、開発室に隣接して設置されている、各種のシミュレーションシステムだ。画面の中には青空が広がり、試作機が翼を広げ、自由に舞っている。
「おっ?」
手を取られ、パイロットが声をあげる。
「おおおお〜?」
強風を受けた機体が見る間に浮かび上がり、コントロールを失って墜落していった。
「にゃははは! まだそんなもんだろーなぁ」
突然の声にスタッフ達が振り返と、そこには仁王立ちのルーシーがいた。
彼らが遊ん――テストしているのは今回設計されている新型のデータであり、図面上、数値上だけでは解らない問題点はまだまだ多い。
「どっちにしても、ちゃんとテストを繰り返して貰わない事には、駄目だなぁ、オイ?」
「えっ? また傭兵達を呼ぶんですか?」
「なんだか、自分達だけじゃ作れないって言われてるみたいで、嫌ですねぇ」
スタッフの頭をぐわしぐわしとかき回すルーシー。
「これだからイギリス人は‥‥妙に高いプライドなんて捨てなきゃ駄目だと思うがねえ。現場の意見がなければ、妙ちくりんなキメラになっちまうぞ? 錬金術ぞ?」
「そんなもんですかね?」
そんなもんだ、と笑みを見せるルーシー。
ボサボサの髪をゴムで止めなおしながら、彼女は椅子に腰掛ける。
「まっ、今回は実機テストじゃないんだし、傭兵達には遊びに来てもらう程度のつもりで頼もうや。ほら、性能に直接関係無いポイントってあるじゃん? 基本カラーリングや、機体の名前とかね」
実機テストが必要とあれば、その時はまたその時。
今回の要請は彼女が言ったとおり、のんびり気楽にお茶でも飲みながらという話になった。
(それに、こいつらにもちょっと休息取らせないと、な)
彼女が見回したのはスタッフ達。
もう、誰も彼も汚らしい事この上ないし、あちこちに栄養ドリンクのビンが散乱している。しかも毎日デリバリーのピザばかりで、いい加減栄養も偏ってきた。このままじゃ全員ピザを食うデブまっしぐら、だ。
●XKV−A
リヴァイアサンが愛称の候補として検討中の、水中用KV。
人型の時のみ陸戦を想定しており、性能は水中戦重視。陸戦機能はあくまで上陸戦の範囲で、砂漠地帯等での活動は想定していない。
特殊機能としてハイドロジェットとパッシブソナーを搭載予定。
価格は200万代後半を想定しており、専用武装案も同時進行中。
●XKV−B
ベース機はナイチンゲールで、攻撃機能を大幅にカット。知覚性能に特化させている。
ネックとなっていた足の遅さは4〜5、搭載能力はほぼ5割増しを狙っている。
ハイマニューバは完全にオミット。マイクロブーストを参考にした堅実なブースト機能を、先の錬力の流れを制御する案を採用する事により、高効率で実現する。
想定価格は100万代。ただし、近年の値引き傾向に影響され、見通しは不明瞭だ。
●休息
という訳で、再び傭兵達に招待状が送られた。
招待状というか招喚状というか、依頼書に書かれている内容であるが、依頼の基本は、シミュレーターを利用したテストであるという。ただ、まだ暫定的なもので、データが大きく変動する可能性も高い。
また、性能に直接関係の無い要望等も聞くとしている一方、報酬は前回と同様で、気楽に構えてほしいと添えられていた。
「文面はこんなもんで良いですか?」
「んー‥‥そうだね。まっ、今回は休憩ってこった。今度呼ぶ時は実機テストに踏み込んでるだろーし、忙しくなるわよぉ?」
にやりと笑い、ルーシーは煙草を咥えた。
●リプレイ本文
●招待状
――某日、英国工廠ラボの一角。
「うぃーす、ご無沙汰、って‥‥」
足を踏み入れたアッシュ・リーゲン(
