タイトル:【Tr】Gunslingerマスター:玄梠

シナリオ形態: ショート
難易度: 普通
参加人数: 12 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2009/07/04 20:47

●オープニング本文


「NMV計画?」
「次期中規模KV計画、だそうです」
 インド、MSI本社に併設されるアステリズム・アーマメント・システムズ。
 かつてプロジェクトの通達が来たのと同じように、その報せは唐突に訪れた。
「貸与価格200万クラス、初期投入時のディアブロと同じ価格帯で計画していたガンスリンガー、あれを投入できるよう調整してください」
「調整、と言うのは?」
「該当価格帯は傭兵の多くが主力機体として認知しています。そこに銃器限定のままでは、些か難しいと」
 純粋に連絡係としてやってきた男は言われた通りの事を伝えただけだが、AASの社員はこれに呆れを見せた。
「書類やデータは送付した筈ですが、ちゃんと読んで頂けました? ガンスリンガーは『銃を撃つ為の機体』であって、それ以外の事が出来ない訳じゃあありませんよ」
 設計段階の図面と、完成したガンスリンガーの各部構造表をMSI社員の前に並べ、それから企画書も添えて。
「引き金は誰にだって引けますよ。そりゃあね。ただそれをCQBやらの戦場システムに仕立て上げてようやく『銃を撃つ』って意味なんですよ。その上で、ガンスリンガーは今の状態で立派な『兵士』です。ただ一寸、燃費は悪いですがね」
「そう、その点も解決していただければ」
「無茶言わんでください。うちは銃火器屋ですよ、ただでさえ航空機開発なんて不慣れな領土で」
「書類やデータはしっかりと確認いたしました。‥‥その部分の改善として、新型スタビライザーを回します」
 AAS社員が嫌味にと出してきた書類に、その詳細が書かれた設計書とチップを重ねるMSI社員。
「本来はテラーウイングの改良に使われる予定の物でしたが、それで機体一つ分の‥‥それも中規模主力級の座を得られるのなら、安い物だと」
「スタビライザー一つだけですか?」
「いいえ。あなた方の系列企業であるフォトニックテクノロジーの方からも、新しい塗料が届いています」
「‥‥塗料? またモーターショーでもやろうって言うんです?」
「試作建造中の早期予兆警戒機にも使用する予定の、フォトニクス素材を用いた高抵抗性粒子塗料です。幾らか、防御性能の向上が見込めるでしょう」
「リミットは?」
「此方に」
 渡される、軍部からの通達を必要部分だけ抜き取った文面。
 その予定日時を見た段階で、AAS社員の表情が曇った。
「テスターが要りますが?」
「傭兵側から12人、募集を掛けます。ガンスリンガー6機を3機ずつ、空陸に分けて」
「他の機体は?」
「作業日数を鑑みて12機全てガンスリンガーも可能ですが、既存機との比較も必要でしょう。傭兵の持ち込みに任せるとします」
 
 


 そうして、作業は急ピッチで進められた。
 ひとまず必要定数の6機と、予備も含めた合計12機が揃った頃。
「GSFシリーズが完成した?」
「一通りは、ですが」
 これまで傭兵達の要望を集め続け、AASが可能な範囲で成立させた銃器群。
 計画名GSF−AASとされたGSF−1から7までのKV用銃器が、ガレージの隅で並べられている。
「GSF−1、真クロムライフルから始まる、ガンスリンガー‥‥銃手の各戦闘環境に基づいた戦闘装備です」
「量産は? 間に合いそうか?」
「ガンスリンガーで作業が入っている間は、なんとも‥‥販売後か、多くレーンを貰えれば、同時には」
「急がせてくれ。おそらく、UPCはガンスリンガーの火力を問題視してくる。それまでにKV用銃火器業界の環境を変えられれば、上の意見も代わる筈だ」
 汎用突撃銃、重突撃銃、機関拳銃、狙撃銃、散弾銃、光学狙撃銃、光学突撃銃。
 どれだけ卸せるかは分からないが。
「‥‥夏には笑わせて貰おう」

