タイトル:鬼より怖いパンダマスター:KINUTA

シナリオ形態: ショート
難易度: 易しい
参加人数: 7 人
サポート人数: 0 人
リプレイ完成日時:
2012/04/28 13:23

●オープニング本文


 犬の人レオポールは貯金通帳を眺め、とてもうれしげな顔をしている。

「なにしてるの、パパ。口開けっ放しでよだれが出てるよ」

 息子レオンから不審そうに聞かれたので、胸を張って答える。

「どうだ、見ろ。うちはこんなにお金持ちになったぞ」

 ここ1年真面目に働いた結果が、そこには印刷されていた。
 彼にとっては実に輝かしい数字だ。1000000。なんとゼロが6つもある。こんなすごいものを目にしては心も浮き立つばかり。

「新しく家とか買って、もっと環境のいいところに引っ越せるかな」

 不相応な夢まで見る始末。

「‥‥無理だよ‥‥百万ぽっちじゃさ」

 長男の冷めた目にもめげず、彼は夢を見続ける。実際それは前から思っていたことだった。
 ここは絶対的に環境が悪い。何故なら。

「おおい、メリー、おるかあ」

「あらお父さん、今日はどうしたの」

 このように舅のエドワードがすぐ訪問できる距離に住んでいるからだ。本当は2駅ほど向こうなのだが、特殊能力を持つ能力者からしてみれば、隣町ほども遠くない。

「おい貴様、昼からゴロゴロするとは何事だ。仕事に行け」

「いえあの、今日はお休みで‥‥依頼も受けてませんし‥‥」

「行け」

 くわと牙を剥く筋肉巨パンダの恐ろしいことといったらない。
 こうなるとレオポールは嫁メリーの後ろに回って、くんくん鳴くばかりである。

「お父さん、レオポールを脅かさないであげて。気の弱い人だから」

「お前がそうやって甘やかすからいかん」

 10駅くらい先に引っ越したい。心底彼はそう願う。願いつつ、しおしお仕事に向かう。なるべく易しそうな仕事に。

「‥‥巨大スライムキメラ? よしこれ行こう」



 キメラは、ただ間延びして地面を覆っていた。
 特に何かする様子はない。だが広がっている場所が空港のど真ん中なので、ものすごく邪魔だ。
 色はツートンカラーに塗り分けられている。触ると意外に暖かくしっとりしており、形は一応胴と頭と手足に分かれている。
 傭兵たちは苦もなく(なにしろ動かないのだ)配置につき排除しようとしたが、レオポールだけが近づくことすら嫌がって、遠くから吠えていた。

「こいつはヤベえ! あれは人を殺す目だ!」

 どろんとして一種虚無的な趣すら感じられる思考力のなさそうなキメラの眼差しに心底怯え、過剰反応している。
 まあ無理もない。何故ならキメラは、完全にパンダを模しているのだから。

●参加者一覧

終夜・無月(ga3084
20歳・♂・AA
門鞍将司(ga4266
29歳・♂・ER
最上 憐 (gb0002
10歳・♀・PN
春夏秋冬 立花(gc3009
16歳・♀・ER
フェンダー(gc6778
10歳・♀・ER
楊 雪花(gc7252
17歳・♀・HD
葵杉 翔哉(gc7726
17歳・♂・GP

●リプレイ本文

 芒洋と空を見上げる巨大キメラを見上げる、楊 雪花(gc7252)。

「スライムとパンダで「た◯パンダ」とはやられたヨ‥‥その手があったカ。リバイバルはビジネスとして手堅いやり方ネ」

 最上 憐(gb0002)は、キメラの体を齧ってみている。大食漢の勘で、食べられそうだと見切って。

「‥‥ん。もっちり。もちもち。うす甘い。これは。紛れも無い。すあま」

 春夏秋冬 立花(gc3009)はつんつんキメラをつついている。

「私少食なんで、あんまり入らないんだけどなー」

 ちょっとパンチもしてみたが、衝撃はとめどなく吸収されるだけだった。
 それを見たフェンダー(gc6778)は、も少し強く攻めてみる、なにしろ的が大きくしかも動かないので、外れるなんてことはない。

