タイトル:リズっち、だいえっと3マスター:楠原 日野

シナリオ形態: シリーズ
難易度: 易しい
参加人数: 7 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2012/04/17 06:21

●オープニング本文


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●オペレータールーム
 午後3時――それは至福の休憩時間。
 ある者はコーヒー片手にチョコをかじり、ある者はお茶にイチゴ大福、紅茶にスコーンという者までいる。
 そんな中リズ=マッケネン(gz0466)は――白湯をすするだけだった。
「カロリー‥‥計算‥‥バランス‥‥調整‥‥」
 ブツブツと、胡乱な眼差しでつぶやいている。その異様な光景と雰囲気に、周囲は声がかけれずに遠巻きに見ているだけであった。
 なによりも、心境や心情、それらが遠巻きに見ている彼女らにはわかるからだ――一度は通った事のある修羅の道。
 周囲の全てが敵に見える、そんな道を今、リズは歩いているのだった。
 また極端な食事制限‥‥というほどでもないにしろ、間食をしないようにして一週間が経とうとしている。
 正直、食べる事が好きな彼女にとって、かなりの苦行であった。
 同僚が、ケーキを口にしようとして、フォークからこぼれて床に落ちる。
 ――ブツン。
 リズの中で、何かが外れてしまった。

●ブリーフィングルーム
「以上で、説明を終わります」
 依頼の説明を終え、傭兵達が思い思い立ちあがろうとすると、リズが手を突き出して制止する。
「ちょっと待ってください」
 その言葉に傭兵達は動きを止め、リズに注視するのだった。
 ガサガサと、なにか紙を取り出すと、よく見えるように掲げる。
「ケーキバイキング専門店『シロップ』優先招待状! 500cでケーキ食べ放題! 私と共に近日ケーキバイキングについてきてくれる方、募集します! 詳細は後日連絡します!」
「あれ、ダイエット中じゃ‥‥」
「以上です!」
 聞く耳持たないと言わんばかりに話を打ち切ると、即座に退室してしまう。
 有無を言わせぬリズの気迫に、気圧され――というより、呆気にとられていた傭兵達。
 そこにひょっこり、メイ・ニールセン(gz0477)が顔を出す。
「あーっとね‥‥なんて言うかなぁ。ちょっと食べれないストレスが爆発しちゃって、暴走し始めてるのよね。今回のケーキバイキングは止めようが無いから、せめてどうにかして摂取量を調整できないかしら‥‥」
 頭痛でもするのか頭を押さえているメイと、数人の傭兵もなにやら苦い顔をしている。
「悩みの解決はとりあえずまた今後にして、今回あたしからのお願いは――ケーキバイキングについていって、リズっちの暴走をなんとかしてあげて。
 このままじゃ、あの子がバイキングになっちゃうから‥‥それと間食をやめるではなく、全体の食事量を調整しろって、説教してあげて。別に間食はしてもいいってのにね‥‥」

●参加者一覧

須佐 武流(ga1461
20歳・♂・PN
御影 柳樹(ga3326
27歳・♂・GD
辰巳 空(ga4698
20歳・♂・PN
最上 憐 (gb0002
10歳・♀・PN
クレミア・ストレイカー(gb7450
27歳・♀・JG
荊信(gc3542
31歳・♂・GD
宇加美 煉(gc6845
28歳・♀・HD

●リプレイ本文

●老舗ケーキバイキング専門店『シロップ』
 あまり煌びやかとは言えない一角に、建っている老舗ケーキバイキング専門店『シロップ』――知る人のみが知る名店だ。
 その店の前で、窓から中の様子を覗いている1人の少女がいた。最上 憐(gb0002)である。
 下見の為に店に入ろうかと思っていたものの、優先招待状の客で一杯だというので、外から少し様子を覗いていたのだ。
 ケーキの種類は10種類とやや少ないものの、老夫婦2人で経営していると考えれば妥当ともいえる。
 補充のタイミングはさすが名店とあるだけあって、なくなる前に随時補充、盛況のワリにはケーキが尽きる気配もなかなかしない。
 ジーッと見ていると、キイと従業員扉が開き、やさしそうな初老の女性が顔を出す。
「あら、どうしたのかしら。お嬢ちゃん」
「‥‥ん。ケーキは。普段。どの位。置いてあるの? 補充のケーキは。沢山ある?」
「置いてあるのは、変わらないわ。いっつもこの位よ。だからこそ、沢山補充用も作っておきやすいのよ」
 少女の唐突な質問に、女性は嫌な顔せず親切に答える。
「‥‥ん。今度。また。食べ放題に。来るから。もっと。沢山。いっぱい。あると。喜ぶ」
「そっかぁ。それは楽しみにしているわ、お嬢ちゃん」
 頭に手を置き、なでなで。
 そして短い挨拶とともに、女性は店に戻るのだった。
 久しぶりに年頃の女の子扱いされた憐は、なでられた頭に手をおき、少しの間顔を赤らめてただ立っていたのだった。
 しかし、知らなかったのだ。
 この少女が『アンリミテッド胃袋』であるということを――。