●参加者一覧

ツィレル・トネリカリフ(ga0217
28歳・♂・ST
小鳥遊神楽(ga3319
22歳・♀・JG
マリア・リウトプランド(ga4091
25歳・♀・SN
水葉・優樹(ga8184
23歳・♂・DF
風羽・シン(ga8190
28歳・♂・PN
龍深城・我斬(ga8283
21歳・♂・AA
魔宗・琢磨(ga8475
25歳・♂・JG
ヴェロニク・ヴァルタン(gb2488
18歳・♀・HD
ランディ・ランドルフ(gb2675
10歳・♂・HD
アンジェラ・D.S.(gb3967
39歳・♀・JG
ドニー・レイド(gb4089
22歳・♂・JG
キャプテン・エミター(gb5340
14歳・♀・DG

●リプレイ本文

○GSF

 一度の搬送にしては大規模な班が組まれ、インドの大地を走っている。
 傭兵達が必要とする戦場を準備するため、戦後復興の行われていない市街跡地に居を構え、調整を行う事になっていた。
 高速艇で本社に到着後、乗せられたバスの中。事前打ち合わせを兼ね、冬子がガイドを務めている。
 後ろの方の座席で何かのTV番組がどうとか、サインがどうとか、ガンスリンガー少女が何とかやりつつ。
 昼食替わりのレーションが山程配られていたが、暑さの中でカレーに手を出す剛の者は居なかった。
「ふむ、機体だけでなく装備もテスト対象なると、ちょい丁寧にやらんと不具合が出かねんかな?」
「元担当課員から異動した部署にも声を掛けて、人手は多めに揃えて貰いましたが。本社も色々と慌ただしいようで‥‥」
「ま、いざテストが始まりゃ、そんな悠長な事は言ってられんかもしれんがね」
「午前と午後の間は休憩させてもらうが、始めと終わりの整備は手伝うぜ」
 風羽・シン(ga8190)が先頭列で腕を組む。フライトジャケット姿のツィレル・トネリカリフ(ga0217)は整備の心得があるのか、目を落としていた資料から視線を上げ、ひらと手を振って合間に応えた。
 他の面々も、あらかじめ配られていた資料を熟読している。
 瞬間的な強化ではなく、持続的に機体を強化する事で異なる戦闘環境に対応する機体。
 シュテルンのような万能さも、銀河機のような瞬間火力も、ドロームのような最先端技術も持たないが、既存技術の集大成でも優れた兵士を量産する事はできる。
 テラーウイングの改良に使われる筈だった、KERS性磁圧金属筋繊維‥‥エネルギー回収システムを搭載する事で、その性能は更に向上する筈、だ。
 資料はGSF−2200、ガンスリンガーの機体のみを説明していたが、水葉・優樹(ga8184)はもう一方、銃器のGSFも気に掛ける。
「残りのGSFシリーズがどんなものか話だけでも聞けないかな?」
「GSF−5までは、それぞれが持つ銃器の役割を忠実に追求した物を。6と7は例外になっていますが」
「この前の技術交流会で見せてくれたバスターライフル、アレなんかもこいつに似合うと思うんだがな」
 話題に乗ってきた龍深城・我斬(ga8283)が、あの時の映像資料を思い出す。
「バスターライフル‥‥高圧縮プラズマライフルですね。実際あれもGSFのナンバリングを与えられる筈だったのですが、制御の難しさと余りにも大きな『機体への負担』から、見送られたようです。元々完成するか、数が揃うかも解らなかった物なので‥‥」
 説明が続く中、窓にはようやく目的地となる廃棄都市が見えてきた。
 視界を遮るような悪天候でもなく、乗り手には良い日だ。
 先んじて、機材と一緒に輸送艇で送られていたKV24機の待ち構える拠点に、緑の幌が靡く。