「これがすあまキメラか‥‥とりあえずナックルでざくざくいっちゃうのじゃ」

 「ホーリーナックル」がたれた肉体に食い込み、一部をえぐり飛ばす。
 穴の空いた部分は上下左右から瞬時にカバーされ、塞がった。

「なんと! 我の攻撃が回復されるとは‥‥はっ、しかもよく見れば分身!?」

 そう、吹き飛ばされた分はすぐさま変形し、小さなパンダとなっている。
 だが動きはそこまでで、反撃とか一切ない。
 一体このキメラはなんなのか。もしかしてバグアの間で食用培養されでもしているのか。詳しいことの分からぬまま門鞍将司(ga4266)は、的確な観察結果を述べた。

「あー、見事なまでにたれちゃってますねぇ。このパンダ、まったくやる気がありませんねぇ」

 そして、50メートル離れた地点でワンワン威嚇している犬男を励ます。

「これでしたらぁ、レオポールさんでも倒せるのではないでしょうかぁ」

 そうしたら、ウオウオ返事が返ってきた。犬語になっていて詳細がはっきりしないが、命の限りいやだという意志は伝わってくる。
 葵杉 翔哉(gc7726)には彼の脅えが、いささか理解出来ない。

「レオポールさん‥‥何でー‥‥そんなに怖がってるのかなぁ‥‥? 良くあるスライムキメラなのにー」

「それにはワタシ雪花サンがお答えするヨ」

「あ、本当‥‥助かるなあー‥‥でも雪花さん、なぜキメラの欠片をビン詰めにー‥‥?」

「後日商売の種にならぬとも限らないかラ、確保してるだけネ。マアそれはともかク、レオポールは普段パンダビーストマンの舅に虐げられル故、パンダと名のつくモノ全てに強烈な負け犬根性植え付けられてしまてるのヨ」

「ああ。なるほどー‥‥そう言うことなんだぁー‥‥!」

 説明を聞かされた翔哉。大納得。
 更に後退していこうとするレオポールは、立花の天空ペケ字拳体当たりで、あえなく捕獲されていた。

「どこに行くんですか!」

「離せ、オレは家に帰るう!」

「これはチャンスです! 今こそ、お義父さんのトラウマを克服するときです! いいんですか? 例え遠くに離れても、家族なら必ず付き合いは必要なんです! お金も稼げるようになったし、ここでトラウマを克服すればもう大きな顔はされませんよ!」」

「オレもう十分稼いでるよ! 百万も貯めたんだよ! たまには休んだっていいじゃないかあ!」

 そこにすっと終夜・無月(ga3084)が割り込んだ。
 彼は黙ってレオポールの長い鼻先に、己の所有するカードを突き付ける。桁が一味も二味も上の奴を。

「奥方や子供達の為ならもっと頑張りなさい‥‥」

 数字は言葉より雄弁だ。高次元からの訓戒に、犬の尻尾がたちまち下がった。しくしくやりだす。

「レオポールさん、怖がっていないで倒しましょうねぇ? お義父さんよりは怖くないですよぉ? 逃げ出したりぃ、怖がったりしましたらぁ、お義父さんに言いつけますからねぇ。レオン君にも言いつけちゃいますよぉ?」