「リズさん、今回はお誘いありがとうさ」
 まっさきに姿を現した御影 柳樹(ga3326)は手を合わせ、ぺこりとお辞儀する。
「こちらこそ、お誘いに乗っていただきありがとうございます」
 リズ=マッケネン(gz0466)も、ぺこりと頭を下げる。
「ケーキバイキングなんて久しぶりだし、出入り禁止にならないようにしないといけないさ」
 朗らかに笑いながら、聞き捨てならない言葉をポロリとこぼす柳樹。だがあえてリズはその言葉をスルーする。
「エキスパートになって、身体がすごく重くなってるのに気がついたさ。グラップラーだった時は、身体も身のこなしも軽く感じてたから全然気が付いてなかったけど、ほら、傭兵って健康診断とかないし、最初はたった108キロまでしか計れなかった‥‥」
 シュンとする柳樹。
「僕みたいにタッパあると、大きくなったとか、巨漢とか、大食いRIKISIとか言われてて‥‥服のサイズも元々特注、傭兵になってからは戦闘で傷んで買い替えるの多かったし」
「服で気がつけれないなら、仕方ないですよ。うん」
 伸縮性の高い制服を思い浮かべ、うんうんと頷く。
「最近は少し食べるものに気をつけてるつもりだけど、お医者さんには人類規格外だから基礎代謝とか出せないって、匙投げられちゃってさ」
「え‥‥気をつけてるんですか?」
 しげしげと柳樹の立派な身体を眺めつつ、何か言いたそうだった。
「うん、ガーディアンになって、また肥えちゃってさ。いや、でも、大部分が堅くて丈夫で重い筋肉、さ?」
 ドンドンと胸を叩くので、リズも腹筋を軽く叩くが、おおよそ人の体に触れている気がしないほどに堅く、厚い。
 自分の身体も触ってはみるが、ほど遠いがだいぶ贅肉ではなく筋肉になった気がする。自信はないが。
 そのリズの背後から、魔の手が忍び寄る。
「久しぶりねリズ〜」
 リズは抱きしめられ、顔を豊満な胸に押し付けれられると、強制的に頬ずりさせられる。
 ストンと戻されると目の前にはクレミア・ストレイカー(gb7450)が、満足そうな顔で立っていた。
「ごめんね。いつもの癖が出てしまったわね」
 クレミアの後ろからは続々と傭兵達がやってくる。
「こんにちは、リズさん。今日は美味しく食べる方法を伝授しますよ」
 辰巳 空(ga4698)がいつもの柔和な笑みを浮かべているが、どことなく表情に憂いがある。
「やれやれ、プッツン切れちまったか‥‥仕方ない、今日だけはそういうのな全てなしで付き合ってやるよ」
 頭をかきながら須佐 武流(ga1461)。
「‥‥ん。今日は。よろしく」
「よう、リズの嬢ちゃん。今日はもう好きにな。他人がどうこう口を突っ込む領分じゃねぇさ」
 憐がシュタっと手を挙げ、荊信(gc3542)に関してはありありとあきれ顔が浮かんでいた。
「お呼ばれしたのですよぉ。また胸が大きくなっちゃいますねぇ」
 胸を強調して宇加美 煉(gc6845)が、リズに頭を下げる。
 ケーキバイキングと胸の関係が見いだせないリズが首をかしげていると、煉がそっと耳打ちする。
「私は胸から太るタイプなのですよぉ」
 その耳打ちにぽんと手を打ち、リズも大きくうなずく。
「わかります。私もなんですよね〜‥‥さあ集まったところでみなさん、行きましょう!」