ga3804)は、無表情にも似た呆れ顔で、辺りを見回した。
「よしお前ら、まずは風呂に入って来い、話はそれからだ」
鳩豆な顔で互いを見合う技術者達。
「皆さん臭いですよ」
柊 香登(
ga6982)の一言で、ようやっと理解したのか。ああ、そういう事か、と互いに頷き、ぞろぞろとシャワールームへ向かう。
「ルーシーはいかないの?」
一人残ったルーシー。
鯨井昼寝(
ga0488)の腕には沢山の野菜が抱えられており、紙袋の隙間から顔を出しての問いかけだった。対するルーシーは面倒くさいとか何とか呟き、煙草をぷかぷかやりながら昼寝中だ。
「ちょっとキッチン借りるわよ〜?」
「あいあい。あっちどうぞ〜」
指差された先には給湯室。少し手狭ではあったが、彼女は、そこに荷物を置いた。
「さってと、俺も料理を‥‥んー、掃除が先か」
腕をまくりつつ、部屋を見回すアッシュ。
掃除もそこそこに、傭兵達は持ち込んだ食べ物を机に並べ始めた。
●XKV−A
一通りシャワーも浴び、部屋はある程度片付いている。
「さ、これですっきりした気分でやれるってもんだろ」
次は材料を手にキッチンへ向かうアッシュ。
対するルーシーもようやっと起きてきて、並んだ料理を前に涎を拭いた。
「おっと。とりあえずXKV−Aから始めるか」
「やっとテストまでこぎ着けたのね。腕がなるわ」
カレーをよそっていた鯨井も、皿を放り出して駆け寄る。そこに置かれていたのは、大型の装置四台。その装置に希望者が乗り込むと、他の傭兵達、及び技術者達はモニターへと顔を寄せる。
ルーシーら技術者の手には様々な食事。
その種類も、先ほど鯨井が作ったカレーライスから、香登が持ってきたサンドウィッチまで様々だ。特に、サンドウィッチは新鮮な野菜がたっぷりと挟まれたサラダサンドで、技術者達にとっては、久々の生野菜だったりもして。
「よーし、機動すっぞー」
マイクに口を当てるルーシー。
「あっ、しまった!」
寸前になって、リュウセイ(
ga8181)が額に手をやる。
『どしたの?』
「胃薬と酔い止め忘れて‥‥」
スピーカーからの問いかけに答えるリュウセイ。
『あぁ、それならいらないわ、多分。それ実機と違うから、実際に上下左右にぐるぐる廻る訳でないしね。画面の揺れさえ平気ならなんとかなるっしょ』
「へぇ〜そんなもんなのか」
感心したように腕を組む。
『じゃ、他に問題なければ今度こそ起動‥‥っと!』
起動キーを廻せば、シミュレーションのモニターには静かな海が広がる。
傭兵達はそれぞれ落ち着いて覚醒する。シミュレーターである以上、覚醒せねば戦闘機動を取れぬという訳では無いが、普段の操縦感覚を考えれば、覚醒していた方がより近い。
「新型機の開発も大詰めというところですね」
髪を赤く染めて逆立てる井出 一真(
ga6977)。最近はKV好きが高じて整備士資格の取得を目指しているぐらいだ。
『じゃ、基本的な動きから慣らしてみてくれや』
その言葉に静かに頷き、機体を加速させたのはエメラルド・イーグル(
ga8650)だ。
水中にポリゴンで表示されるXKV−A。彼女が操作すると同時に、流線型の機体が滑り出すかのように加速を開始する。他の機も、同様に加速する。
「‥‥凄いな。水中用とは思えない機動だ。これで水の抵抗がある状態なのか‥‥」
呟く一真。彼の横を、リュウセイの機が一直線に追い越していく。
「うおりゃあぁぁぁっ、気合でまわすぜ! まだまだぁ!」
その加速の源は機体に搭載された大型のハイドロジェットだ。