「‥‥ん。レオポール。ちゃんと。働かないと。お父さんパンダに。密告するよ?」

「空港で非常事態、これはレオポールが活躍するチャンスだヨ。どかの刑事サンもここでのし上がたネ」

「レオポール殿も戦うのじゃ、負けたっていい、挑戦することが大事なのじゃ、レッツトラウマ克服じゃ。主様も応援してるのじゃ、多分」

「大丈夫です! 私は信じてます!」

「こう言うのは、どうかなぁ? いつもの不満をぶつけてみる、とかー‥‥。‥‥その前に。えと‥‥その‥‥も、もふもふして、いい?」

 レオ犬包囲網に死角なし。



「‥‥ん。コアは。あるかな。無いかな。どこかな」

 ひとまずスライムのコアがあるなら探しておこうということで、憐と雪花は空港で最も高い管制塔に上ってみた。
 そして得た結論は、「分からない」というものだった。

「ムム。白黒色付けされてるのが仇となたかネ。中が見えないコトヨ」

「‥‥ん。仕方。ないね。地道に。いこう。‥‥帰るよ。レオポール」

 勝手について来てそのまま机の下に潜り込んでいる犬男の尻尾を、憐が引っ張る。しかし素直に出てこない。

「いや、オレはこのままここで一歩もひかずキメラを見張る。お前達は気にせず行け」

 それを聞いた雪花は携帯を開いた。

「ア、売読テレビサン? 今キメラ騒ぎに乗じ管制塔に犬テロリストが立て籠もてるんだケド、全国の奥サン子供サンお舅サンに向け生中継してみる気ないカナ?」

「ヤメテーヤメテー行くからヤメテー!」

「それでヨロシ。さア、サクサク仕事ネ」

 滞りなく現場に戻ってきた憐たちの報告を受け、傭兵たちは、地道な戦いを始める。

「これを動かすとなるとかなりの労力を要しますので、細切れにしましょうか。細かいと回収が大変ですが、周囲に被害を及ぼさないようにするにはこれが良いと思います」

 将司は念のため、キメラに練成弱体、仲間に練成強化を施してから、小分割されていくパンダの撤去に回る。
 最も早く刻んでいっているのは、無月だ。キャベツスライサーもかくやという切り口で、どんどん小山を生産し、腰砕けなレオポールを叱咤している。

「レオポールさんも仕事してください。小分けにしなきゃ運べないんですから」

「うー、うん。えい」

 レオポールは刻んだ。人が刻んで小さくなった分を。
 小パンダを分裂させているだけの後ろ姿に、無月は、朗らかな二者択一を迫る。

「お舅さんの雷と俺の訓練、どっちがいいですか?」

 ビクッとレオポールは振り向いた。無月の目が全く笑ってないのを知り全身真っ白になるほど悩んだ結果、本体パンダに挑む。オウオウ嘆きの遠吠えをしつつ。
 でも怖いので前からいかず、お尻方面から向かう――まあ、どっちから見ても大差ないような形態なのだが。
 その背中にフェンダーが張り付いてきた。

「100m四方のキメラってデカイのう、何時出たのじゃろう」

「なんだよ、降りろよ」

「あいにくそうはいかん。フェンダーちゃん転職修行中なう。なので歌はおあずけじゃが、元気を出してレッツゴーなのじゃレオポール殿。かわゆい我が背中におると思えば百人力じゃろう。さあこのたれ山を登り、至近距離からコアを探すのじゃ」

「何で勝手に決めるんだよ。自分で行けよ」

「やじゃい。だってベトベトするし、歩くと疲れるのじゃもん。レディファーストなのじゃパンダに上るのじゃ。寝ても覚めてもパンダに脅える日常からおさらばする日が来たのじゃ! このミッションをやり遂げたとき、そちはただのレオポールではない‥‥当社比1.1倍レオポールへと生まれ変わるのじゃ!」

 威勢のいいけしかけに、レオポールの心がちょっとだけ動いた。

「‥‥そっかな」

「そうネレオポール。これを制すれバ、レオポールはこれまでより3センチくらい高みに上れることヨ!」

 雪花の合いの手もあったので、なお動く。
 なんといっても尻だから見られてないと己に言い聞かせ、背中にフェンダーを張り付かせたままよじよじ登頂を始めた。
 登り切ると調子に乗り、こんなことを言い出す。