○駆け抜ける弾丸

「ガンスリンガー‥‥高機動でありながら狙撃から近接戦闘もこなせる汎用型機。配備されたら購入しようかな。翔幻の能力低いし」
 初期配備機体に愚痴を漏らすランディ・ランドルフ(gb2675)。無線を通じて聞こえていたが、他5機のガンスリンガー組は特に何も言わずに置いた。
 AU−KVには現状で対応しておらず、狭い操縦席の正面にある操縦桿は通常の『桿』に比べて五指それぞれの入力も可能な細かい物になっている。
 また、その配置も二輪車のハンドル部位のように左右に一本ずつ。座席自体も、体を保護するシート以外はバイク座席のようだ。
 正面から飛来する6機は、小鳥遊神楽(ga3319)のアンジェリカ、マリア・リウトプランド(ga4091)と水葉・優樹(ga8184)のシュテルン、魔宗・琢磨(ga8475)のディアブロ改型、アンジェラ・ディック(gb3967)のイビルアイズ、キャプテン・エミター(gb5340)の第二期型ロジーナ。
 ガンスリンガー各機はそれらが射程圏に入る前にスナイピングシュートを起動。ツィレルだけは、能力発動ではなく早々にブーストを吹かした。
「銃を撃つ為に開発されたGS‥‥その真骨頂、発揮してくれ!」
 魔宗のディアブロ改が、兄弟機のガンスリンガー、龍深城機に狙いを定める。身を挺してその価値を証明しようと言うのだろう。
 対バグア系の電子戦装置は影響を与えない、更地の空戦。
「先手必勝! ご挨拶と行かせてもらうぜ!?」
 先んじて空を収めたのは、有効射程の差でガンスリンガーに見えた。また、ブースト後にバレットファストに切り替えたツィレル機が、機動力で従来機チームの編隊を割っていく。
 しかし、基本の性能差で勝るシュテルン2機は被弾にあっても大きな損傷を受けず、編隊を崩さずに攻撃を続行。
「脚の速い‥‥」
 邪魔が入ったとは言え、ヴェロニク・ヴァルタン(gb2488)のガンスリンガーをすんでの所で捉え損ね、それを追う形となったマリア。
 現行機の中では速さのあるシュテルンだが、一歩ずつ後れを取っていく。
 更に後方に居たロジーナがブーストを掛けてそれに追走。
 射程の内側、あえて至近に入る事で、モードの切り替えを誘い出した。
「ってぇーぁ!」
 重機関砲が鉛の音を立てて火を噴き、直撃を受けたランディ機が衝撃に傾ぐ。
 被弾はしつつも、切り替え自体は一瞬。ドニー・レイド(gb4089)機のカバーも受けつつ、長距離牽制から高速戦へと移行する。
「また離される‥‥!」
 スタビライザーでは追い付かない。小鳥遊のアンジェリカもブーストを起動し、また他の機体達も続く。
 空戦では、スナイピングシュートは大きく距離の優位を取りづらい。逆に距離の優位を取りやすいバレットファストの方が、空での効率は高いようだった。
「なるほど、良く動くわ‥‥でもこれなら!」