●老舗ケーキバイキング専門店『シロップ』・店内
「なる程、そういう経緯があったのね」
 荊信からダイエットの経緯を聞いたクレミアが、ケーキをつつきながら納得していた。
「ああ。だが結局はソイツの自由さ――ほう、滅多に食わねぇ様なモンだが‥‥コイツは随分といけるじゃねぇか」
 4つほどケーキを並べ、一口ずつ食べ比べている荊信。店員からコーヒー受け取ると、熱いであろうその一杯を一気に飲み干す。
「この味なら、余計なモンは要らねぇな。黒珈琲をもう一杯頼む」
 店員にカップを返し、隣のテーブルを見る。
 隣のテーブルでは憐と柳樹とリズの3人が座っており、テーブルには所狭しとケーキが並んでいる――が、その恐ろしい量のケーキはどんどん消えていく。
 柳樹はまるで寿司でも食べるかのように、つまんでは、一口、二口で食べてしまう。
 憐は小さい体に小さい口なのに、謎の速度でケーキが消えていく。食べるというより、消えるというほうがまさしくしっくりくる勢いだ。
 さすがにそんな2人に圧倒されているのか、リズの手が全く動かず、あっけらかんと2人を見ているだけだった。
「ちぃっとばかし、加減しろよ?」
 店への迷惑を不安に感じた荊信がそっと憐に耳打ちすると、左手でVサインを作る。
「‥‥ん。大丈夫。店と。他の。お客の。為に。壊滅しない程度に。心持ち。加減する」
「というか、そんなに並べてたらリズも好きに食べちゃわない?」
 クレミアも耳打ちすると、右手でVサインを作る。
「‥‥ん。ケーキも。減らしてしまえば。リズの。口に。入る。量を制限。出来るかも」
「好きに食うのは構わんだろう。ストレスを抱えちまったら、モチベーションも下がるしな。まぁせいぜい俺から今回言える事は‥‥間食は別に構わんが、全体の食事による摂取カロリーを減らせって事だ。3食食うと仮定したら、そのうち1食だけは好きなものを食ってもいいと思うわけだ」
「そうそう、なんなら朝食だけを抜くとかさ。ただね、朝食を食べなければよいというわけでは無くて、水分を取るとか‥‥そう、その分水を最低でも500ml以上飲むとか」
「なるほど‥‥」
 リズが納得したようにうなずいているが、クレミアは何となく不安を抱く。
(こんな事言ったら怒られるかもしれないけど‥‥皆、いろいろ忠告しても、本当にリズがそれを理解しているかどうかなのよね)
「で、リズ。お前はどんなケーキが好きなんだ? なんなら俺が取ってきてやるよ。つか、落ち着いて食えよな? 誰も取りはしねぇし、止めもしねぇ‥‥たぶんな」
「こちらのロールケーキとかもおいしいと思うのですよぉ」
 煉が差し出したロールケーキを見て、事前に使われている食材などを調べていた空が感心したようにつぶやく。
(さりげなくカロリーの低い物を勧めるわけですか。無理に押さえつけるの事は避け、ほどよく発散、満足をさせつつカロリー量を削減させるわけですか。やりますね)
 しかし、リズの目の前にロールケーキが置かれた瞬間――消えていた。
「‥‥ん。横から。強奪。更に。強奪。動きが鈍いよ。そんな事では。バイキングでは。生き残れない」
 リズが少し泣きそうな顔をする。
「‥‥ん。私を。抜かない。限り。ケーキは。食べられないよ? もっと。本気で。全力で。来て」
「いえ、全力で向かわれても困るんですが‥‥」
 空が汗をたらしつつ、苦笑している。
「では、私が取ってきてあげます。美味しく食べる方法を伝授しますと、言ったわけですし」
 そう言うと空は立ち上がり、ケーキコーナーの方へと向かうと、補充をしていた初老の女性に声をかけ、材料や調理法などで話し込んでいる。そこに煉もふらっと混ざる。
「で、朝食抜きとかどうかな? 不安なら私と一緒に、しばらくやってみない? 一緒のところに寝泊まりしてさ。いわゆる調整合宿よ」
 クレミアがいきりたってリズにつめよるが、荊信が呆れた顔をする。
「甘やかしすぎだろ。大体、本人がやる事だ。そこまで他人が手を出す様な事でもねぇだろ‥‥それともリズの嬢ちゃんを一から十まで背負う覚悟があるって事か?」
「そりゃあ、背負うわけじゃないけど、抱きしめる覚悟はあるわよ」
 また正面から抱きしめては胸に押し当てて、喜びの声を上げているクレミア。若干、ほかの客が引いている。
「それはお前さんの役得だろ‥‥それに調整合宿とやらも、それが狙いじゃねえのか?」
「あら、ばれたかしら?」
 クレミアがペロッと舌を出してリズから離れると
「あたしと一緒に寝泊まり! あきらめないわよ」
 と、捨て台詞を残し大人しく席に戻る。そこにケーキ片手に空が、帰ってきた。
 コトリと空の座っていた席に置かれた皿には、大きさに合わせ、美しく見えるように2個のケーキがきれいに並べられていた。
「どうぞ、リズさんこちらへ。そちらでは、ゆっくりできないでしょうから」
 もっともな言葉に素直にリズは席を移動すると、座り直し、いざ、ケーキに手をかける――ところで空が阻止する。