ハイドロジェットとは、周囲から水を取り込み、その水を高圧で排出する事で推進力を得る装置である。元来、このシステムには燃料効率が悪いという問題があったものの、SESに関する技術革新を経た現在、そのデメリットは大きなものとならなかった。
「少し、別の機体との比較も試したいのですが‥‥」
『はいはい、ちょっと待ってろ〜』
エメラルドの声に応じ、ルーシーは手元のキーボードを操作する。
直後、テンタクルス等の既存機体が表示され、併走し始めた。
「あと、ウーフーも頼むぜ!」
『ウーフーね‥‥水中用キットを付けてるとして、はいっと』
無人操作で動くそれらはXKV−Aの動きに追随せんと加速するも、とてもではないが追いつけない。追いつけたのは、カプロイア社製のものだけだ。ウーフー等でも、水中用キットという大きなデッドウェイトを搭載した状態では、XKV−Aの敵ではなかった。
「そうね‥‥ルーシー、あと、機体の性能を割り増した上で、水棲キメラを敵に出してもらえる?」
鯨井の提案に、首を傾げる研究員達。
目標数値以上の性能を出すとしても、価格が‥‥と、彼等は懸念を覚える。
『割り増すの?』
「そう。傭兵達の多くはKVを改造するし、高級機ほどその傾向が顕著だからね」
『あぁ〜そういうこと』
合点がいったという感じで、再びの操作。
先ほどまで表示されていた僚機が消え、各種水棲キメラが敵として登録される。同時に、各XKV−Aの性能は割り増し。武器等は一般的な水中用兵装でもって挑む。
「陸上ではデッドウェイトになってしまいますが‥‥」
ワームに接近する前に、KVを変形させる一真。
ハイドロジェットは人型となっても有効だ。迫り来るマンタワームの攻撃を紙一重でかわし、逃げるマンタを負う事もできる。
マンタワーム相手の戦いを、彼等は優位に展開する。
「今のところ、この調子なら文句無し、よ!」
敵の攻撃を受け止め、反撃の一撃を叩き込む鯨井。
『とぅおぉぉぉぜん! テンタクルスなんかと一緒にされちゃあ困るね!』
からからと笑うルーシー。
腕ももちろんだが、このXKV−Aは、従来のテンタクルス等と全く違う軽快な機動性を有している。テンタクルスの防御性能を考えると、防御面ではやや見劣りするかと思われたが、その圧倒的な加速力や拡張性の高さ、そして何より高次元でまとめられたバランスが圧倒的な性能差を生み出している。
その後、エメラルドの提案でチーム間の連携を確認し、同様の水棲ワームを相手に従来機で戦いを挑む。一通りの試験を終えて、傭兵達はシミュレーターから出てきた。
●XKV−B
「いやァ、やっとナイチンゲールの番でありますか。待ちくたびれました」
表情を崩し、シートに身を沈める稲葉 徹二(
ga0163)。
『じゃ、ちゃっちゃといくんで、準備いいかーい?』
ややして、異論無しと認めた彼女は、シミュレーション開始のチェックボタンを軽く叩く。各KVは、先ほどとは違う、明るい空の下に放り出された。
「加速性能は‥‥素直ですね」
操縦桿をゆっくりと倒す水上・未早(
ga0049)。
「旋回性能も良好みたいだし、特にピーキーって感じはしませんね」
相変わらず普段のぶっきらぼうな喋りをなるべく抑えつつ、香登は話しかける。とはいえ、言葉に気を払っていようとも、彼の眼は真剣そのもの。エースにはエースなりの感じ方があるのは解っている――が、少なくとも、自分にとっては、特別ピーキーであるとか、敏感すぎるという事も無い。
旋回や急降下、一通りの戦闘機動を済ませれば、動きにも慣れてくる。
となれば――模擬戦だ。
「敵は初期型HWで、数はこちらと同数で頼みます」
『オーケー』