「なあんだ、たいしたことないな。楽勝だ」

 しっとり暖かな足場をえいえい踏んでみたりした途端、不気味な低い声がした。

「貴様‥‥舅を踏みおったな‥‥帰ったら覚えていろよ‥‥」

「キャー! すんませんすんませんすんません!」

「こりゃレオポール! せっかく登ったのに降りてどうするのじゃ! 立花殿、脅かしてはいかん!」

 側面にはりついていた立花が、「凄皇弐式」を振り、ぺろりと舌を出す。

「ごめんなさい、あまりにも面白そうだったんでつい」

「お前そういうの止めろよもおおお!」

 騒ぎを歯牙にも掛けず憐は、「ハーメルン」ですぱすぱパンダを分割していく。戦闘中の空腹をいやすため、合間合間に手を伸ばし、食しながら。

「‥‥ん。えいさ。ほいさ。お後は。まだまだ」

 食べ残されている分を翔哉が、順番に「グロウ」で潰していく。
 電磁波を浴びると小パンダはモチのように膨れパチンと弾け、萎んでしまった。

「ごめん、ねー‥‥」

 元来動物好きの彼、キメラを倒すにもいささか罪悪感が伴う。このキメラが特に悪いこともしてなさそうであるので、なお――しかしそんな思いとは別に(ちょっと美味しそう)という感情が働くのもまた事実。
 手頃な大きさのを見計らい、試しにぱくり。

「美味しい。かもー‥‥!」

 そんなこんなしながら、任務は順調に進んだ。
 パンダを四方から剥ぎ取った結果、中に隠されていたものが出てくる。

「コレがコアかネ?」

 「ティルフィング」を携えた雪花は、半信半疑にパンダを――奥の方に隠れていた小さなパンダを見下ろした。
 外側を覆っていた巨大パンダと瓜二つな形で、ぱっと見分裂状態の奴と変わらない。
 だが動きが素早い。たれるだけなその他大勢と違い、一応逃げようとしている――のたのた転がりながら。

「明らかに他と反応が違いますからね。これで間違いないでしょう」

 無月が「デュランダル」を振り下ろす。
 パンダはそれ以上分裂せず、ぺしゃんと潰れた。かくしてスライム全体の動きが停止する。もう再生することはない。後に残るのは、文字通り山ほどの残骸だけだ。

「はぁ〜終わりましたねぇ。レオポールさん、尻尾、モフモフさせてくださいぃ。私、まだ一度もしていないんですぅ」

 パンダを相手にする重圧感からレオポールは、真っ白に燃え尽き、転がっているばかり。将司のみならずフェンダーにも立花にも、翔哉にも勝手にモフられ倒し。
 横を憐の操るショベルカーが、地を揺らしつつ過ぎて行く。

「‥‥ん。重機を。借りて来た。うん。KVよりは。運転。簡単」

 しかし無反応。

「ところでー。残ったこのキメラの残骸。どーしよっかぁ‥‥? 発着待ちの方達も含めてー‥‥大食い大会とかも良いかもねー‥‥。商品は‥‥レオポールさん‥‥用意して、くれる?」

 翔哉からの物騒な発言にも、無反応。

「オ、それハいい案ヨ。私稼がせてもらうネ。金こそ正義ヨ。この真理分かるカ、レオポール?」

 雪花の訓戒にも、重ねて無反応。



 空港ロビーは盛況である。急遽開催された大食い大会によって。

「れでぃーす、えん、じぇんとるめん! みなさんよく来てくださいました! 今から大食い大会をはじめます! 司会はみなさんのお耳の恋人、春夏秋冬立花がお送りします」

 お客はそりゃもうわいていた。雪花のあることないこと連ねた客引きのお陰で。

「ハイハイ、このたれキメラにはプラセンタ、コラーゲン、ビタミンC、グルコサミン、その他体によいものてんこもリ! 食せばモチモチツヤツヤ! マイナス10歳肌請け合いネ! ちなみにこちらの雪花軒ラベルがついた瓶入りは発酵済の品、お金かかるけド効果は倍期待出来るのコトヨ!」