 距離を稼いできたマリアのシュテルンが、PRMに命中分全賭け。試作型のスラスターライフルで、味方の援護のために僅かに離れた位置に居た風羽機を襲う。
 しかし、それまでアウトサイドに居たヴェロニクが瞬く間に介入し、ガトリングで狙いを妨げる。
「くぅ‥‥っ!」
 バレットファストによる慢性的な負荷状態の中、機体全体のスペックでは優位に立ったシュテルンを味方の牽制も手伝って危うい所で回避する風羽。
 撃ち合いの度に、同じ様な組み合わせが幾つか続いた。しかし一撃の重さの面でシュテルンとディアブロ改が数値を稼ぎつつある。
 意外と大きなダメージになっていないのは、アンジェリカの非物理兵装だろうか。装甲表面に使用している素材がある程度抵抗力を持ってダメージを抑えているようだが、それでも元の威力が大きいだけに、損傷は蓄積している。
 ガンスリンガーも良く当て、良く回避するのだが。如何せん、スラスターライフルとレーザー火器以外の火力では、改造機へのダメージに乏しかった。
「キリが無いな。火力を集中する」
 それまでデータを取りながら戦っていた風羽が連携を呼びかけ、ツィレル、龍深城がそれに続いた。
「直線の伸びは良さそうだ。下から突き上げる!」
 目標を上位機種である水葉のシュテルンに定め、潜り込んだ下方からクロムライフルを連射するツィレル機。
 三点射の小気味良い音が、黒い子翼を叩く。挟み込むようにして、龍深城も弾幕を敷く。
 たまらず、PRMを回避に振って弾の雨を捌く水葉。追う風羽は、先行しつつモードを変更。スナイピングシュートに移行し、更に再補正を選択。
 高処理FCSが電算的な唸りを上げ、その軌道を算出。同時に、複数のセンサーデータが更に精度を上げる。
 処理の終了まで若干の時間は掛かったが、放たれた弾丸は正確に機体を捉えた。
「深い所に貰ったか‥‥離脱します」
 水葉機の降下を皮切りに、一定量のダメージを越えた機体が次々に降下していく。
 それから暫くの交戦の後、残ったのは、風羽、龍深城のガンスリンガーと、エミターのロジーナ。
 結果としては、堅い敵が残った形になるだろうか。勝敗にしては微妙なものの、総コストの面で際立った差が無い以上は妥当な線か。
 ガンスリンガーの残機数が多いのは、決して火力の勝利ではなく、あくまでその機動力によって相手に撃たれない、撃たせない状況を作り上げた所にあった。
 稼働時間に対して、消耗した弾薬の量は非常に少ない。双方鑑みても、射程圏に収まっての戦闘自体が僅か。
 現に一機。損傷ではなく燃料不足によって降下していったツィレルの機体がある。‥‥本人は被弾降下が速いと思っていたようだが。
 地上から無線が入り、残った四機も戦闘を切り上げる。
 降下先では整備班が慌ただしく行き交いし、午後から始まる陸上調整の準備が始まっていた。