徹二の要望に応え、四機のHWが登場する。
テストするKVのデータには、普段自身が利用している武装やアクセサリを搭載し、敵機は同数。このテストはいわば、未改造機体で同数の敵とやりあえるかどうかだ。
『あぁ、そうだ、ちょっと良いですか?』
マイクに声を滑り込ませ、一真が懐からディスクを取り出す。
『FRの性能を予測したデータがあるんですが、戦いますか?』
『うーん、この機体4機だけじゃ、元より対抗できないだろうしねぇ』
首を傾げるルーシー。
「ですな。今回はHW相手であれば良いと思います」
『じゃ、今回は見送りですね。ただまぁ、これは友人から、何かの役に立てば幸いだって預かってきたものですし、ルーシーさんに預けておきます』
一真からディスクを受けとり、ルーシーは再び画面へ向き直る。
『そいじゃ、敵さんも稼動するから、頑張るんじゃぞ〜』
「シミュレーションとはいえ待ち焦がれたぜ‥‥」
迫るヘルメットワームを前に、口元を緩めるアッシュ。
接敵寸前、徹二が一歩抜け出した。何かが射出されたかと思うと、電撃が周囲を襲う。G放電だ。機体本来の性能もさる事ながら、武器そのものの命中性能から、G放電はHW先頭の一機を確実に捉える。
XKV−Bの知覚兵器との相性は従来機であるナイチンゲールよりもやや優れる。
パンチ力に欠けるG放電といえど、一定のダメージを与えられる。
あとはそのまま突入し、高分子レーザー等を中心とした格闘戦――ドッグファイトだ。
「しかし‥‥」
敵の真下をすり抜け様、アッシュは舌を打つ。
そう、XKV−Bの知覚攻撃性能が微増している一方で、物理的な攻撃性能は大幅に削られている。ホーミングミサイルによるダメージは、イマイチ心もとない。
が、その一撃で揺れた敵機を、高分子レーザーの束が貫く。
「やはり、メインはこっちになりますね」
モニターを睨む香登。
武器と機体の性能から、一度捉えれば、レーザー攻撃はかなりの確率で敵を落とした。
「ん? あら‥‥」
『どうかした?』
そんな中、水上は少しの違和感に首をかしげた。
その様子に気付き、声を掛けるルーシー。やや逡巡した後、水上は事情を説明する。それは、今HWを狙おうと照準を操作したところ、狙いが逸れたと言うのだ。
『どれどれ? ‥‥アチャー、これか』
データをチェックしていたルーシーは思わず声をあげた。
稼動システムの問題で、射角が狭まっていたのだ。こうしたミスが見つかれば、様子を見守っていた技術者達は、それっ、と走り回り、データを収集し始める。ひとまず、そのまま空戦と陸戦を一度ずつ戦ってみるも、大きな問題は見つからぬままテストは終了した。
本来であれば妙な癖や不具合も探したいところではあるが、こういうものは実機があがらない事には確認のしようがない。残念ながら、これらのテストは次回に後回しだ。
●反省会
「えー、ほいでは、本日はみなさんご苦労様でした」
カップを掲げ、ルーシーが音頭をとっていた。
「ではでは、傭兵の皆さんが持ってきてくれた料理で、かんぱーい」
ぼけーっと、相も変らぬやる気の無い声。
「あ、そうそう。これ、材料費は経費で落としておくから安心してねい」
最後に付け加えて、彼等は料理を手にし始めた。
だが、ただ飲み食いするだけではない。それと同時に、傭兵と技術者達は活発な意見交換を始めた。特に話題が集中するのは、価格や、新しい武器、機体の名前と塗装等についてだ。
「値段か‥‥」
「バイパーと比べると、少し」
香登の言葉を前に、首を傾げるルーシー。
「正直言えば難しいわなぁ。まだ工場の稼動計画とかも無いから、価格はあくまで予想だしね」