 その前でフェンダーは、肩をすくめる。

「ふっ、我はまだそのままでお肌ピチピチ、用はないのう‥‥」

「おまけに成長ホルモンに作用シ、スタイル抜群ニ!」

「もらうのじゃ! 元々の知性にスタイルが備わり最強に見える気がするのじゃ! ならば我は充分カワイイが更に上を目指してたべるのじゃ!」

 彼女も、なかなか影響されやすいたちであるらしい。
 一方憐は通常運転中だ。将司、翔哉と差し向かいで緋毛氈に腰掛け、お茶をたしなみ落ち着き払い、あり得ない量のたれ山を摂取していく。自分の倍はある小山を。立花のコメントにも動じるなく。

「馬鹿な! 彼女の質量より食べた質量の方が多いだとっ!」

 将司はよく伸びるパンダを口にし、満足げだ。

「見た目はパンダで味はすあまですかぁ。アンバランスですがぁ、美味しければ問題ないでしょうぅ」

「‥‥ん。食べ応えが。あって。楽しいね。今度は。巨大カレーキメラ。とか。出ないかな」

「余った分はぁ、お持ち帰りしていいんですかねぇ? お茶請けにしたいのでぇ」

「‥‥ん。いいんじゃないの。かな。私も。お持ち帰り。宅配便で。LHの。自宅まで。輸送。運送。レオポールの。奢りで」

 ずずと茶をすする憐の言葉で、悲鳴が上がった。少し離れたところから。

「憐! 今のはなんのことだ! オレ全然聞いてないぞ!?」

「‥‥ん。今日の。レオポールは。ヘタレだったので。罰金。大丈夫。既に。ツケて貰った。ところで。翔哉。優勝商品は。なに」

「あー、北海道食の物産セットですー。レオポールさんのつけで買ったんですよー‥‥」

「おまっ‥‥お前ら‥‥そんな勝手なことが許されるとでも‥‥」

 声はするものの当人は近づいてこない。なぜなら四方八方積み重ねた小パンダに囲まれているからだ。出ようったって出られない。
 誓って遊んでいるのではない。無月によるスパルタ精神訓練真っ最中なのだ。

「レオポールさん、よそ見せずに集中してください。さあ、これをお舅さんと思って日頃の思いの丈をぶつけるのです!」

「うう‥‥やだよもお、こいつら絶対睨んでるもんよおお」

「軟弱なことを言うんじゃありません! これが出来なくて本物の舅にどうして立ち向かえますか! せめて一撃加えるくらいはするんですよ!」

「ぎゃああ! パンダを投げつけるなー! 怖いじゃねえかよおお! うわーん、オレだって、オレだって一生懸命やってんのに、どうしてお前が来るたび家から追い出されなくちゃなんねえんだよパンダの馬鹿やろおお。せめて、せめて姿を見せるのは月イチにしろよパンダああああ」

「その調子です!」

「貴様! 俺を食べて後で覚えていろよ!」

「ひいいいい! すんませんすんませんすんません!」

「立花さんのアテレコに脅えてどうするんですか! まだ修行が足りない!」

 パンダ山、そして無月を相手に精神的格闘を繰り広げるレオポール。
 フェンダーはパンダを食しつつ、囲いの外から見守ってやる。

「頑張るのじゃぞレオポール殿。我を見習ったり尊敬しても良いぞ。でも惚れるなよ。
 不倫は主様に怒られるのじゃ」

 立花は実況中継に忙しい。

「なお、見どころはレオポールさんがトラウマを克服できるかです! 私は克服できないに10万C賭けておきました! えぇ。信じていますよ? 克服できないに」

 騒ぎはまだまだ続きそうだ。