「待ってください。まずは料理人に感謝の意を現す為に手を合わせて――」
 空が目を閉じて手を合わせると、リズもそれに従う。
「いただきます」
「いただきます」
 深々とお辞儀をする。
「はい、それではまず、見た目を楽しんでください」
 しげしげとケーキの見た目を楽しむ。きれいに整えられ、細かな細工が施されている。
「次に香りを楽しんでください」
 匂いをかぎ、その甘くも芳醇な香りを楽しむ。
「そしてゆっくりとまず、一口。しっかり噛んでください」
 一口。ゆっくり噛みしめる。
「歯触り、舌触りの競演を堪能し――それから飲み込んで喉越しを味わい、後味を楽しむのです」
 空の言葉を忠実に守ってリズはケーキを堪能し、久しぶりの嬉しさも相まって身を震わせていた。
「作った人のためにも満腹になったら無理に食べず、摂りりすぎないように注意して、バランスよく味わって下さい」
 身を震わせているリズは言葉もなく、ただ頷くだけであった。
「これは日々の食事にも言える事です。美味しい物を美味しく食べればそんなにカロリーは摂れませんし、作った人にも幸せをお裾分けできる‥‥そういう事です」
(これで食事も味わう事で幸せを感じて、食べ過ぎないようになればいいんですが‥‥)
 目を輝かせているリズの顔を見て、思わずため息が出てしまう。
「幸せ‥‥人間は物質で幸せを感じられるそうですが――私はこの先どこへ行くのでしょうか‥‥」
 1人遠い目をする空。そんな空を不思議そうに首をかしげるリズ。
「幸せのお裾分け、ですか‥‥」
 リズの目がふっと伏し目がちになる。そこへふらっと、老夫婦にリズの友達として顔見せしていた煉が戻ってきて、どことなく不機嫌そうな荊信の隣に腰を掛ける。
「物思いにふけってますかぁ。色々と悩み事もあるのでしょうしねぇ」
「知るか、本人が言わねぇんだ。なら他人が踏み込む事でも無ぇ。問われりゃぁ答えるし、頼られりゃぁ助ける。聞かれなけりゃ知らん――それだけの事さ」
「だが、そういうわけにもいくまい」
 ぼんやりしているリズには聞こえていないようだが、荊信のボヤキが聞こえた武流がどっかとリズの隣に腰を下ろす。
「そういや、リズ。適性があったんだったな? いい機会だからな。そこらへんの話も聞かせてもらいたいね」
 少し凄むような武流に、我を取り戻したリズが意外なほど強い光を宿した目を向ける。
「お前は‥‥どうしたいんだ? なれること自体は悪い事じゃねぇ。ただ、なるとするとチト話が変わってくるからな。なったらなったで、結構苦労もあるわけで――」
 苦労――その言葉に傭兵達は小さく頷く。
「なってみてから考えるか? それとも、今から考えてみるか? 急なダイエットにしろ、体力づくりにしろ、その辺も関わってきてるんだろ?」
 静かにリズが頷く。
「そんなに猶予があると思わねねぇが、あるうちは悩んでもいいんじゃねえか? きちんと答えが――出せるんならな」
 傭兵一同、静かに見守る中(隣のテーブル席は除く)リズはまっすぐ顔を上げ、口を開いた。
「――私はみなさんにこれだけ気にかけてもらい、幸せです。この幸せを傭兵さんにお返ししたい、そしてもっと多くの人にお裾分けがしたいんです。ですから私は――」
 ぎゅっと、テーブルの上で拳を強く握る。
「みなさん共に歩む道を、見てみたいんです」
 シリアスな空気の中、隣のテーブルからのっそりと声がかかる。
「じゃあ食べる量に気をつけないとさ。大食いが体重を気にしないで遠慮なしに食べると、こうなるっさ」
 自らの身体をパンパンと叩き、笑ってみせる柳樹の言葉で、張りつめていたその場の空気は和やかなものになったのであった――。

 ケーキの在庫がなくなり閉店した『シロップ』から、リズと傭兵達は思い思いに帰っていった。
 そんな中、煉が従業員出入り口から店へと入っていく。
「とてもおいしかったのですよぉ」
 にっこりと微笑む、煉。話し込んでいる際に、ちゃっかりアポをとっていたのだ。
「お友達の話なのですがぁ――ダイエットとか必要なほどには見えないですよねぇ? でも、若い子には色々と、気になる事もあるみたいなのですよぉ。そこでですがぁ、おいしいケーキを作り上げるまでの苦労も知らないので勝手な事を言うわけですがぁ」
 カレンダーに手を添える。
「週一とか月一とかで構いませんのでぇ、ヘルシーケーキの日みたいな事ができませんかねぇ? 終わりなく延々というのよりも、月に一度とかご褒美の日がある方が、頑張れるのではないかと思うのですよぉ」
 今後のリズを考えた妙案であった。
 そしてその願いは商売的にもおいしく、老夫婦は2つ返事で了承した。
「ありがとうございますぅ。これがたぶん幸せのお裾分けってやつですねぇ」
 クスクスと笑う煉。
 その時リズは、くしゃみをしていたのであった――。

『リズっち、だいえっと3 終』