ただ、過去に打倒バイパーを掲げて登場したKVだ。今度こそバイパー以上のパフォーマンスを、という意識が無いとは言えない。
「栄養バランスとお手軽さを兼ね備えたジャパニーズフードを‥‥お?」
おにぎりを手に演説していたリュウセイが、ごんごんとルーシーを小突く。
「ルーシーも食えよ! 栄養が偏ると肌が荒れるぞ?」
「わっはっはっは! わしはそんな事気にせんのだ!」
「ほ〜ん? あ、そうだ。あのさ、ハイドロジェットをいっそ固定武装に転用するってのはどうよ?」
思い出したように膝を叩き、顔を寄せるリュウセイ。
「水圧で敵を攻撃する。名づけて、ハイドロカノン!」
「んー‥‥無理!」
「えぇー!?」
ルーシーからのきっぱりした返事に、表情を暗くする。
「というのもさ、まず水を陸上に持ってこなくちゃいけないし、使えても一発。さらに言えば、今の武器って、SESがあってこその兵器群だからね。水で攻撃しても、正直ねえ」
「そう言われてみれば、そうかぁ」
彼はひと唸りすると、残念そうに腕を組んだ。
「では」
――と、フィッシュ・アンド・チップスをもしゃもしゃと食べつつ、間に顔を出すエメラルド。
「重量魚雷等の改良型をお願いしたいのですが‥‥装備容量の高さを生かす為、重さと装弾数が倍になるだけでも違います」
「なるほど、そりゃそうかもね」
他にも、鯨井からの水中版ソードウィング等といった提案が、次々と出される。そして、未早が万全の体制で切り出した。
「参加できなかった友人から預かってきました」
手元には、何やらファイルされた紙が数枚。
手渡されて、中を閲覧する。そこに記載されていたのは、まず炸薬式のハープーンガン。言わば爆発する水中用の銛である。続いて、ハンドアンカー。陸上で使用されているワイヤー式アンカーの水中版で、攻撃に限定しない幅広い運用を想定している。
「あと‥‥私としては、知覚兵器で使い勝手の良い格闘兵器が少ないのが気になります。例えば、ナックルコートで、インパクトの瞬間にエネルギーを炸裂させるようなものはでないものでしょうか?」
旧来技術の応用が利けば、その分可能性も高い。
「そうな、できるかどうか、こっちでも検討してみるさ〜」
問題は機体名称である。
XKV−Aは問題なかった。特に異論もなく、このままいけば『リヴァイアサン』でほぼ確定だろう。カラーリングは黒、深緑辺りが候補だ。
一方のKV−Bが揉めた。
揉めたといっても和気藹々としたものだが、候補として5種類も対案されたのだ。これは結構な数である。
候補をずらりと並べると、『ロビン』『ナイチンゲールMk2』『リアノン』『グリフィン』『ウィルム』の5種類。
「やはりここは、スピットファイアにならってナイチンゲールMk2に‥‥」
「ワイバーンの下位機種と考えればグリフィンが‥‥」
皆、それぞれに思い入れがある。
一歩も引かぬ! ‥‥という訳ではないのだけれど、良いと思ったからこそ提案しているので、そう簡単に纏らなかった。しかし、ルーシーが間に割って入り、最終的には一つに絞られた。『ロビン』だ。ベース機がナイチンゲールであるので、やはり鳥の名前というのは強い。
Mk2という手もあったのだが、方向性を大きく切り替える形の本機でMk2というのは、やや違うという気もした。対するロビンは、リアノンとも違い、鳥としてもポピュラーで、ナイチンゲールから続くラインとしてはベターなものだと思われた。
他にも塗装案等があるのだが‥‥
「うー、時間が無い‥‥悪いね、決定はまた次回で!」
最後にぱしりと、彼女は手を叩いた。