○高倍率の瞳

「静かだな‥‥」
 半ば崩れ、風化の始まった建物に隠れて進むドニーのアヌビス。
 後方には雷電、翔幻が続き、躙り寄るようにして進行エリアを拡げていく。
 動く物のない廃墟。とは言え、被災するまではそれなりの街だったらしく、遮蔽物は多い。
 レーダー上では位置情報として表示されるものの、見えない、という壁があった。
「ターゲット、ロック‥‥狙い撃つぜ!」
「頭を下げるんだ!」
 アヌビスが翔幻の肩を引き、一瞬反射して見えたレンズの視界からその身を隠す。
 コンクリートの壁を砕くだけに終わった銃弾。エミターの最長距離狙撃を皮切りに、それまで身を隠していたガンスリンガーが一斉に展開する。
 退避にと幻霧発生装置を起動した翔幻も、複数のセンサーデータと予測演算でフィルターに掛ければ、その瞳にはしっかりと見えている。
「編成は?」
「見た目じゃあ分からんな。何しろ全部ガンスリンガーだ」
 遠距離帯で控えていたヴェロニクのフェニックスと、遮蔽物を経由して迂回していた風羽のシュテルンも、機動力を活かして突っ込んでくる機体を確認して兵装を固める。
 モード切替をしても、例えば観覧席でじっくりと見ているような状況でもなければ、その変化には気づけない。
 その為、今銃を構えているガンスリンガーが、果たしてどちらなのか‥‥あるいは能力を使用していないのか、交戦するまで判断する術が無かった。
「行こうか、孤高の銃皇。‥‥正式採用目指して、駆け抜ける!」
 魔宗のようにバレットファストの全力移動を行えば、その速度で見抜く事もあるだろう。が、その前に優位な展開を終えてしまえば、小隊としては勝ち点だ。
「こいつも銃撃戦仕様だぜ!? 勝てるかガンスリンガー!」
「堅い‥‥!」
 翔幻は押し越えたものの、突撃ガトリングを機盾に受け止められ、目の前のウーフー、ツィレル機に進行を止められた魔宗。
 バレットファストに内包されるオートリロードが働き、瞬時に弾倉が入れ替えられると、今度は高分子レーザーを抜く。
 その間、次手を予測していたウーフーが飛び退き、隠れた痕に、アンジェラのガンスリンガーが放った弓が突き刺さった。
 弓であっても火器管制系が働けば作動するらしく、矢の装填にもオートリロードが働いている。
「よし、そろそろ行こうか」
 支援に徹していたガンスリンガーも、敵の接近に伴ってモードを切り替え。
 狙撃用のレンズ越しにアヌビスの行動不能を確認した水葉は距離を取る為に迂回し、マリア機はそのまま装備を入れ替えて全身する。
 もっとも、単騎での決定打に欠ける事は午前中の調整で分かっていた。
 援護が途切れ、周囲をウーフーやシュテルンに囲まれた魔宗機とアンジェラ機。
 更に飛び込んできた龍深城の雷電が、長槍を掲げて突撃する。
「っが‥‥っ!」
 大柄な雷電に体躯ごと叩き付けられ、直撃を受けた脚関節が制動力を失い吹っ飛ぶ魔宗機。
 内部で複雑な組み替えを行う事もできるガンスリンガーのアクチュエーター兼骨格構造。僅かな損傷なら稼働箇所を組み替えてでも動く耐久性はあるものの、正面から纏めてへし折られてはどうにもならない。
「下がってなさい!」
 マリア機が、試作型のスラスターライフルを連射して雷電を押し戻す。改造度合いもあるが、幾らか試作型の方が威力は高いようだ。
 膝を擦りながら後退し、味方圏内に退避した魔宗機はそのままモードを切り替え、片膝立ちのスナイピング・シュート。
「ダメージはこれくらい、か。流石に当ててはきますね」
 大通り一本を挟んで弾丸が飛び交う空間。アンジェラのフェニックスが煙幕弾で覆い、急速接近する。
 後退を余儀なくされるガンスリンガー各機。互いの火器で相互支援を行いながら、迫る敵に対し初期位置まで後退する。
 翔幻とアヌビスは落としたが、魔宗のガンスリンガーが移動不能、他の機体にも細かくダメージの影響が出てきている。作戦によっては充分後退するラインだった。
 制限時間一杯の間、攪乱しては逃げ回り、回り込み、結局どちらの機体もこれ以上墜ちる事は無かったが、損耗状態を測る資料は大量に得られる事となった。
 




○ という、報告。

「以上が、現地での記録になります」
 調整結果、動画資料、傭兵達からの意見聴取などを纏めた報告。
 会議室のスクリーンには、戦闘の映像が編集されて繰り返し流れていた。
「数名の傭兵が整備の見学、手伝いも行っていましたが、既存のKVと比較しても構造上の違いが大きな混乱をもたらす事は無かったようです」
「だが、陸上戦では結果として敗走したようにも見えるが‥‥」
「損耗率の上では、制圧されたとは言えません。むしろあれだけの脅威に対して長時間対応できた事実の方が重要でしょう」
 画面の中では一見、スタンドアローンで動いているようなガンスリンガーだが、その長大な守備範囲で大きく味方の安全に寄与している。
 これまでにない範囲で安定した射撃援護の可能なスナイピングシュート、ブーストより長時間の高速展開・編隊行動が可能なバレットファスト。
 瞬間火力の向上や、高火力の搭載装備ほどのインパクトは無いが、スマートな戦闘能力はその真価を理解し、駆使しようとする人間にこそ相応しい。
 後はGSFシリーズの火器さえ揃えば、多くの戦場で新しいスタイルを生み出せる、筈だ。
「私からの報告はここまでとなります。私もこれ以上発売日の質問を受けたくありませんので、関係部門様のお仕事、期待しておきますね」